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「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(原題:Manchester by the Sea)は、2016年公開のアメリカのドラマ映画です。ケネス・ロナーガン監督・脚本、ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズら出演で、兄の死で町に戻ってきた男が、甥の後見人を任され、新たな一歩を踏み出す様を描いています。第89回アカデミー賞では、作品、監督、主演男優、助演男優、助演女優、脚本の6部門にノミネートされ、主演男優賞(ケイシー・アフレック)、脚本賞(ケネス・ローナガン)を受賞した作品です。 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:ケネス・ロナーガン脚本:ケネス・ロナーガン出演:ケイシー・アフレック(リー・チャンドラー) ミシェル・ウィリアムズ(ランディ) カイル・チャンドラー(ジョー・チャンドラー) ルーカス・ヘッジズ(パトリック・チャンドラー) ベン・オブライエン(幼い頃のパトリック・チャンドラー) グレッチェン・モル(エリーズ・チャンドラー、ジョーの元妻) C・J・ウィルソン(ジョージ、チャンドラー家の友人) テイト・ドノヴァン(パトリックが所属するホッケー・チームのコーチ) カーラ・ヘイワード(シルヴィー・マクグラン 、パトリックのガールフレンドの一人) アンナ・バリシニコフ(サンディ、パトリックのガールフレンドの一人) ヘザー・バーンズ(ジル、サンディの母親) エリカ・マクダーモット(スー、ボートショップの経営者) マシュー・ブロデリック(ジェフリー、エリーズの婚約者) オスカー・ウォールバーグ(ジョエル、パトリックの友人) スティーヴン・ヘンダーソン(Mr.エメリー、リーの上司) ジョシュ・ハミルトン(ウェス、ジョーの遺言を執行する弁護士) ケネス・ロナーガン(通行人) ほか【あらすじ】ボストンの郊外で便利屋として生計を立てるリー・チャンドラー(ケイシー・アフレック)は、短気な性格で血の気が多い一匹狼です。ある冬の日、リーは電話で、故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーにいる兄のジョー(カイル・チャンドラー)が倒れたことを知ります。リーは車を飛ばして病院に向かいますが、到着した時、ジョーは既に息を引き取っていました。冷たくなった兄の遺体を抱き締め、別れを告げたリーは、医師や友人ジョージと共に今後の相談をします。ジョーの16歳の息子で、リーの甥にあたるパトリック(ルーカス・ヘッジズ)に父の死を知らせる為、リーはホッケーの練習をしている彼を迎えに行きます。懐かしい街並みを横目に車を走らせながら、リーの脳裏に仲間や家族と笑い合って過ごした日々や、美しい思い出の数々が浮かび上がります。リーは兄の遺言を聞くため、パトリックを連れて弁護士の元を訪れます。ジョーがパトリックの後見人にリーを指名していたことを知ったリーは、驚きの余り絶句します。弁護士は遺言の内容をリーが知らなかったことに驚きつつ、この町に移り住んで欲しいと告げます。兄を失った悲しみ、甥の後見への不安とともに、この町で過ごした記憶が鮮明によみがえり、リーは過去の悲劇と向き合わなくてはならなくなります・・・。【レビュー・解説】ニューイングランドの港町を舞台に、過去の耐え難い悲劇に耐える男と、それを取り巻く存在溢れる多彩な男女を、ユーモアを交えながら悲しくも、美しく、暖かく描いた感動的なドラマ映画です。問題を解決してハッピーエンドという展開が多いアメリカ映画には珍しい作品です。実のところ、一生を通して幸せな人生を送れる人はあまりいないのかもしれません。若い頃から苦労する人もいれば、仕事や家庭を得てから試練に直面する人もいます。誰もが不完全で、誰もが問題を抱えて生きています。解決できない問題を抱えている人も少なくないでしょう。そんな人生を俯瞰しながら美しく描き、不完全だからこそ人生なんだ、解決できないから人生なんだと、静かに諭してくれるような作品です。ニューイングランドを舞台にしたドラマ映画ニュー・イングランド地方のマサチューセッツ州マンチェスター・バイ・ザ・シーを舞台にした映画です。ニューイングランド地方は、メイン州ニューハンプシャー州バーモント州マサチューセッツ州ロードアイランド州コネチカット州の6州からなり、そのルーツはアメリカ合衆国建国の母体となったイギリスのニューイングランド植民地群で、文字通りイギリスの文化の影響を強く受けています。本作でも船が重要な役割を担っていますが、ニューイングランド地方は海との結びつきが強く、クラムチャウダーを始め、ニューイングランド料理は魚介類を中心とする献立が多くなっています。また、海だけではなく山や森も多い、自然に恵まれた地方です。ニューイングランド地方の港町を舞台にしたドラマ映画東海岸のインディーズ映画ということもあってか、本作のスタッフ・キャストの多くはニューイングランドやニューヨーク出身者で固められています。ちょっと調べただけでも、監督:ケネス・ロナーガン(ニューヨーク、ブロンクス出身)制作:マット・デイモン(ニューイングランド、マサチューセッツ州出身) ジョン・クラシンスキー(ニューイングランド、マサチューセッツ州出身)出演:ケイシー・アフレック(ニューイングランド、マサチューセッツ州出身) カイル・チャンドラー(ニューヨーク州出身) グレッチェン・モル(ニューイングランド、コネチカット州出身) ルーカス・ヘッジズ(ニューヨーク、ブルックリン出身) カーラ・ヘイワード(ニューイングランド、マサチューセッツ州出身)因みに、ルーカス・ヘッジズとカーラ・ヘイワードは、ニューイングランドのロードアイランド州を舞台にしたウェス・アンダーソン監督の「ムーンライズ・キングダム」(2012年)の卒業生です。助演のミッシェル・ウィリアムズはモンタナ州出身ですが、地元の人間になりきったかのような見事なボストン訛を披露しています。耐え難いことに耐える人々の悲喜劇をユーモラスに描く監督・脚本のケネス・ロナーガンは、「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本家として紹介されることが多いのですが、個人的には彼の監督デビュー作となった「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000年)の印象が深いです。ロナーガンは、ニューヨーク出身の劇作家、映画脚本家、監督で、高校の頃から書き始め、賞を受賞するなど、若くして頭角を現しました。「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」は、一幕もの舞台劇を長編映画に膨らませたものですが、無駄のない構成で舞台劇のように密度が濃く、当時、まだ無名だったローラ・リニーとマーク・ラファロの魅力をフルに引き出した作品です。本作のアイディアは、俳優のジョン・クラシンスキー(女優エミリー・ブラントの夫)から、マット・デイモンにもたらされました。ケネス・ロナーガン監督・脚本のマーガレット」(2011年)に出演していたデイモンは、クラシンスキー主演で自身の監督デビュー作を想定しながらロナーガンにこのアイデアの脚本化を依頼しました。喪失に苦しみ街を出た男が、甥の後見人に指名され街に戻らざるを得なくなるというのが基本的な設定で、男と甥の関係性に強いアイディアを感じたロナーガンは、企画を進めながら、原案に次の変更を加えました。もっと変人っぽかったリーの性格を、より普通の男っぽくしたかつてのリーの家族との幸せな生活の描写や船を持っている設定を加えた当初は9~10歳のイメージだった甥の年齢をティーンに引き上げた追って、デイモンに「オデッセイ」(2015年)の主演が入った為、デイモンは監督をロナーガンに譲るとともに、主演俳優として幼馴染のケーシー・アフレックを同監督に紹介し、本作が実現しました。興味深いのはクラシンスキーとデイモンの原案にも関わらず、故郷に帰ってくる男、彼と甥との交流という点で「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」を、自らの過失で起こした贖えない罪と罪悪感という点で「マーガレット」をと、ロナーガン監督の過去の作品を彷彿とさせますが、故郷を捨てた男の帰郷、誰かを亡くした喪失感や贖罪といった素材にのめり込むタイプと自認するロナーガン監督は、次のように語っています。ストーリーやテーマの部分でたしかにそういったものに惹かれてる部分はあるのかもしれません。自分自身でもそれらの要素が何度も登場することは自覚してもいます。周りから色々な企画を持ち込まれますが、自分の触手が動くものであったり、これは自分だったらいいものができると思う作品はそんなにあるわけではなく、たまたま今回はそう思える企画でした。しかし、なぜそれに興味を持つのかということ自体は正直に言って自分でもよくわかりません。また、何度も繰り返されるテーマの面で付け加えるならば、私は人の面倒を見る人々、人の生きる環境の違い、あるいは少し対抗した立場にある人々が同意はできないけれどお互いの主張は理解できるというような人間関係に興味があります。異なる生活や生き方をしている中で他者との出会いから生まれる変化に惹かれるものを感じるのです。(ケネス・ロナーガン監督)https://i-d.vice.com/jp/article/kzbdaw/manchester-by-the-sea-interview贖罪は本作第一の主題ではなく、悲しみ、忠誠、問題解決、愛といった、他のものと同列です。ロナーガン監督を惹きつけるのは、あくまでも解決できない問題に直面した人々で、時間か、他の感情的な出来事以外、悲しみの解決法はないと言います。さらに、ロナーガン監督はパトリックというリーと対照的なキャラクターを育て上げ、ふたりのやりとりの中から生まれるユーモアを通して、彼のカラーをより強く打ち出しています。パトリックの場合は、私にとって彼が楽しい生活を送っている幸せな少年だという風に見せることはすごく重要なことでした。たしかに彼は父親を亡くし、母親もアルコールで精神面が不安定な問題などを抱えた環境にはありますが、たとえば彼も鬱屈した人間で誰かの助けを必要としているようなキャラクターだと、そこにはストーリーはないと思いました。今回の物語でメインとなる葛藤は、自分の住んでいる場所に戻りたいリーとそこに残りたいパトリックのあいだにあるわけで、そのためにはパトリックはなぜ残りたいのかを考えていく必要がありました。彼がマンチェスターに留まっていたいのであれば、そこには残りたいと思わせる幸せなものがある。そう考えて描いていきました。私はいつも自分の作品の中でユーモアを上手く使っていきたいと思っています。もともとユーモアやジョークはすごく好きで、私にとってはユーモアがない作品は成功とは呼べません。ユーモアとドラマを対比して語る人もいるけれど、私はほぼ同じものでそれは不可分だと思っています。そこにはほとんど違いはない。私の好きな映画の中にユーモアがないものなんて1本もありません。逆に私の好きなコメディの中には、直接的なドラマや感動ではなかったとしても、エモーショナルな側面がない映画はないと思っています。(ケネス・ロナーガン監督)https://i-d.vice.com/jp/article/kzbdaw/manchester-by-the-sea-interview家族を喪失した男と後見する甥を軸に、存在感ある多彩な男女が登場因みに、女医がジョーが不治の病であることを告知するシーンで、ロナーガン監督はジョーの元妻をユーモアのない女性として描いていますが、その後の展開を踏まえると、人生にはユーモアが必要との彼の考えを反映しているようで、興味深いシーンです。劇作家だけあって、このシーンを含めてセリフの切れは素晴らしく、特に元妻のランディとリーが街で出くわした時のやり取りは圧巻です。総出演時間が一割にも満たないミシェル・ウィリアムズですが、このシーンだけでアカデミー助演女優賞にノミネートされたと言っても過言ではないでしょう。本作の軸は家族の喪失に苦しむ男と後見する甥との男同士の関係ですが、兄のジョーや親友のジョージのみならず、リーの気持を大きく変える元妻のランディジョーに告知する女医ジョーを担当する看護師ジョーの元妻(パトリックの母)パトリックの二人の恋人パトリックと恋人のだしにされる恋人の母親「I don’t wanna see him in here again.」とつぶやくポートショップの女性経営者喧嘩して負傷したリーをいたわるジョージの妻ランディを気遣う友人のレイチェルなど、随所に存在感溢れる女性が登場するのも、本作の魅力です。アカデミー脚本賞を受賞した優れた脚本ですが、同主演男優賞の受賞のみならず、助演男優賞、助演女優賞にもノミネートされるなど、俳優を活かす脚本・演出が際立つ作品でもあります。悲喜劇の上に浮遊するような美しいサウンドトラック物語の中盤、リーの過去の悲劇が明らかになる際に、「アルビノーニのアダージョ」が流れてその悲痛さが強調されます。「アルビノーニのアダージョ」は叙情的な美しい曲で、「審判」(1962年)、「ローラーボール」(1975年)、「誓い」(1981年)などの名作にも使用されています。他にも、レスリー・バーバーによる美しいコラールなどが、無表情で寡黙なリーと対置されるかのように美しく流れます。不完全な人に何が起ころうとそれを見守るように続く、神の視点を感じさせる美しい音楽です。色々と試してみていく中で、本作には、美しくも儚さを纏ったどこか天上のような曲が必要ではないかと感じはじめました。私はいつも音楽をつけるときは、個人的に好きな曲から合わせてみてそれがマッチするかどうか試しますが、今回の場合は物語の喜劇と悲劇の上を浮遊しているような楽曲を合わせたいと考えました。どこかそれによって、物語世界に広がりのようなものを生みたかったのです。また作品が完成した後に、今回の音楽は物語に必ずしも寄り添っているわけではない、関係がないときがあることにもふと気がつきました。言わば、海のような──人間がどういう葛藤や混乱と相対していようが関係なく常にそこにある──存在だと感じたのです。(ケネス・ロナーガン監督)https://i-d.vice.com/jp/article/kzbdaw/manchester-by-the-sea-interviewケイシー・アフレック(リー・チャンドラー)ケイシー・アフレック(1975年〜)は、マサチューセッツ州出身のアメリカの俳優。スペイン語を流暢に話すことができる。兄は俳優・映画監督のベン・アフレック。12歳でテレビに出演するようになる。「誘う女」(1995年)で映画デビュー。「チェイシング・エイミー」(1997年)、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997年)などで兄と共演している。以降、「オーシャンズ」シリーズ(2001年〜2007年)などに出演、「ジェシー・ジェームズの暗殺」(2007年)では、アカデミー助演男優賞にもノミネートされ、本作で同主演男優賞を受賞している。ミシェル・ウィリアムズ(ランディ)ミシェル・ウィリアムズ(1980年〜 )は、モンタナ州出身のアメリカの女優。9歳の時にサンディエゴへ移り、演技を学び始める。14歳の時に「名犬ラッシー」(1994年)で映画デビュー、以降、主にインディペンデント映画を中心に活動している。「ブロークバック・マウンテン」(2005年)でアカデミー助演女優賞に、「ブルーバレンタイン」(2010年)、「マリリン 7日間の恋」(2011年)で同主演女優賞にノミネート、「マリリン〜」ではゴールデングローブ主演女優賞を受賞している。「ブロークバック・マウンテン」で共演したヒース・レジャーと婚約、長女を出産するも、2007年に婚約解消。その後、ヒース・レジャーは2008年1月に薬物摂取による急性中毒でニューヨークの自宅で亡くなっている。カイル・チャンドラー(ジョー・チャンドラー)カイル・チャンドラー(1965年〜)は、ニューヨーク出身のアメリカの俳優。「キング・コング」(2005年)、「SUPER8/スーパーエイト」(2011年)「アルゴ」(2012年)、「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012年)、「The Spectacular Now」(2013年)、「キャロル」(2015年)などに出演している。ルーカス・ヘッジズ(パトリック・チャンドラー)ルーカス・ヘッジズ(1996年〜)は、ニューヨーク、ブルックリン出身のアメリカの俳優。母は詩人・女優のスーザン・ブルース、父は脚本家・監督のピーター・ヘッジス。中学の時に演じた演劇が「ムーンライズ・キングダム」(2012年)のキャスティング・ディレクターの目にとまり、出演する。以降、いくつかの映画に出演するようになり、本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされている。グレッチェン・モル(エリーズ・チャンドラー、ジョーの元妻) グレッチェン・モル(1972年〜)は、コネチカット州出身のアメリカの女優。1996年に映画デビュー。「フェイク」(1997年)、「3時10分、決断のとき」(2007年)などに出演している。カーラ・ヘイワード(右、シルヴィー・マクグラン 、パトリックのガールフレンドの一人)カーラ・ヘイワード(1998年〜)は、マサチューセッツ州出身のアメリカの女優。初めて受けたオーディションで「ムーンライズ・キングダム」(2012年)のヒロイン役に抜擢される。同役の演技で高い評価を受け、数多くの賞にノミネートまたは受賞する。他に、「パターソン」(2017年)などに出演している。【サウンドトラック】 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」サウンドトラックCD(楽天市場)1.マンチェスター・バイ・ザ・シー・コラール2.マンチェスター・ミニマリスト・ピアノ・アンド・ストリングス3.プリマス・コラール4.ピファ(田園交響曲)-メサイアより5.スモーク6.フローティング149 ア・カペラ7.フローティング149 ストリングス・リプライズ8.オーボエとピアノのためのソナタ 第1楽章9.マンチェスター・ミニマリスト・ピアノ・アンド・ストリングス (ストリングス・リプライズ)10.主は羊飼いのようにその群れを養い; カム・アントゥ・ヒムーメサイアより11.マンチェスター・ミニマリスト・ピアノ・アンド・ストリングス (ヴァリエーション)12.アルビノーニのアダージョ (MONO)13.スモーク・リプライズ・ウィズ・ベース・アンド・ストリングス14.アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト (MONO)15.シェリュバン(MONO)16.マンチェスター・バイ・ザ・シー・ストリングス・リプライズ【動画クリップ】故郷に留まる気になりかけたリーの気持を大きく変えたランディとの再会エンディングに向けて流れを大きく変える重要なシーンで、デリケートな上、セリフが重なり合う難易度の高いシーン。これまでに四度、アカデミー女優賞にノミネートされているミシェル・ウィリアムズのパフォーマンスが圧巻だが、これを受けるケーシー・アフレックも素晴らしく、本作でのアカデミー主演男優賞を受賞を裏付けるようなパフォーマンスを見せている。スケジュールが押している中、撮影時はふたりともナーバスになったと言うが、難易度の高い演技を見事にこなしている。【撮影地(グーグルマップ)】マンチェスター・バイ・ザ・シージョーが運び込まれた病院リーとパトリックが訪ねる葬儀屋リーがランディに出会う道ジョーを埋葬した墓地 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のDVD(楽天市場)【関連作品】ケネス・ロナーガン監督・脚本作品のDVD(楽天市場) 「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000年)・・・監督・脚本 「ギャング・オブ・ニューヨーク」 (2001年)・・・脚本のみ 「マーガレット」 (2011年)・・・監督・脚本ケイシー・アフレック出演作品のDVD(楽天市場) 「誘う女」(1995年) 「チェイシング・エイミー」(1997年) 「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997年) 「オーシャンズ11」(2011年) 「ジェシー・ジェームズの暗殺」(2007年) 「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007年) 「A Ghost Story」(2017年、日本未公開)・・・輸入版、日本語なしミシェル・ウィリアムズ出演作品のDVD(楽天市場) 「名犬ラッシー」(1994年) 「The Station Agent」(2003年) 「ブロークバック・マウンテン」(2006年) 「ウェンディ&ルーシー」(2008年) 「ミークズ・カットオフ」(2010年)・・・北米版、日本語なし 「ブルーバレンタイン」(2010年) 「マリリン 7日間の恋」(2011年) 「ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択」(2016年)
2017年12月29日
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「タクシー・ドライバー」(原題: Taxi Driver)は、1976年公開のアメリカのサスペンス&ドラマ映画です。マーティン・スコセッシ監督、ポール・シュレイダー脚本、ロバート・デ・ニーロら出演で、眠れぬままニューヨークの夜の街をひた走る元海兵隊のタクシードライバーが、腐敗した現代社会に対する怒りや虚しさと、絶対的な孤独感に精神的に追い詰められ、過激な行動に向かう姿を描いています。第29回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞、第49回アカデミー賞では作品、主演男優、助演女優、作曲の4賞にノミネート、1994年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 「タクシードライバー」のDVD(楽天市場)【キャスト・スタッフ】監督:マーティン・スコセッシ脚本:ポール・シュレイダー製作:マイケル・フィリップス/ジュリア・フィリップス出演:ロバート・デ・ニーロ(トラヴィス・ビックル) シビル・シェパード(ベッツィー) ジョディ・フォスター(アイリス) ハーヴェイ・カイテル(スポーツ) ピーター・ボイル(ウィザード ) アルバート・ブルックス(トム) レナード・ハリス (パランタイン上院議員) ジョー・スピネル(タクシー会社の受付) ダイアン・アボット(ポルノ映画館の売店の女) スティーヴン・プリンス(銃のセールスマン ) ほか【あらすじ】ニューヨークにある小さなタクシー会社に運転手志望の男が現れます。ベトナム帰りの元海兵隊員のトラヴィス・ビックル(ロバート・デ・ニーロ)は、眠れぬ夜を過ごす為にタクシー会社に就職します。社交性に欠け、客の命ずるままどんな危険なところへも行くトラヴィスは同僚たちから守銭奴呼ばわりされます。光の洪水に飾りたてられた夜のマンハッタンをひた走り、麻薬や性欲に溺れる人々が溢れる街を目のあたりにしては嫌悪を感じながら、トラヴィス自身も非番の時はポルノ映画館に入り浸るという孤独な日々を送ります。ある日、トラヴィスは次期大統領候補、チャールズ・パランタイン上院議員(レナード・ハリス)の選挙事務所付近を通りかかり、そこで働くベッツィー(シビル・シェパード)に魅かれます。トラヴィスは、選挙運動に参加したいとベッツィに申し込み、デートに誘うことに成功、二人は徐々に懇意になっていきますが、トラヴィスは日頃の習慣でベッツィーを連れてポルノ映画館に入ってしまいます。怒ったベッツィーはどうなだめても応じず、トラヴィスはついに選挙事務所に押し掛け、罵ってしまい、一層孤独を深めます。そんな中、不眠が深刻さを増し、心が荒む一方のトラヴィスのタクシーに、突如、少女(ジョディ・フォスター)が逃げ込んできて、ヒモらしい男(ハーヴェイ・カイテル)が彼女を連れ戻します。社会への怒りが募るトラヴィスは、「この世の中は堕落し、汚れきっている。自分がクリーンにしてやる」という想いを強め、裏ルートから拳銃を仕入れて射撃訓練と肉体強化を始めます。トラヴィスは鏡の前で、「俺に用か?俺に向かって話しているんだろう?どうなんだ?」と、不敵な笑いと怒りに満ちた表情で拳銃を突き出します。行き付けの食料品店で強盗事件に居合わせたトラヴィスは、咄嗟に犯人を拳銃で撃ち、逃亡します。トラヴィスは、以前、タクシーに逃げ込んできた少女と再び出会います。アイリスと名乗る少女は、ヒモに騙され利用されていることに気づいておらず、トラヴィスは学校にも行かずに売春で稼ぎぐような生活を止めるように説得します。やがて、トラヴィスは社会の浄化する作戦を実行に移します。モヒカン刈にサングラスという出で立ちで次期大統領候補のパランタインの集会に現れたトラヴィスは、パランタインの射殺を企てます・・・。【レビュー・解説】脚本家自身の絶対的な孤独体験をベースにベトナム帰還兵の厭世観を重ね合わせ、ウォレス大統領候補暗殺未遂事件に触発され、頭角を現し始めたマーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロの演出・主演でアメリカの孤独と暴力を描いた、アメリカン・ニューシネマ最後期の代表作である古典的名作です。アメリカの孤独と暴力を描いた古典的名作一歩間違うと暴力やテロ礼賛ととられかねない映画で、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した際にも観客の半分は歓喜し、残りの半分はブーイングをしたという評価が分かれた作品でもあります。都会で感じる絶対的な孤独感やベトナム帰還兵の厭世観は、アメリカの世相を反映したものであり、脚本のポール・シュレイダー、監督のマーティン・スコセッシ、主演のロバート・デ・ニーロの想いを込められた作品です。150万ドルの低予算で製作された作品で、金になるとは思っていなかったスコセッシ監督は、クライマックス・シーンで熱狂した観客が叫ぶのを聞いて驚いたと言いますが、鬱屈した若者の怒りをぶちまけるカタストロフが、当時の若者の共感を呼んだものと思われます。脚本のポール・シュレイダーの孤独体験が色濃く反映された作品で、当時、二十代後半だったシュレイダーは、結婚の失敗、AFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート)との紛争、批評家としての仕事を失うなど、人生の挫折を次々に経験します。お金もなく、半ば車上暮しで、大酒を飲んでは空想にふけるような日々を過ごしていました。オールナイト営業の映画館に寝泊まりし、深酒とポルノと不健康な空想に明け暮れる中、潰瘍で出血、救急搬送された彼は、病院で看護師と話をするまでの約一ヶ月間、誰とも口を聞いていなかったことに気づきます。街の中を走り回る孤独なタクシーを「精神的な棺」の暗喩とすることを、彼はこの時に思いついたと言います。もし、彼がこの話を書かなければ、彼自身が主人公のようになっただろうというほど、切羽詰まった状況でした。退院した彼は、旅行で留守にしている元カノに家に無断で転がり込み、脚本を書き始めました。実弾を装填した銃を手元に置き、緊張感の中で一気に書いた本作には、銃に興味を持ち、自殺願望があり、大酒飲みで、ポルノに取り憑かれていた当時の彼自身のすべてが反映されており、彼が味わった絶対的な孤独を描いた半自叙伝とも言えます。また、本作のプロットは、1972年に大統領選に出馬したアラバマ州知事ジョージ・ウォレス候補の暗殺を企てたアーサー・ブレマーに触発されています。シュレイダー、ブレマー、主人公のトラヴィスはいずれも20代後半で、ブレマーには大統領候補の暗殺未遂だけではなく、少女をデートでポルノ映画館に連れて行って振られるなど、アイリスやベッツィの原型とも思われるエピソードもあります。さらにシュレイダーは、当時のアメリカの国家的なトラウマとも言えるベトナム戦争をトラヴィスの孤独の織り込んでいます。夜通し走り、心の中に現代社会に対する憎悪を育てるトラヴィスは、アメリカ文化によって生み出され、ベトナム戦争によって形作られています。当初、シュレイダーは孤独をテーマにしたつもりでしたが、孤独であり続ける為に他者を遠ざけてしまうという、孤独の病態を書いていることに途中から気づいたといいます。かくして、自己セラピーのような個人的な話は、社会性を帯びた映画に変貌していきました。脚本は当初、ブライアン・デ・パルマ監督の元に持ち込まれましたが、「ミーン・ストリート」(1973年)に惚れ込んだプロデューサーや脚本家の意向で、二人一緒にという条件の下、最終的にマーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロに白羽の矢が立ちます。シュレイダーのみならず、スコセッシ監督とデ・ニーロもとってもまさにやりたい映画だったことが、本作に勢いをつけました。デ・ニーロ自身もトラヴィスのようにニューヨークを彷徨う孤独な男の映画を考えたことがあるといい、また、映画の舞台はスコセッシ監督が得意とするニューヨークです。当時、頭角を表し始めていた二人のおかげで、コロンビア映画が150万ドルというささやかな予算をつけました。スコセッシが6万5千ドル、デ・ニーロが3万5千ドル、プロデューサが4万5千ドル、脚本家が3万ドルと安い報酬でしたが、彼らのやる気が本作を支えました。デ・ニーロは前作「Novecento」(1976年)の撮影中にカンヌでスコセッシ監督と会い、脚本を読みます。役に入れ込んだデ・ニーロは、「Novecento」の撮影終了後、ニューヨークに戻って主人公の精神的なストレスについて勉強するともに、ライセンスをとってタクシーの運転手になります。彼は1日15時間の乗務を一ヶ月間続け、本番もデ・ニーロが実際に運転するタクシーで撮影しています。タクシーを運転している時、自分が匿名の第三者になった気がしたというデ・ニーロは、本来は無口な男ですが、乗務している時は役になりきって客と話をしたと言います。デ・ニーロは既に「ゴッドファーザー PART II」(1974年)でオスカーを受賞していましたが、あまり顔を知られておらず、たまたま一度だけ乗り合わせた同業の俳優を除けば、客に気づかれることは全くなかったといいます。ロバート・デ・ニーロ(トラヴィス・ビックル)ロバート・デ・ニーロ(1943年〜)はアメリカとイタリアの国籍を持つ、アメリカの俳優、プロデューサー。「ゴッドファーザー PART II」(1974年)でアカデミー助演男優賞を受賞、マーティン・スコセッシ監督とは長くタッグを組み、「レイジング・ブル」(1980年)で同主演男優賞を受賞している他、本作を含み二度、同賞にノミネートされている。デ・ニーロはメッソド演技の経験に基づく、徹底した役作りで知られており、本作でも、実際にタクシーの運転手として働き、役作りをしている。有名な「You talkin' to me?」とセリフは脚本にはなく、「彼は銃を抜き、鏡に向かって独り言を言う」というト書きのみでした。デ・ニーロはシュレイダーに電話をかけて質問し、シュレイダーは「彼は銃で遊ぶ鏡の前の子供だ、何か考えてくれ」と答えました。撮影スケジュールが押す中、デ・ニーロは銃の扱いに手こずりながら、場に合うと感じ、この有名なセリフをひねり出しました。トラヴィスが乗務するイエローキャブ Checker Taxi Cab(楽天市場)トラヴィスが着用するミリタリー・ジャケット M-65 フィールドジャケット(楽天市場)12歳の娼婦を演じ話題となったジョディ・フォスターは、役柄と同じ12歳でしたが、ロス・アンジェルスの福祉局からなかなか撮影許可が下りず、制作スタッフは元カリフォルニア州知事の弁護士を雇って許可を取得しました。娼婦を演じても問題ないか、精神分析医が何時間もかけてジョディを診察し、際どいシーンはジョディの19歳の姉、コニーがスタンド・インを務めています。また、福祉局が毎日セットを訪れ、ジョディの前で汚いセリフが使われることがないか、監視しました。ジョディをリラックスさせ、自然な演技を引き出そうとしたのか、デ・ニーロは撮影期間中に度々、ジョディを街に誘い出し、いろいろな所に連れていったり、お茶に誘って食事のシーンのリハーサルを試みましたが、無口なデ・ニーロにジョディは退屈しました。しかし、そんなデ・ニーロが役に入ると見違えるように雄弁になるのを目の当たりにしたジョディは、演技は遊びではなく職人技であることを実感し、彼女の人生が変ったといいます。ジョディ・フォスター(アイリス)ジョディ・フォスター(1962年〜 )は、ロス・アンジェルス出身のアメリカの女優、映画監督、映画プロデューサー。「告発の行方」(1989年)と「羊たちの沈黙」(1991年)で二度、アカデミー主演女優賞を受賞している。3歳よりコマーシャルに出演し、主にテレビドラマで子役として活躍、1972年に映画デビュー、本作でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、高い評価を得た。集客を狙ったスタジオは最終段階で、ベッツィー役にモデル出身のシビル・シェパードを押し込んできました。プロデューサーの一人によると、両海岸でブロンドの女優の面接を行い、素晴らしい骨格、彫りの深い横顔、綺麗な歯並び、華奢な体つきのファラ・フォーセット・メジャーズが適役でしたが、女嫌いのスコセッシ監督はイタリア流にお尻の大きなシビルを起用しました。しかし、当初セリフのなかったシビルからセリフを要求されたスコセッシ監督と、彼女との関係はぎこちなかったといいます。また、デ・ニーロもいちいちセリフの指導をしなけらばならないシビルにはうんざりしており、二人が会話するシーンはちぐはぐだったといいます。ジョディやシビルへの対応を見ていると、演技志向が極めて強いデ・ニーロの性格が浮かび上がってくるようで興味深いです。シビル・シェパード(ベッツィー)シビル・シェパード(1950年〜)は、メンフィス出身のアメリカの女優、歌手、ファッションモデル。10代からミスコンなどに出場、1968年にモデルコンテストで優勝し、瞬く間に売れっ子モデルになる。「ラスト・ショー」(1971年)で映画デビュー]。以降、テレビ、映画、舞台と幅広く活躍している。もう一人、注目したい俳優がハーヴェイ・カイテルです。彼は当初、選挙事務所のキャンペーン・マネージャー役をオッファーされましたが、敢えてセリフの少なかった娼婦のヒモ役に挑戦しました。彼は、ロス・アンジェルスで住んでいた家の近くでヒモを実際に見ており、それをつなぎ合わせて役作りをしました。さらに、彼はそうしたヒモをアクターズ・スタジオに連れ込んで、数週間、役作りをしました。彼の出演時間は限られていますが、目を見張るような素晴らしいパフォーマンスを見せてくれます。ハーヴェイ・カイテル(左、スポーツ)ハーヴェイ・カイテル(1939年〜)は、ニューヨーク出身の俳優。オフブロードウェイの舞台に立っている時に知り合ったスコセッシ監督の作品で存在感を発揮する。「地獄の黙示録」(1979年)の降板によりハリウッドから敬遠された時期もあったが、「バグジー」(1991年)でアカデミー賞助演男優賞にノミネート、タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」(1991年)の出演、プロデュースにより映画俳優としての地位を取り戻す。現在、アル・パチーノらとともにアクターズ・スタジオの学長を務めている。この映画の成功を語る際に、バーナード・ハーマンのサウンドトラックを忘れるわけにはいきません。脚本を読んで作曲したというオリジナリティの高いサウンドトラックは、トラヴィスの内面を表現した金管の不協和音のイントロから、トム・スコット(ノンクレジット)が演奏するサックスが甘く奏でる叙情的な調べに続き、車窓を流れるニューヨークの夜景の中に彼の孤独を歌い上げるかのようです。「めまい」、「北北西に進路を取れ」、「市民ケーン」など、数々の名作のサウンドトラックを手がけたハーマンですが、本作のサウンドトラック収録12時間後に64歳で亡くなってしまいました。<ネタバレ>パランタインを射殺しようとしたトラヴィスはシークレット・サービスに見つかり、人混みの中に逃げ去ります。トラヴィスはその夜、アイリスのアパートを訪れ、ヒモと用心棒、さらにアイリスの客を射殺します。自らも銃弾を受けて重傷を負いますが、マスコミは少女を裏社会から救った英雄としてトラヴィスを祭り上げます。ある夜、トラヴィスのタクシーにベッツィーが乗り込みます。彼女を目的地に下ろしたトラヴィスは、再び夜の街にタクシーを走らせます。クライマックス・シーンで俯瞰撮影されるアイリスの部屋には、ニューヨークの古いアパートが使用されました。天井を外して撮影する為、準備に三ヶ月間かかったといいます。また、当時のニューヨークは危険で、ギャングを雇ってアパートを自衛しなければなりませんでした。関係者の思いがこもった本作ですが、スタジオからは女性に嫌われると言われ、MPAAレイティングのレイティングはXとなって、映画のリリースが困難になりました。クライマックス・シーンの編集を巡るスコセッシ監督、コロンビア映画、MPAAの戦いは伝説になり、スコセッシ監督がスタジオの重役を脅すべく、実弾を装填した銃を手元に朝まで飲み明かしたとも言われています。彼と撮影監督はクライマックス・シーンの彩度を落とすことにより、レイティングをXからRに落とすことに成功、無事、公開にこぎつけました。 公開後、多くの批評家がトラヴィスは打ち合いで死に、ベッツィーとの再開は幻想との見方を示しましたが、スコセッシ監督もシュレイダーもこれを明確に否定しています。一見、ハッピーエンドにも見えますが、スコセッシ監督はあいまいなエンディングを意図したと言い、シュレイダーはトラヴィスの心は癒えておらず、次に事件を起こせばヒーローにならないだろうと語っています。<ネタバレ終わり>【サウンドトラック】 「タクシー・ドライバー」サウンドトラック(楽天市場)(リンク先で視聴できます)1. メイン・タイトル2. 恵みの雨 3. キャブ掃除 4. まだ眠れない|ベッツィーのテーマ 5. フォーン・コール|女はみな同じ|風変わりな客|テレビ討論|地獄で死にゃあいい|ベッツィーのテーマ|女を殴る 6. 44マグナム(映画不使用) 7. かたをつける|リッスン・ユー・スクリューヘッズ|ガン・プレイ|ディア・ファーザー・アンド・マザー|カード|メロドラマ 8. スポート・アンド・アイリス(映画不使用) 9. 20ドルの勘定|ターゲット・プラクティス 10.暗殺の企て|虐殺のあと 11.気のすすまない英雄|ベッツィー|エンド・クレジット 12.タクシー・ドライバーの日記 (アルバム・ヴァージョン)(追加演奏) 13.孤独な男 (アルバム・ヴァージョン、ウィズ・オルタナティヴ・エンディング)(追加演奏) 14.タクシー・ドライバーのテーマ(追加演奏) 15.アイ・ワーク・ザ・ホール・シティ(追加演奏) 16.白いドレスのベッツィー(追加演奏) 17.人生は淋しく(追加演奏) 18.タクシー・ドライバーのテーマ (リプライズ)(追加演奏)(映画不使用)【動画クリップ(YouTube)】有名な「 You Talkin' to Me?」のシーンヒモを演じるハーヴェイ・カイテルMartin Scorsese on Taxi Driver - BBC Film 2016 - BBC One‘Taxi Driver’ Cast Reunite To Mark 40th Anniversary Of Iconic Film | TODAY 「タクシードライバー」のDVD(楽天市場)【関連作品】マーティン・スコセッシ監督xポール・シュレイダーxロバート・デニーロのコラボ作品(楽天市場) 「レイジング・ブル」(1980年)マーティン・スコセッシ監督xポール・シュレイダーxハーヴェイ・カイテルのコラボ作品(楽天市場) 「最後の誘惑」(1988年)マーティン・スコセッシ監督xロバート・デニーロxハーヴェイ・カイテルのコラボ作品(楽天市場) 「ミーン・ストリート」(1973年) 「タクシードライバー」(1976年)マーティン・スコセッシ監督xロバート・デニーロのコラボ作品(楽天市場) 「キング・オブ・コメディ」(1983年) 「グッドフェローズ」(1990年) 「カジノ」(1995年)マーティン・スコセッシ監督作品のDVD(楽天市場) 「ラスト・ワルツ」(1978年) 「アフター・アワーズ」(1985年) 「エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事」(1993年) 「アビエイター」(2004年) 「ディパーテッド」(2006年) 「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」(2008年) 「ヒューゴの不思議な発明」(2011年) 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(2013年)ポール・シュレイダー脚本・監督作品のDVD(楽天市場) 「白い刻印」(1997年)・・・脚本・監督ロバート・デ・ニーロ出演作品のDVD(楽天市場) 「ゴッドファーザー PART II」(1974年) 「ディア・ハンター」(1978年) 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984年) 「未来世紀ブラジル」(1985年) 「アンタッチャブル」(1987年) 「ミッドナイト・ラン」(1988年) 「ヒート」(1995年) 「ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ」(1997年) 「ジャッキー・ブラウン」(1997年) 「ミート・ザ・ペアレンツ」(2000年) 「世界にひとつのプレイブック」(2012年)ジョディ・フォスター出演作品のDVD(楽天市場) 「告発の行方」(1988年) 「羊たちの沈黙」(1991年) 「インサイド・マン」(2006年)ハーヴェイ・カイテル出演作品のDVD(楽天市場) 「テルマ&ルイーズ」(1991年) 「バグジー」(1991年) 「レザボア・ドッグス」(1992年) 「ピアノ・レッスン」(1993年) 「パルプ・フィクション」(1994年) 「スモーク」(1995年) 「ムーンライズ・キングダム」(2012年) 「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年)
2017年12月26日
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「バーニング・オーシャン」(原題: Deepwater Horizon)は、2016年公開のアメリカのアクション&ヒューマン・ドラマ映画です。2010年のメキシコ湾原油流出事故を題材に、ピーター・バーグ監督、マーク・ウォールバーグら出演で、海上で作業中に事故を起こしたBP社の原油掘削施設ディープウォーター・ホライゾンに閉じ込められた作業員たちの事故当日の出来事と、決死の脱出、救出劇を描いています。【スタッフ・キャスト】監督:ピーター・バーグ脚本:マシュー・マイケル・カーナハン/マシュー・サンド原案:マシュー・サンド出演:マーク・ウォールバーグ(マイク・ウィリアムズ) カート・ラッセル(ジミー・ハレル) ジョン・マルコヴィッチ(ドナルド・ヴィドリン) ジーナ・ロドリゲス(アンドレア・フレイタス) ディラン・オブライエン(ケイレブ・ハロウェイ) ケイト・ハドソン(フェリシア・ウィリアムズ) ブラッド・リーランド(ロバート・カルーザ) イーサン・サプリー(ジェイソン・アンダーソン) ほか【あらすじ】2010年4月、主任電気技師のマイク・ウィリアムズ(マーク・ウォールバーグ)は、メキシコ湾沖80キロの海上に浮かぶ原油採掘施設ディープウォーター・ホライゾンに向かいます。安全テストが終わっていないにも関わらず、石油会社の幹部ヴィドリン(ジョン・マルコヴィッチ)はスケジュールの遅れを理由に掘削の強行を迫ります。突如警報音が鳴りだし、採掘口につながったバルブから濁った海水と原油が噴出、さらに海底油田から逆流してきた天然ガスが引火爆発し、作業員126名がいるディープウォーター・ホライゾンは炎に包まれます。会社に無断で助けを呼ぶな、自分達が先だと作業員を押しのけて逃亡する幹部たちを尻目に、作業員達は被害の拡大を食い止めようと奮闘しながら、決死の脱出劇を図ります・・・。【レビュー・解説】11人の死者を出し、大きな環境汚染をもたらした2010年のメキシコ湾原油流出事故について、事故当日に起きたことをつぶさに描きながら、現場で戦った人々を讃える、感動的なアクション&ヒューマン・ドラマ映画です。メキシコ湾原油流出事故は、2010年4月にメキシコ湾沖合80km、水深約1500mの海上で海底の油田を掘削作業中だったBP社の掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」で起きました。この施設は、高さ50m、広さ20メートル四方と巨大で、15個のプロペラで位置を制御しながら海底を深く掘り、突き当たった原油の層から一気に噴き出そうと原油を制御するものです。技術的不手際から海底油田からこの施設に天然ガスが噴出、引火爆発し、大量の原油がメキシコ湾へ流出しました。事故で11人が死亡、施設は二日間、燃え続け、原油は87日間、海に漏れ続けました。BPによると原油流出量は約500万バレル。推計600万バレルと言われる1991年の湾岸戦争の原油流出に次ぐ規模で、1989年に25万バレルが流出したアラスカ州のエクソンバルディーズ号原油流出事故をはるかに超えます。被害規模は数百億USドルに上るとされています。海上原油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」事故死は当然の報い?この事故は大きな環境汚染を引き起こしましたが、調査を開始したピーター・バーグ監督らは、CBSのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」やニューヨーク・タイムズの調査記事で、11人の作業員が亡くなったこと知ります。ニューヨーク・タイムズ紙のデーヴィッド・バーストー記者は爆発前の15時間にフォーカスし、原因を追求していました。この間に作業員がしていたこと、掘削作業の複雑さ、彼らが抱えていた問題、BPの財政上のプレッシャーとそれが事故に与えた影響といった記事は、バーグ監督の興味をそそりました。しかし、亡くなった11人の遺族、未亡人や子供たちに会った時に、バーグ監督は大きな驚きと怒りを感じます。亡くなった作業員の遺族の悲しみは、愛する人を失ったことだけではありませんでした。亡くなった人々はBPにプレッシャーをかけられ、掘削装置に残って原油の噴出を止めようとしたんだ。彼らは早々に掘削装置から海に飛び込むこともできたのに、遺族は彼らを失った悲しみに直面するだけではなく、あたかも彼らが事故を起こしたかのような世間の目に晒されたんだ。「流出事故を起こしたんだ、当然の報いでしょう?」、人々はそんな目で見たんだ。これを知った時、心の痛みと怒りを感じた。考えてごらん、愛する人が、自分が起こしたわけでもない事故を食い止めようとしたにも関わらずだよ。大いに触発されたよ。みんなに伝えたいと思った。「よし、映画にするぞ、毎朝4時に起きて、映画を作るんだ」ってね。亡くなった人の子供たちや未亡人が、愛する人を失って悲しんでいるだけでなく、愛する人が悪者にされているんだ。(映画作りを決断するには)僕にはそれで十分だった。人間についての映画を作りたかった。恐ろしい環境災害があったこと、多くの動物が死んでしまったことは誰でも知っている。でも、11人が亡くなったこと、さらに多くの人が負傷したこと、そして掘削装置に本物のヒーローがいたことを、だれも知らないんだ。そんな誰もが知らない心を奪う話が、映画で語りたいすべてだよ。誰だってこんなことは起きて欲しくなかったが、誰かが間違ったことをしたから事故が起きた。でも、この映画はそれを追求するものではないし、誰かを糾弾するものでもない。とても危険で荒々しく恐ろしい状況に陥り、そこから脱出しようとした健全な労働者階級のヒーローたちを描いているんだ。(ピーター・バーグ監督)http://collider.com/peter-berg-deepwater-horizon-patriots-day-interview/http://www.indiewire.com/2016/09/peter-berg-interview-deepwater-horizon-tiff-2016-1201726224/http://www.nola.com/movies/index.ssf/2015/03/deepwater_horizon_movie.html現場で戦った労働者を讃える作品事故当日をリアルに再現「60ミニッツ」で、事故から生還した主任電気技師のマイク・ウィリアムズの話に引き込まれたというバーグ監督は、技術的な要素が絡んでも観客を引き込むことができると考えました。観客に傍観者ではなく、あたかも掘削施設のクルーの一員であるかのように感じて欲しいと思ったバーグ監督は、事故当日をつぶさに再現していく手法をとります。技術的な難解さを避ける為に、主人公の娘がコーラの缶を使って海上で油田を掘削する父の仕事を説明するシーンを序盤に織り込みます。これは経験豊富な石油の専門家5人が考えだした「10歳の子供でもわかるような説明」で、非常にわかりやすい上に、噴出するコーラが事故を暗示する、素晴らしい導入となっています。実話自体が劇的で、手を加える必要がないことを心強いと感じたバーグ監督は、アメリカのみならず、世界に通用する映画にすべく、事故に関するすべての証言や報告書を徹底的に調べ、愚直なまでに正確性を追求しました。しかし、BP社は映画関係者と話をしようとせず、取引業者にも箝口令をひき、マイク・ウィリアムズ、ジミー・ハレル、アンドレア・フレイタスになど事件の鍵を握る生還者にも事件について語らないことを和解の条件としていました(但し、彼らは仲間とともに映画に協力している)。また、BP社は掘削施設の撮影も許可しなかった為、ニュー・オリンズのアミューズ・メントパーク跡地に巨大なセットが設置されました。85%スケールで、高さ25メートル、フットボールのピッチの1.5倍の広さがあり、下には200アールの水タンクが広がり、原油や泥を50メートルの高さまで吹き上げることができるという、本格的なものです。コンピューター・エフェクトを最小限にし、俳優のパフォーマンスをリアルに引き出す、格好の舞台となりましたが、辺地にあるため、タンクにはワニが15匹と数十匹のヌママムシが入り込み、周辺には野生の豚が暮しているという、ワイルドな環境でした(実際の事故現場も鮫がいる海だったので、ある意味、リアルな環境かもしれない)。映画完成するとすぐに遺族への試写会を実施したバーグ監督は、次のように語っています。自分が正しい映画を作ったのかどうかは、その時にすぐわかる。批評家や一般観客が本当にどう思ったのかは、わかるのに少し時間がかかったりするが、遺族はそうじゃない。その場でわかるよ。彼らが涙をこぼすのを見た時、僕は最高のご褒美を得たと感じる。これこそ、僕が求めていたものだったんだと。その思いが僕を現場で一生懸命にさせるし、またこんな映画を作りたいとも思わせる。(ピーター・バーグ監督)https://news.yahoo.co.jp/byline/saruwatariyuki/20170420-00070113/一般の向けのスクリーン・テストでも、歴代のバーグ監督作品の中で最高の評価を得ました。利益を最優先、経費削減の為に安全性を犠牲にするBP社のプレッシャーの中、現場で戦った無名の労働者たちの讃える本作ですが、利益を最優先、経費削減の為に安全性を犠牲にするリスクは、BP社や石油会社のみならず、すべての営利企業に共通するももです。海上の原油掘削施設という特異な現場を扱いながら、利益優先のプレッシャーの中で働くすべての異業種の労働者たちにとって普遍的な状況が描かれており、そうして面でも身につまされる作品でもあります。実話映画の連続コラボ本作は、マーク・ウォールバーグにとって7作目の実話映画です。「パーフェクト ストーム」(2000年)「インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン」(2006年)「ザ・ファイター」(2010年)「ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金」(2013年)「ローン・サバイバー」(2013年)「パトリオット・デイ」(2016年)「バーニング・オーシャン」(2016年)このうち、直近の三作をピーター・バーグが監督しています。彼は「ハンコック」(2008年)や「バトルシップ」(2012年)など、スーパーヒーロー映画も手がけていますが、実話映画とマーク・ウォールバーグの魅力について、次のように語っています。キャリアの後半になって、本当に自分を触発するのはノン・フィクションだって気がついたんだ。「プライド 栄光への絆」(2004年)の時ように、実際の関係者に会い、その土地の文化が実際に体験できる実話に惹かれているってね。フットボール・チームと1シーズン、一緒に暮した。「キングダム/見えざる敵」(2007年)の時は、サウジアラビアに言って、FBIのエージェントと一緒に暮した。「ローン・サバイバー」(2013年)の時は、イラクに行って特殊部隊の小隊と行動を共にした。本作では、石油業界と多くの時間を過ごした。現実世界に手を伸ばせばインスピレーションが得られるのが、ノンフィクションの魅力。自分の場合、ずっとそれに惹きつけられている。スーパーヒーロー映画を作りたい監督もいる。それが彼らをかき立て、彼らはそれを愛し、SFを愛する。僕はノンフィクションに頭を突っ込んでいたいんだ。スーパーヒーロー映画も作ったが、映画作りに魅力を感じず、もう十分。「ハンコック」、「バトルシップ」と二本のCG大作を手がけ、後悔もしていない。実は気づかないと思うが、「バーニング・オーシャン」も同じくらいCGを使っており、その方が好きなんだ。CGを使うことは構わない、でも本作のような話が好きなんだ。恐ろしい状況に陥った普通の人々の話に、どうしても惹かれる。フランス南部を舞台に少年と少女とワインが出て来るラブストーリーを撮りたいといつも言っているけど、結局、400人のスタッフとともに石油の掘削装置にいたり、山の中で撃ち合う連中と一緒にいるんだ。そう、いかにもアメリカンな話だよ。ジェームス・ボンドは好きだけど、それより面白いし、入り込めるんだ。ジェームス・ボンドに入り込んだまま、毎日、目覚めたいとは思わない。普通の男の話に興味がある。スーパーヒーローではなくて、毎朝、妻と子供に「行ってきます」と言って家を出て、ちゃんと仕事をこなし、帰宅する人。マークには、そういう地に足がついた部分がある。(中略)。僕とマークの間には友情と信頼があるから、思うことを正直に言っても、お互いを傷つけることがない。何かが良くないと思ったら、はっきり言うまでのこと。そのおかげで、より良い映画ができると僕は思っている。(ピーター・バーグ監督)http://www.indiewire.com/2016/09/peter-berg-interview-deepwater-horizon-tiff-2016-1201726224/https://news.yahoo.co.jp/byline/saruwatariyuki/20170420-00070113/ マーク・ウォールバーグ(マイク・ウィリアムズ)マーク・ウォールバーグ(1971年〜)は、ボストン出身のアメリカの俳優、プロデューサー、歌手。貧しい家庭に生まれ、高校中退後、様々な職につくが長続きせず、ドラッグや暴力沙汰に明け暮れ、遠足中の黒人児童たちに投石して負傷させたり、コカインとアルコールで酩酊してベトナム人男性を襲撃し木の棒で殴りつけ殺人未遂の容疑で起訴され、感化院に収容された。成人後も、人に言いがかりをつけて暴力を振るい、顎の骨を砕く重傷を負わせるなど、ボストン警察には25回も世話になる。やがて反省し、自身の行いを改める決心、1994年に映画デビューして以来、仕事に専念している。「ディパーテッド」(2006年)の演技が高く評価され、第79回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、 主演・製作を務めた「ザ・ファイター」(2010年)が第83回アカデミー作品賞にノミネートされている。カート・ラッセル(ジミー・ハレル)カート・ラッセル(1951年〜 )はマサチューセッツ出身のアメリカの俳優。野球選手・俳優の父とダンサーの母の元に生まれる。1963年、子役としてデビューし、10本近いディズニー映画に出演する。1970年代に野球選手に転向、マイナーで活躍したが、故障で俳優業に戻る。「ニューヨーク1997」(1981年)、「遊星からの物体X」(1982年)、「ブレーキ・ダウン」(1997年)、「ミラクル」(2004年)、「デス・プルーフ in グラインドハウス」(2007年)、「ワイルド・スピード SKY MISSION」(2015年)、「トマホーク ガンマンvs食人族」(2015年)、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス」(2017年)などに出演、アクション映画から、社会派映画、コメディ映画まで出演する演技派俳優で、幅広い年齢層に人気を持つ実力派俳優。配偶者は女優のゴールディ・ホーン。ジョン・マルコヴィッチ(ドナルド・ヴィドリン)ジョン・マルコヴィッチ(1953年〜)は、イリノイ州アメリカの俳優、映画プロデューサー。個性的な演技派として世界的に活躍している。イリノイ州立大学で環境を専攻していたが、演劇に変更、1976年に友人と劇団を設立、数々の舞台に立ち、高い評価を得、ブロードウェイで数々の賞を受賞する。1984年に映画デビュー、「キリング・フィールド」(1984年)、「ザ・シークレット・サービス」(1993年)、「マルコヴィッチの穴」(1999年)、「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」(2000年)、「家路」(2001年)、「Disgrace」(2008年、日本未公開)、「ウォーム・ボディーズ」(2013年)などに出演、悪役を演じることが多いが、個性的な主役/準主役を演じることもある。ジーナ・ロドリゲス(アンドレア・フレイタス)ジーナ・ロドリゲス(1984年〜)は、シカゴ出身のアメリカの女優、モデル。両親はプエルトリコ人。コメディ・ドラマ・シリーズ「Jane the Virgin」(2014年〜)でよく知られ、ゴールデングローブ賞シェン女優賞に三度、ノミネートされ、一度、受賞している。ディラン・オブライエン(ケイレブ・ハロウェイ)ディラン・オブライエン(1991年〜)は、ニューヨーク出身のアメリカの俳優。MTVのドラマ・シリーズ「Teen Wolf」(2011〜2017年)で注目され、映画に活動を移し、「メイズ・ランナー」(2014年〜2018年)では、主役を務めている。ケイト・ハドソン(左端、フェリシア・ウィリアムズ)ケイト・ハドソン(1979年〜)は、ロスアンジェルス出身のアメリカの女優。母は女優のゴールディ・ホーン、父は歌手のビル・ハドソンだが、両親は本人の幼少時に離婚、その後母が同棲している俳優のカート・ラッセルとを父親として公表しており、本作が父との初共演。「あの頃ペニー・レインと」(2000年)で、ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞、アカデミー助演女優賞にもノミネートされている。「10日間で男を上手にフル方法」(2003年)など、ロマンティック・コメディのヒット作品が多い。【動画クリップ(YouTube)】主人公の娘が石油掘削の仕組みをわかりやすく説明するシーンDeepwater Horizon Hero Mike Williams on 60 Minutes PT 1Deepwater Horizon Hero Mike Williams on 60 Minutes PT 2Deepwater Horizon Hero Mike Williams on 60 Minutes PT 3Deepwater Horizon Hero Mike Williams on 60 Minutes PT 4【撮影地(グーグルマップ)】撮影用の海上油田のセットが設置された沼BPが海上油田掘削施設の撮影を許可しなかった為、ニュー・オリンズのアミューズ・メントパーク跡地の沼に撮影用のセットが設置された。【関連作品】ピーター・バーグ監督xマーク・ウォールバーグのコラボ作品(楽天市場) 「ローン・サバイバー」(2013年) 「パトリオット・デイ」(2016年) 「バーニング・オーシャン」(2016年)ピーター・バーグ監督作品のDVD(楽天市場) 「プライド 栄光への絆」(2004年)マーク・ウォールバーグ出演作品のDVD(楽天市場) 「ブギーナイツ」(1997年) 「スリー・キングス」(1999年) 「ディパーテッド」(2006年) 「ザ・ファイター」(2010年)
2017年12月16日
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「メッセージ」(原題:Arrival)は、2016年公開のアメリカのSFドラマ映画です。テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を原作に、エリック・ハイセラー脚本、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカーらで出演で、突然、地球に現れた異星人との対話を通じて、新たな能力、思想、人生観を受け入れ、娘の喪失を克服する女性言語学者を描いています。第89回アカデミー賞で、作品、監督、脚色、撮影、美術など、8賞にノミネートされ、音響編集賞を受賞した作品です。 「メッセージ」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ脚本:エリック・ハイセラー原作:テッド・チャン著「あなたの人生の物語」撮影:ブラッドフォード・ヤング出演:エイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス) ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー) フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐) マイケル・スタールバーグ(ハルパーン捜査官) マーク・オブライエン(マークス大尉) ツィ・マー(シャン上将) ほか【あらすじ】言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)は湖畔の家に独りで住み、今はいない娘ハンナと過ごした日々を思い出しながら暮しています。そんなある日、地球各地に大きな宇宙船のような謎の物体が出現し、ルイーズはアメリカ軍大佐のウェバー(フォレスト・ウィテカー)から、宇宙船から発せられる音や波動から彼らの言語を解明し、彼らにこちらからメッセージを伝えるよう協力を依頼されます。調査スタッフの中には、物理学の見地から取り組むよう招集されたイアン(ジェレミー・レナー)もおり、二人はウェバーらが指揮する宿営地に加わります。宇宙船の中には、2体の地球外生命体「ヘプタポッド」がおり、彼らは墨を吹き付けたようにして文字を描きます。二人はウェバー大佐に急かされながら、少しずつ相手との距離を詰めていきますが、ルイーズは病で死んだハンナの記憶が色濃くフラッシュバックするようになります。試行錯誤しながらヘプタポッドの文字言語の解析を始めた二人は、彼らが人類に「武器=道具」を与えるために地球に来たことを解読します。これを脅威と見なした中国軍は情報共有の為の通信回線を閉じ、ヘプタポッドとの戦争の準備を始めます。一方、ヘプタポッドは、3000年後に人類から助けられる為に贈り物をするのだと伝てきます。ルイーズは彼らの3000年後が現在と同じ座標軸にあり、これまでの時間軸の概念を超越する存在であることに気づきます・・・。【レビュー・解説】突然地球に現れた異星人と対話を試みる女性言語学者が、新たな能力と思想、そして人生観を受け入れ、娘の喪失を克服する過程を、エイミー・アダムスの卓越した演技でスリリングに描く、知的で文学性の高い、感動的SFドラマ映画です。 異星人との交流を通して、新たな能力と人生観を受け入れる原作の高い文学性を核にした作品12歳の時からSF映画を作りたいと願っていたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、ハリウッドのプロデューサーからテッド・チャンのSF小説「あなたの人生の物語」(1998年)を紹介されます。相対性理論で知られるアインシュタインの「The distinction between past, present and future is only a stubbornly persistent illusion.」(過去、現在、未来の区別は、我々がかたくなに信じ続けている幻想に過ぎない)という言葉を念頭に書かれたこの短編小説ついて、ヴィルヌーヴ監督は次のように語っています。ぼくはあの短編小説の多層的なところが気に入っている。美しく、詩的で、力強いかたちで言語というテーマを探究している点に惚れたんだ。さらにぼくの心の底に響いたのは「死とつながる」というアイデアだ。誰かがいつ、どうやって死ぬかがわかったらどうなるのか?そのとき、人生や愛は、家族、友人、社会とのかかわりはどうなるのか? 死、そして命をより理解することで、ぼくらはより謙虚になれる。ナルシシズムが蔓延している、自然との繋がりが危険なほど失われているいま、人類に必要なのはそうした謙虚さだろう。ぼくにとってこの小説は、死や自然、命の謎との関係を取り戻してくれるものなんだ。(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)https://wired.jp/2017/05/20/denis-villeneuve-arrival/しかし、言語学という地味な題材の文学作品を映画にするのは至難の技でした。「プリズナーズ」(2013年)の制作で手一杯だったヴィルヌーヴ監督に代わり、脚本家のエリック・ハイセラーが原作にはない軍事や政治的な要素や技術的な要素を加えて脚色しました。劇的なダイナミズムを志向するハイセラーと、原作の文学性を重視するヴィルヌーヴ監督の間で慎重に調整されたのが本作で、映画としての間口を広げながら、原作の持つテーマやトーンを絶妙なバランスで描いています。始まりも終わりもない世界マックス・リヒターの叙情的なクラシック「On the Nature ofDaylight」が流れる中、映画は主人公の独白で始まります。ルイーズ:あなたの物語は、この日、始まったと思ってた。記憶って不思議。今までとは違った見え方がする。私達はあまりに「時の流れ」に縛られて生きている。(中略)でも、今となっては、ものごとに始まりや終わりがあるとは思えない。我々は、無意識のうちに時間を絶対的な軸として認識していますが、実は時間は空間から独立した絶対軸ではなく、両者は連続した時空間であることをアインシュタインは相対性理論で示しました。カート・ ヴォネガットの小説「スローターハウス5」(1969年)は、この理論を踏まえて現在・過去・未来を時空連続体として認識するトラルファマドール星人を描いています。人生のすべての瞬間が見える彼らは、運命を変えることはできませんが、自分が集中したいと思う瞬間を選んで焦点を合わせることができます。本作では、同様の能力を持つヘプタポッドと女性言語学者が対話、彼らの言語や思想、能力を通して、始まりも終わりもない世界、時系列のない世界観を共有します。世界観の象徴的表現我々の日常生活の中で時空連続体を実感することは難しいのですが、本作では映画の始まりと終わりを結びつける円環構造によって、時系列のない、決定論的な世界観を演出しています。映画のオープニングとエンディングには、マックス・リヒターの美しく叙情的なクラシック「On the Nature of Daylight」*3が使用されていますが、実はこの曲も時間的な方向のない、音楽的な回文構造(終わりから始まりに向けて演奏しても同じ曲)を持つ曲です。また、ヘプタポッドがコミュニケーションに使用するロゴグラムは円環構造で、前後の方向(時系列の順)がありません。言語学者に非線形な綴りと言われるこのロゴグラムは、彼らの思考の象徴であることが示唆されます。我々が伝えたいことを順を追って文章にするのには時間がかかりますが、ヘプタポッドは伝えたいことを一瞬にして円環の中に表現してしまいます。他にも、放射相称体のヘプタポッドや、前後の区別のない宇宙船前から読んでも後から読んでも同じスペルの娘の名(Hannna)生きた化石と言われるオウムガイをモチーフにしたルイーズのイヤリングなど、時系列のない世界観を象徴する表現がいたるところに散りばめられています。ヘプタポッドのロゴグラム実存的でありながら、幻想的な映像表現「憂鬱な雨の火曜日にスクールバスの窓から雲を眺めながら子供たちが夢想する」ような映画を目指したというヴィルヌーヴ監督は、自然光の微妙な感触を表現できる撮影監督としてブラッドフォード・ヤングを起用、スウェーデンの写真家、マルティーナ・ホーグランド・イワノフの写真集「スピードウェイ」を参考にしたヤングは、ヴィルヌーヴ監督の期待に見事に応えています。レース風景や観客、レーサーのポートレートで構成されるこの写真集は、ミニマルで詩的なイメージを提示しながら、始まりも終わりもない円状の物語を語るもので、トーンのみならず、本作のテーマとも重なる部分もあります。僕らはマルティーナ・ホーグランド・イワノフを参考にしたんだ。彼女の写真集「スピードウェイ」は、映画のいい参考になった。監督もプロダクション・デザイナーも、とても彼女の描くイメージを気に入り、これを映画で実現しようということになったんだ。これが真に意味するのは、日常のありふれた光景と壮大なショーの橋渡しだと思う。通常のありふれた、ヴィルヌーヴ監督が言うところの「退屈な火曜日の朝」の生活を撮りながら、そこに寓話的、神話的なものを描いていくんだ。そんな映画を見る機会なんて、あまりないよね。実のところ、通常のありふれた人生を讃えているんだ。(ブラッドフォード・ヤング撮影監督)http://www.denofgeek.com/us/movies/arrival/259931/dp-bradford-young-on-bridging-the-mundane-and-the-spectacular-in-arrival尚、各シーンの撮影の方向性はストーリーボードを基にヴィルヌーヴ監督が示していますが、子供とのシーンはブラッドフォードの感性に任されており、微妙な感覚の差が作品に立体感を与えています。高いテーマ性軍事・政治的要素や技術的要素を加えて脚色、劇的なダイナミズムで映画としての間口を広げていますが、本作の価値を実際に高めているのが原作の持つテーマ性です。始まりも終わりもない世界、時系列のない世界という稀有な題材を扱っていますが、実は本作で描かれているのは、しょせん死すべき運命にある人生を如何に生きるかという、普遍的なテーマです。僕にとってこの映画は、ある女性が新たな死生観を謙虚に受け入れ、自らの人生観を変えていくプロセスの話で、それがこの映画の核心だ。(中略)原作の短編小説では、ヘプタポッドには世界が脚本に書かれた劇のように見る。何が起こるのかわかる彼らは、死ぬほど退屈な思いで人生を過ごすか、舞台に立つ俳優のように懸命に演ずるしかない。すべてが脚本に書かれて目の前のあることには魅力を感じないが、実は僕らも直感で先々のことを少しだけ知っていることに惹かれる。僕にとって神秘的なことだが、僕らはこの本能を押さえつけようとしてしまう。しかし、僕らが行き着く所、僕ら本来の姿を考えれば、人間はあまりに意のままにしようとし、謙虚さに欠けているのではないかと思う。誰もが人はいつか死ぬことを知っており、僕もいつか死ぬことを知っている。僕には三人の子供がいるが、僕にできることは人生を受け入れ、信ずることだ。これは僕にとって、人生の選択肢を持つことより重要なことで、この映画に対する個人的な解釈だ。」(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)https://www.theverge.com/2016/12/21/14035620/arrival-denis-villeneuve-interviewエイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス)エイミー・アダムス(1974年〜)は、アメリカの女優。1999年に映画デビュー、2002年に「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 」にディカプリオの恋人役で出演するが、さほど注目されなかった。「Junebug」(2005年)での演技が高く評価され、アカデミー助演女優賞にノミネートされ、オファーが殺到するようになった。以降、ディズニー映画「魔法にかけられて」(2007年)などの大作に出演するようになり、「ダウト〜あるカトリック学校で〜」(2008年)、「ザ・ファイター」(2010年)で二度目、三度目のアカデミー助演女優賞にノミネートされる。ディズニーのミュージカル映画「ザ・マペッツ」(2011年)で、歌とダンスを披露、「アメリカン・ハッスル」(2013年)では女詐欺師を演じ、アカデミー主演女優賞にノミネートされる。本作で演じた主人公同様、2010年に生まれの娘がおり、セットに連れてきて自身が演ずる姿を娘に見せている。ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー)ジェレミー・レナー(1971年〜)は、カリフォルニア出身のアメリカの俳優、ミュージシャン。1995年にデビュー、2000年代より映画の助演を重ねて知名度を上げ、主演を務めたアカデミー作品賞を受賞作「ハート・ロッカー」(2009年)では自身もアカデミー主演男優賞にノミネートされている。「ザ・タウン」(2010年)の演技も高く評価され、アカデミー助演男優賞にノミネートされている。フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐)フォレスト・ウィテカー(1961年〜)は、テキサス出身のアメリカ国の俳優。舞台とテレビドラマを経て1982年に映画デビュー、「プラトーン」(1986年)、「グッドモーニング、ベトナム」(1987年)「クライング・ゲーム」(1992年)、「スモーク」(1995年)などに出演、俳優としての評価を着実に高める。「ラストキング・オブ・スコットランド」(2006年)でウガンダの独裁者イディ・アミンを演じ、アフリカ系アメリカ人俳優としては史上4人目のアカデミー主演男優賞を受賞している。ツィ・マー(シャン上将)ツィ・マー(1962年〜 )は香港出身の俳優。ニューヨークで育ち、英語、北京語、広東語を話す。多数のハリウッド映画に脇役として出演している。【サウンドトラック】 Richter: On The Nature Of Daylight 「メッセージ」 (オリジナル・サウンドトラック)1 メッセージ 2 異星言語ヘプタポッドB 3 サピア=ウォーフの仮説 4 油圧リフト 5 最初の遭遇 6 遠融物質変性 7 宇宙船出現のニュース 8 異星言語学 9 最後通告 10 フェルマーの原理11 防護服を脱ぐルイーズ 12 ハンマーと釘 13 異星人類学 14 ノン・ゼロサム・ゲーム 15 爆薬 16 軍事的緊張の拡大 17 人類への贈り物 18 12分の1 19 上昇する宇宙船 20 カンガルー【撮影地(グーグルマップ)】ルイーズの家ルイーズが教鞭をとる大学【関連作品】ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品のDVD(楽天市場) 「灼熱の魂」(2010年) 「プリズナーズ」(2013年) 「ボーダーライン」(2015年) 「ブレードランナー 2049」(2017年)エイミー・アダムス x ジェレミー・レナー共演作品のDVD(楽天市場) 「アメリカン・ハッスル」のDVD(2013年)エイミー・アダムス出演作品のDVD(楽天市場) 「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」(2002年) 「Junebug」(2005年)・・・輸入版、日本語なし 「魔法にかけられて」(2007年) 「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」(2007年) 「ダウト〜あるカトリック学校で〜」(2008年) 「ザ・ファイター」(2010年) 「ザ・マペッツ」(2011年) 「ザ・マスター」(2012年) 「her/世界でひとつの彼女」(2013年) ジェレミー・レナー出演作品のDVD(楽天市場) 「ハート・ロッカー」(2008年) 「ザ・タウン」(2010年) 「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011年) 「アベンジャーズ」(2012年) 「エヴァの告白」(2013年) 「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(2015年) 「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(2015年) 「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年) 「ウィンド・リバー」(2017年、日本未公開)
2017年12月10日
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「エイミー、エイミー、エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方 」(原題:Trainwreck)は、2015年公開のアメリカのロマンティック・コメディ映画です。エイミー・シューマー脚本、ジャッド・アパトー監督、エイミー・シューマー、ビル・ヘイダーら出演で、幼いころの父の一言がトラウマとなり、大酒飲みで、性に奔放だが、恋愛できない大人になった雑誌記者のエイミーが、外科医アーロンと出会って真剣な恋愛に直面、必至に自分を変えようとする姿をコミカルに、面白おかしく描いています。「エイミー、エイミー、エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方 」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:ジャド・アパトー脚本:エイミー・シューマー出演:エイミー・シューマー(エイミー、独身の雑誌記者) コリン・クイン(ゴードン、エイミーの父、多発性硬化症で施設に入所) ブリー・ラーソン(キム 、エイミーの妹) ジョン・シナ(スティーヴン、エイミーの彼氏) ティルダ・スウィントン(ダイアナ、エイミーの上司) ビル・ヘイダー(アーロン、スポーツドクター、外科医) レブロン・ジェームズ(レブロン・ジェームズ本人、アーロンの友人) ほか【あらすじ】幼いころに母と離婚した父から「一夫一婦制は悪」と教えられたエイミー(エイミー・シューマー)は、そのトラウマで大人になっても恋愛せず、男性とは一夜限りの関係と割り切り、自由奔放に生きています。そんな生活にマンネリ感を持ち始めたころ、スポーツ外科医アーロン(ビル・ヘイダー)の記事を仕事で執筆することになり、彼を取材します。アーロンとの出会いをきっかけに、自身の恋愛観や人生を見つめ直し生きていこうとエイミーは決意しますが、今までの自分が邪魔をしてアーロンとの関係に亀裂が入ってしまいます。エイミーは、今さら自分を変えることもできないと諦めかけるが、ある行動に出ます・・・。【レビュー・解説】ジャッド・アパトー監督が気鋭のコメディエンヌ、エイミー・シューマーに脚本と主演を託し、仕事、家族、恋愛に悲惨な人生を送る主人公の下ネタ満載のハチャメチャ生活を、「サタデー・ナイト・ライブ」出演のコメディアン、オスカー女優、プロレスやプロバスケットボールのビッグネームなど、多彩なキャストで演じながら、王道のロマンティック・コメディに畳み掛ける異色作です。原題の「Trainwreck」は原義が列車事故、転じて災難、大惨事、失敗、悲惨な状態や、姿、支離滅裂な人、幾つもの病気を持つ人を意味する俗語です。いわば、「悲惨」の代名詞とも言えるのですが、主人公のエイミーは仕事、家族、恋愛においてまさにそんな状態にあり、これを気鋭のコメディエンヌ、エイミー・シューマーが実直に、暖かく、そして面白く可笑しく演じています。両親の離婚大学生の頃の恋愛観多発性硬化症の父仲の良い妹ととの関係プロレスラーとの交際経験進行中の恋愛など、彼女の実体験を元に書いた初めての脚本ですが、下ネタ満載のハチャメチャ生活を王道のロマンティック・コメディに畳み掛ける展開が見事です。また、ビル・ヘイダー、コリン・クィンなど「サタデー・ナイト・ライブ」出演のコメディアン達ブリー・ラーソン、ティルダ・スウィントン、マリサ・トメイのオスカー女優プロレスラーのジョン・シナプロバスケットボール選手のレブロン・ジェームズ「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフ「ウォールフラワー」(2012年)などで個性的な存在感を放つエズラ・ミラー100歳の映画俳優、ノーマン・ロイドなど、豪華で多彩な俳優陣も魅力です。 下ネタ満載のハチャメチャ生活を王道のロマンティック・コメディに畳み掛ける無名のエイミー・シューマーに映画を託したジャッド・アパトー監督アパトー監督は、「40歳の童貞男」(2005年)、「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」(2007年)、「素敵な人生の終り方」(2009年)などのヒット作の脚本・監督を務めるだけではなく、多くのコメディ映画をプロデュースし、セス・ローゲン、ジョナ・ヒル、ジェイソン・シーゲル、クリストファー・ミンツ=プラッセといった、数多くの才能ある俳優を発掘しています。ジャッド・アパトー監督が発掘した才能ある俳優作品名/俳優セス・ローゲンジョナ・ヒルジェイソン・シーゲルクリストファー・ミンツ=プラッセ俺たちニュースキャスター(2004年)◯ 40歳の童貞男(2005年)◯◯ 無ケーカクの命中男/ノックトアップ(2007年)◯ スーパーバッド童貞ウォーズ (2007年)◯◯ ◯寝取られ男のラブ バカンス(2008年) ◯ そんなアパトー監督は、2011年当時、まだ無名だったエイミー・シューマーのインタビュー(Amy Schumer on the Howard Stern Show-October 2011抜粋(soundcloud))をラジオで聞いて、才能を直感し、行動を起こします。ラジオのハワード・スターン・ショーで彼女の話を聞いたんだ。彼女のお父さんのことをたくさん話していた。彼は多発性硬化症で、彼女は話はとても痛々しいのだけれども、正直で暖かでおかしいんだ。彼女は自分の恋愛関係についても話していて、彼女が抱える問題はとても健康的だったんだ。私は車の中で聞いていて、彼女のスタンダップ・コメディは全く知らなかったし、テレビのCMかなんかで見たことはあったかもしれないが、彼女のことはよく知らなかったんだ。私は駐車場に車を停めたまま、車から降りることなく、45分間、ずっと彼女の話を聞いていた。「これは絶対に映画になる」って思ったんだ。そこで彼女に声をかけ、二人でアイデイアを突っつき始め、それが「エイミー、エイミー、エイミー!」になったんだ。人が話すを聞いて「まさに天性の語り手だ!」と思ったのは、彼女が始めてだよ。最初は違ったコンセプトを6〜8ヶ月ほど、二人で考えた。そして彼女に行ったんだ。「これは君が最初にやることべきじゃない。もっと私的な話をするべきだ。」ってね。ギャリー・シャンドリングから学んだことなんだ。人々は、リアルな話を求めているんだ。自分の人生そのものでなくてもいい、でも自分の核から来るものでなければならない。二人はそうやって「エイミー、エイミー、エイミー!」にとりかかったんだ。(ジャッド・アパトー監督)https://www.vox.com/2015/7/17/8970317/judd-apatow-trainwreck-amy-schumerhttp://www.comingsoon.net/movies/features/462357-judd-apatow-interview-the-truth-in-trainwreck#AMR5jJBS0OFGzjzJ.99アパトー監督は、まだ無名だったエイミーに映画の脚本と主演を託したわけですが、彼がコメディエンヌに映画を託するのはこれが初めてではありませんでした。実は彼がプロデュースした「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(2011年)で、コメディエンヌのクリステン・ウィグが脚本と主役を務め、第84回アカデミー賞で脚本賞と助演女優賞(メリッサ・マッカーシー)にノミネートされる大成功を収めています。コメディのネタは書いたことはあるものの、長編映画の脚本を書くのは初めてのエイミーを、自身でも脚本も書くアパトー監督は厳しく指導しましたが、彼女が脚本を通して訴えたいことを理解し、それを手助けすることを彼は常に念頭に置きました。概略を検討した後、エイミーが書いた原稿を二人で音読してコメント書き込み、エイミーが原稿を書き直して再び二人で音読、さらにコメントを書き込むという作業を二、三年、繰り返しました。エイミーは真実を語るのに勇敢で、スタジオに映画化を決心させたのはひとえに彼女の脚本の出来によるものだと、アパトー監督は語っています。 脚本を書くのも、監督をするのも、良いアイディアを実現したいだけで、両者に大きな隔たりはないと語るアパトー監督ですが、実は、自分の脚本以外を監督した初めての作品常に西海岸を舞台としてきたが、東海岸(ニューヨーク)を舞台にする初めての作品新しい撮影監督を雇い、ニューヨーカーの私生活を描くウディ・アレン風の描写(オマージュ)に挑戦妻で女優のレスリー・マンが出演しない初めての監督作品とこれまでにない挑戦をしています。実は、アパトー監督もエイミーも、そしてテーマ曲とも言える「アップタウン・ガール」の作曲者であるビリー・ジョエルも、ニューヨークのロング・アイランド出身で、こうした繋がりが良い方向に働いており、また、エイミーを初めとし、コリン・クインなど、ニューヨークのコメディアンとのコラボも、アパトー監督は楽しんだようです。エイミー・シューマーのキャラクターアパトー監督が見出したエイミーの才能は確かなもので、本作が公開される前に彼女は看板番組「インサイド・エイミー・シューマー」を持つようになり、陽気で、時に卑猥、フェミニズム全開で笑いを振り撒くキャラクターが多くの女性たちの共感を呼ぶようになります。彼女の番組は日本では放映されておらず、彼女のキャラクターを掴むのは難しいのですが、同番組を中心にした以下のエピソードで、ある程度、想像することができます。性的なテキストや写真をSMSで送り合うセクスティングは、上手くいけばセクシーだが、下手をすると気まずい。気になる男性から「今何を着てるの?」と聞かれたエイミーは、手づかみでスパゲッティを食べながら、ネコのプリント柄のTシャツをちらりと眺めて、「おっぱい丸出しよ」と返答。続く彼からの「何をしてほしい?」という質問に、しばらく思案した後、「私の家のリモコンがどれがどれだか教えてほしい」とマジレス(笑)ファッションに大きな影響力を持つカーダシアン一家の美容整形について、「サタデー・ナイト・ライブ」で言及、「私たちは女の子たちのロールモデルにならないといけないわ。だって、彼女たちのロールモデルって今いったい誰よ?彼女たちのお手本はカーダシアン一家よ。マララ(マララ・ユスフザイ、2014年に17歳でノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身のフェミニスト、人権運動家)のポスターなんて絶対、部屋に飾ってないから。そういう状況って少女たちにとって良いことだと思う?生まれ持った顔をちょっとした提案ぐらいにしか考えていない女ばかりの家よ?それって素晴らしい?ノーよ。」本作で主役を演じる為にパーソナル・トレーナーと共にダイエットに取り組んだエイミーだが、彼女はダイエットが大の苦手。呆れた果てたトレーナーに、「人は誰でもお腹がすくんだ。僕が発見したハリウッドの秘密を教えてあげよう。彼らは目の前に食べ物を置かないんだよ。」と言われたとか。女優のジェニファー・ローレンスがエイミーの大ファンだったことをきっかけに、二人はあっという間に意気投合、一緒に映画の脚本を書きはじめ、連れだってジェットスキーを楽しんだり、ビリー・ジョエルのコンサートでピアノの上で一緒に踊ったりするほどの大の仲良しに。セレブのイベントでブラッドリー・クーパーと一緒になったエイミーは、彼と30分間会話しただけで、「私、今、ブラッドリー・クーパーと付き合ってる?」と妄想、さらに暴走して自分はクーパーと婚約していると妄想、フェイスブックのステータスを婚約中に変えたとか。エイミーは、ジェイク・ギレンホールの家に間借りしていたことがあり、酔っぱらうたびに彼の冷蔵庫の中の古い誕生日ケーキを食べていた。ジェイクと顔を合わせたことはなかったが、エイミーはあたかもジェイクと一緒にそのケーキが出されたパーティーに出席していたかのように人に話して聞かせていたとのこと。女同士が集まると始まる褒め合い合戦、相手の賛辞に上品に答えるのは意外に難しい。「インサイド・エイミー・シューマー」でこれを風刺し、何を褒められても「ノー!」と否定する女性たちに混じり、「その帽子素敵ね」と言われたエイミーも「正気なの?これアルメニア人のおじさんみたいでしょ。みんな私から絨毯を買おうとするわ。」と鼻息荒く返答。エレン・デジェネレスの番組に出演、ロス・アンジェルスで暮らす可能性を聞かれたエイミーは、「体型が全然違うの。LAだと、私の腕は脚だと思われちゃうわ。どうしてサンセット通りにタコがいるの?ってね。だからやめとくわ。」と答え、ハリウッドに住む女性との違いを語った。インサイド・エイミー・シューマーの「Acting Off-Camera」で、ジェシカ・アルバ、ミーガン・フォックスと共演のアニメをオファーされ、浮かれてスタジオ入りしたエイミーは、自分の役がキモいミーアキャットと知り、がっかり。「誰もが自分は上手くいってるし、素敵だと思いがち。私はいつも心のどこかで『私って本当は美人だけど、ちょっと髪型がイケてないだけよ』って思っているような気がする。だから、『君とジェシカ・アルバとミーガン・フォックスだよ』って言われたら、『やった!彼女たちと一緒に活躍してる姿が思い浮かぶわ』ってなってしまうの。」とは、エイミーの弁。参考:「共感度200%!エイミー・シューマーを好きになる動画10選」(ELLE) 本作に関しても、女は男に抱かれて眠りたいと思うとは限らないとか、プロレスラーに抱かれるとセクシーな気分にはなるが、冷蔵庫の下敷きになったような気分でもあるとか語るエイミーですが、性体験が人一倍豊富かというと必ずしもそうではなく、むしろセックス・ネタを披露すると受けるのが面白くて連発しているのが実際のようです。「パートナーと一生を共にする覚悟を決めることは良いことだと思うが、若くして結婚することには子供の頃から憧れておらず、またそうした相手に巡り合っていない」というエイミーは、脚本を書いている時に大恋愛中でしたが、その後、破局を迎えてしまいました。親の離婚は子供の人生観に悪影響するという説が一般的ですが、同じく両親の離婚を経験したアパトー監督のように、若くして良き伴侶(レスリー・マン)に恵まれるケースもあるので、エイミーにももうひと頑張り、期待したいところです。エイミー・シューマー(右、エイミー、独身の雑誌記者)エイミー・シューマー(1981年〜)はニューヨーク出身のアメリカのスタンダップ・コメディアン、脚本家、女優、プロデューサー。2000年代よりコメディエンヌを目指し、2013年より彼女の看板番組である「インサイド・エイミー・シューマー」の作家、共同制作、共同脚本、出演を務め、数々の賞にノミネート、受賞している。2015年に本作の脚本、主演で長編映画デビュー、2016年には自伝「The Girl with the Lower Back Tattoo」を発表、ニューヨーク・タイムズのノンフィクションのベストセラーにランクされる。本作では二ヶ月間かけて練習したというダンスも披露している。コリン・クイン(ゴードン、エイミーの父、多発性硬化症で施設に入所)コリン・クィン(1959年〜)は、ニューヨーク出身のアメリカのスタンダップ・コメディアン、俳優、脚本家。公開コメディ・バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」などでよく知られる。エイミーの父、ゴードンには付き合いが長く、本作出演の為に多くの時間を共に過ごし、彼を思い浮かべながら演じてたという。ブリー・ラーソン(キム 、エイミーの妹)ブリー・ラーソン(1989年〜)はサクラメント出身のアメリカの女優。フランス系アメリカ人で、幼いころはフランス語で育ったという。子供の頃から演じてきた彼女はとびきり可愛いわけでも、個性的なわけでもなく、なかなか役を貰えず、オーディションでは色気がないとか、受け答えが真面目で面白くないという理由で落とされること多かったとのこと。そうした自覚があるせいか、ドラマでも、コメディでも、彼女はやや強めに表情を出してくる印象があり、演技の思い切りが良い一方でわざとらしさがなく、自然に見えることが彼女の魅力。コメディやインディーズ映画への出演が少なくなく、「ルーム」(2015年)でアカデミー主演女優賞を受賞している実力派女優。ジョン・シナ(スティーヴン、エイミーの彼氏)ジョン・シナ(1977年〜)は、マサチューセッツ州出身のアメリカのプロレスラー、映画俳優。ティルダ・スウィントン(ダイアナ、エイミーの上司)ティルダ・スウィントン(1960年〜)は、ロンドン出身のイギリスの女優。ケンブリッジ大学で政治学と社会学を専攻、1983年に卒業後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで演劇を学ぶ。長身、クールな風貌と知的な演技が評価され、魔女や天使、女王、女ボスなどキーマン的な存在感ある役柄が多い。「フィクサー」(2007年) でアカデミー助演女優賞を受賞している。二つ以上の映画に出るならば、できる限り、違った顔をしなければいけないという彼女は、同じ女優とは思えないほど印象を変える傾向があり、本作でもおよそティルダ・スウィントンには見えない出で立ちで登場している。ビル・ヘイダー(アーロン、スポーツドクター、外科医)ビル・ヘイダー(1978年〜)は、オクラホマ州出身のアメリカの俳優・コメディアン・声優・プロデューサー。「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」(2007年)、「スーパーバッド 童貞ウォーズ (2007年)、「寝取られ男のラブ バカンス」(2008年)など、アパトー絡みの映画に出演する一方で、「くもりときどきミートボール」(2009年)、「モンスターズ・ユニバーシティ」(2013年)、「インサイド・ヘッド」(2015年)、「ソーセージ・パーティー」(2016年)、「ファインディング・ドリー」(2016年)等、傑作アニメへの声の出演も多い。本作出演の為に10キロ弱減量し、エイミーと一緒に外出、相性を見るカメラ・テストを経て起用された。レブロン・ジェームズ(レブロン・ジェームズ本人、プロバスケットボール選手、アーロンの友人)レブロン・ジェームズ(1984年〜)は、オハイオ州出身のアメリカのプロバスケットボール選手。NBAチャンピオン3回、シーズンMVP4回、ファイナルMVP3回、オールスターMVP2回の他、数々の最年少記録、歴代記録を更新している。【動画クリップ(YouTube)】インサイド・エイミー・シューマー「セクスティング」サタデー・ナイト・ライブでカーダシアン家をチクり、ブラッドリー・クーパーの妄想を語るビリー・ジョエルのコンサートでジェニファー・ローレンスと踊るエイミー二人が踊るビリー・ジョエルの「アップタウン・ガール」は、本作でテーマ曲のように使用されている。ジェイク・ギレンホールのケーキを盗み食いしたエピソードを語るエイミーエイミーにケーキを盗み食いされたことを知ったジェイク・ギレンホールの反応インサイド・エイミー・シューマーで女友達同士の意味のない褒め合いを風刺するエイミーエレンのTV番組で自分はロス・アンジェルに住むような人種じゃないと語るエイミーインサイド・エイミー・シューマー「Acting Off-Camera」【撮影地(グーグルマップ)】エイミーが住むアパートエイミーが働く雑誌社があるビルエイミーの父が入所する施設ダニエル・ラドクリフとマリサ・トメイが出演する劇中劇が撮影された公園妹がエイミーに妊娠を打ち明けたレストランアーロンとレブロンが食事をするレストランエイミーと妹が散歩するセントラル・パークのモールエイミーとアーロンがラジコンで遊ぶセントラル・パークのコンサバトリー・ウォーターエンディングの舞台となるマディソン・スクエア・ガーデン【関連作品】エイミー・シューマーの自伝(楽天市場) エイミー・シューマー著「The Girl with the Lower Back Tattoo」ジャド・アパトー監督/脚本作品のDVD(楽天市場) 「40歳の童貞男」(2005年)・・・監督・脚本 「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」(2007年)・・・監督・脚本 「ウォーク・ハード ロックへの階段」(2007年)・・・脚本 「素敵な人生の終り方」(2009年)・・・監督・脚本 「寝取られ男のラブ バカンス」(2008年)・・・脚本エイミー・シューマー出演作品のDVD(楽天市場) 「Thank You for Your Service」(2017年、日本未公開)ブリー・ラーソン出演作品のDVD(楽天市場) 「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」(2010年) 「21ジャンプストリート」(2010年) 「ドン・ジョン」(2013年) 「ショート・ターム」(2013年) 「The Spectacular Now」(2013年、日本未公開) 「ルーム」(2015年)ティルダ・スウィントン出演作品のDVD(楽天市場) 「オルランド」(1992年)・・・北米盤、リージョン1、日本語なし 「アダプテーション」(2002年) 「ブロークン・フラワーズ」(2005年) 「フィクサー」(2007年) 「ミラノ、愛に生きる」(2009年) 「ムーンライズ・キングダム」(2012年) 「スノーピアサー」(2013年) 「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(2013年) 「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年) 「胸騒ぎのシチリア」(2015年) 「ヘイル、シーザー!」(2016年) 「ドクター・ストレンジ」(2016年)
2017年12月07日
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「おとなの事情」(原題:Perfetti sconosciuti、英題:Perfect Strangers)は、2016年公開のイタリアのコメディ&ドラマ映画です。パオロ・ジェノベーゼ監督・共同脚本、ジュゼッペ・バッティストン、アンナ・フォッリエッタ、アルバ・ロルヴァケルら出演で、友人の家に夕食会に訪れた7人の仲間たちが、それぞれの携帯電話にかかって来た電話やテキストメッセージをオープンにするというゲームによって、暴かれる人間模様を描いています。通常3週間程度で上映作品が入れ替わるイタリアで、28週間という驚異的なロングランを記録した大ヒット作で、イタリアのアカデミー賞に相当するダヴィッド・ディ・ ドナテッロ賞で、作品賞・脚本賞を受賞した作品です。 「おとなの事情」のDVD(楽天市場)【スタッフ・キャスト】監督:パオロ・ジェノベーゼ脚本:フィリッポ・ボローニャ/パオロ・コステラ/パオロ・ジェノベーゼ /パオラ・マミーニ /ロランド・ラヴェッロ出演:ジュゼッペ・バッティストン(ペッペ) アルバ・ロルヴァケル(ビアンカ) ヴァレリオ・マスタンドレア(レレ) アンナ・フォッリエッタ(カルロッタ) マルコ・ジャリーニ(ロッコ) エドアルド・レオ(コジモ) カシア・スムトゥアニク(エヴァ) ほか【あらすじ】古くからの友人同士である反抗期の娘に悩むロッコ(マルコ・ジャリーニ)とエヴァ(カシア・スムトゥニアク)の夫妻倦怠期を迎えたレレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)とカ―ロッタ(アンナ・フォリエッタ)の夫妻新婚のコシモ(エドアルド・レオ)とビアンカ(アルバ・ロルヴァケル)の夫妻恋人に今日のディナーをキャンセルされたペペ(ジュゼッペ・バッティストン)の4組7人が夕食に集います。エヴァが食事中にかかってきた電話やメッセージをすべてオープンにしようと提案、詰め寄る女性陣に男性陣は渋々承諾し、テーブルに7台のスマートフォンが並びます。メールが来たら全員の目の前で開く、かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すというルールで、スリリングなゲームが始まり、友人たちの秘密が次々と暴露されていきます・・・。【レビュー・解説】スマートフォンに秘められた不幸や秘密という現代的モチーフ、感情移入を誘う多彩な登場人物、豊かで厚みのある緻密な脚本、リズム感とスピード感に溢れたテンポの良い演出で、人間の表と裏という普遍的テーマをで深く、優れた室内会話劇のワン・シチュエーション・コメディです。 「おとなのけんか」に勝るとも劣らない室内会話劇室内会話劇によるワン・シチュエーション・コメディと言えば、「おとなのけんか」(2011年)が有名ですが、本作はこれに勝るとも劣らない優れた作品です。「おとなのけんか」は劇作家ヤスミナ・レザの戯曲「大人は、かく戦えり」を映画化したもので、ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、ジョン・C・ライリーといったオスカー級俳優のパフォーマンスが見ものですが、本作の魅力は、人間の表と裏という深みのある普遍的なテーマを、スマートフォンに秘められた不幸や秘密という現代的なモチーフ感情移入を誘う多彩な登場人物と豊かで厚みのある緻密な脚本リズム感とスピード感に溢れたテンポの良い演出で描いている点にあります。 イタリア映画の衰退が伝えられて久しいのですが、イタリアらしさを核にした、とても嬉しい作品です。スマートフォンに秘められた不幸や秘密知り合いの男性が事故にあって入院、病院で彼の携帯を渡されたパートナーの女性が彼の携帯のテキストメッセージを見てしまい、彼が退院するやいなや別れたことに触発されたパオロ・ジェノベーゼ監督が、スマートフォンを通じて現代人の生活の秘密を語ると面白いと思ったのがきっかけで制作された作品です。携帯は現代人にとって欠くことが出来ない便利ツールですが、そこには交友関係や健康状態、経済状況を含むいろいろ個人の秘密が隠されており、その威力たるもの犯罪捜査の決め手になるほどです。携帯が原因で悲劇的論争をしたことはないものの、パートナーの携帯は絶対見ないほうがいいと言うジェノベーゼ監督は、携帯に秘められた数多い個人の秘密の中から、現代社会の一面を切り取りながら面白く、象徴的に描けるテーマとして恋愛や不倫にフォーカスし、観客が「登場人物の不幸や秘密に同調していく」ことを狙って制作しています。感情移入を誘う多彩な登場人物と豊かで厚みのある脚本イタリアのミドルクラスの人々を集約、イタリア社会を多面的に映し出したかったというジェノベーゼ監督は、彼を含めて5人の脚本家が経験や見聞を持ち寄って多様性に富んだ豊かなストーリーを展開する一方で、テーマを絞り込むことにより緻密な脚本を実現しています。登場人物は、 反抗期の娘に悩む夫婦倦怠期を迎えた夫婦新婚の夫婦恋人にキャンセルされ、一人で参加した男性の4組7人で、現代のイタリアを象徴すべく幅広い層を多面的にカバーするとともに、「みんな聖人なわけ?」とか、「愛がないのに離れられない」といった、琴線に触れるようなセリフを散りばめながら、観客の感情移入を誘います。脚本は、予め俳優を想定した当て書きで、リズム感、スピード感に溢れた展開を見せますが、実はアドリブは一切なしと、緻密に描きこまれたものです。リズム感とスピード感に溢れたテンポの良い演出ほぼ室内のワン・シチュエーションだけで1時間半以上を描くドラマですが、リズム感とスピード感のある、テンポの良い演出でぐいぐいと惹きつけられます。ワン・シーン、ワン・シーンを思いのままに撮って、編集で見せるのではなく、ストーリーの感動や思いの起伏を予めしっかりと抑えた上で、各シーンを緻密に演出、撮影しています。また、演技は、特にセリフを話す人だけではなく、リアクションの演技にも気を配り、立体感のある描写を実現しています。会話劇は役者の表現力をフルに発揮できる最高の舞台で、いずれの俳優も喜々として演じているのが手にとるようにわかります。さらに長回しがリアルな効果を生んでおり、俳優が演技をしていない時もカメラを回し続け、捉えた自然な姿からシーンに合った表情を抜き出して使うなど、効果的な編集もなされています。人はみな、秘密と偽善を抱えながら生きている?本作の素晴らしいのは、スマホに秘められた恋愛や不倫の秘密で観客の興味を惹きながら、人間の表と裏という普遍的で深みのあるテーマをしっかりと描いている点です。相手のプライバシーを尊重するジェノベーゼ監督は、みんな秘密を抱えながら人生を送るんだろうと考えながら本作を撮ったそうですが、次々と暴かれていく登場人物たちの秘密をハラハラ、ドキドキしながら見ているうちに、人間には知らない方が良いことがたくさんあるように気がしてきます。人間は、いくら崇高になろうとしてもなりきれない、卑しい存在だと思うことが多い昨今ですが、相手を卑しい認識してしまうと、うまくいく関係もうまくいかなくなります。相手との快適な関係を維持する為には、自分の卑しい部分を見せず、相手の卑しい部分も見えない方が良さそうです。因みに、原題の「Perfetti sconosciuti」(英題:Perfect Strangers)は、他人の秘密が見えた時に、全くの別人、全く見知らぬ人の様に見えることを意味しています。<ネタバレ>本作では月食が隠し事のメタファーとして使われています。月食とともに隠し事が暴露され、険悪になった4組7人の友人たちが、月食が終わるとともにあっけらかんと元に戻ります。この作品で語られているのは、もしゲームが行われたらどんなことになるかということで、実はテーブルを囲んだ友人たちは誰もゲームを受け入れず、ゲームは行われていなかったというオチなのです。登場人物たちはそれぞれの秘密を抱えたまま家に帰っていきますが、パートナーをよく知っているつもりで、人生もすんなりと落ち着いていくようでありながら、実は相手のことをよく分かっておらず、実は秘密があるのだという、意味深なエンディングです。<ネタバレ終わり>ジュゼッペ・バッティストン(中央、ペッペ)ジュゼッペ・バッティストン(1968年〜)はイタリアの俳優。演劇と映画の両方で活躍、シルヴィオ・ソルディーニ監督とのコラボで知られる。「ベニスで恋して」(2000年)、「日々と雲行き 」(2007年)、「ある海辺の詩人 小さなヴェニスで」(2011年)などに出演している。イタリアのアカデミー賞に相当するダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞にも9回ノミネートされ、3回受賞した経歴を持つ実力派俳優で、本作では特異点とも言える役柄を見事に演じ、作品を締めている。マルコ・ジャリーニ(左、ロッコ)マルコ・ジャリーニ(1963年〜)はローマ出身のイタリアの俳優。ローマでアートスクール卒業後、舞台俳優として活躍、1995年に映画デビュー。「家族の友人」(2006年)などに出演している。本作では 悩めるインテリを見事に演じている。アンナ・フォッリエッタ(中央、カルロッタ)アンナ・フォッリエッタ(1979年〜)は、ローマ出身のイタリアの女優。テレビ・ドラマ・シリーズで活躍するほか、「ラスト・ターゲット」(2010年)などに出演している。本作を含めダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演女優賞に3度、ノミネートされている。エドアルド・レオ(コジモ) エドアルド・レオ(1972年〜)は、ローマ出身のイタリアの俳優、映画監督、脚本家。ヴァレリオ・マスタンドレア(レレ) ヴァレリオ・マスタンドレア(1972年〜)は、映画、舞台、テレビで活躍するローマ出身のイタリアの俳優。「はじめての大切なもの」(2010年)、「パゾリーニ」(2014年)などに出演している。カシア・スムトゥニアク(エヴァ)カシア・スムトゥニアク(1979年)は、ポーランドの女優、モデル。ポーランドの美人コンテストで準優勝し、17歳でモデルとなり、国際的に活動した後、女優デビュー。「クワイエット・カオス~パパが待つ公園で」(2008年)などに出演している。アルバ・ロルヴァケル(ビアンカ)アルバ・ロルヴァケル(1979年〜)は、フィレンツェ出身のイタリアの女優。イタリア人の母とドイツ人の父を持ち、大学の薬学部を中退して演技の道へ進む。「日々と雲行き」(2008年)でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演女優賞を、「ボローニャの夕暮れ」(2009年)で同主演女優賞を受賞している、イタリアを代表する女優のひとり。他に、「マイ・ブラザー」(2007年)、「クワイエット・カオス~パパが待つ公園で」(2008年)、「ミラノ、愛に生きる」(2009年)、「眠れる美女」(2012年)、「The Wonders」(2014年)、「五日物語 -3つの王国と3人の女-」(2015年)などに出演している。本作では、イタリアを代表する女優にふさわしく、頭ひとつ抜きん出たパフォーマンスを見せている。【撮影地(グーグルマップ)】ディナーの舞台となったロッコとエヴァの家がある集合住宅 「おとなの事情」のDVD(楽天市場)【関連作品】おおすすめ会話劇、密室劇のDVD(楽天市場) 「十二人の怒れる男」(1957年) 「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」(1995年) 「8人の女たち」(2002年) 「ビフォア・サンセット」(2004年) 「パニック・フライト」(2005年) 「パリ、恋人たちの2日間」(2007年) 「月に囚われた男」(2009年) 「おとなのけんか」(2011年) 「MI5:消された機密ファイル」(2011年) 「ビフォア・ミッドナイト」(2013年) 「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」(2013年) 「エクス・マキナ」(2015年) 「スティーブ・ジョブズ」(2015年) 「ミス・シェパードをお手本に」(2015年) 「10 クローバーフィールド・レーン」(2016年)
2017年12月03日
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