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さて今日は久々に 2019~20主力株概況シリーズ です。 34位 5283 高見澤 (東JQS、6月優待)◎◎ PF時価総額34位の上位銘柄は、長野県地盤で電設、建設資材中心に石油製品や自動車販売なども手掛ける高見澤です。2018年は35位、2017年は36位で登場していたので、ほとんど変わらない位置での3年連続のPF上位入賞となりました。 現在の株価は1790円、時価総額31億円、PBR0.30、自己資本比率は28.3%、今期予想PER4.30、配当利回り1.4%(25円)、総合利回り2.2%(25+15=40円、優待品は私がネットで調べたところでは約3000円の商品だったのでそれで換算。)で、優待は200株保有で信州特産品もしくは自社加工品(なめたけの瓶詰め)です。 このなめたけは高見澤の特産事業部で製造販売しているもので、「日本一の産地として有名な長野県中野市の採りたての新鮮なえのき茸を、信州産丸大豆を使った杉涌天然醸造醤油でじっくりと煮込んだ贅沢ななめ茸」です。これは率直に言って味わい抜群です。それがどのくらいかと言うと、100円ショップで売っているなめ茸の大体7倍くらいは美味しいです。 この高見澤の優待なめたけは途轍もなく美味しいので毎年楽しみにしています。今日は実際の料理例をいくつか御覧戴きましょう。 高見澤優待なめたけの和風パスタ 高見澤優待なめたけのオムレツ 高見澤優待なめたけのお茶漬け 高見澤優待なめたけとキムチの冷奴 なめたけが瑞々しくて食感も良く、どれも抜群に美味しかったです。 さて、高見澤は指標的に極めて割安ですし、マイルドではありますが一定の成長力もありますし、過去の業績も安定していて2003年6月期以降は一度も赤字もないですし、地味ですが非常に良い銘柄と思います。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 尚、ここで個人的なメモ書きを兼ねて、高見澤に関するちょっとしたポイントを列記しておきます。1. 過去10年間で売上高が大きく伸長している(2009年6月期380億円→2019年6月期643億円)が、この理由はIRによると、「この数年でM&Aを行ったため。」とのこと。2. 業績予想に関して、「固めに出していますか?」という質問に対しては、「当社にはその傾向はあります。」とのこと。 ま、いずれにせよ、超低PBR(0.30)の今の株価位置であれば、高見澤はPF上位銘柄として特に戦闘力不足という事は無いと考えており、今後の業績推移をしっかりと見ながら、これからも抜群のなめたけ優待を楽しみにホールド継続の予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次の、1つ上の無重力のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上かつ頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、死んだ目の魚になっていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものではありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも決して分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。将来を透視できる「魔法の水晶玉」は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い、損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.000%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
May 31, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第8弾です。 今日は、 第8章 大いなる屈辱をもたらす者と原始時代の脳 から。 歴史を見ると、米国株市場は長期的に平均一〇%の利益を出している。そして多くの投資家が、毎年着実に一〇%のリターンがあればいいという。ところが、、、それを実現するのは難しいのだ。 実際のところ一九二六年以降、株式市場のリターンが年率平均で一〇~十二%程度になったことは比較的少ない。 リターンが激しく変動しているのは世界的にも同じといえる。。。これが相場の動きなのだ。 よく株式投資の初心者向きの入門書で、「株式投資では長期的に見れば年に7%程度のリターンが得られます。なので、コツコツと投資を継続すれば○○年後には大きな資産を築くことが出来ます。」みたいな表現や資産増加グラフをみることがあります。 ただ実際にこの鉄火場で戦っていて年間のリターンが理論値の近くに来ることなどほとんどありません。むしろ、荒れ狂う海で成す術もなく漂う小舟の様に、毎年の投資成績が上下にとんでもなく激しく変動するのが当たり前です。 波が荒いので有名なベーリング海も真っ青になるくらいの強烈な船酔いで、毎年全身ゲロまみれ なのが悲しい実態なんですね。(滝汗) つまり私たち投資家は「毎年のリターンは全く予測ができないうえに、更に悪いことに上にも下にもびっくりする程にとんでもなくブレまくる」ことを認識し、ビビッてお○っこを漏らさないように「パンパース完全装着」でその現実を受け入れる必要があります。 そういう、「過酷で振れ幅の大きな世界」なんですね。(続く)
May 30, 2020
いやあ激動の2020年5月が終わりましたね。 今月は、ポートフォリオ最上位陣の多くを占める ウィズ・コロナ銘柄 に株価が好調な所が多く、久方ぶりにホッと一息つける感じの一か月となりました。 具体的な成績ですが、対2019年末比でー8.0%となりました。未だ年初来大幅マイナスではありますが、先月末はー17.0%かつ今年の一時期は瞬間最大風速でー34.2%までズコズコに掘っており、自らが長年をかけて作り込んできた「優待バリュー株王国」が今にも崩壊しそうな、「おケツがボーボー火だるまの大ピンチ」に直面して訳なので、そこから比べればほんとにだいぶ回復しました。 来月のポイントとは、 ポスト・コロナ時代 を見据えた新しい有力株をどれだけたくさん発掘できるかだと考えています。 ティリングハスト先生 の言葉に従って、 「たくさんの岩をひっくり返しまくって」 楽しく探索していきます。 それでは皆様、来月もよろしくお願い申し上げます。
May 29, 2020
いやあ、何だか気味が悪いくらいに市場環境がいいですね。COVID-19による経済へのダメージが表面化して来るのは時間の問題ですし、短期的にはマーケットは上げ過ぎの様な気が個人的にはしますが、ま、私のポートフォリオもそれなりに回復して今はホッと一息というところです。 今年は、いつもの(?)プレ・コロナ時代から始まり、そこから怒涛の勢いでウィズ・コロナ時代に突入し、そして今は早くもポスト・コロナ時代を伺おうかという時間の流れの速さですが、今の自分はまだウィズ・コロナ銘柄に軸足を置いて戦っています。なぜなら、これらの銘柄群はコロナが敵にならないので、今期の業績が「悪くない」ことが既に見えていて非常に安心感があるからです。 今は、ポートフォリオの再構成も完成し、自分の中では納得感のある銘柄だけでPF最上位陣をカチカチに固められているという自信と満足感があります。 もちろん、ポートフォリオの改築は未来永劫延々と続く日常ですが、少なくとも「今のこの瞬間」は動かすところがなく安定しています。 「ポスト・コロナで、ギラリと光るいい銘柄がないかな?」と思いながら、様々な銘柄を吟味していますが、ちょっと「これは!」というものには現時点では出会っていないです。ノーアイデアです。 世界最高峰のトレーディングコーチと言われた精神科医の アリ・キエフ は、こんな時には、 ブラブラと歩き続ければいい。 と述べました。それは、市場に参加し続け、健全な好奇心を失わず、猛勉強を続けていれば、またいつか必ずチャンスのかけらを見つけることが出来る、という意味だと考えています。 そして私は久方ぶりにリラックスした気分で、まさに市場をブラブラとほっつき歩いています。いくつかのウィズ・コロナ銘柄のおかげで、ポッケには自分には珍しいくらいたくさんの銀貨が詰まっています。銀貨が次の夢を見つけるまで、束の間の「市場散歩」が続きます。。。
May 28, 2020
新型コロナウイルスの影響が実体経済に甚大なダメージを与えているにも関わらず、何故か最近の株式市場は妙に堅調です。「こんなのおかしいだろう。絶対に近い将来暴落が来るはずだ。」と考えている投資家の方々も多いでしょうし、私も今のマーケットには過熱感があると感じています。 でもそうは言っても市場が好調なのは紛れもない事実で、今日の日記はもしかしたらその理由に繋がる秘密が隠れている記事なのかなあ?と思っています。それではどうぞ。 さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第7弾です。 今日は、第5章 そこにはそこがないとき、そこにある! から。 相場に関して広く話題になっていることは、何も心配する必要がないと説明する。相場というものは周知の情報をすべて織り込むものであり、それだけ広く知られていることなら完全に織り込まれているはずだからである。 最適な事例は一九一八年に世界的に流行したインフルエンザである。史上他に類を見ないほど致命的となったこの悲劇の流行病。 要点を述べておくと、世界の人口が現在と比べても極めて少ない当時、二四か月もたたないうちに約一億人もの命が失われてしまったのである。西洋諸国にとって壊滅的な出来事であった! 第一次世界大戦の只中、米中部で発生したようだ。 付録Aと付録Bに、一般に受け入れられている米国市場のリターンを一八三〇年までさかのぼり掲載した。他のバージョンや他の場所についても掲載したので、ぜひ見てほしい。 簡単に説明すると、一九一八年をとおして数回の小さな調整を除いて株式市場は素晴らしい動きをした。一九一八年末に小さな調整があったが、それだけである。インフルエンザは一九一九年に入るまで流行したが、その一方で相場は高値を更新していったわけだ。 株式市場は大規模なインフルエンザの流行中やその後に崩壊しただろうか。崩壊は起こらなかった。!。。。 史上最大の流行病が猛威を振るっているさなかでさえ、相場は素晴らしい動きをした のである。 感染症の歴史にその名を残す、悪名高いスペイン風邪(インフルエンザ)が猛威を振るい続けた時期に株式市場が素晴らしい動きをした? ちょっとそれは俄かには信じがたいですね。それにケン・フィッシャーはたまにすごくおかしなことを言うときもあるからなあ。。。 それでは付録Aを実際に見てみましょう。 付録A 米国株式市場トータルリターン(1830-1925年)1918 25.56%1919 20.67% わひゃー、ホントだ。スペイン風邪が世界中を席巻する中で市場は実に堅調に推移していますね。 まさしくケン・フィッシャーが言う通りで、 株式市場では、相場に関して広く話題になっていることは、何も心配する必要がない んですね。 、、、という事は、3歳の幼児から90歳のおばあさんまで全国民が話題にしている、2020年5月現在の世界中で未だに猛威を振るっている新型コロナウイルス(COVID-19)の影響も既にほぼほぼ相場に織り込まれているという事になるのでしょうか? そしてだからこそ、最近の市場は妙に堅調なのでしょうか? うーん、実に悩ましいですね。。。。。(続く)
May 27, 2020
さて今日も通常の2020PF概況シリーズです。 391位 3800 ユニリタ (東JQS、3月優待) ◎ PF391位は、ソフト開発の独立ベンダーのユニリタ(旧ビーエスピー)です。 現在の株価は1763円、時価総額149億円、PBR1.22、自己資本比率は78.1%と鉄壁、今期予想PER18.27、配当利回り3.7%(66円)、総合利回り4.9%(66+20=86円)で、優待は100株保有で2000円相当のJCBギフトカードです。 ユニリタの事業報告書にはオリジナル漫画が載っているのですが、 実際の社長さんと、 漫画の中の社長さんが、 毎回クリソツなのが気に入っています。(笑) ユニリタは成長力がありますし、指標的な割高感もありませんし、総合利回りも十分に出ていますし、ポートフォリオ中位としては十分に良い銘柄であると考えています。
May 26, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。 390位 6082 ライドオンエクスプレスホールディングス。 (東1、3月優待) △ PF390位は、『銀のさら』『釜寅』など調理済み食材宅配事業を全国展開しているライドオン・エクスプレスHDです。 現在の株価は1773円、時価総額188億円、PBR3.43、自己資本比率は51.5%、今期予想PER18.09、配当利回り0.6%(10円)、総合利回り1.8%(10+22.5=32.5円、優待はヤフオク平均落札価格の額面の90%で換算)で、優待は100株保有で2500円相当の優待券です。 優待券で食べるお寿司は実に美味しいです。 ライドオンエクスプレスHDは指標的な割安感はありませんが、ウィズコロナ時代には良く合った銘柄と思いますし、現行の優待制度が続く限りはホールド継続の予定です。
May 25, 2020
さて今日は久々に 2019~20主力株概況シリーズ です。 33位 2737 トーメンデバイス (東1、9月優待) ◎~◎◎ PF時価総額33位の上位銘柄は、韓国サムスン電子の日本国内最大の特約店のトーメンデバイスです。2014年20位、2015年30位、2018年44位、2019年33位と、ここ数年PF上位の地位をずっと保っている超実力派銘柄ですが、今年もここで泰然と登場してきました。 ムラはありますが、売上高も利益も概ね伸び続けていますね。♬ 現在の株価は3620円、時価総額246億円、PBR0.78、自己資本比率34.2%、今期予想PER11.72、配当利回り3.3%(120円)、総合利回り3.7%(120+15=135円、100株優待品は私の独自判断で1500円で換算)で、優待は100株保有で9月株主に食用油詰め合わせセット(5本)、500株保有で3000円相当のクオカードなどです。 私は過去数年はクオカードを戴いています。 トーメンデバイスは下記のデータを見れば分かるように、過去25年間一度も赤字がなくしっかりと稼ぎ続け、かつ着実に成長しています。今期2021年3月期は新型コロナウイルスの影響で減益予想ですが、ま、これは「世界的な未曽有の異常事態」であり仕方ないと思います。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) また地道な利益の積み上げでBPS(1株あたり純資産)もどんどんと増えています。(上記データはかぶたんプレミアムより引用) 更に、従業員1人あたりの売上高は全上場企業中で常にトップクラスであり、非常に効率の良い経営をしているとも思います。 (上記データはmsnニュースより引用) ところで2014年の1月27日に、トヨタグループの商社で2006年に トーメン を合併した 8015豊田通商 がTOB(株式公開買付)で 7558トーメンエレクトロニクス を完全子会社化することを発表しました。そして今は既にめでたく上場廃止となっています。ちなみに現在の社名は ネクスティ エレクトロニクス です。 そしてトーメンエレクトロニクスとここトーメンデバイスは共に豊田通商傘下の兄弟会社の関係になります。(トーメンエレクトロニクスが複数の外国製半導体を取り扱うのに対し、トーメンデバイスは韓国サムスングループ製半導体および電子部品を専門に取り扱っている。) そのため誰でも、「これはトーメンデバイスも2匹目のドジョウになれるかもしれないな。」と思うわけで、株価もたまにそこに思いが及んで跳ねることもあるのですが、 過去の経験上は 「狙ってビシッとTOBを獲る。」というのは、「言うは易し、横山やすし。」で、実際には至難の業 です。 かの ウイリアム・オニール も、「、、、個人投資家は吸収合併される可能性がある企業に投資すべきだろうか? 一般的にすべきではない。、、、 CAN-SLIM手法 で健全な銘柄を買うほうが通常安全である。」と述べています。狙ってTOBを取れたときの快感というのは最高ですが、 我々は別に快楽を求めて投資をしているわけではない ですし、そこに過剰な期待を抱くべきではないとは思っています。 その一方で、現在のトーメンデバイスは業績好調でかつ指標的に安く、トーメンエレクトロニクスの問題が片付いた今、豊田通商側から見ればTOBしたいという経済的なインセンティブは間違いなくあるでしょうし、実際にTOBに踏み切ってくる確率も25%程度はあるのではないか?と個人的には考えています。また私が調べた範囲では既に 「トーメン」の名を残す会社はここトーメンデバイスのみ となっています。 もっと言うと、7558トーメンエレクトロニクスだけが先にTOBされたのは、ここがトーメンデバイスの第2位株主(159万株、23.5%保有)だった(今もそう)ので、先に外堀を埋めて完全子会社化し不確定要素を排除しておいて、その後手堅く2段階作戦でトーメンデバイスに手をつけてくるつもりなのではないか?という気もしています。(同時に2社をTOBすると価格が上がるリスクがあったのではないか?と推測しています。) そのため私は、 「TOBがあれば30~40%の利益になるだろうからそれで良い。もしもTOBがなければ黙ってそのまま優待品を貰い続ければ良い。これは悪くない、PF上位の一角として勝負できる、心理的に有利でかつ魅惑的な投資アイデアだな。」 と考えています。 、、、すいません、今回も「妄想全開&脳内麻薬全放出」でお送りしました。(滝汗) ま、いずれにせよ、いぶし銀の実力派銘柄であるトーメンデバイスを、これからもPF上位銘柄として楽しく愛でながらホールドしていく予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の頑健な銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに絶対に必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこい独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きますよう、伏してお願い申しげます。
May 24, 2020
さて昨日ツイッターで、 人間の投資力にはピークがある という話題を出したのですが、今日はそれと自らの近年の成績不振に関する個人的な内省の記事です。 尚、以下の文章は「自分に投げている」だけのもので、他の誰かに向けたものでは全くありませんので、興味のない方は今回の日記は飛ばして頂いて結構です。 それでは始めます。 先ほどの「人間の投資力のピーク」の記事を書いた2014年からのこの6年間を総括すると、株式投資に関する知識と経験は飛躍的に増えたと思います。ただ、それが「良好な投資成績という結果」に繋がったかと言うと、非常に疑問が残ります。いい時もありましたが、それ以上に悪い時も多かったからです。特に、2018年、2019年というこの2年間は対ベンチマークで劣悪な成績が続いていてとてもつらい時を過ごしています。 「極限の努力を続けているのに、どうして結果が出ないんだろう?」という疑問をずっと持ってきましたが、この数か月で「大まかな答え」が見えてきています。 それは、 ホームラン狙いの、スリルを求めたギャンブル的で粗い投資案件が増えてしまっており、それで結果的にかえって成績を落としていた ということです。 自分は父親が生粋の「生涯ギャンブラー」だったこともあり、元々「一発狙いで夢見がちな脇の甘い投資」をやりがちな傾向が強くありました。具体的にはポートフォリオの最上位近辺に、投資家ごとの評価が激しく割れるような、分析の難しいトリッキーな銘柄を多く組み込んでしまうことがありました。そして、その悪癖は薄々は自覚していたもののこの20年間どうしても矯正しきれず、ずっと残ったままでした。 それどころか、正直に言うと、この数年は悪癖が以前よりも更に悪化していたのが事実でした。その理由ははっきりしています。私は以下の2つの事由で焦っていたのです。1. 自分の年齢的な問題。 20代や30代の頃の様な頭の切れや豊かな発想力を失ってきていて、「銘柄発掘能力」が落ちてきているという自覚があった。「投資家としてのピークを越え、下り坂に差し掛かっている」という恐怖があった。そのため、「まだ少しでも若さが残る内に、ちーとでも1%でも良好なパフォーマンスを上げておきたい。」という切実な思いがあった。それで選択銘柄が「ギャンブル寄り」になってしまっていた。2. ツイッターで超凄腕投資家達を横目でずっと見ていて、追いつこうと思ってつい力んでしまった問題。 ツイッターは「投資家天下一武道会」の場であり、資産3桁億のS級のクジラみたいな方が普通にいるし、資産数十億の超A級のライオンみたいな方だったらそれこそ「掃いて捨てる」くらいにゴロゴロしている。 「自分も絶対にそのクラスに這い上がりたい。マックス・ギュンターの名著、マネーの公理 に出てくる メアリー になるんだ。何があっても追いつくぞ。そのためには自分のリスクを取る力を高めてより大きな勝負をしなくてはならない。」という思いから、無意識の内に力んでしまい脳がピヨッて「リスク・リワード比」が悪い銘柄を多く選んでしまっていた。 私は、上記の事実に、新型コロナウイルスの影響でポートフォリオが甚大なダメージを受けた今年の3月にはっきりと気付きました。そして、「初心に戻って、毎月の月次発表があって業績が読みやすく、かつ業務内容もシンプルで分かりやすい地方スーパーとかホームセンターとかの、お子様にも理解できるようなハートウォーミングな銘柄中心で戦おう。自分はそもそも高度な分析が出来るような凄い投資家ではない。優待ヘッドギアに守られた永遠の3歳児投資家なんだ。急にS級や超A級の投資家になんかなれないし、もっとコツコツやろう。ポテンヒット狙いでゆっくり歩こう。それしかできないんだ。」と心を改め、そして思い切ってポートフォリオを「幼稚園児投資家向け」に組みかえました。 死ぬまでに、自分が目指すゴールにゆっくりと辿り着けたらいいと考え直しています。
May 23, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第6弾です。 今日も、第4章 資本市場テクノロジー から。 さらに話を脱線してウォーレン・バフェットについて話をしよう。 バフェットの資質で目を引くのが変身の能力だ。六〇年代の彼の資料を読んでみると、七〇年代や八〇年代に入ったばかりのころとは大きく異なる発言をしている。初期のバフェットは単純な統計規格に従って非常に安い株式、主に小型株を買っていた。今日であれば「小型バリュー株」と呼ばれているものである(この言葉は八〇年代後半まで存在しなかった)。 後に彼は「フランチャイズ」と自ら呼んだ株式を買った。その後、素晴らしい経営をしている大企業を買い、長期保有する時代に突入した。今日であれば「大型グロース株」と呼ばれているものである。これについて、多くの人が 私の父 と チャーリー・マンガー の影響だと考えている。 バフェットがコカ・コーラやジレットを買っていたとき、その行動と二〇年前に彼が保有していた類の銘柄とを比べて、一致している点を見つけるのはかなり難しい。 そして驚きは〇〇年に起こった。ちょうどタイミング良く彼は再び小型株を非常に安く買い、ちょうどそのときバリュー株が二一世紀とともに再び流行しだしたのである。 私はバフェットについて本書のなかでも様々なコメントをしている。そこで注目して欲しいのは、彼が一度も自分の行動や求めていることの核心を見失わず、その一方で何十年にもわたり着々と戦術的に変身を遂げてきたことである。 彼の戦術をどこかの時代から取り出して固定してみたり、次の展開でその戦術を再現してみたりしても、けっして彼の行動と同じものになることはない。そこに何も不思議な点はない。これがあるべき姿なのだ。 停滞は長期的にみて失敗となる。 要は、バフェットは究極の オポチューニスティック・スタイル ということですね。 バフェットほどではもちろんないですが、私も常に様々なアイデアを試しながら、投資スタイルに微調整を加え続けています。最近だと トレンドフォロー手法 を取り入れて、少しでも良好な成績を求めて奮闘を続けています。(続く)
May 22, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第5弾です。 今日は、第4章 資本市場テクノロジー から。 株価売上倍率(PSR)は私が開拓した革新的な資本市場テクノロジーである。作った当時こそ強力であったものの、今はそれほどの力もなくなってしまった。 当時、私はまだ誰も使っていない方法で株式が過大評価されているか過小評価されているか判断する方法を明らかにし、八四年に 「ケン・フィッシャーのPSR株分析」 と言う本で紹介した。ベンジャミン・グレアムも株価と売上の間には面白い関係がありそうだと偶然指摘したことがあったが、その関連性についての書籍は、私のものが史上初となった。 二五年前には低PSR株を選別さえすれば相場に打ち勝つことが出来た。しかもそれは簡単な方法だった。しかし、私が本を書き、世の中に知れわたるとPSRは広く使われるようになり、CFA協会認定証券アナリスト試験講座の必須項目にまでなった。今では、ほとんどの株価分析サイトでPSRが掲載されている。資本市場テクノロジー、そして予想の道具として、PSRの結果はおおむね相場に織り込まれてしまった。あとは知ってのとおりである。大きな発見でさえ、人々に広まり、時間が経過すると時代遅れになるのだ。 私が最初にPSRについて書き始めたとき、まだ誰もやってみた人がいなかった。今では四六時中誰でも使っている。だからもはや有効ではないのだ。 この話を持ち出した唯一の理由は「一度発見してもそれにしがみついていることはできない」ということを示すためだ。人気が出れば力を失う。そのときこそ次の発見へ向けて仕事をするときなのだ。 ケン・フィッシャーの「PSRという指標の発見」はまさに天才の仕事でしたが、その後の時の流れでPSRが力を失っていったことに対する分析の的確さと客観性にもまた彼の天才性が表出しています。本当に凄い「発想の塊の人」なんですね。彼の言葉の続きを見ていきましょう。 本を出版したあとに人々は食いついてきたが、その後も長い時間がかかった。その後十年はPSRをほとんど独り占めにできた。 九七年に ジェームズ・オショーネシー が 「ウォール街で勝つ法則」(パンローリング) というベストセラーを書いた。 彼はPSRについて「バリューファクターの王様」の区分に入れ、その分析でPSRに従ったリターンはそのほかの指標のどれをも上回ったと主張している。 オショーネシーの著書はPSRをさらに目立たせ、その後まもなくしてPSRはそのほとんどの力を失うことになった。相場に織り込まれたのである。 相場は進化するのであり、よって私たちも進化しなければならない。 次の新テクノロジーを開発することがこのゲームのすべてなのだ。 ある”からくり”を発見しても、そこからけっして革新していこうとしない投資家のことを指す言葉がある。「一発屋」だ。 投資の歴史は一発屋であふれている。書店の棚や経済ニュース番組は、一五分で終わる時代遅れで無駄なアドバイスを、無意味に長々と話している一発屋でいっぱいなのだ。 一時代を築いたPSRという指標に関するケン・フィッシャーの総括は素晴らしいですね。 私も、 優待バリュー株投資手法 というオリジナルのやり方を自力開発し、それを長年使っている投資家ですが、細かい部分ではどんどんとやり方を変え、絶え間ない改良を「老舗のうなぎ屋のたれ」の様に足し続けながら戦っています。(笑)そうでなければ、変幻自在の株式市場で生き延びることなど到底できないんですね。(続く)
May 21, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第4弾です。 今日は、第3章 疑問三ー私の脳は自分を騙して何をしようとしているのか から。 自分の脳が自分に悪いメッセージを送っていないか自問することが不可欠だ。 自分が持っている自然の性向を永遠に逆転させなければならない。プライドを避け、反省を積み上げなければならない。上手な投資家になるために、これが私の知っているもっとも単純で基本的なコツである。 もし大きく上げた株を持っているとすれば「自分は天才でない」と思ってみよう。 もし大きく下げた株を持っているとすれば、その反省から逃げてはいけない。損を出すたびに反省を積み上げていくのだ。共存するのだ。好きになるのだ。 株価の下落について、ただひとり、あなたが間違いを犯した人間である。あなたは、自分が間違っていた理由から教訓を得て、次に正しく物事を行う方法を教えてもらわなければならない。 反省を高めてプライドを避けることには多くのメリットがある。ひとつは間違いから学べることだ。もうひとつ自信を高めるのではなく、自信を控えめにしていくことで、相場をありのままに、近くから見られるようになることである。 ある研究によれば、自信をそれほど持っていない投資家のほうが、強い自信を持っている人よりも成績が良いという。 たくさん間違いも犯しなさいということだ。間違いを犯すことに何の問題もない。自分の間違いをより多く受け入れて、それを学びの機会とみることで、長期的には間違いが減っていく。 私が知る資産規模のずば抜けたS級の投資家は皆、「どこか人間離れ」しています。発想がぶっ飛んでいて常人からかけ離れている、痛みを痛みと感じない、常人が心配で夜も眠れないような状況でも精神的に微動だにしない、何を考えているのか1ミリも分からない、そういう方が多いです。そして同時に、「自分が間違ったときに、それを認めて軌道修正できる」柔軟性も持ち合わせていることがほとんどですね。(続く)
May 20, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第3弾です。 今日も、第2章 疑問二-あなたに見抜けて他人に見抜けないものはなにか から。 どのような投資スタイルにも流行り廃りのサイクルがあることをご存じだろうか。 表2・2(時価総額の大きさや投資スタイル別に、首位の入れ替わりを示したもの)から分かることは、どのような規模の株でも、どのような投資スタイルでも、ひとつのものが相場を常に牽引することはないということだ。さらに重要なのは、どの規模やスタイルが次の先頭になるかを示すような、予測可能なパターンは存在しないことである。 表2・2 どの属性も最高の結果を常に残すことはできない 再度、表2・2を見てほしい。仮にその年の勝者を買ったとすると、非常に高い頻度で次年の敗者を買ってしまっていることになる。。。すでに述べたとおり、ひとつの投資スタイルが一〇年にわたり人気になることは、けっしてないのだ。 これが株式投資の難しいところです。つまり、ある投資スタイル・やり方で一度成功したとして、それで味をしめて同じことばかりずっと続けていると、今度はそれが全く通用しなくなるばかりか逆に投資家としての墓穴を掘り致命傷に至る可能性もある、ということなんですね。 投資家は一度成功を収めた手法のせいで死ぬことがある のです。 そのため私は以前から、投資家としての究極のやり方は、 オポチューニスティック・スタイル それぞれがプラスの期待リターンをもつと考えられる投資手法や投資対象を、マーケットの変化と共に柔軟に組み合わせていくやり方 であると考えています。 変幻自在な株式市場で泳ぎ続けるには、逆にオポチューニスティックスタイルしかない とも言えます。 要は、 儲けるためには何でもやる覚悟を持つことが大切 ということですね。 (続く)
May 19, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト103位 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) の第2弾です。 今日は、第2章 疑問二-あなたに見抜けて他人に見抜けないものはなにか から。 藪の石は無視 あなたの投資仲間が知らないことを知るためには、ほかの皆が注目しているところ以外のところを注目しなければならないのである。自分自身を訓練し、雑音がした方向を見ないようにしなければならない。皆があるひとつの方向を注目しているときは、音が聞こえようと聞こえまいと、彼らが見ていない別の方向に目を向けるべきなのだ。 これはケン・フィッシャーの コントラリアン(逆張り)思考 が端的に表れた良い文章ですね。私は良く、「今、もっとも投資家に無視されている、雑に扱われている、関心を持たれていないセクターはどこかな?」ということを考えて、意図的にそこから有力銘柄をピックアップしてバルクで買ってポートフォリオを組み上げるというやり方をするのですが、これまでのところ、長期的に見るとまずまずの成果が出ています。 2020年5月現在だと、地方銀行とか、地方スーパーとか、ディスカウントストアとか、ホームセンターとか、そういったあたりが該当します。多くの投資家は極めて冷淡ですが、指標的に安くかつ魅力的な優待のついた銘柄の宝庫なんですね。 ちなみにその中でも、特に ホームセンター業界に注目 しています。売上高首位の 3050DCMホールディングス からして指標的に割安ですが、業界3位の 7516コーナン商事 、4位の 8218コメリ 、5位の 2790ナフコ あたりは更に激安です。(尚、2位のカインズは非上場。) この業界は EC(電子商取引)サイトやドラッグストアや各種専門店などの異業種に攻め立てられ続けており、業界全体としての市場規模が近年伸び悩んでいてマーケットからその将来性を悲観されている ためですが、「それにしても滅茶苦茶に安いよな。」というのが自分の認識です。 さらに言うと、その中でも業界3位のコーナン商事が特に魅力的と思って大きく買っています。何故かというと、 同業他社に比べて既存店月次が明らかに良く、かつ積極的なM&Aを駆使しながら売上高もどんどんと伸ばしているから です。 「衰退業界の中の勝ち組」というのはいつの時代にも大きな魅力がある んですね。 さて私はケン・フィッシャーの言う、「彼ら(一般大衆)が見ていない別の方向」をキチンと見れているのでしょうか?(続く)
May 18, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。正直に言いますが、この本の書評を仕上げるのに「2年間&20時間以上」かかりました。ただ、結果として当シリーズ史上「有数の出来」になったと自負しています。是非お楽しみください。灼熱の「全9部作」でお届けします。それでは早速始めましょう。 第103位は、 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2011年) です。 彼は世界一の投資家である ウォーレン・バフェット の師匠の1人である フィリップ・フィッシャー の息子(3男)として知られていますが、ただの「著名投資家のボンボンの2世」でありません。それどころか、ケン・フィッシャーは他のあらゆる投資家とは違う視点から深い考察が出来る、異次元の鬼才です。 当ブログではこれまでに2冊の彼の著作を紹介してきました。そして両方とも私は今でも頻繁に参照しています。今年2020年だけでも何度も実際に手に取って再読しました。何故ならケン・フィッシャーの本には 他の誰にも書けない独創的で鋭い思想が溢れかえっていて極めて有益 だからです。今日は復習としてまずは当時の書評を再掲しておきましょう。第29位 ケン・フィッシャーのPSR株分析 (ケン・フィッシャー著、パンローリング、2009年) 私がこの本から得た最大の宝物は、 グリッチ(成長企業が初期の頃に経験する経営上の挫折)という概念 でした。そして この本を読んで以来、自分は「グリッチ狙い」の視点を片時も忘れたことはありません。ケン・フィッシャーは真の、そして孤高の天才ですね。 1. 総論 2. グリッチでリッチになろう お勧め 3. 真のコントラリアン 66位 チャートで見る株式市場200年の歴史 (原題 The Wall Street Waltz ケン・フィッシャー著、パンローリング、2010年) この本は様々な面白いチャートがバンと1枚貼ってあり、それについて孤高の天才ケン・フィッシャーが独自の異形の視点から解説し倒してくれる、という分かりやすくてご機嫌な構成となっています。 そして本棚の片隅に置いておくと抜群に役立ちます。具体的には「辞書+強力な精神安定剤」になります。私はよくこの本が本棚のどこにいるのかを確認し(何か月かに1回は必ず見るので位置が変わっていることが多いため)そして背表紙をチラ見して、「うん、市場で何かあったらあの本を手に取ったら万事OK、大丈夫だな。」と思います。そのくらい良い本ですね。1. 総論2. PER-当時と今3. PBRが高くなると株のパフォーマンスは悪くなる お勧め4. IPOの数が多い年は売り時で、少ない年は買い時5. PERは誤解を招くことがある お勧め6. 200年前と同じ狂乱の中で戦い続けている7. 金融の世界に新しいダンスはない8. 経済史が1分間で分かる魔法のカンニングペーパー くーっ、改めてケン・フィッシャーの著作はどれも最高ですね。 そして今回の 投資家が大切にしたいたった3つの疑問 が3冊目の紹介となります。これまた実に素晴らしい本で本当はもっと早くに紹介したかったのですが、749ページと強大なボリュームを誇る1冊でなかなか書評に取りかかるためのまとまった時間を見つけることが出来ず、こんなにも遅くなってしまいました。この傑作に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。 ただ最初にはっきりとお断りしておきますと、ケン・フィッシャーは間違いなく「キ○ガイと紙一重の天才」なので、中には「ちょっと何言ってるのか良く分からないなあ。」とか「それは独断と思い込みが余りにも強過ぎる。さすがに違うんじゃないかなあ。」と感じる部分もたくさんあります。 なので、この本は「石ころの中に、ダイヤの原石がゴロゴロと無造作にいくつか混じっている」という印象の一冊です。うん、自分で書いておいてなんですが、本当にそんな感じです。初心者の方だと石とダイヤの原石の区別が非常に付きにくいと思うので、上級者向きの強面の一冊と言えるかと思います。 ただしこの本の中の「ダイヤの原石の部分」は他の本にはない凄まじい閃光を放っています。何故なら何度も言いますが、ケン・フィッシャーは「本物の天才」だからです。ここだけの話ですが、私はこの本の中に「自分の投資理論の優位性の源泉」を見ました。それがはっきりと「言語化」されており驚愕しました。読んだ瞬間に「ケン・フィッシャー、やっぱり超ヤバい人だな。こんなことまでサラッと書いちゃうんだ。」とドキドキしました。それがどこだったのか、具体的に何だったのかは、あまりにも大切な情報過ぎてこのブログでは開示できないのですが、皆様も本著を注意深く読めばそれを発見できると思います。 興奮のあまり前置きが長くなりました。さて初回となる今日は、まずは 序論 を見ておきましょう。 金融市場の仕組みに関する私たちの知識は、五〇年前に比べて格段に増えている。しかし、この先一〇年後、三〇年後、五〇年後には、もっとたくさんのことが分かっているはずだ。 賢者やプロがあなたに信じ込ませていることとは異なり、金融市場の研究は芸術と科学の両方である。理論や公式が常に導き出され、追加され調整される場だ。そして現在の私たちは、その調査と発見の過程の始まりにいる。けっして終わりにいるのではない。科学的側面からの理解は、まだまだ初期段階なのだ。 そう、株式投資は「芸術+科学の総合格闘技」なんですね。そしてだからこそ、これほどまでに美しく深淵で、同時に冷ややかで残酷かつ強烈に魅力的なのです。 私たちが戦うこの不可思議な世界では、「他人とは異なる物差し」を持って戦うことがとても有益であり、また武器としてそれがどうしても必要な過酷な世界でもあります。 もしもあなたが「何も持っていない」のならば、ソファーに横になってポテトチップスを食べながら、テレビでサッカーの試合を見つつおケツをポリポリと掻いて「黙ってインデックス投資」をしていればいいのです。その方が100倍安心で安全で快適な投資家人生になります。無理して「修羅の門」をくぐる必要はありません。 でも、もしも貴方がアクティブ投資と言う困難な、そして大金が敷き詰められた刺激的な道を進む覚悟を決めたならば、鬼才、ケン・フィッシャーによる本書は、その「魔法の扉」を開いてくれる、最高に刺激的な1冊となります。 それではいよいよ次回からは、「金融界のマエストロ」、ケン・フィッシャーが誘(いざな)うディーペスト・パープルな極彩色の世界 へと皆様をご案内しましょう。(続く)
May 17, 2020
さて今日は当ブログでダントツ一番人気の 2019~20主力株概況シリーズ です。 32位 3297 東武住販 (東JQS、5月優待) ◎◎ PF時価総額32位の上位銘柄は、山口、福岡県を地盤に中古住宅の再生販売事業を展開している東武住販です。2017年には8位と主力の一角でしたが、その後の株価軟調もあり、今年2020年はこの位置での登場となりました。 さて東武住販は実に魅力的な価格水準の中古住宅を販売しています。歴戦の株クラスタの方々ならポートフォリオ上位の保有銘柄を1つ売れば気軽に買えるくらいの値段でたくさんの一戸建てが売っているのです。見ているだけで楽しいですね。♪ (上記データは東武住販のHPより引用) 現在の株価は999円、時価総額27億円、PBR0.89、自己資本比率は58.5%と良好、今期予想PER6.49、配当利回り3.0%(30円)、総合利回り4.0%(30+10=40円)で、優待は100株保有で1000円相当、1000株保有で2000円相当の自社営業地域(地盤はフグの本場の山口県下関市)関連食品などです。 今日は私が過去2年に戴いた優待品を復習として見ておきましょう。 2019年です。 さっぱりしていて、美味しかったです。 2018年です。 頭と手足を引っ込めて、、、 バビューン。!!! さて東武住販には、 1.指標的に割安で、総合利回りもまずまず、かつ一定の成長力がある。 2. 時価総額僅か27億円の超小型株であるため、いわゆる 小型株効果 が期待できる。3. 現在営業エリアを拡大しながらバランスの良い確かな成長を続けており、将来の東証2部、更にはその先の1部昇格を楽しみにしながら、数年単位の中長期の時間軸で「ゆったりまったり」ホールドするのに適している。 4. 激レアな5月優待銘柄 (総数僅かに32) であり、優待権利前には需給の関係から、高い確率での株価上昇が期待できる。 と言う4つの大きな魅力があります。 今期は業績の進捗が悪く下方修正必至の情勢ではありますが、(上記データはSBI証券より引用) 自分としてはこれからも楽しくホールドして応援していく予定です。2020主力株概況シリーズ 免責事項2020主力株概況シリーズ は私が主力で勝負している銘柄について、本当にその価値はあるのか、私を投資家としての次のステージに連れていけるだけの力があるのか、「リスク・リワード比」が優れた最強で最上の銘柄なのか、何か見逃している弱点はないか、戦い続けるのに必要な「銘柄としての鮮度」が落ちていないか、などを多角的に検討する目的で書くものです。記事内容は一般的に入手可能な公開情報(ただしIRへの蛇の様にしつこくて執念深い独自の取材内容を含む)に基づいて作成していますが、同時に諸々のバイアスのかかったあくまでも個人的な見解であり、特定銘柄の売買の推奨を目的としたものでは全くありません。また市場と個別銘柄の未来がどうなるかは誰にも分からないため記事内容の正確性は保証しません。私には未来を予見する力は一切ありません。魔法の水晶玉は残念ながら持ち合わせておりません。そのため当シリーズに基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はくれぐれも100.0%御自身の判断と責任の元で行って頂きます様、伏してお願い申し上げます。
May 16, 2020
本日2020年5月15日、「ダーバン」や「アクアスキュータム」などの紳士服ブランドを展開するアパレル大手の 3606 レナウン が、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請し、命運尽きてお亡くなりになりました。 レナウンは元々「継続前提に疑義注記」が付くキツキツでアップアップの状態ではありましたが、新型コロナウイルスの影響で販売低迷に拍車がかかり、ついにとどめを刺されて経営に行き詰まりました。そして私は優待狙いで300株保有しており残念ながら今回しっかりと被弾しました。持ち株が飛んだのはこれまでの投資家人生で多分3社目と思います。 今年はCOVID-19の猛威が直撃して地獄の様な業績に落ち込んでいる企業が続出しているので、「もしかしたら持ち株から逝く子が出るかもしれないな。」とは思っていましたが、いよいよそれが現実となりました。これを機に、「逝きそうな銘柄」がポートフォリオに他にいないか、再チェックをしようと思います。 、、、、、、これで今生のお別れになると思うので、今日は最期に少しだけ思い出話を。 レナウンへは2017年1月20日に@116円×300株で参戦しました。その理由は単純に「優待を貰ってみよう。」と思ったからでした。そして叶うならば、お買い得商品が多いという株主限定の「特別奉仕会」に一度は行ってみたいとも願っていました。 ただ結局は仕事が忙しくて全く時間が取れず、その夢は実現しないまま今日の破綻の日を迎えてしまいました。 残念です。。。。
May 15, 2020
さて今日は通常の2020PF概況シリーズです。 389位 7840 フランスベッドホールディングス (東1、3月優待) ○ PF時価総額389位の中堅銘柄は、ベッドとメディカルサービスを手掛けるフランスベッドHDです。 現在の株価は872円、時価総額360億円、PBR0.90、自己資本比率は62.6%、今期予想PER22.53、配当利回り3.2%(28円)、総合利回り4.1%(28+7.5=35.5円、優待券はヤフオク平均落札価格の額面の50%で換算)で、優待は200株保有で3000円相当の自社グループ優待品などです。(1年以上5年未満継続保有の場合、株主専用サイト利用券または自社グループ優待品10000円相当、5年以上は株主専用サイト利用券または自社グループ優待品15000円相当を贈呈。) 今日は私の過去の選択品をいくつか見ておきましょう。珍しくて面白いアイテムが満載です。 フランスベッドHDは、指標的には妥当な株価位置ですが、優待内容はまずまず良いと思います。これからもPF中位銘柄として楽しくホールドして応援していく予定です。
May 15, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト102位とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法 (チャーリー・ティエン著、パンローリング社) の最終回第3弾です。 今日はティエンのディスり芸極まる、第7章 失敗、判断の誤り、バリュートラップ から。 ティエンの語る 投資にふさわしくない企業 の一覧は圧巻で説得力があります。具体的に見ていきましょう。 人気製品のおかげで前途有望そうな企業 こうしたことは新しい分野で数年ごとに起きる。 今世紀はこれまでのところ、太陽光技術、バイオテクノロジー、ソーシャルメディア、電気自動車などで起きている。 テスラ自体も問題を抱えている。。。これまで一度も利益を出したことがなく、累積赤字は巨額だ。 だれもが買っている人気商品を販売する企業 ほぼすべての子供たちがクロックスをはいていたころを覚えているだろうか。 だが、それらの靴は今ではダサいと言われ、、、株価は80%以上も下げて、時価総額は10億ドルを下回っている。 私たちが少なくとも10年間、利益を出し続けている企業だけを優良企業とみなすのはこういう理由からだ。投資アイデアは少なくとも相場サイクルが完全に一周して、それがうまくいくと証明される必要がある。私たちは一時的な流行にはかかわりたくない。 急成長をしている企業 成長が速すぎる企業の株式は避けた方が良い。 成長が速すぎるのは危険だ。。。キャッシュを調べよう。 → 私も急成長企業は投資家にとって極めて危険が大きいと考えています。私たちのこのトラップだらけの不可思議な世界では、キラキラと光輝いているものには「常に近づかないのが正解」であることが実に多いんですね。 積極的に次々と買収を進める企業 → 、、、ここ日本でも、明確に該当する銘柄がありますね。(汗) 競争が激し過ぎる事業 小売業は特に厳しい事業だ。 なかでもデパート事業は競争が激しい。どういうわけか、デパートは常に多すぎる。 時代に取り残された企業 時代に取り残されたこれらの企業の困るところは、それらが不動産、特許、ブランド、子会社など、多くの資産を保有しているため、株価が大幅に下落すると、バリュー投資家にとって魅力的に見える点だ。しかし、それらは実際にはバリュートラップ(割安のワナ)であることが多く、ここでバリュー投資家は大半のお金を失うのだ。 ぐぬぬ、、、このティエンの指摘は痛いです。私も「コテコテのバリュー系投資家」なので、過去18年間で数々のバリュートラップにきっちりと仕留められてきました。ただ、今から振り返ってもそれらの一部は「無傷で切り抜けるのは不可能」だったと思います。株式投資は本当に難しいですね。。。(滝汗) バリュートラップ 割安さは、事業価値が損なわれ続けるバリュートラップの可能性がある。バリュー投資家は株式の高値掴みよりも、バリュートラップに引っ掛かったときのほうがはるかに大損をする。最も有能なバリュー投資家でさえ、このワナに引っ掛かることがある。バークシャー・ハサウェイは、バフェットが買ったときにはバリュートラップだった。 このバリュートラップに関するティエンの説明は、歯切れが良くて分かりやすいですね。私達バリュー投資家と言うのは、自信がなければ勝ち残れませんし、そして同時に謙虚でなければ生き残れません。因果な商売ですね。(汗) さて、これでこの本の紹介は終わりです。キラリと光る、バリュー投資に関する良書ですね。未読の方は是非。(終わり)
May 14, 2020
私は、前世紀の大投資家である ジェラルド・M・ローブ の、 自分の損失を監視して損切りできる人は、、、長い目で見ると一番成功する。これこそ、ほかの全ての投資原則を凌駕する方針なのである。 という名言を常に心の真ん中に抱きながら投資家としての毎日を戦っています。 そしてポートフォリオ内に、自分の投資家としての器量を超えるような損失を出しそうな子がいないかをチェックし、 大きな癌細胞に成長しそうなものは「早めに予防的に外科的に切除」 することを徹底しています。具体的には毎日PFを含み損順に並べ、穴の開くほどに凝視して精査しています。そして、「これはきついな。投資家としてクールヘッドを保ち続けるうえでの妨げになるな。」と判断した場合には即切ります。 「100%常に正しい投資家」など世界中のどこにもいませんし、私は皆様ご存知の通りの 優待ヘッドギアに守られた、常時おむつ着用の永遠の3歳児投資家 なので、未だに多くの間違いを繰り返しながら生傷だらけの日々を過ごしています。 さて今日はそんな私の、「過ちの一覧表」ともいえる、最新のポートフォリオ含み損ランキングを見ておきましょう。 含み損の金額を見ると、トップの5607中央可鍛工業でも100万円以下に収まっています。COVID-19が依然として猛威を振るう中でこれなら「上出来じゃん。」と思う投資家の方がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。 ただ実はこれは、今年だけで既に○桁を超える確定損失を出した、涙の巨大損切りを連発した「整地後」の姿です。決して私が上手な投資家であるということではないのでご留意ください。(滝汗) 次にこのランキングを改めてじーっと見ていると、いくつかの特徴があることに気付きます。まず最初に目につくのは、7327第四北越FG、8331千葉銀行、8361大垣共立銀行、8381山陰合同銀行、8386百十四銀行、8527愛知銀行、8544京葉銀行などの地方銀行株が大量に入賞していることです。 これは、優待族としての出自を賭けたイタズラ企画である、「優待地銀株バルクプロジェクト」 がここまでのところ不発に終わり大赤字を出していることの影響ですが、地銀株には優待獲得に「継続保有1年縛り」が付いているところが多くてそれでなかなか損切りが出来ないことも原因の一つとなっています。 次に目立つのは、 ウィズコロナ時代 の「負け組 筆頭格」のデパート銘柄が軒並み生首をぶら下げて入賞していることです。3086J・フロントリテイリング、3099三越伊勢丹HD、8242H2Oリテイリングあたりですね。特に三越伊勢丹は経営戦略の迷走ぶりも凄まじく、ホルダーとして「本当にここ大丈夫かな?」とちょっと心配になるくらいです。 ただ「優待デパート株」というのは、それぞれの百貨店で割引があったり美術展などの催し物に無料で忍び込める「無敵の優待カード」が貰える関係で優待族的には「マスト銘柄」なので、文句を言いながらも私は売却する予定は一切ありません。 3番目の特色は、自動車部品銘柄も多く入賞していることです。3434アルファ、7291日本プラスト、7877永大化工あたりですね。この業種は万年不人気な上に新型コロナ直撃で業績も急悪化しているところが多いので仕方がない感じがします。 後はそうですね、資産バリュー株として有名で多くのバリュー投資家のポートフォリオでもよく見かける 2221岩塚製菓 の株価の軟調も目立ちますかね。 ま、総合的に見ると、現時点ではポートフォリオの損失管理はまずまずうまく出来ていると自己分析しています。以上、「ポートフォリオ含み損ランキング 2020年5月編」でした。
May 13, 2020
さて今日も通常の2020PF概況シリーズです。 388位 9612 ラックランド (東1、3・6・9・12月優待) ○ PF388位の中堅銘柄は、食品、飲食業等の店舗企画、設計、施工を行っているラックランドです。 現在の株価は1984円、時価総額192億円、PBR1.183、自己資本比率は30.3%、今期予想PER31.69、配当利回り1.3%(25円)、総合利回り8.2%(25+138=163円)で、優待は100株保有で6月・12月株主に4400円相当の東北地方名産品詰合せ(送料約1400円相当を含む。ふかひれスープ、三陸銀鮭芳醇粕漬、さば味噌煮、お刺身貝柱等)+3月・9月株主に2500円相当の株主優待クーポン券(商品分2000円相当および送料補助500円)です。とんでもない太っ腹優待ですね。嬉しい限りです。 ラックランドの優待は内容が多岐に渡っていて素晴らしい上に年に4回なので、私は何をいつ戴いたのかもはやちーとも分かりません。でも年中ラックランドからの贈り物を戴き続けて幸せです。 今日はラックランドの優待フォルダの中に入っていた写真をいくつか気まぐれでアップしておきます。 ラックランドは指標的にはやや割高ですが、年に4回の「優待波動砲」はとにかく強烈で、かつ優待内容も秀逸、更に総合利回りも十分に出ています。そのため優待族的には十分に許容できる株価水準であり、今のところは楽しくホールド継続の予定です。
May 12, 2020
さて今日は通常の2020PF概況シリーズです。 387位 3199 綿半ホールディングス (東1、9月優待) ○ PF387位は、長野県地盤でホームセンターと建設事業が2本柱の綿半HDです。2015年にはPF43位の上位銘柄でしたが、東証1部昇格に伴う株価上昇で勝負を終え、今は母なる「優待株いけす」に戻りました。 現在の株価は1823円、時価総額180億円、PBR1.21、自己資本比率は24.7%、今期予想PER11.26、配当利回り1.9%(34円)、総合利回り3.0%(34+20=54円)で、優待は6か月以上継続保有を条件として100株で、「ブルーカード」ポイント3倍付与または2000円相当の信州特産品または2000円相当の自社グループ会社プライベートブランド商品詰合せ(生活用品・スキンケアオイル等)です。 私は様々な優待品を選んで楽しんでいます。 綿半HDはホームセンター銘柄として見ると指標的には若干割高な感じがしますが、一定の成長力もありますし、十分に許容できる株価位置であると考えています。現行の優待制度が続く限りはこのままホールド継続の予定です。
May 11, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト102位とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法 (チャーリー・ティエン著、パンローリング、2018年) の第2弾です。 今日は、第2章 ディープバリュー投資とその問題点 を見ていきましょう。 企業の資産価値に比べて格安の銘柄を買う戦略、すなわちディープバリュー投資。 ウォーレン・バフェットの師であるベンジャミン・グレアムによって理論化された。 グレアムは株価が正味流動資産価値の3分の2以下の企業を探した。。。これらの企業に投資した場合のリスクは、それらのほとんどの経営状態が良くなく、赤字続きの可能性があることだ。 市場全体が割高に評価されていて、ほかの銘柄はなんでも上げているときでさえ下げていて、格安銘柄のスクリーニングに引っかかる銘柄は、おそらく安値に放置されて当然の銘柄だ。安いのにはそれなりの理由がある可能性が高い。私が2011年以降に観察したように、それらを買ったら大損をしていただろう。したがって、ディープバリュー投資を考えている投資家は慎重になって、この手法に固有の問題点を意識しておく必要がある。 ディープバリュー投資の問題点 平凡な企業は株主のために価値を生み出すのではなく、事業価値をじわじわと損なっていく。 バフェットが1989年の株主への手紙で書いたように、「時間は優れた企業の味方をするが、平凡な企業には敵となる。」 バフェットは手っ取り早く利益を得るために平凡な企業の株式を格安で買うことを、結婚する意志がないデートに例える。その状況では、関係が悪化する前の適切な時期に、付き合いをやめることが重要だ。 この戦略は投資家にとって精神的な負担が非常に大きい。 いやあ、グレアム先生になにか個人的な恨みでもあるのか?と思ってしまうほどにザクザクにメッタ斬りしていますね。(笑) これはティエン自身がバリュートラップ銘柄(シアーズ)でとても怖い思いをしたという「私怨」が入っているように思うのですが、 ただそれと同時に、ディ―プバリュー投資が持つ致命的な欠点を非凡に、色鮮やかに浮かび上がらせてもいます。 さて、私のディ―プバリュー投資に関しての考え方は以下の通りです。1. ティエンがP311で「シラーPERとGDPに対する時価総額の比率を見ると、2017年2月現在の(米国株)市場はかなり過大評価されている」と自らはっきりと認めている通り、現状のアメリカ株は歴史的な高値圏にある。そうした環境下ではまともなディ―プバリュー株が枯渇しているのは当然である。2. ただ「失われた30年」が続き、魅力的で「決してポンコツではない」ディ―プバリュー株がまだまだ多く放置&放流されているここ日本では、大きく状況が異なる。簡単に言うと、 現状の日本ではシンプルなグレアム流のディ―プバリュー株投資手法は依然としてワークする と考えている。3. ティエンの言う 「ディ―プバリュー株投資は投資家にとって精神的な負担が非常に大きい」と言うのは実際その通り。 なので、私は株価ヨコヨコのつまらない期間をなるべく楽しく過ごすために、魅力的な優待が付いた銘柄のみを選択するという、優待ディープバリュー株投資 を提唱している。 (続く)
May 10, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベストです。第102位は、とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法 (チャーリー・ティエン著、パンローリング、2018年) です。 本書は中国人物理学者で、バリュー投資家御用達サイトであるグルフォーカス・ドットコムの主催者であるチャーリー・ティエンが書いたものです。グルフォーカス・ドットコムでは著名投資家のポートフォリオや過去のパフォーマンスを見る事が出来るので私もたまにお邪魔しています。 さてこの本について最初に総評を述べると、ベンジャミン・グレアムジョン・テンプルトンウォーレン・バフェットチャーリー・マンガーピーター・リンチハワード・マークスモニッシュ・パブライ らの 歴戦のバリュー株投資家たちの過去の名著や言葉からの引用が非常に多く、辛辣に言うと、それらの「著しい劣化コピー」に過ぎない と思います。そして手練れのバリュー投資家の方々にとっては、「緩慢な復習にはなっても新しい発見はあまりない。」だろうとも感じます。 ただ、これは恐らく著者のキャラクターによる部分が大きいのかな?と思うのですが、第2章の「グレアム流のディープバリュー投資法」をこき下ろしてボロカスに言っている部分や、第7章の「投資にふさわしくない企業」の分析など、 なにかをディスることに関しては、比類のない天下一品の切れ味 を示してもいます。(笑) 私はこの株式投資本オールタイムベストシリーズを「減点法ではなく加点法」で書いているので、その異質で歪な長所を高く評価して、今回この本をランクインさせました。またバリュー投資にあまり馴染みのない投資家の方であれば、教科書的な使い方も出来るまずまずの良書であるとも考えています。それでは次回からは、ティエンの名人級のディスり芸を見ていくことと致しましょう。(続く)
May 9, 2020
さて今日は2020PF概況シリーズです。386位 3546 アレンザホールディングス (東1、2月優待) ○ PF時価総額386位の中堅銘柄は、ホームセンター、ペットショップを東北・関東・東海・中四国に多店舗展開しているアレンザホールディングスです。 現在の株価は877円、時価総額264億円、PBR1.34、自己資本比率は24.6%、今期予想PER11.45、配当利回り3.0%(26円)、総合利回り%(26+10=36円)で、優待は100株保有で1000円相当のJCBギフト券などです。 アレンザHDは、指標的な割高感もありませんし、ポートフォリオ中位としては特に問題のない良い銘柄であると考えています。
May 8, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の最終回第7弾です。 今日も、第26章 市場をやっつけられる? から。 完全な効率的市場の4つの特徴 EMH(効率的市場仮説)をもう一度見てみよう。完全に効率的な市場では誰も勝てない。そういう市場は次のようなことになっているはずだ。 特徴1 全ての情報は即座に大部分の市場参加者が手に入れられるようになる。 特徴2 大部分の市場参加者はお金に関して合理的である。 特徴3 大部分の市場参加者は手に入る関連情報を即座に評価し、すべての証券についてその時点で適正な価格を判断できる。 特徴4 新しい情報が出れば、市場価格は新しい適正価格へと即座に変化し、価格が変化するあいだを利用した取引で超過リターンを得ることは誰にもできない。 実際の市場の4つの特徴 現実の投資の世界を旅してきて、市場は非効率で、だから私たちの中にも市場に勝てる人がいるのがわかった。市場はこんなふうだ。 特徴1 情報の中には、たまたま正しいときに正しい場所にいた一握りの人たちにまず伝わるものがある。 特徴2 お金のことになると、私たちはそれぞれみんな、限られた形でしか合理的でない。。。現実の市場では、参加者の合理性にはかぎりがある。 特徴3 市場参加者は典型的に、証券の適正価格にかかわる情報の一部しか持ってはいない。 特徴4 だいたいの場合、ニュースに対する反応は数分、数時間、数日、あるいは数か月にわたって徐々に進む。その点は学界の文献でも報告されている。 市場に勝つために必要な4つの条件 条件1 よい情報が早く手に入る。 条件2 自制心を持った合理的な投資家である。論理と分析に基づいて動き、売り文句や思いつき、情緒に動かされない。。。自分にはエッジがある、大きな自信を持ってそう言えないかぎり、賭けに出てはいけない。 条件3 優れた分析の手法を見つける。 条件4 チャンスを見つけたら人々が群がる前に投資しよう。 情報を先に手に入れれば、食物連鎖の上に立てる 市場に勝つには自分がよく分かっている範囲内、自分の能力で評価できる範囲で投資することに集中すべきだ。「自分の土俵」というやつである。。。情報は「食物連鎖」をたどって流れ落ちていくのをわかっておこう。情報を最初に手に入れた人たちが「食べる側」、あとから手に入れる人たちは「食べられる側」だ。最後に、自分にはエッジがあると論理で示せるとき、そしてそれが適切なら実績で示せるときに限って投資するべきである。 どうしたら市場をやっつけられるのか? についてのソープの説明は非常に分かりやすいですね。 ここで自分が優位性(エッジ)を持っていると考えているやり方が何か?をざっくりと書いてみると、以下の2つは極めて高いエヴィデンスレベル(Aランク)があると思います。1. 優待バリュー株投資。 これは優待分だけインデックスよりも確実にプラスになる。プラスの幅は資産規模によるが0.1%~最大で2%程度。いずれにしても資金力に限りがある私達個人投資家にとっての「最大の武器」であることに間違いはない。2. パクリュー投資。 過去の長期間にわたってインデックスを圧倒的に凌駕する投資成績を出し続けている個人投資家・ファンドは実在する。彼らの保有株リストから投資候補先を探すのは極めて有効なやり方である。 そして上記の2つ以外はBランク以下となりますが、市場のゆがみの状態によって有効になるものとして、バリュー投資 、モメンタム投資 、クオリティ投資 、 小型株投資 などがあります。 すいません、ちょっと脱線しましたが、これでこの本の紹介は終わりです。とにかく面白い一冊なので、未読の方は是非。(終わり)
May 7, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の第6弾です。 今日は、第26章 市場をやっつけられる? から。 私がブラックジャックに興味を持ったとき、最初は誰もが勝てっこないよと言った。。。だいたい、カジノに勝てる手口が出てきたらカジノはルールを変えて勝てなくするに決まっている。 私が株式市場に興味を持ったときも、投資について同じ主張を聞かされた。学者の連中は効率的市場仮説(EMH、Efficient Market Hypothesis)という一連の主張を作り上げた。彼らは金融市場のデータを使って、明日の株価は今日の株価を中心にでたらめに変動しているように見える、ということは予測はできない、と示した。 EMHは決して論理的に証明できない仮説だ。。。一方、反証するのは簡単で、EMHが成り立っていない事例を出すだけでいい。反証する事例がたくさん出れば出るほど、また重要であればあるほど、仮説は現実をうまく描けていないと言える。 これまで、私は過去に市場をどうやってやっつけることができたのか、ギャンブル、プリンストン・ニューポート・パートナーズ(PNP)、リッジラインパートナーズ、その他のヘッジファンドでの取引と実績、それにウォーレン・バフェットとバークシャー・ハサウェイにまつわる話を使って示してきた。 効率的市場仮説が間違っているというこのソープの説明には非常に説得力があります。何故なら彼自身の投資成績がそれを何よりも鮮やかに証明しているからです。 まさに私達アクティブ投資家にとっての光り輝く北極星。 ソープの言葉を読むと、私はいつも心の奥底から勇気がモリモリと湧き上がってくるのを感じます。(いよいよ最終回へ続く)
May 6, 2020
さて今日はゴールデンウィークスペシャルでもう1本記事を出します。続編です。それではどうぞ。 株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の第5弾です。 今日は 第19章 安く買って、高く売って から。 ベイゼルも私も効率的市場仮説なんてはなから信じていなかった。ブラックジャックでもウォーレン・バフェットや友だちたちの経験を見ても、それにPNP(プリンストン・ニューポート・パートナーズ:1969~1989年までソープが運営していたヘッジファンドの名称)が日々成功していることからも、非効率はあちこちに溢れている。 私たちは、市場は効率的か? なんて考えなかった。むしろ どんな形でどれだけ市場は非効率だ? そして どうすればそれで儲けられる? を考えていた。 ソープが運営していたヘッジファンドであるPNPは1969~1988年の20年間で、S&P500株価指数が+10.2%の成績だったのに対して、19.1%(無限責任パートナーの報酬差引前の数値)、15.1%(有限責任パートナーの受け取ったネット・リターン)と圧倒的な成績を収めました。 また下の表を見れば分かる通り、単年度の成績でもマイナスになったこともありませんでした。この圧倒的な成績こそが、効率的市場仮説が間違っていることを鮮やかに示しています。 そして私もソープと同じで「市場は常に非効率である」と固く信じています。そしてそれを前提として、「市場には常に歪みがあり、それを発見することでお金を儲けることが出来る」と考えています。 過去数年「荒稼ぎ」が出来た「東証1部昇格狙い投資法」が封じられた今、私は次の有力な武器を求めて思索・探索の日々を送っています。(続く)
May 5, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の第4弾です。 今日は第14章 クオンツ革命をフロントランニング から。 ブラックとショールズの先へ 私の積分法にはブラック=ショールズモデルより優れた点がもう1つあった。ブラック=ショールズは株価の分布に関しては特定のモデル1つに頼っていて、正確さは限られていた。 サラッと書いていますが、ソープの革新性と天才性が如実に表れていますね。 極端なシナリオを無視するとどうなる? 1980年代以降、そうした技術のいくつかを先進的な投資銀行やヘッジファンドが使いだした。彼らは私たちが退けた考え方、いわゆるVaR、つまり「バリュー・アット・リスク」を採用していた。これはポートフォリオが、将来起こり得る状態のうち95%の確からしさで被る最悪の損失を推定したものだ。残るのは5%の確率で起こる極端な事態、いわゆる「テイル」だがそれは無視する。 VaRそのものの欠陥は、起こり得る事態のうち最悪の5%をちゃんと見ないことだ。でもそういう極端なシナリオの下にこそ破滅が潜んでいる。加えて、証券価格の極端な変化は、ガウス分布つまり正規分布を使った標準的な統計の方法で想定するよりもずっと大きいものだ。 1987年10月19日にDJIAが23%下がったとき、ファイナンス学会最高の先生たちは、宇宙開闢(かいびゃく)以来の130億年、市場で毎日取引が行われていても、そんなことが一度でも起きる確率はほとんどゼロだと言っていた。 私たちはもっと全体を見る立場を取っていた。テイル・リスクを分析して取り込み、極端なシナリオを考えた。 市場では「確率的には滅多に起こらないはずのシナリオ」は実際には頻繁に起きます。なので私達投資家は「常に最悪に備える」、「想定を超える暴落が来てもなんとか生き残れる」様にポートフォリオを編成しておくことが大切なんですね。(続く)
May 5, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の第3弾です。 今日は第9章 ルーレットの目を読むコンピュータ から。 いいアイディアはないしょに 噂や秘密が広まる仕組みを研究している社会的ネットワークの学者がこう言っていると言う。たとえばアメリカにいる人をでたらめに2人選び、知り合いを伝っていけば普通は3人以下でもう1人にたどり着ける。それを3次の隔たりと言う。 生まれついての習慣で、私はこの主張をたびたび試した。びっくりするような結果がよく出た。 見知らぬ同士を結び付けるのに必要なつながりの数はそんなに多くないという事実で、噂がなぜ素早く幅広く伝わるのかが説明できる。だから投資のいいアイディアを見つけたらないしょにしておいたほうがいいかもしれない。 このソープの指摘は大切ですね。私達が戦う投資の世界では「画期的なアイディア」があれば、それ1つで数千万円場合によっては数億円というお金を稼ぐことが出来ます。 なので「良い投資アイディア」を思い付いた場合には、しゃべるとしても長年の親友くらいに留めておくべきで、決してネット上でペラペラとしゃべったりしてはいけないということです。まさに、 雄弁は銀、沈黙は金 なんですね。(続く)
May 4, 2020
さて今日は久々に通常の2020PF概況シリーズです。 385位 3079 ディーブイエックス (東1、3月優待) ○ PF385位は、循環器疾病分野の医療機器販売会社で心臓ペースメーカー、電極カテーテル等の不整脈事業が主力のディーブイエックスです。 現在の株価は875円、時価総額98億円、PBR1.27、自己資本比率は37.1%、前期予想PER13.22、配当利回り2.7%(24円)、総合利回り3.9%(24+10=34円)で、優待は100株保有で1000円相当、200株保有で2000円相当のクオカードです。 後、果たして「隠れ優待」に該当するのかは微妙ですが、下記の「社員は語る」などの本を頂けることもあります。何と言うか、色々な意味で「余裕のある」会社なのかな?と感じています。 ディーブイエックスは指標的には妥当な株価位置ですが、ま、PF中位としては特に問題はない銘柄かなと思っています。
May 3, 2020
さてゴールデンウイーク突入ですが、「お出かけ大作戦」を封じられていて時間が余っている関係で、今日はもう1本ブログ記事を出します。書評記事の続編です。通常の日記のフォーマットでお送りします。♪ さて今日は株式投資本オールタイムベスト101位 天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社) の第2弾です。 今日はまずそのウイスキー好きと激辛評論で知られる強面経済評論家の山崎元さんによる書評から。 本書を読んでワクワクしない人は、たぶん投資に不向きな人だろう。 山崎さんは逆説的にシニカルな誉め方をしていますが、これはつまり、 我々投資家がこの本を読むと滅茶苦茶面白い ということです。 次は、私の株式投資本オールタイムベスト第10位である超名著 まぐれ の著者である、ナシーム・ニコラス・タレブによる素晴らしい序文から。 ソープは知的な意味で心の広い人としても有名で、自分の発見を誰彼なしに喜んで語る。科学者にはそうあってほしいと思うけれど普通はそんなことはない。それなのに彼は謙虚だ。地上でただ1人の謙虚なトレーダーと言っていいだろう。 ソープはリスク・テイクに数理的手法で立ち向かって成功した、現代で最初の数学者だ。そして間違いなく、そうやってお金の面でも成功した最初の数学者だ。以来、「クオンツ」と呼ばれる種族が生まれた。 タレブはとにかく口が悪いことで有名な「数理系トレーダー&大学教授」ですが、この序文では気味が悪いくらいにソープのことを絶賛しています。 タレブは「簡単なことを分解&再構成して難しく表現する天才」であり、一方のソープは「難しいことを単純化して簡潔に表現することの天才」です。同じ天才同士、やっぱり惹かれ合うものがあるのでしょうか? さてそれでは次回からはいよいよ本文を見ていくことと致しましょう。(続く)
May 2, 2020
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。 第101位は、天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(エドワード・ソープ著、ダイヤモンド社、2019年) です。彼自身が自分の生涯を振り返った伝記となります。尚下記で使用している写真は原則として天才数学者、ラスベガスとウォール街を制すからの引用となります。 さてエドワード・ソープと言えば、私達投資家にとっては「レジェンド」そのものです。 今日は、超名著である、続マーケットの魔術師 の中の インタビュー から、彼のその偉大な功績を振り返っておきます。 ルーレットで勝つために使える、最初のウェアラブルコンピューターをクロード・シャノンと共同開発した。 プレーヤーがエッジ(優位性)を得られるブラックジャックの賭け戦略を始めて考案し、それを世界的なベストセラーの「ディーラーをやっつけろ(パンローリング社)」で公開した。その本のせいで、カジノは運営方法を変えざるを得なくなった。 ブラック・ショールズモデルと同等のオプション価格決定モデルを方程式化した最初の人物である。彼は同モデルが公表される前に、同等の方程式を使って、実際にワラントとオプションのトレードを長年に渡って行い、大きな利益を上げた。 マーケットニュートラル戦略のファンドを初めて設立した。 成功した最初のクオンツファンドの設立者である。 バーニー・マドフが詐欺を働いていると見破った、おそらく最初の人物。 いやあ、改めて見ると凄い人物ですね。それでは次回からはいよいよ本書に分け入っていくことと致しましょう。(続く)
May 2, 2020
いやあ、ゴールデンウイーク直前とは思えない静寂さの中で5月を迎えましたね。 さて今月のプロフィール画像は、星野源さんの「うちで踊ろう」とのコラボレーション企画です。具体的には、 うちで踊ろう みきまるバージョン 🎹🎹🎹 です。 COVID-19の猛威を、日本中の皆で力を合わせて乗り越えていきたいという思いをイラストにしています。 それでは皆様、今月もよろしくお願い致します。
May 1, 2020
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