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レンタルDVDでちょっと前に少し話題になった『崖っぷちの男』という映画を観ましたので、心覚えをつけておきましょう。以下、ネタバレ注意です。 サム・ワージントン(これが正しい発音・表記法だと思いますが)演じるニックは元警官で、30億円とも言われる伝説の大粒ダイアモンドをさる有名宝石商から盗み、小さく割って売った廉で逮捕され、今は刑務所暮らしを強いられている。しかし父親の葬式に参列するために一時的に刑務所外に出してもらえた機会を利用して見事に脱獄、姿をくらます。 そしてニューヨークはマンハッタンにあるルーズベルト・ホテルに現れた彼は、ルームサービスで豪華な食事を楽しんだ後、おもむろに部屋の窓に足をかけ、柵のない建物の張出し部分に出てしまう。すわ飛び降り自殺?! 大通りを往き来する人々も「崖っぷち」にたたずむニックを見つけて大騒ぎ。たちまち通りは野次馬で埋め尽くされることに。 当然、警察が出てきて、自殺を思いとどまるよう説得を始めるわけですが、ニックはその交渉人にリディアという女性を逆指名する。リディアは最近、同じようなケースで自殺志願者との交渉に当たり、交渉に失敗して死なせてしまったばかりで、職場でも評判が失墜し、落ち込んでいた。そんなこともあって、気が進まないながらニックに自殺を思いとどまらせるための交渉に臨むことになる。 が、自殺志願に見せかけて崖っぷちに立ったニックには、実は別の意図があった。彼が刑務所入りしたダイアモンド窃盗事件、あれは本来の持ち主であった宝石商と汚職警官が仕組んだ罠で、ニックはその罠に引っ掛かり、無実の罪を着せられていたんですな。そしてその無実を証明するためには、宝石商がいまだその巨大ダイアモンドを所持していることを明らかにしなければならない。 そこで、ニックは敢えて自殺志願者を装い、世間の注目、マスコミの注目、警察の注目を引き付けながら、同時進行で隣のビルにある宝石商の厳重な金庫から巨大ダイアモンドを奪う作戦の指揮を執っていた! さてさて、まさに人生の崖っぷちに立たされたニックとその仲間は、この大胆な作戦で宝石商からダイアモンドを奪い、自分の身の潔白を証明できるのか??!! ・・・ってな話です。 で、私の本作に対する評価は・・・ 「71点」! やや低空飛行ながら合格! まあ、抜群に面白いかというと、そこまでではありませんが、飽きずに見れる程度の面白さはあります。いくらなんでも、プロでもない人間が厳重に保管されているダイアモンドの奪取に成功するか~?というところはありますが、楽しく見ている分には気にならないというね。 わざわざ劇場まで足を運んで観るほどのものではありませんが、DVDレンタルで観る価値はあります。そういうものとして、教授のおすすめ!と言っておきましょう。傑作『リトル・ダンサー』で「ダンシング・ボーイ」役を演じた子役の、成長した姿も見られますぞ!これこれ! ↓【送料無料】崖っぷちの男 ブルーレイ+DVDセット【Blu-ray】 [ サム・ワーシントン ]価格:2,953円(税込、送料込)
January 31, 2013
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生徒は先生に殴られて自殺するわ、先生は生徒に暴言吐かれて自殺するわ、学校だけじゃなく柔道界もそうだわ・・・って、がっくりくるような話ばっかりですなあ・・・。 で、嫌だねえ・・・と思いながら帰宅したら、マンションのエレベータのところに貼り紙がありまして。 何かと思ったら警告書。マンションに住んでいるどこかのお宅が、ベランダで野鳥の餌やりをされているらしく、下の階にお住まいの方から苦情が出ているとのこと。フン害ですかね。で、そういうことは即刻止めろと。さもなくば迷惑条項で訴えるぞと。 はあ・・・。 なんか、どこもかしこも角突き合わせているような、世知辛い世の中となりましたなあ・・・。 何だろうね、この感じ。 余裕がないのか。 で、何だかなあ・・・と思いながらニュースを見ていたら、一つだけ明るいニュースがありました。 東山動物公園でインド象の赤ちゃん誕生! もうね、めちゃくちゃ可愛い! 体重100キロの甘えん坊。可愛いお鼻で飼育員の人にさわさわ。動物の赤ちゃんって、どうしてこう可愛いのかね? 我々人間も、無邪気な象の赤ちゃんを見習ってだね、無邪気に暮らしていけないもんですかねえ・・・。
January 30, 2013
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ひゃー、ようやく終わりましたよ、今年度の授業。あとは期末試験だけ。期末試験も採点が辛いけど、授業をする辛さからはしばらく解放されますから。 そう、何だか年々、授業すること自体辛くなってきますなあ。最近の学生って、もう、同じ人間とは思えないんだもの。私の理解の範疇を越えてます。大きな図体をした幼稚園生ですよ。気味が悪い。 昔の学生は、もっと大人で、もっと可愛げがあったけどなあ・・・。 とにかく、終わった、終わった! ということで、今日は家内と連れ立って家の近くの焼き鳥屋さんに飲みに行きました。前期と後期、授業が終わる度に、ここで焼き鳥をつまみに飲むんです~。 まあ、飲みに行くったって、二人共、1杯のお酒で十分に酔えるほどの下戸ですから、経済的なもの。でも、「生絞りサワー」的なものを飲みつつ、焼き鳥の串を頬張るなんてのが、雰囲気としていいわけですよ。なんか、会社帰りに赤ちょうちんに吸い込まれていくサラリーマンにでもなった気分。そういうのに多少の憧れがあるもので。 で、最後に釜飯まで食べて、しめて二人で3500両とか。これで大満足なのですから安いもの。 そして二人して酒に火照った体を寒風に晒しながら千鳥足で散歩、途中本屋さんに立ち寄って、あれこれ立ち読みしたりしながら、家路についたのでした。はあ~、シアワセ。このまま一生働かなくてもよいのなら、もっといいのだけどな!
January 29, 2013
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最近、ウィンドウズ8のタブレットを入手し、色々遊んでおります。 購入したのは台湾のメーカー「acer」の「W510d」という機種で、タブレット単体としても使用でき、キーボードと合体すると、ほぼノートPCとしても使用できるというタイプ。 で、まだ使い始めて数日という段階ですから、まあ、あまり詳しいことは言えないのですが・・・。 正直、これ・・・結局、タブレットというより、ただのノートPCだよな・・・、って感じ。画面を触ると、タブレットっぽく反応するので、その点が便利とはいえ、本質的にはただのPCですな。 まあね、軽くて持ち運びに便利で、ばっちり文章も書けるもの、という前提で買ったので、それはそれでいいのですが、タブレットとして使って楽しいかというと、そうでもない。 それはiPad と使い比べると一目瞭然。タブレット状態で使ったとしても、iPad の反応とは雲泥の差なんだよなあ・・・。気持ちの良さが全然違う。やっぱりiPadってすごいんだ、と実感。 iPad だと、豊富なアプリを使って色々な使い方ができるし、そういう風に使いたいと思わせてくれるけど、acerのこれは、そういう使い方をしたいと思わないんだよね! そこが不思議なところで。 ということで、やっぱりワクワクさせてくれる点で、ウィンドウズ系はアップル系には及びませんな。 でも、ま、いいや。acer は acer で、小回りの利く小型ノートパソコンとして、旅のお供にいたします。そういう使い方なら、電池の持ちもやたらにいいし、便利、便利。
January 28, 2013
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先だってコーヒー&洋物食料品店の「カルディ・コーヒー」でグリューワイン(=ホットワイン)を買いまして。「ラプンツェル」という名で、ドイツ産のものだと思うのですが。これこれ! ↓[ドイツ]ラプンツェル グリューワイン(ホットワイン) 赤 1000ml価格:998円(税込、送料別) 何しろ1リッター入りですからたっぷりあるし、値段も1000円ほどと手ごろ。 で、これはホットワインですので、日本酒の燗をつける要領で電子レンジでチンして飲むといいのですが、これがね、実に旨い! 甘目で、シナモン系のスパイスも入っていて、アルコール度数もさほどではありませんから、お酒の弱い方でも十分楽しめます。 毎日この寒さですから、ホットワイン、暖まるんだよね! ということで、我が家では今、ラプンツェル・ブーム。ホット・ワインに開眼しました。もし、あたためて飲むワインを試したことのない方、騙されたと思って一度トライしてみて下さい。和食、洋食、中華、何でも合いますよ!
January 27, 2013
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なんか殺人的に寒くないですか? ちょいと郵便物を出す用があり、家から歩いてほんの3分ほどのところにある郵便局まで歩いていったのですが、このわずかな距離ですら酷いまでに寒い北風に吹きまくられ、まったく生きた心地がしなかった。案の定、夕方から雪が降り始めましたが、さもありなんという感じ。「地球温暖化」って、一体何の話なんですかね? さて、このところ何十人もの人に手紙を書く用事がありまして、しかも書いている相手が友人・知人ではなく、まったく見も知らない人に向って手紙を書きまくるとなると、これがまためちゃくちゃ神経を使うものでありまして、すっかり疲れてしまったので、今日は雑誌や本などをあれこれ拾い読みしたりしてのんびり過ごしました。 で、その拾い読みしていた中に、最近購入したばかりの由良君美著『みみずく古本市』というのがありまして。 数年前に出た四方田犬彦氏の『先生とわたし』が伝説の英文学者、故・由良君美氏にスポットを当てた影響なのか、しばらく絶版だった由良君美氏の数々の著作物が文庫本などで復刻されることが重なり、私としては嬉しい限りなのですが、今日読んでいた『みみずく古本市』は、由良さんが折に触れ書き散らした書評やエッセイを集めたもので、今日みたいな日にあちこち拾い読みするのにはもってこいの本でございました。 ところで、由良君美さんの復刻本となると、一つ気になるのは「解説」の部分。何しろ相手が一代の碩学にしてスタイリストの由良さんですから、その本の解説となると、相当の実力者でないと務まらないのは当たり前。ですから、今の時代を代表する学者・書き手が筆を執って由良さんを料理することになり、こちらとしても「誰が・どうやって」由良さんを料理するか、興味津々。 で、『みみずく古本市』の場合、解説をしているのが阿部公彦(あべ・まさひこ)氏とくれば、これはますます期待が高まります。何しろ最近の阿部氏は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いですから。 が・・・。 ううむ・・・。 どうなんだろう・・・。 まあ・・・人それぞれだとは思いますが、私としては、今一つピンと来なかった、かな・・・。 大体、阿部氏がこの本の中で、由良氏の本質を特によく表している文章として「ロシア・フォルマリズム:この二〇世紀の隠蔽部分」「批評理論の確立のために:あるべき体系化を」「表層変容のエクリチュール」の3本を挙げているのですが、私だったら別な3つを挙げる。例えば「日夏学匠随聞記」「吉田健一の不思議な文体」「雑書主義者の弁」とか。 結局由良氏が生涯を通じてやってきたことであり、また人にも勧めていることというのは、好きなことにとことん耽溺して、その中で自分自身の確固たる趣味を確立し、それを判断基準にして自分の世界を構築してごらん、ってことじゃないの? それだけが人に語るに足るものだよと。そして、そういう世界を自分に先んじて構築した先達として日夏耿之介や吉田健一の名前を挙げながら、自分が目指しているのもそういうものだと、由良さんはこの本を通じて我々に宣言しているんじゃないの? なんか、阿部さんの書いている解説を読んでも、そういうシンプルな由良君美像が見えてこないんだよなあ・・・。 由良さんの本の解説では、『みみずく偏書記』ちくま文庫版における富山太佳夫さんの解説もイマイチ面白くなかったんですが、由良君美氏の本には何か独特の魔力でもあって、解説の試み自体を拒むようなところがあるんですかね? ま、書いたものだけじゃなくて、由良さんという人自身が他の解説を撥ね付ける孤高なところがあって、それが由良さんをして、阿部さんの言わゆる「出会うのが難しい」人にしたのでしょうが。 というわけでこの本、むしろ「出会うのが難しい人なんだろうな・・・」という先入観こそ捨て去って、各人が勝手に面白いと思うところを読めばいいので、そういうものとして楽しめばいいのかなと。実際、すごく面白い本ですから。教授のおすすめ!でございます。これこれ! ↓【送料無料】みみずく古本市 [ 由良君美 ]価格:1,155円(税込、送料込)
January 26, 2013
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マシュー・マコノヒー主演の映画『リンカーン弁護士』をDVDで観ましたので感想を一言。以下、ネタバレ注意です。 マシュー演じるミック・ハラーは、時に悪辣な手も使いながら、司法取引で依頼人の刑期を軽くする名人。時代もののリンカーンを乗り回し、今日も絶好調。 で、そんなやり手の彼のもとに、ある依頼が舞い込んで来る。金持ちの御曹司ルーレが娼婦を暴行した廉で逮捕され、その弁護を頼まれたのだ。そして当の御曹司は完全な無罪を主張、一切の司法取引には応じない構え。 ところが、ミックは今回のルーレの事件が、かつて自分が担当した別の事件に手口が酷似していることに気付く。その事件では、被害者の娼婦は死亡したため、有罪になれば死刑は免れないと判断したミックは無実を主張する被告に対し司法取引を提案、その結果被告は15年の刑期を課せられ、服役することになったのだった。 しかし、この以前の事件を調べ直しているうちに、どうやらこの時の事件にもルーレが絡んでいたことが判明する・・・。 つまり、先の事件の真犯人はルーレだったのだ。そしてルーレは、その事件を担当していたミックを今回の事件の弁護士として敢えて依頼していたのだった。 何故なら、ミックは、如何にルーレの有罪を立証できる証拠を得ることが出来たとしても、彼自身がルーレの担当弁護士であるゆえに、担当被告人に不利になる物件を検察側に引き渡すことが出来ないから。司法の世界のルールを逆手にとったルーレの罠に、ミックはみすみす引っかかってしまったのだ。 かくしてミックは、前の事件で無実の依頼人を刑務所に送り込んでしまった罪の意識に苛まれ、その一方で、真犯人の無実を勝ち取るための弁護を進めなくてはならない。何しろミックの弁護士としての腕は確かなので、ルーレの有罪を立証しようとする検察側はたじたじ。検察に任せていたのでは、とうていルーレを有罪にすることなど出来そうもない・・・。 果たしてミックは、ルーレを無罪にする弁護活動を進めながら、真犯人たる彼に正しい裁きを下すことが出来るのか?! というような話です。 さてさて、この映画に対する私の評点は・・・ 「73点」でーす! 合格。 真犯人と分かっている被告の弁護をしなければならなくなるという設定が斬新。裁判には勝たなくてはならないが、犯人には正しい裁きを与えなくてはならない。この矛盾する二つのことを、ミックがどうやってやり遂げるかというところが面白いところ。 そしてミックを演じるマシュー君が、なかなか渋くて、いいんですな。適役、適役。 ということで、法廷映画の大傑作とまでは言いませんが、佳作として十分見るに値すると思います。そういうものとして、教授のおすすめ! と言っておきましょうか。これこれ! ↓【送料無料】【新作ポイント5倍】リンカーン弁護士 [ マシュー・マコノヒー ]価格:2,953円(税込、送料込)
January 25, 2013
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今日、ある方からいただいたメールの中で、「頑固で完璧屋の釈迦楽さんのことだから・・・」という一節がありまして。 ん? 私が頑固? そうかぁ?? そうか・・・。 そうなのか・・・? 頑固なところもあるか。 いやいやいや、そうでもないぞ。私は相当、妥協するぞ。っていうか、大抵妥協するぞ。 だけど、他人から見ると、頑固に見えるのかな。 ううむ・・・。どうなんだろう。 一方の、「完璧屋」というのは、ある程度当たっている気がする。だけど、それも自分として完璧が期待できるジャンルのことに関して、という条件付きであって、そうでないジャンルのことに関しては、かなりアバウトだと思うけどなあ・・・。 少なくとも、何でもきちんとしてないと気が済まない、という風ではないと思うんだけど。ウソだと思ったら家内に聞いてみ。どれだけ私がアバウトか、教えてくれますよ。 でも、何気ない他人の言葉の中に、真実が含まれている場合がありますからね。自分で気づいていないとしても、他人から見たらそういう風に見えるということは、実際そうなのかもしれないですし。 まあ、自分の性格ってのは、案外自分では分からんものですな。とにかく、頑固って思われるのはあまり良くないので、これから気を付けようっと。
January 24, 2013
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埼玉県の教職員110人が、退職金の引き下げを嫌って、3月末を待たずに今月末で早期退職、という問題が世間を騒がせております。中には担任をしている人もいて、そういう人は自分のクラスを途中で放り出して辞めることになるわけですから、批判も多いようで。 だ・け・ど。 それはさあ、制度の方が悪いよね。なんで1月末で切り替えるの。3月末の年度の切り替わりと共に、新しい制度にすりゃーいいだけの話じゃない。この2カ月の差で何百万と退職金が変わってくるのであれば、そりゃ、早く辞めたくもなりますわ。 退職金っていうのは、それこそ何十年と奉職してきた人に対して「ご苦労様でした」ってな気持で渡すもんでしょう。で、渡される方だって、最後まで責任を果たして辞めたいに決まっている。 それを、変な制度を作ってさ、3月末まで勤めて退職金の額を大幅に減らすか、それとも1月末で辞めて、批判されながらお金を満額もらうか、なんて二者択一を迫るなんて、本当にひどい話ですわ。 私は、早期退職を願い出た人を、別に「よくやった!」とは思わないけれど、「責任感のない奴」とか言って批判する気にはならないな。むしろ「気の毒に」と思う。そして、そんな制度を作った馬鹿な奴の方を責めたいと思いますわ。 で、そういう制度を批判しないでおいて、早期退職希望者の方だけを一方的に責める人は・・・嫌いだな。
January 23, 2013
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明治学院大学で教鞭を執られていた英文学者、大津栄一郎先生が亡くなりました。享年81。 大津栄一郎先生と私の接点というのは、実のところ、無いようなものなのですが、それでも一つだけ先生にまつわる思い出のようなものがありまして。 あれは私が大学3年くらいの時だったと思いますが、たまたま通学の行き帰りの電車の中で、大津先生がお訳しになった『ヘンリー・ジェイムズ短編集』(岩波文庫)を読んでいたんです。 そしてその中の「荒涼のベンチ」という短編を読んでいるうちに、非常な感動に捕えられ、その短編を読み終わった時、ちょうど電車が私の降りるべき駅に着いたのに、感動のあまり足が前に出ず、電車から降りそびれて次の駅まで運ばれてしまったのでした。 まあ、足が動かなくなるほどの感動というのは、なかなか無いものですから、私にとって大津訳ヘンリー・ジェイムズというのは、結構、忘れられない本なのでございます。 ところで、この話にはまだ続きがある。 さて、それだけ感動したものですから、帰宅後、いそいそと同書の訳者解説をも読みふけったことは言うまでもありますまい。 ところが。 その「荒涼のベンチ」についての大津先生の解説が、その・・・、実につまらないものだったのであります。 さすがの私も目を疑い、ええっ! こんなに素晴らしい短編を見事に訳されながら、この解説?! と思ったのでした。それはもちろん、私自身のこの作品に対する解釈とはまるで違うものだったのです。 で、そのことを、当時の私の指導教授だったO先生にいささか興奮気味に告げ、大津先生の解釈と私の解釈、先生はどちらが正しいとお思いですか? と尋ねたのでした。しかし、O先生はあまりはっきりとしたことはおっしゃらなかった。 その後、O先生は体調を崩され、入院生活を繰り返されることとなる。で、私もそれに伴って、それこそ毎日のようにO先生が入院されている病院に行くこととなり、家と大学と病院の間を三角形に移動する日々を過ごすこととなる。 で、そんなある日、いつものように大学の帰りに病院に立ち寄ると、O先生がニヤニヤして「惜しいところだったぞ」とおっしゃる。 何かと思ったら、私が伺う寸前まで、大津栄一郎先生がO先生のお見舞いにいらしていて、ニアミスだったというのです。 「あと5分、君が来るのが早かったら、大津君と対決出来たのになあ」。O先生はそう言って笑われたのでした。 はじめに言ったように、私は大津先生には直接の面識がないのですが、大津先生というと『ヘンリー・ジェイムズ短編集』と「荒涼のベンチ」のこと、そしてO先生の病室でのニアミスのことを懐かしく思い出すのでございます。それだけの薄いご縁ではありますが、しかし、印象的なご縁として、私はここに大津栄一郎先生のご冥福をお祈りしたいと思います。合掌。これこれ! ↓《岩波書店岩波文庫》ヘンリー・ジェイムズ 大津栄一郎編訳ヘンリー・ジェイムズ短篇集 【中...価格:1,000円(税込、送料別)
January 22, 2013
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先週末、土・日の両日、大学入試センターの試験監督に駆り出されていたわけですが、実はその頃、ちょっと体調を崩しておりまして。「あれ? ひょっとして風邪引くのかな?」という感じが少しあった。 とはいえ、試験監督を休むとなると、その穴を誰かが埋めることになり、その人に迷惑をかけてしまう。それは絶対に避けたいなと。 しかし、経験上、こういう感じになってから持ち直すということがあまりない私。実際、何となく熱も出そうな気配もあり、困ったことになったなあ・・・と焦っておったのですよ。 その時、ふと、下らない考えが私の脳裏をかすめたんです。 この際、笑ってみよう、と。 つまりですね、「笑うと免疫力がアップする」なんてことをどこかで聞いたか読んだかしたことがあるなあと思い出したわけ。風邪なんてのは、結局、ウイルスと免疫力の間のバランスが崩れた時に生じる症状なわけだから、免疫力を強化すれば、即、回復するのじゃないかと。 というわけで、なかなか寝付かれずにいた深夜2時頃のベッドの中で、とりあえず笑ってみたと。さすがに声を立てて笑うことはしませんでしたが、とりあえず演技的に口角を上げ、満面の笑顔になり、心づもりとしては「わっはっは!」的な。 いや、実は私のやっている八光流柔術でも「笑い」を重視しておりまして、「この技は爆笑しながらかける」と教伝に書いてあるような技もあるんです。だから、稽古中も道場に笑い声が響くときがあったりする。とにかく、笑いというのは武道的にも非常に重要なの。 そんなこともあって、とにかく風邪気味の私は、丑三つ時に敢えて笑う人を演じていたわけですよ。仮に何も知らない人が見たら、悪魔的な光景だったかもしれませんが。 ところが。 笑っているふりをし始めてから、なんかね、急に具合が良くなってきまして。さっきまで冷たく冷え切っていた足先(私の場合、これが風邪の初期症状なんです)も何だかぽかぽかしてきた。そして明日からの監督業務のことを思いやって暗い気もちになっていたことなどもどこかに行ってしまって、そのままスーッと眠りにつくことができたんです。 そして翌日。喉がカーッと痛くなって、全身が熱っぽくなっているかと思いきや、意外にも気分がよく、そのまま二日間を乗り切ることが出来た。 あら・・・。 まさか・・・。 あの「笑いの演技」が効いたのかしら? ま、もちろん偶然かも知れません。偶然、今回はたまたまそれほどひどい風邪に罹ったわけじゃなかったのかもしれません。 だ・け・ど。 ひょっとしたら、病気って本当に笑えば治るのかも・・・。少なくとも、初期の風邪くらいなら、無理やり作った作り笑いでも、追い払えるのかも。なんか、そんな気がしてきた。 というわけで、この次、風邪気味になってきたら、その時こそはもう一度派手な作り笑いをして、本当にそれが効くのかどうか、試してみたいワタクシなのであります。もし、これをお読みの方で、今、まさに風邪気味なんて方がいらっしゃいましたら、ぜひ一つ、騙されたと思って、口角を精一杯吊り上げ、満面の笑顔を作って、腹の底から「わっはっは!」と1、2分笑ってみて下さい。ひょっとしたら、ひょっとするかもしれませんよ~! やたらに風邪を引かれるN大のN先生、パブロン飲む前に是非!
January 21, 2013
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ひゃー、ようやく終わりました大学センター入試! 今年私は主任監督官だったので、これで肩の荷が下りました。 しかーし! 今年はいつも以上に大変だったのよ・・・。 いや~、何かね、前もって悪い予感がしてたんですわ。今年はひと波乱あるんじゃないかと。 そしたら、あったんですよ、やっぱり。英語リスニングテストで、ICプレーヤーの故障。私が試験監督官を務めていたその部屋で。 今年、全国で57万人の受験生がセンター入試を受けたのですが、その中でICプレーヤーの不具合等で再開テストが実施されたのはわずか76件。実に0.01333%の確率ですが、その確率に私がどんぴしゃ当たってしまったという。やれやれ。 だけど、何となく事前に悪い予感があったので、結構しっかり対応策の予習をしておいたんですよね。結果、その予習が活きて、割とスムーズにトラブルに対応出来た。まあ、その意味では良かったのですが。 で、うちの大学の中ではリスニングテストのトラブルはこの1件だけだったので、今朝は同僚たちに冷やかされました。「お、釈迦楽さん、昨日は大変だったんだって? 当たり年だねえ。宝くじも買ったら?!」なんてね。 ふうむ。マジで宝くじ買っちゃおうかな・・・。 それはともかく、そんなこんなで神経使うことが多く、今年のセンター入試業務はことのほか疲れました。今日はもう早く寝ますわ。
January 20, 2013
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大鵬死す。享年72。若いなあ。 巨人・大鵬・卵焼き世代であり、かつ相撲ファンの私としては、ついにこの日が来たか、という感じでございます。 子供の頃、相撲というのは最後の最後に大鵬が出てきて勝つというのがルールなんだろうと思っていたほど、大鵬は強かった。強いというか、負けなかった。誰に対しても、何をしていても勝ってしまうので、結局大鵬っていうのは何が得意技だったのかすら、覚えていないというね。真偽のほどは定かでないものの、ロシア人の血を引くと噂された白い餅のような肌で、その見かけ通り、餅のように粘っこく、相手がどう攻めてきてもその力を吸収してしまうかのようでした。 ただ、じゃあ、そんな強い大鵬が大好きだったかというと、うーん、どうだろう。私の好みからすると、万能に強いというのは、あまり魅力的ではないんだなあ。千代の富士のように、軽量というハンデがあって、それでもそれを克服して強い、みたいな方が好きなので、大鵬のようなタイプは若干苦手だったかも。 それに、引退後の親方としての大鵬を見ていると、真面目すぎましたね、私には。いつでも怒ったような顔をして、最近の力士は弛んでる、わしの若い頃は・・・と言いたげな感じで。その一方、強いけれども嫌われ者の横綱に肩入れして、「横綱になった者でなければ分からないことがある」的なことを言ってみたりして。そういう姿を見ると、つい「あー、そうですか、そうですか」なーんて言いたくなってしまう。 遊びの要素がない人というか。北の富士みたいなのとは対極にある人でしたからね。結局、彼は最期まで「大横綱」の枠内で一生を終えたということなのかな。 その辺が、難しいというのか、面白いというのか。大鵬みたいな大横綱だったのだから、誰にも望めないような幸せを彼が手にしたかというと、それはそうとも言えないんじゃないかと思えるところがね。 でも、そうは言っても大鵬は大鵬。横綱の代名詞みたいな人が一生を終えたということですから、私としては、ご冥福をお祈りするのみでございます。
January 19, 2013
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ついに拙著が完成しました! と言ってもまだ見本印刷の段階なので、実際に書店に出回るのは2月6日なのですが、とにかく完成した自分の本の実物を見る感激というのは、なかなかね、口では言い表せないほどのものでして。 実際、自分で言うのもなんですが、少なくとも本の体裁という点では、非常に凝った、繊細な作りで、実に美しい! これはデザインを担当して下さった杉山さんという非常にセンスのいい、優秀なデザイナーのおかげでございます。 そしてこれほど早く自分の本を手に出来たのは、すべて出版元となった新宿書房の村山さんのおかげ。村山さんは、拙著について世に問うだけの価値があると認めて下さり、以後、校正などを通じて厳しい注文を出されながらも、荒削りだった拙著をより良いものに育てて下さった。そして完成した本を一刻も早く私に手渡すために、わざわざ東京から名古屋まで、ご自身でその見本を持ってきて下さったのですから、もう感激。 やっぱり本の編集の仕事ってのは、情熱がすべてじゃないかな。その情熱が、本を書く側を鼓舞し、(この人のためにも)良いものを作らなきゃって気にさせてくれる。今日初めて対面した村山さんから、その情熱の電気みたいなものを感じました。 ま、いずれ近いうちにこのブログでも宣伝しようかと思いますが、今度の本は気合いが入っているよ。凄いよ。恥じらいもなく、自己宣伝しちゃうよ。 というわけで、今日は完成した本を抱いて寝ようかと思っている私なのであります。今年は、この本に、賭けるぜ!!
January 18, 2013
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ついにキンドルに手を出してしまいました~。 東京と名古屋の温度差なのか、東京の大学で教鞭を執っている私の友人たちの多くは、もう当然のごとくほとんどがキンドル(ないし、同様の電子ブックリーダー)を活用しているようですが、名古屋近辺の友人・知人はまだ半々というところ。周囲を見回しながら、既に使っている人に対して「どうなの? どうなの?」と尋ねている段階の模様。かくいう私もそうだったのですが。 しかし、キンドル・ペーパーホワイトって、8,000円弱ですからね! 便利なのか、どうなのか、悩んでいる間に買って使ってみたら分かる、という話ですわな。 ちなみに、「ファイアー」の方にしなかったのは、今回は電子ブックとしての機能に特化したものを買いたかったから。ペーパーホワイトは軽いしね。それに、こちらの方が実際の紙に雰囲気が似ていて、読み易そうだし。 ということで、もうすぐ釈迦楽家も電子ブック時代に突入でございます。果たして、これは本の世界の革命なのかどうか。21世紀の読書体験を先取りしたものなのかどうか。ちょっとだけワクワクというところでございます。
January 17, 2013
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何となくウクレレという楽器が気になっていて、あれこれ動画サイトを見ていたら、この楽器に関しては非常に有名な人だという(私は寡聞にして知りませんでしたが・・・)ジェイク・シマブクロさんの動画が非常に良かったので、ご紹介してしまいましょう。これこれ! ↓ジェイク・シマブクロ「143」 曲自体もいいですけど、いかにも楽しげに気分良さげに弾いているジェイクさんの表情がまたいいね! 楽器が弾ける人というのは、ほんとうに羨ましいですけど、ここまで熟達するには気の遠くなるような練習が必要なのでしょうな。 まあ、私には、楽器よりも武道の方が合っているのかも知れません。
January 16, 2013
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今、お上にはお金が余っているらしく、大学に対しても大盤振る舞いですよ。「耐震工事やります」っていうといくらでもお金がつく。それも、大して緊急性もないようなヤツまでつくんだなあ。 私が思うに、今が今、愛知県で耐震工事なんかしている間に、被災地の支援に重点的にお金を回せばいいのに。 でまた、うちの大学も大学だ。お金がじゃんじゃんつくのをいいことに、要らん工事まで発注しちゃって・・・。 私が大学の執行部だったら、お上から回ってくる莫大なお金で、体育館の補修工事なんてしないで、漁船買うな。漁船10艘くらい買って、東北で困っている漁師さんたちにあげる。 そしたら感謝されるよ~。その漁師さんたち、一生、名古屋に向かって足向けて寝ないよ。 で、その評判が評判を呼び、東北からの受験生が増える! どう、この復興プラン? ま、お上が金の使い方を知らない以上、不肖・釈迦楽がこうやって正しいお金の使い方を教えてやらねばなりますまい。 とにかく、国民も目を見開いて、この国が「復興支援」の錦の御旗の下、どんなにアホな金の使い方をしているか、見定めないといかんのじゃないかな。
January 15, 2013
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3連休ということで、3日連続で映画観ちゃった。昨夜観たDVDはゲイリー・オールドマン主演の『裏切りのサーカス』。原作はスパイ映画の傑作と言われるジョン・ル・カレの『ティンカー、レイラー、ソルジャー、スパイ』ですね。以下、ネタバレ注意ということで。 時は冷戦の名残が続く1970年代末(?)。ソ連はまだ健在で、共産国側と西側の間ではスパイを使った情報戦の真っ只中。 ところがどうもイギリス諜報部(サーカス)内にソ連側が送り込んだ二重スパイ(通称もぐら)が居るらしいことが判明。諜報部のボスである「コントロール」はそれに気づき、諜報部首脳を形成する同僚5人の内の誰かが「もぐら」であるとして、内密に捜査を開始。 ところがコントロールの動きを事前に察知したソ連側がこれを阻止。コントロールに依頼され、内偵に動いていた諜報部員プリドーはソ連側に捕えられ、捜査はスキャンダルとなり、これが元でコントロールは実質上罷免された上、その後何者かに抹殺されてしまう。 一方、別な件で活動していた諜報部実働部隊のリッキー・ターは、あることがきっかけでソ連KGBのメンバーである女(イリーナ)と恋に落ち、彼女からイギリス諜報部に二重スパイがいることを教えられる。ところが、そのことをターが諜報部に報告した途端、KGBが動きだし、イリーナは誘拐されてしまう。このことからターは、イリーナの言う通り、諜報部には二重スパイが居ることを確信、諜報部はもはや信用できないということで、イギリス政府要人(大臣)に直接直訴する。 ターの報告を重く見たイギリス政府は、諜報部の中にいる「もぐら」探しを始めるのですが、その捜査にうってつけの人物として、スマイリーを選び出します。スマイリーはかつてコントロールの右腕として諜報部で活躍した有能な人物でしたが、コントロールは自分が罷免された時、彼も道連れにして引退させていた。そこでイギリス政府は諜報部から外れたスマイリーに、諜報部内の二重スパイを特定するよう要請。スマイリーはかつての部下だったギラムと共に、内密に捜査を開始する。 そしてその捜査の過程で、二重スパイ「もぐら」を操っているのは、ス連側の諜報部の大物「カーラ」であることが判明。 実はスマイリーはかつてカーラと会ったことがあったんですな。その時スマイリーはカーラに対し、安全と安楽な暮らしを提供する代わりに西側に寝返ることを勧めたのですが、カーラは結局、ソ連に忠誠を尽くす決意を変えなかった。それどころか、その時の対話の中で、カーラはスマイリーの弱点を明敏に察知し、これを利用して二重スパイを送り込むことをしていたんです。 さて、スマイリーは、カーラに握られた自らの弱点をさらけ出しながら、古巣の諜報部に居るかつての同僚の中の誰が「もぐら」なのか、探し出すことが出来るのか?! そして、そのことがどのような結果をもたらすのか??!! ってな話です。 で、この映画に対する私の点数は・・・ 「76点」でーす! 合格! いやー、この3日間で観た映画の中で唯一の合格映画。派手なドンパチはないものの、そのことが余計リアルに「スパイ」なるものの哀しみを描き出していて、なかなかよろしい。一度観ただけでは、なかなか細かいところまで理解できませんが、二度繰り返して観ると、「あ~、そういうことか~!」というのがよく分かります。 スパイだけに裏切り、裏切られというのが付き物なのですが、国を裏切る、国に裏切られるということだけでなく、そのこととの絡みで、自分が愛した人から裏切られる、その人を裏切らざるを得なくなる、ということが生じてきて、そういうのがキツイわけ。 まあ、それだったらスパイとか、そういうこと自体、やめりゃーいいじゃん、という話になるわけですけれども、冷戦時代というのは、それがやめられる時代じゃなかったのかなと。 ま、色々な意味で哀しい映画です。その哀しさを、初老の元スパイを演じるゲイリー・オールドマンが好演しておりましてね。なかなか渋い映画でした。 ということで、『裏切りのサーカス』、教授のおすすめ!と言っておきましょう。
January 14, 2013
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最近テレビCMで見かけるハウス食品の「釜玉すぱ」シリーズ、早速試してみました。 私が食べたのはシリーズの中の「バター醤油」という奴。作り方は簡単で、茹でたてのパスタに粉末状の「釜玉すぱ」一袋をかけ、さっと和えた後、そこに生卵を一つポンと割り入れるだけ。後は卵を適宜絡め、うどんの「釜玉」と同じ状態にして食べると。 で、そのお味ですが・・・ 旨ーい! これほど簡単に作れてこのレベルの味なら文句なし。このシリーズには他に「カルボナーラ」とか「明太子」もあるようですので、次はこれらも試してみましょうかね。週末のお昼、簡単に、しかも美味しく済ませたいという時に最適。教授のおすすめ!です。これこれ! ↓ 釜玉すぱ バター醤油 / 釜玉すぱ / パスタソース★税込1980円以上で送料無料★釜玉すぱ バター...価格:158円(税込、送料別) さて、昨夜、DVDで『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を観ましたので、軽く感想を。以下、ネタバレ注意です。 例のニューヨークの同時多発テロで父親を失った主人公のオスカー君。アスペルガー症候群が疑われるオスカー君は、賢いことは賢いものの、偏執狂的なところもあり、また様々なものに対する恐怖心を持っているのですが、父親のトーマス氏は生前、そんなオスカー君のことを暖かく見守りながら、彼の良い所を伸ばしつつ、少しずつ彼の恐怖心や偏執狂的なところを是正しようとしていたんですな。で、オスカー君もまたそんな父親が大好きだった。 で、そんな大好きな父親をテロで失うことになったわけですから、その喪失感にオスカー君もどーんと落ち込むわけ。 ところが、ある時、父親の遺品の中に見たことのない鍵があることに気付いたオスカー君は、それが父親が彼に残したチャレンジなのではないかと思い、その鍵が当てはまる錠を探し出す冒険に乗り出すと。 手掛かりはその鍵が入っていた封筒に書かれた「ブラック」の文字。おそらく「ブラック」という名前の人物が、その鍵の秘密を知っているに違いないと判断したオスカー君は、ニューヨークに住む400人超の「ブラック」さんを虱潰しに探しだし、鍵の秘密を知っているブラックさんを特定するという無謀な行動に出る。 とはいえ、色々なものが怖いオスカー君にとって、この冒険はなかなかに手ごわい。さて、彼はこの冒険を成し遂げ、父親が残した鍵の謎を解き明かすことが出来るのか? そしてその謎が解けた時、オスカー君はどんな錠を開くことが出来るのか? というような話。 さて、この映画に対する私の点数ですが・・・ 「68点」でーす! 惜しい! うーん、この映画の概要を伝え聞いた時、もう少し感動的な映画かと思ってたんですよね。事前にハードルを上げ過ぎてしまったのか、実際に見たらそれほどでもなかったかなと。 例えばオスカー君の錠探しを手伝うことになる「間借り人」(実はオスカー君の実の祖父)とオスカー君との交流ですが、映画の中では随分多くの時間を占める二人の交流の中から、何かが達成されるのかと思いきや、意外にそうでもないんですよね・・・。 また「間借り人」は、声を失った人物として描かれるのですが、その必然性はあったのかどうか。例えば、実の息子(オスカーの父親)を失ったショックで声を失った、というのなら分かるのですが。その場合、ああ、祖父と孫、それぞれがあのテロで何かを失ったんだな、ということになりますから。でも、そうじゃないですからね。 そして、この映画の最大の山場は、オスカー君が父親を失って1年もの間、ずっと黙っていたある秘密に触れるところなんですが、オスカー君がずっと後悔している彼のある行動についても、何故彼がそういう行動をとったのか、観客を納得させる理由が提示されていない。 それに、まあ、これを言ってしまったら元も子もないのですが、オスカー君ほど賢い子であれば、鍵に当てはまる錠探しなんてことをしないような気がする。そういう無駄なことをすることで、父親不在の状態を一時的に忘れようとしたのだ、ということなのかも知れませんが、それにしても、ああいう探し方はしないような気がする。 つまりオスカー君の造形を、「頭の切れる子」ではなく、「実年齢より精神的にずっと幼い子」みたいに設定しないと、成立しない物語なのではないかと。 せっかく面白い物語になりそうなのに、ちょっとずつの瑕疵が積み重なって、惜しいものにしてしまった、という感じかな~。 っていうか、大体私は、繊細で感情の浮き沈みの激しい子というのが苦手なのよね(爆!)。もっとのんびりした、静かな子が好き。私自身、子どもの頃、すっごい静かな子で、周りのうるさい同年齢のガキどもが嫌で嫌で仕方なかった方だし。 というわけで、この映画、私は良い鑑賞者ではなかったのかもしれません。他の人はもっと高い評価をするかも知れませんので、興味のある方はどうぞ!
January 13, 2013
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リドリー・スコット監督の映画『プロメテウス』をDVDで観たのですが、まあ、ビックリするほど突っ込みどころ満載の、爆笑噴飯映画でございましたよ。観る価値120%無しの映画ですが、一応、ネタバレ注意ということで。 世界各地で発見される古代遺跡の絵から、どうも地球上の人間はどこか遠い星の住人が作り出した創造物らしいということが分かり、その創造主たる「エンジニア」に会うというプロジェクトが某大企業の肝煎りで企画され、各部門の優秀な研究者を集めてエンジニアの住む星を目指して宇宙船プロメテウス号が地球を出発する。 で、その星に着いてみると、確かに高度な文明の跡がある。で、小山のような基地を探索すると、そこに「エンジニアたち」の死骸が。それだけでなく、残されていたホログラムから、どうやらエンジニアたちは、自分たちが生物兵器として開発した何かに襲われて死滅したらしいことも分かってくる。 そしてその「何か」は、まだこの基地の中に何等かの形で存在していて、復活の時を待っていたんですな。で、そこへのこのこ地球人がやって来たものだから、差し当たり機会を得たところで何人かを餌食に。 一方、「エンジニア探し」を後押ししていた大企業の社長は、純粋な科学的興味からエンジニアを探していたわけではなく、実は年老いて死期の迫った自分自身の延命を、エンジニアに頼むという利己的な動機があったんですな。そのため、彼自身、極秘にプロメテウス号に乗り込んでいて、エンジニアに直接会う機会を狙っていた。 で、その後、冷凍保存(?)状態でただ一人生き残っているエンジニアが居ることが分かると、その社長さん、老体に鞭打ってそのエンジニアに会いに行くことに。 ところが、冷凍保存状態から復活したエンジニアは、ご老体の願いなんか聞いている気分じゃなかったらしく、いきなりバチーンと社長を殴りつけて殺害。で、どういうわけか突然、地球を滅ぼす気になったらしく、自ら宇宙船の舵をとって地球へ向かって出発! で、地球を壊されたのではたまらないというわけで、まだ生き残っていたプロメテウスの乗組員は、急に英雄的な気分になり、エンジニアの宇宙船に神風的体当たりをかまし、もろとも撃墜! で、生き残った3人のうち、シャーリーズ・セロン演じる社長の娘ヴィッカーズは、墜落してきたエンジニアの船にブチュっと潰されてあえなく死に、残りの2人、というか女性科学者エリザベスと社長の右腕だったアンドロイドは、何を思ったか、もう一機残っていたエンジニアの宇宙船に乗って、地球に戻るのではなく、エンジニアたちの故郷の星に向かうことしたと。 それでおしまい。 何だコレ? 先に点数を言っておきましょうか? 「7点」。100点満点の。 上の粗筋からしても、まあ矛盾だらけの穴だらけ。 例えば最初にエイリアンに血祭にあげられる二人の科学者は、何で基地の中で道に迷ったんだろう? 基地の地図はできているし、母船とも連絡がとれるのに? それに、大体この二人は、基地の中の様子が気味が悪いといって、仲間と離れて母船に戻ろうとしたのに、その途中でエイリアンに出くわして、何で「ヘビちゃん、ヘビちゃん、こっちおいで~」とか言って、わざわざ襲われたんだろう? アンドロイドは何故、ホロウェイという科学者にエイリアンの素を飲ませて、彼をエイリアン化したんだろう? 何の目的で? エリザベスはどうして、エンジニアが地球を破壊するために地球に向ったと思ったんだろう? そんなことわかるはずないのに。でまた自分勝手な想像でそう思っただけなのに、プロメテウス号に「体当たりして!」って、どうして頼んだんだろう? でまた、頼まれた方も、どうしてそんな不確かな情報を基に、自分の命を犠牲にしてまで体当たりしたんだろう? 大企業の社長はどうして、頼めばエンジニアが延命してくれると思ったんだろう? エンジニアだって、久しぶりに起きた途端に、訳のわからんジジイからいきなり「長生きさせてくれ~」とか言われたら、腹を立てて殴りたくもなるでしょうよ。 シャーリーズ・セロン演じるヴィッカーズの存在意義って何だったんだろう? っていうか、シャーリーズ・セロンはどうしてこの映画に出たんだろう? それを言ったら、老人メークで誰が誰だか分からない状態なのに、どうしてガイ・ピアースはこの映画に出ることにしたんだろう? エリザベス博士は、お腹の中に宿ったエイリアンを出すため、大がかりな開腹手術をし、傷口を応急処置的にホッチキスで留めただけなのに、なんであんなに全力疾走できたりするんだろう? それからどうして彼女は地球に戻ろうとしないで、わざわざ話の通じないエンジニアたちの星に行こうとしたんだろう? っていうか、エンジニアの宇宙船に自分が食える食い物があるって、どうして思ったんだろう? エンジニアたちと自分と、食べ物が同じだろうって、どうして判断したんだろう? ・・・とまあ、ありとあらゆる箇所に疑問符がつく映画でございます。これ、ほんとにリドリー・スコットの脚本? だとしたら、彼もついに焼きが回ったか? というわけで、あざ笑うため以外にこの映画を観る理由は一つもないね。早くも今年観た映画のワースト1確実という映画。よくまあ、映画会社もこの映画にゴーサイン出したよなあ! まったく、そのことに驚くわ。
January 12, 2013
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見かけによらず無精で不器用なワタクシ。今までいわゆる「DIY」なるものとは無縁の生活を送ってきたのですが、そんな私が今日はついに、それにチャレンジしましたよ。 先日、帰省して実家に戻っていた際、横浜のIKEAに行った話はブログに書きましたが、その時、そこでシーリング・ライトを買いまして。で、今日はそれを自力で取り付けたと、そういうわけ。 我が家のダイニングの照明は、今まで吊り下げ型のランプだったのですが、何しろこれ、このマンションに引っ越した時に併せて買ったもので、さしたる考えもなく、当たり障りのない、ごくごく平凡なものを買ったわけ。で、そのままそれを今日まで使ってきたんですな。十何年も。 だけど、ある程度自分のインテリア観なども定まってきた今日の目で見ると、これはあまりにも平凡、あまりにもつまらない。ま、私よりもむしろ家内の方がそう思っていたようですが。 そんなこともあって、今回、IKEAに行った時も、これを取り換えることを念頭に照明器具を色々見ていたのですが、その中であったんですよ、いいのが。 それはアルミとガラスを組み合わせた4連スポットライト的なもので、さすがに北欧デザインらしくすっきりとしていて洒落ている。しかも、このクオリティでこの値段か! と思うほど、コスパも素晴らしい。 ただ、IKEAの商品ですから、基本、取り付けはDIY(=客まかせ)。そこが若干不安でしたが、ええい、他の人に出来るものなら、私にだって出来ないことはあるまいと、清水の舞台から飛び降りるつもりで買っちゃった。 で、昨日、卒論指導も終わり、ちょっとのんびりした今日、そのシーリング・ライトを家内と協力して、天井に取り付けたわけ。 で、不器用なワタクシとしては、鼻歌交じりに・・・というわけにはいきませんでしたけど、それでもまあ、何とか無事、取り付け完了。そしてスイッチをオン! ひゃー! 点いた! (当たり前か・・・) あらま、なかなかいいじゃないですか! 我が家が北欧モダン・テイストに早変わり、という感じ。我が家のダイニング・テーブルは BoConcept のものですから、もともと北欧デザイン。ですから、照明とテーブルのテイスト上の釣合いもばっちりです。 あらー、私だってやれば出来るじゃない~! というわけで、DIY妙な自信をつけたワタクシ、もうIKEAで何を買っても大丈夫かも。次は・・・リビングの照明をシャンデリアとかに変えちゃうか?!
January 11, 2013
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今日は所属大学の卒論提出日。我が釈迦楽ゼミのゼミ生たちは、今日までに無事、全員が卒論を提出しましたので、これを持って今年度卒論指導終了~! 疲れた~! はあ~。今年もまた年末・年始をほとんどこれのために費やしてしまった・・・。ま、可愛いゼミ生のためですから、それも良しとしましょうか。 しかし、アレですな。年々、卒論指導も苦労することが多くなりました。 何に苦労するかというと、最近の学生の「模倣能力」の無さね。 私たちの世代ですと、卒論なんてのは、別に先生に手取り足取り教わらなくても、自分で勝手に書いて何ら問題なかったわけですよ。 というのは、先達の論文を読んで、「ははーん、論文ってのは、こういう風に書くわけね」と悟り、それを実践したから。モデルを見て、やり方を真似したわけですな。そんなことは難なく出来た。 ところが、最近の学生はこれが出来ない。モデルを見て、模倣することが出来ないんだなあ。とりわけひどいのが「注」の付け方で、そんなもん、適当にやればいいじゃん? と思うのですが、適当にやらせるとまったく注の体裁をなしてないものを平気で書いてきたりする。 だから、一人一人、全部個別に、手取り足取り、添削してやらにゃーならない。これが辛い。し、時間がかかる。 何なんだろう、この模倣能力の無さは・・・。 しかし、実際に出来ないのですから、不思議に思ったところで仕方ありません。対処するしかない。 ということで、来年度から少し卒論指導のやり方を変えようかなと。今、そんな風に考えておるのでございます。 うちのゼミの場合、年度の前半はさほど力を入れて指導しないんですけど、来年度からそこを改めて、最初からガンガンやろう。何本もタイプの違う論文読ませて、否が応でも基本的な論文の形を叩きこもう。 学生が退化し続ける以上、指導者が進化するしかないね。
January 10, 2013
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名古屋に戻って参りました。 ところで、昨日の深夜に名古屋に戻って参りましたので、昨日になってようやくいただいた年賀状を読むことが出来たのですが、一枚、また一枚と楽しいお便りをめくっていた私の手がピタと止まるような年賀状が一枚ありまして。それは私の大学院時代の先輩からいただいた年賀状だったのですが。 そこには、先輩の近況として、昨年3月に「ステージ4」の肺腺癌に罹患していることが判明したということが書かれていたのです。そのため今はとりあえず勤めを辞め、抗がん剤治療に専念している。自覚症状はまったくないので、元気は元気である。今年もよろしく、と・・・。 私がパソコンのところにすっ飛んで行って、ステージ4の肺腺癌とはいかなるものか、調べ上げたことは言うまでもありますまい。 そして分かったことは、先輩が現在陥っておられる状況が、非常に面白くない状況である、ということでした。 うーむ・・・。 先輩は私より二学年上。ですから、私が大学院の修士の1年になった時、先輩は博士課程の1年生。大学院の授業では、学部時代と違って先生も時間通りに教室に来られないことが多いので、先生がいらっしゃるまでの10分、20分の間、院生同士で色々話をする時など、先輩は上級生としてしばしば会話の中心となり、面白い話を聞かせてくれたものでした。 そんなこともあって、私はその先輩には親しみがあり、大学院修了後も年賀状だけは毎年交換させていただいていたんです。 そしてその年賀状交換では、前の年に読んだ本の中で特に感銘を受けたものをお互いに2、3冊挙げるというのがならいになっていて、院生時代と比べると大分歳を取った今も、先輩から色々教えていただくことは多かった。 その先輩が・・・。 先輩がそういう状態だと知った今、私は何をすればいいのか。 激励? 慰め? 治療の情報の提供? いやいや、そんなこと、何の役にも立ちますまい。そんなことをするのは、ただの自己満足に過ぎないでしょう。 では、私に何が出来る? 会いに行くこと? 「先輩に会えるのも最後かもしれませんから会いに来ました」って? 私にはそんなことできません・・・。 ・・・いや、それでもそうした方がいいのか? うーむ・・・。 思うことは、ぐるぐる渦を巻いて、また元の所に戻ってきてしまいます。 先輩の元気な笑顔の写真が添えられた年賀状を思い起こしながら、私は今日一日、何をしていても先輩のことに思いが行ってしまう自分を、抑えられなかったのでした。 私は一体どうすればいいんだろう。
January 9, 2013
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富士五湖から戻って参りやした〜! 今日は例によって富士五湖を周遊し、あちこちで写真撮りまくりの一日でした。途中、河口湖美術館で「第14回富士写真展」とか見たりしたんですけど、やっぱりね、こういうコンクールに作品を出すような人たちの写真って、もう素人とはレベルが違うので、感銘は受けるけど参考にはならないというね。我が父も「デジカメ(=コンデジ)なんかで写真撮ってるようじゃ、ダメだよね・・・」と、しょげておりました。 いやあ、だけど写真の楽しみも一様ではございませんから。一眼レフに一本100万円のレンズつけて写真撮る人がいたっていいし、5万円のコンデジで写真撮って楽しむという手だってあるじゃないの。父上、そうガッカリしなさんな。 でも、富士山ってのは、一刻一刻表情を変えるし、その荘厳さも含め、すごい山だなと思います。 ところで、そんな富士山の偉容とは大分レベルの違う話で恐縮ですが、今回の旅行でいいお土産見つけちゃった。 河口湖周辺で我が家が贔屓にしているレストランに「LYON」というフレンチの店があるのですが、今日の昼、ここで食べたついでに、この店の近くにある「金多留満(きんだるま)」というお菓子屋さんに立ち寄り、富士山の焼き印が押してあるお饅頭を買ったんですよ。一個100円のヤツ。 ところが、家に帰ってからこれを食べてビックリ。実に旨い! 特に皮がしっとりとして、その辺で売っているパサパサの酒饅頭みたいなのとは段違い。さすが明治44年創業の老舗。100年の歴史は伊達じゃない。 ということで、次に河口湖周辺を旅することがあれば、絶対金多留満でお饅頭をしこたま買って帰ろうと、今から計画している私なのであります。 さてさて、昨年末に事前の補講までして稼ぎ出した私の冬休みもこれでおしまい。明日は名古屋に帰ります。翌日はもう会議ですから、お楽しみもこれまで。やれやれ。 まあでも、嫌なことをするからお給料がもらえるのでね。仕方ありませんな。 では、明日からはまた名古屋からのお気楽日記、お楽しみに〜!
January 7, 2013
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さてさて、私の冬休みも残り少なくなって参りまして、今日は冬期最後の親孝行で、両親を富士五湖旅行に連れ出しました。 父が富士さん好きの写真好き、富士山の写真を撮れるなら何回来てもいい、とのたまうので、昨年と代わり映えしませんが、今年もまたこの時期、富士五湖に来てしまったという次第。 で、いつものように山中湖から回って河口湖へ出、両湖の写真を父は撮りまくっておりました。で、私もついでにパチリ。 これ、山中湖からの眺めなんですが、なかなかいいでしょ。ひょっとして、私、写真の才能、あるかしら。 で、定宿にしている「ホテル レジーナ河口湖」にて食事と風呂を楽しんだのですが、ここは食事も風呂もよくて、ついでに部屋も51平米もあって、三人で泊まっても余裕綽々。いい宿を見つけたものでございます。 で、疲れた両親はもう寝てしまったのですが、私はまだゼミ生の卒論指導が残っており、この時間もまだ添削中。やれやれ、せっかくの旅行なのに、気が抜けませんなあ。 とはいえ、明日はまた明日で、この辺を周遊し、父の写真と、母の俳句の句種ゲットのためにひと働きする予定。 ま、日頃名古屋に居て、東京住まいの両親にはなかなか親孝行もできませんので、こういう機会を捉えて大サービスするつもりでございます。 それでは、もう少し、添削をやるかな。皆様にはお休みなさいませ。
January 6, 2013
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今日は神楽坂などという粋な場所にあるシャレオツな料亭に遊んできました。 とは言っても学会の役員会ですから、芸者さんを呼んで、というようなものではなかったのですが、まあ、なかなか面白いこともありました。 全国的な学会ですので、今日お集りの役員さんたちも様々な大学に所属しておられるわけで、こういう親睦を兼ねた会合でそれぞれの大学の様子をうかがうというのも、情報収集の面で勉強になります。 例えば、半期16週(試験期間を含む)の授業回数を確保せよ、という文科省のお達しですが、馬鹿みたいに遵守しているのは私の所属大学くらいなもので、他のところは結構、大人の対応をしているんだ〜、というのも、今日、色々な大学の先生方とお話して判明。なるほどね、うちもそうすりゃ、いいんじゃん? それから、大学の先生って、結構な頻度で「別居婚」をされているんだ〜、というのも判明。夫婦揃って大学で教えていたりすると、都合良く二人同じ地域の大学に勤められるとは限らず、そうなると必然的に別居せざるを得ないというわけ。で、実際に別居婚をされている先生に聞くと、「たまにしか会わないと、喧嘩もしないので、いいですよ〜」ですって。 ふーん。そんなものですかね。私には想像できない。 だけど、今日一番面白かったのは、会長の先生の絶好調ぶりでしたかね。 うちの学会の会長の先生は、普段、穏やかで、人当たりもよく、学会の会議での調整ぶりなども堂に入ったもので、私も日頃から敬愛しておるのですが、今日は親睦会ということで、かなりお酒も召し上がったようで、普段見られない「熱い」お姿を見ることが出来た。 で、たまたま役員の方のお一人が最近、研究書を出され、その本の中で扱ったある作家が、会長先生の学問的守備範囲に入っていたんですな。で、かなりいい気分になられていた会長先生は、その本の著者の先生のところにでーんとやって来られて、「いい本が出たねえ!」とまずはお褒めの言葉をかけられたと。 しかし、そこからはかなり批判的な感想を矢継ぎ早やに繰り出され、著者の先生も防戦一方。もちろん、会長先生はにこやかに、ガハハと大笑しながらの批判なんですが、厳しいことは手厳しい。 だけど、そのお二人のやり取りを聞いていて、私はなかなかいい気分だったのであります。つまりね、ご自身の仕事と学会の仕事で激務をこなされているはずの会長先生が、人から恵送された本をちゃんと読んでいたということ。そして、かなり酩酊されながらも、滔々とその本の内容を批判的に論じていらしたということ。このことが、私にとってはとてもステキなことと思えたのであります。 つまりね、酔ってまで、かなり酔ってまで、文学の話をしたくてしようがない人がここに居るんだ、というね。そのことが、私には嬉しいのよ。そういう人こそ、学会の会長にふさわしいじゃん? で、そのふさわしい人が実際に会長になっているんだから、気持がいいではないですか。 というわけで、今日はなかなか実のある親睦会だったなあと、私は満足しておるのでございます。神楽坂は、やっぱり粋だったね!
January 5, 2013
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今日は朝から姉一家が帰り、甥っ子も自宅に戻り、家内も一足先に名古屋に戻りましたので、釈迦楽家東京本部は両親と私の3人だけになってしまいました。最大で10人、今朝まで8人が一つ屋根の下で暮らしていたのに、それが一挙に3人にまで減ったので、急に寂しくなりました。 正月休みなんてのは、年内の晦日・大晦日のあたりがいいので、年が明けてしまうと、あっという間に時間が過ぎてしまいますなあ・・・。私とて、のんびりしていられるのはあと数日、それもあっという間に終わることでしょう。 さて、家内を送って新横浜まで行った帰り、町田のヨドバシカメラで再びタブレットPCをいじり、acer の ICONIA W510D というタイプが自分にはぴったりと判断。新しい物好きと言われればそれまでですが、こういう買い物も仕事へのモチベーションを上げるためと都合良く解釈することに。 そして帰宅後は、急に話し相手が居なくなったので、一人将棋の本を熟読。さすが羽生さんが書かれた入門書だけに要領よくまとまっていて、自分がいかに将棋の「し」の字も知らないまま無手勝流に指していたかを痛感させられましたね。これを何度も読み返しながら実戦の経験を積めば、私のへぼ将棋も少しは見られるものになるかも。これこれ! ↓【送料無料】羽生善治のみるみる強くなる将棋入門 [ 羽生善治 ]価格:998円(税込、送料別) とはいえ、まだ卒論指導が若干残っているので、そろそろそちらの仕事を片付けますか。 それでは皆様、お休みなさーい!
January 4, 2013
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今日は横浜港北にあるIKEAに行ってきました。情報通のワタクシとしたことが、実はこれがIKEA初見参。 何しろ初見参ですから、IKEAでの買い物の仕組みが分からなかったのですが、要するに最初に黄色くてでかいビニール袋みたいなのを受け取って、手軽に持ち運べるものであれば、買いたい物をじゃんじゃんこの袋にぶち込んで行き、もっと大きいものは、これまた入り口で配っている「買い物リスト」みたいなものに商品番号を記入し、後で商品置き場からそれを探してレジへ持って行くと、そういう具合なんですな。 で、とにかく広大な売り場を矢印に従って経巡りながら、ディスプレイされている商品を見て行くわけですが、これがね、なかなかステキなインテリア・グッズが、ビックリするほど手頃な値段で提供されているのよ。もう、その手のものが大好物の私や家内にとってはウハウハ状態。 でまた、ただ商品を置いてあるだけでなく、例えば「35平米1K・二人暮らしのマンション」みたいなテーマで、各種インテリア・グッズがコーディネートされているので、色々イメージし易いわけですよ。 ってなわけで、結局、今日は我が名古屋の自宅ダイニング用の照明をゲットしたのを始め、私のモバイル・パソコン用アタッシェ・ケース、スカンジナビアン・デザインのクッションにお魚用スパチュラなどをゲット! さらに食糧品では、グースベリーのジャムだとか、エルダーフラワーのシロップ、エルダーフラワーの蒸留酒に、チョコレート、クッキー等々、色々買い込みました。 それからIKEAのもう一つの楽しみは食事。巨大なカフェテリアがありまして、そこでこれまたスカンジナビア〜ンな食事が楽しめるんですな。というわけで、北欧の代表的な料理であるミートボールのリンゴンベリー・ジャム添えだとか、メチャクチャおいしいスモーク・サーモンだとか、ローストビーフだとか、あれこれ頂いて大満足。 本当は、50円で食べられるソフトクリームとか、150円で食べられるホットドック&コーラとか、そういうのにも手を出したかったのですが、その前にお腹が一杯になってしまったので、今回は断念。しかし、次に行ったときはそういうのも狙っちゃいましょう。 かくして、今日は人生初のIKEA体験を堪能した私だったのであります。IKEA、最高! 名古屋にも支店を作ってくれいっ!!
January 3, 2013
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今日は恒例となりました、40年来の親友Eと、相模大野で男二人の新年会をやってきました。もう一人の親友Tは、相変わらず福岡勤務になってしまったので、今年も新年会に参加できず。 で、いつものように居酒屋にしけこんで適当に料理を頼みながら乾杯しつつ、お互いの近況などを報告します。 と、Eのところでは昨年、次男君が結構な大病をしたそうで、色々大変だったとのこと。そんなこととはつゆ知らず、まあ知っていても何が出来たわけでもありませんが・・・。まだ若干、不安が残っているところもあるようなので、予後を大事にしてもらいたいものでございます。 そのこと以外では特に大きな変化はなかったようですが、そうなると二人の口をついて出るのは、お互い、いい年になったよね、ということ。 で、私は「俺は去年、勤続20年の表彰を受けたぜ」というと、奴は「俺は勤続25年表彰だ」と。大学院分、奴の方が勤続年数が長いわけですな。で、「それで、そっちはどんな特典があるの?」というと、10日間連続の休暇と金一封20万円だったとのこと。えーーーー! 私なんぞ、3日間の休暇と金一封1万円だぞ! 大分差があるじゃないの?! で、さらに奴の方は社長さんのおごりで豪華会食もある予定だったそうで(実際には、東北大震災の影響でそれはなくなったそうですが)。そこへ行くと、うちなんかただ記念写真撮っておしまい、飯のひとつも出やしない・・・(もちろん、私はそんなケチな表彰式なんか出席しませんでしたが)。 ま、トップに立つものの器の大きさの差が、こういうところに出るんだよなあ・・・。 で、「いい歳になった」の話の向かう先は、どうしても「最近の若い連中は・・・」というところに落ち着くわけで、最近の若い連中は礼儀を知らねえ、気も利かねえ、打たれ弱ええ、使えねえ、いらねえ、と、中年男二人、若い連中のいないところで大いに気を吐いたのでございます。 で、二人いい気分になったところで、今日の会合はお開き。40年の長い付き合いだ、もう親友を通り越して兄弟だ、今年も一年、いい友だちでいような!と堅い握手をして、別れてきました。 やっぱり子供の時からの友だちって、いいよね! で、帰りがけ、大野のビックカメラに立ち寄ってタブレット型PCを物色、SONY の 「VAIO DUO 11」の実物を見て、こんなにでかくて重いのか!と驚き、やっぱり今回はASUS か acer のタブレットにしようと決意。これも今日の収穫でありました。 というわけで、「忙中閑あり」ならぬ、「閑中閑あり」でしたけど、今日は親友とともに楽しい一日を過ごした私だったのでしたとさ。今日も、いい日だ!Acer 10.1インチ タブレットPC Windows8搭載 ICONIA W5 (キーボードドック同梱) ICONIA-W510D ...価格:65,800円(税込、送料別)日本全国送料無料!更に代引き手数料無料!ASUS 11.6型タブレットPC「ASUS VivoTab」 TF810−...価格:79,800円(税込、送料込)
January 2, 2013
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明けまして、おめでとうございます。本ブログご愛読の方々だけに、幸福が訪れますように! それはさておき、今日のお節、私の自信作の黒豆は、例年通り好評をもって迎えられました。苦労した甲斐があったというものでございます。 で、食後、これまた吉例に従いまして、元日の「お買い物初め」と称し、新百合ケ丘でショッピング。私も春用にニットソーの軽いカーディガンを買っちゃった。実際に着られるのはまだ先ですが、正月に春物を買うと、何だかそれだけで春を呼び寄せられそうな気がします。 それから今日、もう一つ嬉しかったのは、私のゼミのOBの I 君からメールがあり、新年の挨拶と共に、愛知県内の某高等学校の社会科の先生として就職することが決まったという報告があったこと。彼は大学院卒業後、非常勤講師で食いつないでいたのですが、今回、安定した就職先を得られたということは実に喜ばしい。私としても一安心でございます。こういう嬉しいニュースが新春から飛び込んでくるというのは、人ごとながら幸先がいいですな。 ということで、特に何があったわけではなかったですが、今日は元日らしい、ほのかに嬉しい一日となったのでした。
January 1, 2013
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