まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.08.12
XML
今回の長田育恵の脚本は、
朝井まかての小説「ボタニカ」と競作なのでは?
…ってことは前にも書いたけど、

それと同時に、
大森美香の「あさが来た」や「青天を衝け」に重なる部分もある。
女子教育の話とか、鹿鳴館の話とか、彰義隊の話とか。

時代設定だけじゃなく、
夫を支える妻の物語が明るいタッチで描かれ、
視聴者の高い人気を獲得してる点でも、




…と思ったら、
朝井まかて&大森美香&長田育恵の3人は、
北斎の娘を題材にした作品でも、過去に競作してたのよね。

2016年に、
朝井まかてが小説「眩 くらら 」を書き、
長田育恵が戯曲「燦々 さんさん 」を書き、
翌2017年に、
大森美香が「眩 くらら 」をドラマ化してる。

▶ https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/201709260000/

この三角関係は何なんだろう?
だれか仕掛け人がいるのかしら?

朝井まかてが時代小説家で、
大森美香がドラマ脚本家で、
長田育恵は舞台戯曲家と、


当代随一の女性作家が、
同様の題材で競作関係になってるのは興味深い。



朝井まかては、
もともと植物が好きだったらしく、
デビュー作の「実さえ花さえ、その葉さえ」 (2008) でも、
江戸の種苗屋を題材にしているのですね。

以下のインタビューによると、
▶ https://note.com/booklibrary
明治神宮の林苑計画を描いた「落陽」 (2016) の執筆前から、
編集者に《牧野富太郎のことを書かないか?》と打診されてたらしい。
小説NONで「ボタニカ」の連載がはじまるのは2018年です。





大森美香は、
朝ドラ「あさが来た」を書くまでは歴史ものに無縁で、

強いていえば、
2006年に滝沢秀明版の「里見八犬伝」を書いてますが、
…あれはほとんどSFだしね(笑)。

ただ、
今回の長田育恵の「らんまん」で、
南総里見八犬伝がキーになってるのを見ると、
これまた不思議な因縁を感じます。

大森美香の場合は、
「あさが来た」と「青天を衝け」を書いたことで、
幕末から明治の歴史にかなり傾倒したんでしょう。


2006年
大森美香「里見八犬伝」(TBS)~滝沢馬琴
2012年
朝井まかて「先生のお庭番」~シーボルト
2015年
大森美香「あさが来た」(NHK)~広岡浅子
長田育恵「当世極楽気質」(ピッコロ劇団)~坪内逍遥
2016年
朝井まかて「眩 くらら 」~葛飾応為
長田育恵「燦々」(てがみ座)~葛飾応為
2017年
大森美香「眩〜北斎の娘〜」(NHK)~葛飾応為
2021年
大森美香「青天を衝け」(NHK)~渋沢栄一
2022年
朝井まかて「ボタニカ」~牧野富太郎
2023年
長田育恵「らんまん」(NHK)~牧野富太郎




そして現在、
大森美香は「花と葉」という小説を書いてて、
(読んでないのでドラマ化希望w)
これがどうやら三宅花圃の話みたい。

…わたしの想像だけど、

この人は、さしずめ、
大河に出てきた渋沢歌子と、
朝ドラの広岡浅子をつなぐような女性かな?
って気がする。

開国派の旧幕臣の娘で、
東京高等女学校 (お茶の水女子大) を出て、
日本女子大学校の先生になった人です。

ある意味では、
「らんまん」の聡子 (矢田部順) の先輩ともいえるし、
「あさが来た」の宜ちゃん (井上秀) の先輩かもしれない。
しかも、坪内逍遥の影響で小説を書いてるので、
「らんまん」の丈之助の女性版といえなくもない。



とにかく、今後も3人の作家の動向は、
意識してチェックしていこうと思います。



にほんブログ村 テレビブログへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.08.17 19:10:19


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: