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「……おい」
「ん、なんだっけ? S字カーブやクランクができん? あんま深く考えるなよ、もっとこうクランクに、あ違ったフランクにしろよ」
「いや、そうじゃなくて……」
「うっせえなあ、なんだよ人がこたつでヌクヌクしてるってのによう」
「……フォルトから電話」
「な、なに!?」
『お前そこで何してるんだ?』
「い、いや、ちょっと仕事も一段落したから遊びに来たら、誰もいなくてさ。静馬もあれで大変らしいから手伝ってやろうかと……」
『俺たち出払ってるからLEは開店休業状態ってことになってるはずだがな。……そういやお前家賃滞納してるとか言ってたな。とうとう追い出されたか?」
「ぐ……!」
『まあいいか……うちは社員少ないくせに設備だけ馬鹿広いからな。少しくらい泊まったっていいさ。それはいいから、静馬と代われ」
「あいよ。ほら」
「おう」
『なんだ、まだ苦しんでいるのか? まあ車なんて新技術覚えるんだ、大変だろうが慣れだ慣れ。自転車と一緒で乗って初めてできるもんだ」
「……そう簡単にいくか。自転車と車は違う。自転車はTで車はO」
『そっちかよ。ハンドルの形なんかどうだっていいんだよ。体で覚えるのは一緒だ一緒』
「違うわい。自転車は幅ないからS字カーブやクランクも楽」
『そこかよ重大なの。そんなのはな、周りをしっかり見てゆっくり走りゃいいんだ』
「周りなんか見る暇あるか。メーターガン見してるもん」
『アホかお前!? なんでメーター見てんだよ!』
「バックもカーブも速度をギリギリまで下げないとできないんだろ!? 上げないよう上げないよう神経を集中してるから外なんか見れるか!」
『普通逆だろそれは! 速度なんかどうだっていいんだよ速くなきゃ!』
実際一番気になるのは外よりもメーターだったりします。取れんのかこんなんで(無理だろ
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