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反復記号 7 勇一は腕時計を見た。 12時20分 昼飯時だ・・・(みんな、家ん中でおとなしく昼飯食っててくれよ。特に同級生!頼むから出てくんなよ~)何しろ、普通の帰省ではない。勇一は見慣れた顔で目立つのだが、連れている洋子は田舎では、刺激的な格好であり垢抜けている。おまけに、関東エリアでは少しは売れた顔・・・!「まずい、急ぐぞ!」勇一に手首を掴まれ、引き立てられて前のめりになりながら慌てて何とか歩調を合わせた洋子が口を尖らせる「痛い!・・・痛いって言ってるだろ!」洋子は持ち前の運動神経を発揮、勇一に腕を取られ乱れた足並みを何とか整えて体勢を立て直すと勇一の手を振り解いた。振り返りながら勇一は、洋子が抗議の声を立て始めるのに気付き、人差し指を口の前に立てて「いいか、洋子。ここはおれの田舎だ。この顔を知ってる人はいっぱい居る・・・」「・・・そっか、目立つと『まずい』・・・な」勇一は、無言で頷いた。「そのベスト、せめて前をとめられないか?」洋子は勇一の指差す先が自分の胸元だと気付いた。目に不満の色を浮かべてはいるが、ボタンを留めていく勇一は大きく息を吐いて、もういちど振り返り進むすぐに三叉路に差し掛かった。左手角から3軒目に懐かしい我が家が見えている高さ1メートルほどの鉄柵の門扉を開く。玄関のドアを開けて三和土に入り、声をかける「ただいま!・・・誰かおるね?」思わず方言が出た勇一斜め後ろで洋子が手を口に当てて笑い声を抑えた。(真横じゃなくて、斜め後ろ・・・そういう躾けはうけてるわけだ。ちょっと感心・・・)「ん!?」奥から声が聞こえた!あれは・・・やっぱり、顔を出したのはおやじ殿!・・・「帰ってきたのか?知らせも無しに・・・」親父の目が洋子を見た。慌てて紹介する勇一「こっちは、中井洋子、さん。」一歩前に出た洋子は、勇一が今まで見たことのない笑みを浮かべて言った。「初めまして。中井洋子と申します。突然お訪ねして申し訳ありません」親父が目を細めて言った!「東京から?」「はい、勇一さんのアパートの近くに住んでいます」「ほう、そうかね・ま、上がりなさい」予想外に好ましい展開だ・・・今のところは・・・ ※今日はロックなら、ジェフ・バクスター。ブルースならこの人!というほど大好きなロイ・ブキャナンさまのLive映像です。 12,6,1977 後楽園ホールで衝撃の遭遇に身体の芯まで震えた、あの日を思い出してます「 Further On Up The Road 」 のあのあまりに刺激的なフレーズをブキャナンさまが 弾かれたあとを キーボードが追っかけてる時、あまりに良くて、つい、イエイ!」と声を張り上げてしまった時、ブキャナンさまが、気のせいではなく確かに(ビール?を片手にしたまま)僕と友人の方を向いて 「Yeah,Nice phrase」って頷いてくれた!!!!! 舞い上がったねぇ・・・ あれ以来、今は亡きブキャナンさまの「LIVE STOCK」をほぼ毎日聴いている。それも当然、「あのジェフ・ベック、クラプトン、 チェット・アトキンス、アル・クーパー、ミック・ジャガー、といった超大物ミュージシャンたちが惚れこんだ、と言っても過言ではない」と言われてる人。今日は僕が後楽園ホール(当時の)で聴いた曲の中から「ROY'S BLUZ」を聴いてください。 ☆zztops003 Thank you very much to Up! This number. 申し訳ありませんが、この映像はフレームの一番下右手にある You Tube をクリックして視聴してください。 よろしかったら応援ポチをお願い致します♪
2015.06.25
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反復記号 6 「あれは、高二の・・・梅雨が明けた頃だったかな?その頃だったと思う・・・」「家族全員揃って夕飯のあと、お袋は自分のと親父の食器を、居間と台所の境にある、作りつけの間仕切りカウンターの上に、俺たち兄弟は自分の食器をそこに置く」へえ、と関心したように洋子が言った。 洋子も俺も歩きはじめていたから、もう石壁はなく、で、彼女は、たまたま積み上げてあったブロックの上に腰を下ろし、膝に肘をついて勇一の話しを聞いている。はい、続きつづき!と洋子が先を促す。思い出せなかったわけじゃなかった。勇一は笑える話を思い出すと、話す端から自分で笑ってしまい、途中で話が中断することも珍しくない。昔から友人に催促されたものだった。「早く!自分で受けてんじゃないよ、続けてよ先を」今も言われてるな・・・う、なんだよ。思い出した者の特権じゃないのか!先に笑えるってさぁ・・・えーっと・・・そう、そう、「居間に戻ったら親父は新聞読んでるし、兄貴はテレビ観てる。で、俺は一服したくなって二階の自分の部屋へ行こうと、その時、上に今無いものを思い出したんだ。何だと思う?」「分かるわけないって・・・」洋子は肩をすくめ、兄妹でも同級生でもないんだからそう言った。たしかに、それはそうだ・・・「ライターだよ、ライター!」洋子はため息をついた「で、見渡したら、兄貴の胸ポケットに見つけたんだよ!だから『兄貴、ちょっと貸して』そう言ってライターを手に二階へ上がろうとした」そしたら、ばかやろう って、兄貴が小さな声で言ったんだ・・・「あの時、もっとはっきり兄貴が言ってくれてたらな、とぼけて返してお終いだったんだけどな・・・」「人のせいにしてんじゃないよ」洋子が言ったけど無視して続ける「そしたら、新聞読んでた親父が急に顔を上げて言ったんだ『ライター、何に使うんだ』って・・・俺、なんであの時、あんな事言ってしまったのかな・・・」なんて言ったの? 気のせいか、笑みを浮かべてるような洋子が言った。「それが・・・『ストーブに火、点ける・・・』さすがに俺、やばいって思ったんだけど、言っちまった・・・」「やばいに決まってるだろー!」 洋子はすでに先を読んで笑みを浮かべて言った。憎らしいよ、ったく・・・仕方ないか・・・だいたい、電池で着火ってのあったろうに、あの頃だって・・・ 「ストーブなんか、この時季、何に使う!?・・・」(俺は固まった・・・誰でもおかしいって思うよな、6月下旬にストーブ点けるって・・・そして親父の感はごく自然にはたらいて)「煙草だな!」(はい、そのとおりです・・・)「10年早いだろうが!!」(もはや、これまで。うな垂れて兄貴にライターを返した)お言葉ですが、あと3年で吸えるように・・・とは言えず・・・無残!おまけに兄貴が、人のこと睨みつけといて「兄弟の中で、煙草吸ってんのバレたのお前だけだ、この馬鹿!」追い討ちかけんなよ、兄貴。・・・言えなかったけど「寅年生まれなんだよ、うちの親父、おっかねえったらないんだよなー・・・」こらえきれずに洋子が吹き出した。「笑ったの、許してやるから憶えといてくれよ、今の話」苦しい、苦しいって、両手で腹を押さえた洋子が言った。「憶えるもなにも、くー!忘れられな・・・ひー!」 くそー!やっぱこの話、止めとくんだったなぁ・・・ 今日、この曲聴きたくなって! Jeff Beck-Scatterbrain! いいですねえ!ちなみにScatterbrainの意味は「粗忽者」(勇一=matrixAのことでもあります^^; でも、やはりJeff Beckはすごいですね! Up主のmarks6338さま、有難うございます。 いつも応援有難うございます。今回の更新にも ポチをいただけると嬉しいです。どうぞ宜しく お願い致します♪
2015.06.18
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反復記号 5 大きく見開いた目で勇一の目を覗きこんでいた洋子は息を吐き、勇一の足元に目をやるとつぶやいた。「面白くない」顔を上げた。「そんな冗談、面白くも何ともない!」「信じられない・よな」「当たり前だろ!『異次元の俺の町』だなんて、ふざけないでよ!」洋子は振り返って後ろに石壁があるのを確かめた。右ひざを曲げ、真新しいバッシュのアウトソールを壁面に押し当て、支えとして背中を預けた。腕を組んでいるのは、ご機嫌斜めということ。「じゃあさ、こうしよう!」何か閃いたわけだ。「どんな作戦が閃いたのさ・・・」勇一の目が大きく見開いた。(テレパスか?) それは置いといて「俺んち、行こう」「え!いいのかよ・・・」洋子の背中は石壁から離れ、組んでた腕も解かれた。「俺の感が当たってりゃ、不自然な事に出くわす」「不自然な事?」「そうだ、今から俺が高二の時にどじった事を教えるから、それを憶えてくれ」「・・・・・・・・?」洋子の首を傾げる仕草、勇一のフェチだが、今は忘れる。「家族なら誰でも憶えてる事だ、その話をして誰も憶えて無かったら・・・変だろ?」「笑える話なの?」「まあな・・・けど笑ったら後悔させてやる」ふん!洋子は鼻を鳴らした。「上等だね、やれるもんならだけど・・・さあ、聞こうか、あんたのドジ話」勇一は顎をなでながら、空を見た。記憶が鮮明に蘇ってくる・・・ いつも応援ポチ、有難うございます。 今回もよろしくお願いします♪
2015.06.11
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反復記号 4「なに・・・?」振り返った洋子の眉間にはシワがよっていた。勇一が大きく踏み出した2歩は、洋子との距離を埋めるには充分過ぎたようで、洋子は大きく顎を上げて勇一を見上げ、勇一は彼女の顔をほぼ真上から覗くように見下ろしている。数こそ少ないが、二人の横を行き交う人や時折笑い声を交えて、八百屋の店先から聞くとも無しに聞こえていた話し声が止み、客と店の者らしき人物が、互いに身体は向き合ったまま、首を左右に振り、怪訝そうにこちらを見ている。「やっぱまずい。あのおばちゃん、俺のこと知ってるはずだ。このままじゃ何人知ってる顔に出くわすことになるか・・・まずいよ」「何?ビビッてんの? ひょっとして、勇はこの町でなんか悪さでもやらかして、東京に逃げたってことじゃないんだろうな・・・」「馬鹿言ってんなよ、そんなんじゃないって!」「絶対おかしいよ、今のあんた。なにか隠し事してる!正直に言いなさいよ!」洋子の混乱をこれ以上強くしちゃいけない!勇一は洋子の手を取り、有無を言わさず来た道を引きかえし商店街を抜けて一つ目の角を曲がった。突き当たりに小さな神社が在る。洋子の手を離し、振り返る。掴まれていた手首をさすって洋子は「痛いなあ、こんな所でなにしようってのさ!」「携帯で東京の誰かを呼び出せ、早く!」「ったく、意味わかんないよ!」言いながら、洋子も勇一の只ならない様子に気付いていた。一番新しい着信履歴を選び、発信した。「・・・!『この電話番号は現在使われていません』だとさ」「やっぱりな!」勇一はジーンズの前ポケットに両手をつっこみ、洋子の目を覗くようにして言った。 「俺たちは今、異次元の俺の町にいるんだ・・・」 洋子は、言葉を失ったまま勇一の目を覗きこんだ。 いつも応援ポチを有難うございます。 今回も宜しくお願いします♪
2015.06.04
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