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金曜日の朝、母が入院している病院の先生から電話があり、容体が危ないと。 というわけで、おっとり刀で昨日、急遽、帰省しました。 しかし、その後、母の具合は少し持ち直しました。よかった! だけど、先生曰く、肝臓の数値も悪く、いつ急変してもおかしくない状態であると。 歳も歳だし、覚悟はしておりますが、残り少ない母のいる世界を堪能すべく、しばらくこちらで過ごしたいと思います。日記の更新は少し途絶えるかもしれません。
September 28, 2024
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今日は、もうすぐ手放す家内の愛車、フォルクスワーゲン・ポロのラストランを兼ねて、中津川までドライブしてきました。 もちろん中津川と言えば、栗きんとん。毎年、この時期に中津川に行って栗きんとんを買いまくる。これが我が家のしきたりよ。 で、今日はお昼前に自宅を出て、小一時間のドライブで中津川に到着。駅前の市営駐車場にクルマを止め、近くにあるグルメバーガーの店、「トコロバーガー」で昼食。ここのハンバーガー、旨いんだよね。今日は家内がチリビーンズバーガー、私がアボカドバーガーを食べたけど、どちらも美味しかった。 で、お腹が一杯になったところで、中津川駅前にある「にぎわい特産館」に向かいます。ここで、中津川周辺にある栗きんとんメーカーの、ほとんどの栗きんとんが買えるのよ。いつも10種類くらい買って、味比べをするのだけど、同じ栗きんとんでも各メーカーによってかなり味が違うところが面白いところ。でも、結局、どれも美味しいんですけどね。 で、栗きんとんをしこたま買い込んだ後、国道19号線沿いにある、栗きんとんの名店「すや」に向かいます。ここで、9月限定、冷たい「白玉栗ぜんざい」を食べるのが至福なのよ。栗ぜんざいといっても、小豆のではなく、栗をすりおろしたぜんざいなんですが、これを食べると寿命が3カ月くらい伸びるような気がする。それほど旨い。 で、ここで寿命を伸ばした後、今度は馬籠に向かいます。昨年は妻籠散策したので、今年は馬籠。 馬籠は妻籠と違って坂の町。前にも何度か来たことはあるのですが、さすがに還暦を越えた身には、馬籠の坂はキツイ! こんな急坂だったっけ?! って感じ。道の両側に土産物店やら食べ物屋やら、沢山並んでいて楽しいのですが、趣という点から言うと、妻籠宿の方が中山道っぽくて好きかも。 というわけで、ポロでの最後のドライブ先として、中津川ドライブを堪能した我らだったのでした。
September 26, 2024
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今日は愛知学院大学歯学部の附属病院で大手術を行ってきました~。 大手術ったって、要するに虫歯治療なんですけど、ワタクシの場合、虫歯治療も一苦労。嘔吐反射が強すぎて、普通の歯医者さんでは器具を口に入れた途端「オエ~」っとなってしまうのよ。 で、一縷の望みを託して「笑気ガス」を試したこともあるのですが、ワタクシには全然効果なし。 ということで、結局、全身麻酔でやるしかないということになり、10年ぶりに愛知学院歯学部で手術とあいなった次第。 でも、ワタクシのような患者はそこそこいるらしく、予約を取るのが大変。今回だって、6月初旬に申し込んで、今日だからね。3カ月待ちよ。 ま、とにかく、そんなこんなで今日は全身麻酔で虫歯を退治してきたと。手術時間は2時間。ま、私はほとんど寝ているので、時間の経過は分かりませんが。 だけど、さすがに一回では終わらない。次回は12月25日のクリスマスだって。やっぱり丁度3か月後ね。とんだクリスマスになっちゃった。 でも、まあ、懸案だった虫歯治療のうち、悪い部分を削って神経を抜くところまで終わったので、まあ一安心かな。 ということで、今日は一日、そんなことでつぶれてしまったのでした、とさ。
September 25, 2024
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iPhone に撮りためた写真が容量一杯になってしまったので、パソコンに移し替える作業をやっているのですが、これが結構時間が掛かる作業でありまして。 まあ、それはいいのですが、ここ数年の間に撮りためた写真を見直していると、色々考えることがある。 特に母の写真がそう。 今、母は92歳、現在病院に入院中で、あまり具合は宜しくない。 しかし、2年くらい前までは、結構しっかりしていたところもあって、私が実家に里帰りし、何日か母の食事の面倒をみた時など、私の作った料理をおいしそうに食べている写真とかが残っているわけ。 ああ、たった2年前には、まだ母は普通に(普通にと言っても、もっと昔のようにはいきませんが)過ごしていたんだなとか。あるいは、一緒に父のお墓参りとか、できたんだなとか。 去年の夏、コロナに罹った頃から、ガクンと具合が悪くなって、コミュニケーションが取れなくなってきたんだよなあ・・・。 90歳を越した老人の具合というのは、それこそ半年単位で、ガクン、ガクンと下がっていくものなんですかね。 そんな母のちょっと前の写真を見ながら、今週末は、ちょっと母の顔を見に、実家に帰ろうかなと思っているワタクシなのでした。
September 24, 2024
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ついさっき、京都の方にある某有名国立大学・・・って、要するに京大なんですけど、そこから集中講義の依頼がありました~。ま、来年度の話なので、まだ少し先のことになりますが、30年を越す教員キャリアの中で、集中講義って今まで一度もやったことがないので、ちょっと心惹かれるところがある。5日間連続で講義するのって、想像するだに大変そうだけど、まあ、やってみようかな・・・。 さて、今日も今日とて校正作業をやっておりました。 今回の本で、ちょっとだけ問題になっているのは、ページ数が多いこと。編集としては、少しでもページ数を減らしたいという意向がある。 で、ページ数を減らす一番簡単な方法は、もちろん原稿のところどころをカットすることなんだけど、これにもコツというか、やり方がありましてね。 たとえば、各項目の最後のページが10行くらいで終わっていて、残りの部分は白紙になっている、というようなケースがある。 となると、本文中のどこかを少しずつ削って、全体で10行減らすと、最終の1ページがまるまる節約できる計算になるわけよ。 ではどうやって、その10行を減らすか、ですが、たとえば各パラグラフの最終行が1文字、なんてことがよくある。となると、そのパラグラフの中のどこかを1文字削るだけで、まるまる1行を節約できることになる。 で、そういう箇所を10カ所見つけたとしたら、たった10文字を削るだけで、全体としてはまるまる1ページ、節約できるということになる。 ま、今述べたのは、理想的なケースですけど、とにかく、そういう感じで、最小限のカットで最大限の節約をする、という工夫をするわけね。 で、そうやって、あっちを少し詰め、こっちを少し詰めする作業を続けていると、これが結構面白い。 なんとなく、洋裁で、丈詰めをしてるような感じになるのよ。で、そうやってあちこちで丈を詰めていると、その分、文章全体としては無駄がなくなり、キリッとしてくる。洋裁のたとえを続けるならば、丈を詰めた分、その服がそれを着る人の体形に合って行くというか。 まさに文章の丈を詰める、という感じですかね。 というわけで、今はその丈詰め作業を楽しんでいるという感じかな。 さて、今日は他にやることもなし。せいぜい文章の洋裁を楽しむことにしましょうかね。
September 23, 2024
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評論家の福田和也さんが亡くなりました。享年63。 この人は坪内祐三さんと親しかったようですが、坪内さんも4年半くらい前に亡くなった時、たしか61歳だったような。お二人ともまだまだこれからという年齢だったのに、残念です。 っていうか、福田さんって私と二つしか違わないんだ・・・。大学も同じだし、同時期に同じキャンパスを歩いていたことになる。なのに、福田さんには著書が100冊以上あるという・・・。何、この差は? どうしてそんなにたくさん、本が書けるの? アマゾンで、延々続く福田さんの著書の山を眺めながら、でも、一冊も読んだことないなと。これはいかん。とりあえず『悪の読書術』でも買って読んでみようかしら。この本にはヘミングウェイのことがあれこれ書いてあるらしいしね。アメリカ文学が専門じゃない評論家が、ヘミングウェイをどう読んでいるのか、ちょっと興味があるしね。これこれ! ↓【中古】 悪の読書術 / 福田 和也 / 講談社 [新書]【宅配便出荷】 さて、そうは言っても、こちとらも現役。福田さんみたいに100冊もの著書をものすることはできそうもないけど、少しは見習って、頑張って著書を増やさねば。 今は、今年中に出る本の校正作業中で、この先さらにもう1冊、校正が回ってくる新書原稿があるのだけど、問題はこの先。 来年中に出す予定で、新書本を一冊、書き上げなくてはならないのですが、これの内容をどうしようかなと。いや、自己啓発本/思想に関することであるのは決まっているのだけど、具体的にね、どういうことを書こうかなと。 で、このところ、折りに触れて何を書こうか、ぼんやり考えていたんだけど、私も還暦を越えた頃から、自己啓発本/思想に助けられたことが多々ある。精神的な面でね。 だったら、『還暦から読む自己啓発』とか、そういう方向性で何か書いてみようかなと。どう? そういう本を出すとして、興味あります? で、そうと決まれば市場調査だとばかり、「60歳からの」とか「還暦からの」というキーワードで検索してみたのだけど・・・ 誰も考えることは同じだね。そういう類の本は既にごまんとありましたわ。 たとえば斉藤孝。たとえば和田秀樹。たとえば本田健。たとえば佐藤優。 もう、メンツが決まっているじゃん。福田和也さんもすごいけど、今挙げた先生方も、著書100冊どころじゃないんじゃない? 和田さんなんて300冊くらいありそうだ。 なんか、ヤダねえ、このメンツに交じって『還暦からの自己啓発』とかいう本を書くの。いかにも過ぎない? いや、そうでもないか。私だって、そろそろ定年も近いし、老後の生活に備えて、斎藤孝的な安易な本を量産するというのもあるか?! まあ、さすがにそれはないけど、人生の第4コーナーを回ったあたりで読む自己啓発本、というテーマ自体はそんなに悪くない。 福田和也さんを見習って、この路線で、学術的にも読む価値のある一般書を書いてみようかな。
September 22, 2024
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昨日、野暮用があってイオンに行ったのですが、その中にニトリがありまして。で、見るともなく見ていると、電動ソファーが売っている。 当然、試しに座ってみるじゃん? そしたら・・・ いい! これ、イイ! 電動で背もたれが倒れ、オットマン的に足も上がって、極楽状態。これが10万円以内で買えるのか?! でも、こんなの買ったら、極楽過ぎて堕落しちゃうかもね・・・。 さて、仕事の合間に読んでいた本を読み終わってしまいました。 一つは川本三郎さんの『いまも、君を想う』という本。男性著者が、亡くなった妻の思い出を綴る本というのは沢山あって、城山三郎さんの『そうか、もう君はいないのか』とか、永田和宏さんの『歌に私は泣くだらう』、江藤淳の『妻と私』、亀井俊介先生の『わが妻の「死の美学」』などがパッと思い浮かびますが、思い浮かぶというのは、それらを読んだことがあるということでありまして、要するにその手の本に惹かれるところが自分にあるのでしょう。 で、川本さんの本ですが、ファッション評論家であった奥様との出会いから死に至るまでの思い出が、なるべく抑えた筆で淡々と綴ってある。それを読むと、すごくセンスのある、そしてガッツのある、素敵な奥様だったんだなあということがよく分かる。となると、その奥様を若くして病気で失うということは、川本さんにとってものすごい打撃だったであろうことも推測され・・・。まあ、だから読者にどうすることもできませんが、自分の奥さんは大切にしなきゃという思いを強くしましたね。これこれ! ↓【中古】 いまも、君を想う 新潮文庫/川本三郎【著】 あともう一冊、萩原健一さんの『俺の人生どっかおかしい』ですが、これはショーケンが大麻所持・使用で逮捕された時の騒動を綴った本。出る釘は打たれるじゃないけれど、当時、ものすごい勢いでいい仕事をされていた萩原さんだけに、この事件を機に彼を叩く人・マスコミの攻勢がすごくて、執行猶予付きながら実刑判決を受けたことで、その後もしばらく散々な目にあわされたと。 もちろん、自業自得の面はありますが、こういうことがあると、見たくもない人間の悪辣なところが見えちゃうんですなあ。その一方、それでも彼に救いの手を差し伸べようとする人たちもいて、救われるところもある。例えばガッツ石松氏の、萩原さんへの温かい行動なんかを読むと、ガッツさんってスゴイ人なんだな、と思います。瀬戸内寂聴さんも優しいし。あと、当時萩原さんの奥さんだったいしだあゆみさんの苦労とかね。これこれ! ↓【中古】 俺の人生どっかおかしい 萩原健一さんって、難しい人ではあったようですが、この本や『ショーケン』(これはいい本!)なんかを読む限り、人間的に深いところもあって、色々な意味で興味深い人物ではありましたね。私は一度、二子玉のデパートのエレベーターに、ショーケンと乗り合わせたことがあって、その時は何も言えませんでしたけど、せめてひとこと、「『ショーケン』読みました! 素晴らしいと思います!」と、感想を言えば良かったなと、これは今もって後悔しているところでございます。これこれ! ↓【中古】 ショーケン
September 21, 2024
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相変わらず体調不良が続いておりまして、まだ何となく調子が悪く、いい時を100とすると、今は65くらい。 で、昨夜も、道場行くのどうしようかな~と悩んだのですが、すでに2週続けてお休みしちゃっているし、思い切って行ってみようと。ひと汗かけば、体調が回復することもありますからね。 そしたら! これがね、大成功だったの。 というのは、昨夜は稽古の終りの方で、指圧の実習があったから。 うちは護身術系の柔術道場なんですけど、護身術とは、敵から身を守るのみならず、病気から身を守ることも意味するわけ。だから、病気予防・病気回復のための経絡指圧が、柔術とセットになっている。ということで、うちの道場でもたまに、指圧の実習があるわけ。 で、昨夜は「腎経」の指圧があったのですが、これが強烈に効いたんです。 事前に、A師範に「ちょっと体調が悪い」というのを伝えていたこともあり、昨夜は師範が私を治療モデルとして、道場生に指圧のやり方を伝えたんです。つまり、ワタクシは師範直々に腎経の指圧を受けることになったと。 で、体力が落ちていたこともあって、師範の指圧がビリビリと効きまして。経絡を押される度に「ウー!」とか「ア――!」とか、悲鳴を上げていたのですが、施術を受けてしばらくすると、何だか身体全体が軽くなった気がする。 腎経というのは、人間の根本的な活力を司るところなので、体力回復、精力アップ、不妊治療などにも効果がある。要するに生命力をアップするわけ。 そういうこともあって、確かに身体の内側から力が湧いてきた感じ。なんか、「負けていられるか!」っていう気力がみなぎって参りました。 道場に向かう時は、65くらいだった調子が、83くらいまで上がって来たかも。80を越えれば、普通に仕事ができるレベルだからね。 ということで、やっぱり八光流柔術は素晴らしいなと、つくづく思ったことでした。
September 20, 2024
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今話題の新書、三宅香帆さんの『なぜ本』を読みました。 とっても売れているようで、読書メーターの登録数も6000近い。感想だって1300越え。まあ、話題の本って感じですよね。 だ・け・ど。 一言で言って期待外れ。昨日読んだ『生きのびるための事務』とは好対照で、学ぶところがなかったわ~。 だってさ、この本、内容から言ったら、単なる「日本の自己啓発本出版史・自己啓発思想史」ですよ。 だけど、そういう風に見ると、まったく新味がない。そういう本であれば、牧野智和さんが『自己啓発の時代』とか『日常に侵入する自己啓発』という本で既にやっている。その単なる焼き直しよ。本書が引用しているような本は、私はほぼ全部読んでいるので、「ああ、あの本からアイディアを借りたのね」という感じで、すぐにお里が知れるような話ばっかり。オリジナルなものが一つもない。 でまた、自己啓発本を必要悪と見なして、そういうものが流行ってしまう日本の労働システムを批判するというスタンスも、牧野さんらの先行研究とまったく同じ。だから、新味がまったくないのよ。自己啓発本の面白さも、価値も、まったくわかってなさそうだし。 で、肝心の「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」の答えは、「日本人が働きすぎるから」で、その対処法としては、「あんまり一生懸命働かないようにすればいい、そうすれば本を読む余裕も生まれるから」って・・・。 まあ、アレだよね。ウクライナ戦争の解決法として、「みんなもっと仲良くすればいいと思う」と提案するようなもんだから。小学校3年生の学級会で、責任感ある女の子が手を挙げて言うようなレベル。そんなことができるものなら、っていう。 いやあ! ビックリだよ! これがベストセラーなのか! わかんないな~。なんでそういうことになるの? 別に面白い本じゃないのに。 ということで、ワタクシにはまったく響かない本だったのでした。教授のおすすめは、なーしーよ。
September 19, 2024
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坂口恭平さんの書いた話題の本、『生きのびるための事務』を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。これこれ! ↓生きのびるための事務 [ 坂口恭平 ] あのね、読んでビックリしたんだけど、この本、ものすごく良い本でした。出色の自己啓発本と言っていい。日本で唯一の自己啓発本研究者であり、かつ、基本、ベストセラーは読まない主義のワタクシが言うのだから間違いない。誰にとっても一読に値する名著とみた。 まず驚くのは、これを読むと、「事務」という概念が一変するということ。クリエイティブな仕事は好きだけど、事務は・・・などという、通俗的な事務概念がいかに間違っているかということがよく分かる。 本書曰く、社畜となって給料をもらうだけの人生に、事務は必要ないと。事務が必要なのは、クリエイティブなこと、自分の好きなことだけをやって人生を冒険しながら過していきたいと思っている人のみ。 だけど、そんな夢みたいなこと、誰にでもできるわけないじゃん! と思ったあなた! あなたこそ、この本を読まなくちゃ! 自分に才能があるのかないのか、そんなこと、誰にも分からないわけですよ。他人にはもちろん分からないけど、本人にだって分からない。だから、自分に「人から高く評価される才能があるかないか」にこだわっていたら、クリエイティブな人生、冒険的な人生に足を踏み出すことなんて、まあ、無理。 だけど、そこに「事務」を導入すると、その一歩が踏み出させるようになる。なぜなら、才能があるかないかではなく、自分がやりたいこと、好きだという理由でやり続けたいことを、実行に移すための、唯一のノウハウが事務だから。 自分に対する不安、そして先行きの不安は、事務を導入することで物理的に解消することができる。そのことを、本書は雄弁に、説得力をもって、読者に伝えてくれます。実際、何者でもなかった坂口さんは、事務によって、自分の好きなことだけして生きていく術を整えたわけですからね。 しかし、そう言ってしまうと、坂口さんがうまく行ったのは、坂口さんに客観的に才能があったから、ということであって、誰もが同じ方法でうまく行くとは限らないじゃん? という疑念も浮かび上がってきますが、いや、この本が主張しているのは、そういうことじゃなくて・・・という話になって、堂々巡りになるところはある。 だけど、本書を正しく読めば、この本は確かに、地に足の着いた「夢の実現法」にはなっていると思います。本書を読むと、ワクワクしますよ! このワクワク感こそ、良質の自己啓発本の証拠。 実際、事務仕事嫌いのワタクシ、書類を書くことがこの上なく嫌いなワタクシが、これほどまでに事務という概念に魅了されるとは思ってもいなかったです。ほんと、まさに意識革命って感じ。少なくとも、ワタクシにはとてもいい勉強になりましたし、ワタクシ自身が次の本の戦略を立てる際の参考には大いになりました。 っつーことで、この本、ベストセラー嫌いのワタクシにしては珍しく、熱烈おすすめ!と言っておきましょう。生きのびるための事務 [ 坂口恭平 ]
September 18, 2024
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ちょっと前、何日か続けて悪夢を見てうなされたことがありまして。その都度、家内に起こされて救われるのですが、朝になると、何の夢だったか忘れてしまっていたり。 ところが。 最近、これまた何日か続けて楽しい夢を見たんです。古い知り合いが急に夢の中に出てきて、なにか楽しいことをやったりする。これはよく覚えていて、朝、家内に「今日は夢に〇〇さんが出てきて、一緒にこんなことをしたよ」なんて言いながら、爆笑することが続いたわけ。 で、ふと、思い当たることがありまして。 「メラトニン」のせいではないかと。 メラトニンというのは、入眠用のサプリ。私はもう何年も前から愛用しております。これを飲み始めてから、何時間も眠れずに苦労するということはほぼなくなったと言っていい。 ところが、メラトニンには一つ、副作用がある。それが「悪夢を見る」ということ。毎回ではないけれど、これを飲むと悪夢を見る、という人が、何パーセントかの確率で出ると。 ま、それはそれでいいのですが、実は最近、メラトニンはメラトニンでも、いつも飲んでいるサプリ会社のではない、別の会社のサプリに変えたのよ。たまたま。 で、悪夢から良夢への切り替えは、それだったんじゃないかと。 新しいメラトニンの方が、前に飲んでいた奴よりむしろ安い(もともとメラトニンは、さほど高いサプリではありませんが)。だったら、値段は安いし、夢は面白いし、いいことづくめではないの! ということで、サプリの会社を変えたことで、「今日はどんな面白い夢が見られるかな?」という、妙な楽しみまで増えてしまったワタクシなのであります。
September 17, 2024
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昨日あたりからようやく仕事を再開しております。 で、今やっているのは、希望的観測としては年内に出版予定の本の校正。 ・・・なんだけど、分量が多いのでキツイわ~。病み上がりに400頁超の校正はキツイ。 まあ、校正がきつくなかった時なんかないけどね。 で、思うのだけど、ウソみたいに校正が簡単な本って、出せないかなと。 これは前から構想はしているんだけど、自己啓発の名言を100個集めた本とかね。見開きで、その名言だけを1個ずつ紹介していくので、200頁で事足りるという・・・。 だけど、実はこの企画に踏み切れない理由が一つあるのよね。 前に水野敬也さんとお話しした時に、水野さんご自身がこういう本の企画をしたという話がありまして。 だけど、実際にそういうのを作ってみたところ、あまり面白くなりそうもなかったので、企画自体をボツにしたと、水野さんは語っておられました。 で、その代わりに書いたのが『夢をかなえるゾウ』ね。これはご存じのように超絶大ベストセラーに。 つまり、水野さんが一度試みて、ボツにした企画なのよ、自己啓発名言100選というのは。 それ、やる? っていう・・・。 やる・・・かもね。 でも、まあ、それは先の話。今はとにかく、この膨大な量の校正を済まさなければ。ヤレヤレ・・・。
September 16, 2024
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ここ10日間ほど、体調がおかしくて、また体調と共に気力が衰えてしまって、まったくやる気が起こらなくてですね、受動的に本を読むことくらいしか、手に付かなかったんです。 で、さすがにちょっとおかしいなと。「ザ・ポジティブ」と呼ばれたワタクシが、これほど長期間、やる気が起こらないなんて、今まであっただろうか? ま・さ・か・・・ まさか、まさか、ワタクシが欝に??!! ・・・と心配しかけたのですが・・・ うっそぴょーーーーん! 教授、復活~! やっぱね、ワタクシと欝は完全なる反対語。「熱くて冷たい」という言葉が意味をなさないように、釈迦楽教授と欝は同時に存在できないのでありました~! わははは、ざまを見ろ。 っつーことで、体調が少しずつ改善してくると同時に、気力もアップ。今日は久しぶりに原稿書きをしてしまったぜ。まあ、今日のところは腕慣らし程度だったけど、明日からはもっと本格的に仕事をする。 とまあ、そんな具合ですから、ご心配をおかけしましたが、これからまたいつものように景気よく、快気炎をあげながら、猪突猛進して参ります。乞うご期待よ~!
September 15, 2024
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相変わらず体が重く、何をするにも気力が続かない。 ということで、今日も結局、一日本を読んで終わってしまいました。 今日、読んでいたのは関容子さんの『日本の鶯』という本。詩人の堀口大學へのインタビュー集ですね。【中古】 日本の鶯 堀口大學聞書き (岩波現代文庫) この本は前にも一度読んで、大変感心した本だったんだけど、久しぶりに読み返してみて、やっぱり面白いなと。 子供の頃、やっぱり体が弱かった私は、よく風邪をひいては学校を休んで家で本ばかり読んでいたのですが、その頃は読む本も少なく、一度読んだ本を何度も読み返したものでした。大体、1冊の本を20回くらいは読み直したのではないだろうか。 しかし、結局、身に着いた本ってのは、そうやって何度も読み直した本のことなのよね。そういう意味では、最近の私なんぞ、身に着いた読書なんてほとんどしたことがない。 今回、体調が悪くて、新しい本を読む気がせず、前に読んだ本を読み返しているのは、私の読書生活からすればルネサンス時代なのかもね。 そうとでも考えて、無為な日々を有意義に読み替えないと、やってられないですからね。
September 14, 2024
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実家の近くの老人ホームに暮らす母が体調を崩したのが昨日? 一昨日? だったかな? で、今日は姉が付き添って救急車で病院に行って検査したのですが、結局、低ナトリウム血症というものだったらしい。血中のナトリウムが少なすぎて、色々と困ったことが起きる症状らしいのですが。 で、結局、2週間か3週間ほど、緊急入院ということにあいなった次第。 だけど、その後はどうなるのか。老人ホームに戻れるならよし、老人ホームでは十分な看護ができないということになると、前に父がやったように、2カ月ごとくらいにあちこちの病院をたらいまわしにされるのか。 っていうか、そこまで母の体力が持つのか? あまり先のことは考えたくないですけど、ある程度は覚悟して、心の準備をしておいたほうがいいのかもね。 いずれにせよ、私自身の体調が今のようでは、入院中の母を見舞うこともできない。早く何とかしなくては。
September 13, 2024
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夕方、姉から電話があり、老人ホームに入っている母の具合があまり宜しくないと。明日、とりあえず病院に担ぎ込んで、どうやらそのまま入院という運びになるらしい。 こちらも体調悪くて、すぐに応援に駆け付けられないのが申し訳ないですけど、すぐにどうこうというわけではないでしょうから、とりあえずは様子見ですかね・・・。心配は、心配ですなあ。 私の方は、体調悪くて、このところ仕事から遠ざかっておりまして、横になって本ばかり読んでおります。1日1冊ペース。 ここ数日のうちに読んだものを列挙しますと・・・①和田芳恵『筑摩書房の三十年』②岸田今日子『妄想の森』③山田稔『特別な一日』④荒川洋治『忘れられる過去』①は、筑摩書房が創立三十周年の時に出した社史みたいなもので、これを読むと、同社の創立経緯や社としての哲学、それから戦中・戦後の一時期、筑摩書房が存続の危機に立っていたことなどがよくわかる。②は独自の存在感を放っていた女優のエッセイ集で、エッセイストクラブ賞受賞作。③は知る人ぞ知るフランス文学者・山田稔の非常に複雑な味わいのある読書エッセイ。④は詩人・荒川洋治さんの読書エッセイ集。 どれも面白かったけど、特に面白かったのは、山田稔さんの本でしたかね。エッセイ然としたエッセイではなく、本や思い出を軸に、山田さんの経験や思考がグルグルと渦を巻くような不思議な本。 まあ、こんな本を読みながら、時間を忘れれるのでなければ、不快な体調を乗り切れませんわ。【中古】 筑摩書房の三十年 1940‐1970 筑摩選書/和田芳恵【著】【中古】特別な一日 読書漫録 /平凡社/山田稔(仏文学)(文庫)【中古】 忘れられる過去 / 荒川洋治 / 朝日新聞出版 [文庫]【メール便送料無料】【最短翌日配達対応】 仕事ばかりで本が読めない時は、本が読みたいと思いますが、本しか読めないとなると、それはそれで忸怩たるものがある。早く体調を治して、元気にならないとね。
September 12, 2024
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Y新聞に、マラソンの瀬古利彦さんの思い出の記が連載されているのですが、今日の分は面白かった。 早稲田大学在学中、中村監督の指導の下、メキメキと頭角を現していった瀬古さんは、とあるマラソン大会で5位くらいに入賞し、注目されるんですな。で、ゴール後、記者会見をしているところに中村監督がやってきて、ねぎらいの握手の手を差し出し、それを瀬古さんは椅子に座ったまま握ってしまったと。 すると、中村監督が激怒。「こちらは命がけで指導しているというのに、座ったままとはどういうことだ。なぜ立ち上がらない。もうお前のことなんか指導しない。荷物まとめて国に帰れ!」と。 で、怒り心頭の中村監督、そのまま瀬古さんの実家に電話をかけて、瀬古さんの非礼を難詰したというのです。 すごいのは、ここからよ。 中村監督の罵詈雑言を聴いていた瀬古さんのお父さん(元海軍軍人)は、「そうですか、それは失礼しました」と一応は応対しつつ、こういった。「しかし、その非礼があった時、利彦は私服でしたか。もしそうだったのなら、私の躾が行き届かなかったことになります。しかし、もし早稲田のユニフォームを着ていたのだとしたら、それはあなたの教育がなっていなかったということしょう」と、逆に中村監督に詰め寄ったと。 す、すげー!! 瀬古さんの親父さん、スゲー――! で、中村監督も、瀬古さんのお父さんのこの一言で怒りの矛を収め、以後、瀬古選手に「お前の親父さんは偉いなあ」ともらしたそうな。 ちなみに瀬古選手の親父さんは、そう言ったあと、「利彦のことは先生にお任せしたのだから、今後、煮るなり焼くなり、好きなように鍛えてください」と付け加えたのだとか。 いやはや。昔の日本人ってのは、控え目でも言うべきところは言うんだね。その毅然としたところはどうよ。ほれぼれするね。 とまあ、今朝の新聞のこの連載を読んで、私はちょっと感心してしまったのでした。
September 11, 2024
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年内刊行予定の本のゲラが出ました~! 8月頭に脱稿していた新刊本の原稿ですが、今日、そのゲラが届きまして。 予想はしてたけど、どさっと分厚い奴が。見たら400頁以上ありやんの。ちょっと書きすぎだねえ。 今度の原稿は横書きなんだけど、それでも400頁越えだからね。これ、縦書きに直したら500頁になるんじゃね? というわけで、今日から早速校正作業に入ろうか・・・とも思ったのだけど、いかんせん、こちとら、まだ体調は今一つで、この分厚いゲラ見てたら、それだけで体温がぐあーっと上がっちゃって。こりゃいかん、まだ無理だということになって、そのまま封筒の中に戻しちゃった。まあ、実際の校正を始めるのは、もう少し後にしましょう。 しかし、いずれにせよ、9月から10月にかけては校正作業にかかり切ることになるのかな。下手すると、次の本のゲラも出て来るから、なんとか重ならないようにしなきゃ。 まあ、体調を見ながら、頑張りますわ。
September 10, 2024
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それにしても、テレビを付ければ出て来る兵庫県知事ってのは、一体全体、どういう神経をしているんすかね。 あの爬虫類フェースも大分見飽きてきたんだけど、マスコミとしては恰好の御馳走だから、まだまだ当分、しゃぶりつくすつもりなんだろうね。極悪というほどでもないけど、絶妙にセコくて、弄ぶにはピッタリなんだろうな。 しかし、あの人にも奥さんはいるんだろうし、ひょっとしたら子供もいるかもしれない。むしろ周囲がいたたまれない状態だろうね。可哀想に。閑話休題。 今日、アメリカ文学会の全国大会の案内が届いたのですが、まあ、しょぼいわ。 昔は今の倍くらい、発表数があったんじゃない? もう今は部屋数も少なくて、それですら発表者が埋まらない。シンポジウムもたった2つしかない。昔は4つくらいあったような気がするけれども。 研究発表のテーマも新味がなくて、昔ながらのフォークナー・ヘミングウェイ・エマソン・ホーソンあたりがちょぼちょぼ、サリンジャー・カーバーがちょぼちょぼ、それにアジア系女性作家、黒人系がちょぼちょぼ、珍しくオコナーが2件あるくらいで、そんなもん。それだけだよ。 はあ~。私が院生だった頃の全国大会の華やかさはどこへ行ってしまったんだろう。あの頃は、研究のデパートみたいな感じで、あちこち聞き回るだけで結構勉強になったし、新情報が聞けたんだけどなあ。 噂によると、この低迷ぶりの根底には、ちょっと前に東京支部で起こった某アカハラ事件の余韻があって、学会自体の求心力がガタ落ちになっているらしいんだけど、どうなのかね。 まあ、ダメになる時ってのは、色々なところから崩れていくもんなんでしょうなあ。
September 9, 2024
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中村一枝・古川一枝による『ふたりの一枝』という本を読み終わったのですが、これがまた意外なほど面白い本でした。 中村一枝は尾﨑士郎の娘、古川一枝は尾崎一雄の娘なんですが、年齢もわずか1歳違いで、親同士仲がよく、結婚前はどちらも「オザキ・カズエ」だった上、二人とも早稲田大学に進学したという。そんな二人が熊本日日新聞に代わりばんこに昔の思い出を語るエッセイを書き、それが合わさってこの一冊になったと。実際には新聞に掲載されたエッセイ以外の思い出の記も含まれているのですけどね。 ちなみに中村一枝さんは、中村汀女の息子と結婚したので、汀女は義理の母ということになる。また尾﨑士郎は、一枝さんの母と結婚する前は宇野千代と事実婚状態だったと。で、千代との生活が破綻していたところで、銀座のカフェ・ライオンで女給をしていた一枝さんの母と出会い、そのまま彼女を連れて出奔したのだとか。 ・・・などなど、もうね、このエッセイ集の中に出て来る、この二つの家族にまつわる人脈というのはものすごいものがあります。例えば尾崎一雄は檀一雄と仲が良く、一時は同じ家に住んでいたと。で、二階に住む檀のところには山岸外史、森敦、太宰治、立原道造といった連中が遊びに来、一方一階を占拠している尾崎のところには浅見淵、丹羽文雄、田畑修一郎、外村繁、木山捷平などが集まって来て、さらに近所にいた上野壮夫が住んでいたものだから、そこには小熊秀雄、亀井勝一郎、神近市子、矢田津世子などが出入りしていたというのだから、なんともはや。 昔の文人たちの付き合いってのは、すごいね。 でまた、昔の人たちってのは、男女の関係がスゴイ。まあ、よく離婚するし、やたらに愛人がいる。そういう点では、ちょっと浮気したくらいで袋叩きに合う現代の風潮とはまったく違う、なんともおおらかな(おおらかと言っていいかどうかは知りませんが)風があったんですなあ。それから古川さんの母方の叔母は山原鶴で、湯浅芳子の晩年の愛人・・・というか、少なくとも同居人だったんですけど、そういうレズビアン的な関係も、割としれっと受け入れられていたようなところがあったらしい。 つまり、現代の日本より、昔の日本の方がよっぽど進んでいた、ってことでしょうか。 とまあ、この本に出て来る様々な人々の話が面白過ぎて、いちいち、調べ物をしながら読み進めることになるので、短い本なのに案外読み切るのに時間がかかるという。 とにかく、戦前・戦後の日本のある、どこかのんびりした一面を垣間見れるという点で、すこぶる面白い本なのでした。 この本、今は絶版のようですが、古本で探せば、どこかにはあるでしょう。あるいは図書館に行くか。見つけたらご一読をお薦めします。
September 8, 2024
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ブラジルのミュージシャン、セルジオ・メンデスさんが亡くなりました。享年83。コロナに罹患し、体力が落ちてしまったとのこと。 セルジオ・メンデスと言えば「ブラジル66」ですかね。有名な「マシュ・ケ・ナダ」は誰でも上げるだろうから、ちょっと渋いところを突いて、こんなのはどう?セルジオ・メンデス&ブラジル66 「プリティ・ワールド」 平和な音がするよね~。 あと、セルジオ・メンデスは、他人の曲のアレンジも上手かった。ワタクシが特に好きなのは、バート・バカラックの「ルック・オブ・ラブ」と、ビートルズの「フール・オン・ザ・ヒル」かな。「ルック・オブ・ラブ」「フール・オン・ザ・ヒル」 あとね、有名な「愛をもう一度」という曲なんですが、この曲がいかに複雑なコード進行をするかを知ったら、驚愕するよ!『愛をもう一度」「愛をもう一度」のコード進行解説 まあ、素晴らしいボサノバ系ミュージシャンでしたなあ。ご冥福をお祈りいたします。合掌。 セルジオ・メンデスは、どれでもいいけど、ベスト盤の一枚くらいは持っておいていいのではないでしょうか。【中古】 ベスト・オブ・セルジオ・メンデス/セルジオ・メンデス
September 7, 2024
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いやあ、体調が悪い中、若い人の論文の査読をしているのだけど、まあ、ひどいね。 文学の論文って、基本、論じている作品は面白いよね、という共通認識がまずあって、それに加えて、でもこういう読み方をするともともと面白い作品がもっと面白くなるよ、という点を指摘するのが役割なのよ。少なくとも私はそう思っているんですが。 だから、ある意味、論文というのは、補助線のようなもので、その補助線を引いてみると、あーらビックリ、そういうことだったのか~!という感動的な解釈が生まれると。 たとえば、「1から10までの数字、全部足したら幾つになる?」という問いがあって、もちろん、1+2+3+・・・とやって行ってもいいのだけど、一方、1から10まで小さい順に並べた列と、逆に10から1まで大きい順に並べた列を上下にセットすると、各項の上下の数字の和は全部11になるわけで、11が10個並ぶ。ならば11×10÷2=55というやり方で、1から10までの数字の和が55であることを一瞬ではじき出すやり方もある。 このアクロバティックな計算法を示すことで、1から10までの数字を全部足すということが劇的に面白くなるでしょ。文学の論文もそれと同じことなわけよ。劇的に面白い読み方を提示するわけだから。 ところが。 最近の若い人たちの文学論文って、そういうことが全然わかってない。 むしろ、そう読むことで、当該の作品が劇的につまらなくなるような、妙な読み方を提示してくるのよ。え? それじゃ、もともとの小説の魅力が全部失われるじゃん?というような読み方をしてくる。 それが、一つだけならまだしも、査読を担当したすべての論文がそうだから。 っていうか、そもそもこの小説が面白いということが、論者には分かっているのだろうか?とすら思えてくるからね。 こんなつまらない論文しか出てこないんだったら、もう、文学部は解散して可だわ。確かに、必要ないもん。 一体全体、文学研究の世界ってどうなっちゃったんだろうね。昔はもっと面白い世界だったけど。それが進歩せずに、恐ろしいほどの退歩をしているという。 体調も悪いけど、こんな論文ばっかり読まされて、気分も悪いわ~。
September 5, 2024
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先日來、どこのスーパーに行ってもコメ売り場がスッカラカンで、マジで困っていたのですが、そのコメ不足(不足じゃないよね、完全にゼロなんだから)がついに解消しました~! と言っても、おコメを売っているスーパーを見つけたとか、そういうことではありません。かつての教え子のM君が私の窮状を知って急遽、自分で作っているおコメを送ってくれたの。 まあ、反則ですわ。しかし、今はそんなこと言ってられない。M君のお陰で我が家のコメ無し状態はついに解消したのでございます。 いや~、M君、ありがとーーーー! 助かったわ~! 昔から「持つべきモノは医者とモノくるる友」と言いますが、まさにコメをもらってハッピーなワタクシ。ありがとうございました。 とはいえ、ここのところちょっと私は体調を崩しておりまして、昨日・今日と臥せっております。まあ、夏風邪かな。無理するなという天のお告げと考えて、しばらく体を休めることにいたします。 今時の体調不良を「残暑バテ」と言うそうですが、皆様もどうぞお気をつけて!
September 4, 2024
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井上尚弥 vs TJドヘニーの4団体タイトルマッチを観戦しました! 結果から言うと、ドヘニーがギックリ腰のようになり、井上尚弥の7回TKO勝利となりましたが、まあ、いつものような完璧なノックアウト勝利ではなかったので、観客サイドとしてはイマイチ、完全燃焼できなかったかな・・・。もちろん、井上選手のせいではないけれど。 だけど、ドヘニー、途中までは結構、不気味でしたね。 まずサウスポーだということもそうだけど、右足をかなり前の方に出しているし、右腕でL字ガードもしているので、井上選手としては、これをまたいでドヘニーの懐に入るが大変そうでした。ドヘニーの左が強いということは分かっているので、それに警戒しながらの踏み込みとなると、さすがに井上選手でもやりにくそうだった。 でまた、ドヘニーの体躯が大きく、肉が分厚いので、井上選手のハードパンチがいつもほどの効果を出せていなかったような気もする。やはり階級を上げていくと、こういう肉体的なハンデはついて回りますよね。 ま、もしあのままラウンドが進んでいけば、いずれ井上選手はドヘニーを仕留めただろうと思いますが、あの感じからすると、急いで上の階級に上げないで、もうしばらくスーパーバンタム級で体を作った方がいいのかもね。 っつーことで、爽快なノックアウトではなかったけれど、勝ちは勝ちですから、良かったということにしておきましょう。 一方、井上尚弥 vs ドヘニー戦の前、もう一つの世界戦だった武居選手 vs 比嘉選手の試合は、なかなかいい試合でしたが、11ラウンド、12ラウンドにポイントを稼いだ武居選手の価値。10ラウンドあたりまでは比嘉選手有利かと思いましたが、最後はチャンピオンが上回りましたね。 私は素人ながら思うのですが、比嘉選手の足の構えがあまりにも狭く、前後に開いていないのは、あまり良くないのではないかと。あれは接近戦の殴り合いなら効果的だけど、相手がテクニシャンで、アウトボクシングで打っては引き、打っては引きを繰り返されると、不利になるんじゃないかなあ。 というわけで、今日はボクシング世界タイトルマッチ2試合を堪能したワタクシだったのでした。
September 3, 2024
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「書店員が選ぶノンフィクション大賞」ノミネート作品の一覧表が出ましたので、こちらにも掲載しておきます。これこれ! ↓書店員が選ぶノンフィクション大賞、ノミネート作品一覧 これによると、10月18日に大賞が決まるそうですが、全国の書店員の皆様、拙著『アメリカは自己啓発本でできている』に清き一票をお願いいたします! 多分、皆さんが想像しているより、はるかにいい本よ!アメリカは自己啓発本でできている ベストセラーからひもとく [ 尾崎 俊介 ] さてさて、今日は野暮用で大学に来ているのですが、いつもよりちょっと早めに帰路について、あちこちのスーパーで米を探さなくちゃ。 我が家の近くには、結構、水田もあちこちにあるんだけど、早く実れ~!って、念を送っておきましたわ。いつもはそんな風に思わないけれど、今年ばかりは、実りの秋に期待しなくちゃ。
September 2, 2024
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この件が世間の話題になっていることは、うっすらと気づいておりましたが、ついに自分自身の問題として降りかかって参りました。 そう、コメがない、という話。 最近、コメを買うことができにくくなっているという話はちらほら、耳にはしていたのよ。だけど、そんな馬鹿なことがあるわけがないと多寡をくくっていたわけ。 ところが、いざ、我が家のおコメが底を突いたもので、スーパーに買いに行ったら、コメ売り場はすっからかん。もう、一袋も置いてないの。 え¨ーーーーー! マジか! 噂は本当だったのか?! いや、還暦を過ぎたこの歳まで、コメが買えないなんてことは経験したことがないですよ。そういうのは江戸時代の飢饉の時とか、戦時中とか、そういう話であって、昭和後期以降、平成、令和の時代にそんなことが起こるわけがないと思っていたのに。 で、今日は米櫃を底までさらってなんとかご飯を炊いたけれども、もう、明日からの分がないという。 一応、パックご飯とか、冷凍食品のチャーハンとか買ったりして、数日分のコメ需要には対処したけど、その先はどうなる? っていうか、政府は何やってんだよ! 総裁選とか、代表選とか、そんなことやっている間に、コメを買わせろや! 令和の米騒動が起こるぞ!
September 1, 2024
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