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「磯らぎ」の食器 posted by (C)solar08前回でお話しした日本旅行の最後の二晩は、博多で「お刺身の食べだめ」をすることにしました。といっても、どういうお店がおいしいのか、よそ者の私にはわからないので、手っ取り早く博多駅ビル(シティアミュプラザ)の9、10階、シティダイニングくうてんを見て回りました。日本に行くたびに感激しますが、日本って本当に多様なお料理が食べられるんですねえ。あれこれ迷った挙げ句(お刺身や和食の店があまりなかった)、おいしそうで、しかもお値段がリーズナブルに思えた海鮮丼のお店に決めました。これが大当たり、あまりにおいしくて、次の晩もここで夕食をとりました。天神とか中州にも出かけて歩き回ったのに、食事は駅ビルでとったなんて、あきれられるかもしれませんが、土地のことをよく知らない旅行者の選択はどうしてもこうなりがちです。このお店ではお食事がおいしかっただけでなく、テーブルに置かれた醤油さし(関西風の醤油と関東風の醤油の2種類)、塩入れ、楊枝入れのセットにも目が行きました。実は今回の旅では、大学時代の友人ご夫婦に福岡近辺の各所をご案内いただいて、有田市の焼き物も半日かけて、詳しく見学することができました。有田はさすがにステキな食器がいっぱい。目の保養になります。ちょっとした食器は少しだけ買ったのですが、財布とスーツケースの容量の関係で、欲しいものを買えたわけではありません。「有田でもこういう小物を探せばよかったー」と後悔してもあとの祭り。ところで、日本に出かけたときに、必ず寄るのが百円均一ショップです。今回も、旅の最終日は博多内のショップに行きました。100均ショップに入ると、毎回、BFも私も理性を失います。買いたいものがいっぱい。こういう衝動、100均ショップの存在が日常的になっている、日本在住の方には不思議かもしれませんね、ドイツにも1ユーロショップはあるのですが、見た目も質が粗悪な商品ばかりで、買いたい、使いたいと思うようなものは売られていませんから、入ることもありません。日本の百均ショップは、商品を魅力的にする技量にすぐれていること、商品の種類の豊富さに感心します。もちろん、この安さの裏には、フェアでないトレード、安賃金で働かされている南アジアその他の国の労働者など、いけないことがたくさんあるはずとは思いつつも、目の前の魅惑に負けてしまいます。そして、博多の百円均一ショップで見つけたのが、小さな醤油入れなどの小物。「磯らぎ」のとは質も大きさも柄も違いますが、100均ショップで催眠術をかけられたような状態になっている私は、「これを代用にしよう」とつい買ってしまいました。100円均一ショップの食器 posted by (C)solar08下の板は、ケヤキ製の工芸作品、背景の花瓶は、粗大ゴミから拾ってきたもの。タイルはガレージセールで一枚50セントで買ったもの。食器は壊れないように梱包するせいで、とても場所をとります。もう手荷物は限界に達しました。よたよたしながらスーツケースを引きずり、大きなバッグを抱えてやっとのことで我が家に戻りました。そしてワクワクして100均ショップでの「獲物」を開けてみたら、これらの小物には「made in china」というラベルがついていました。どうして買う時には気がつかなかったんだろう。そうですよね、小さいとは言え食器に一個百円の値段がつくには日本製のはずはないわよね。中国製でも安すぎると言えます。気をとりなおして、これらの四つの食器を、10年以上前に宮崎の駅構内で行なわれた工芸展示即売会である作家さん(お名前を失念しました)からいただいたケヤキの下敷き(と呼ぶのでしょうか)に並べました。ケヤキのおかげで、ちょっとグレードアップされたでしょう?それもそのはず、このケヤキの下敷きはただの板きれではなくて、入念に彫りが入れられ、やすりがかけられた工芸作品なのです。作品の上に100均ショップの品を置くのは申し訳ないのですが、こうやって使うことで、工芸作品も生活の中に活かされるということで、お許しいただきましょう。今回は100均ショップでは、これら以外には名前ペン(これが便利で必ず買います)と、「鯉のぼり」を買っただけです。ミニとは言え、鯉のぼりが100円だなんて!100均一ショップはこれだから、面白いんだよなあ。
2014/04/27
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ずいぶん長くごぶさたしてしまいました。二週間ほど、日本に出かけていました。フライブルクの姉妹都市、愛媛県松山市で姉妹都市25周年記念の催しがあり、環境フォーラムに呼んでいただいたのです。ある一日、松山市近くの港町、三津浜に出かけてみました。三津浜という町の存在を知ったのは、パンのブログでなっちゃんという方が2011年に三津浜でN's Kitchen & Laboというパンのお店を開かれたことを知って、ときどきなっちゃんのブログを読み逃げしていたから。コメントとかメールを差し上げたこともなくて、ただただ一方的にこちらがお店のことを知っているだけで、なっちゃんは私のブログもご存じないはず。そういう方のところに、前置きもなく出かけて行くのはストーカーみたいですけど、お店や、町のみなさんが町の活性化に向けて、三津浜クリエーターズというネットワークを作り、いろいろなイベントを実践しているという町を見たかったのです。平日だから、なっちゃんのお店が開いていないのも承知で、出かけました。三津の駅をおりて商店街に入ると、そこは静かな町並み。ほとんどのお店のシャッターは閉まっています。それでも、寂しいという雰囲気ではなくて、静かで落ちついて雰囲気がほわっとしています。入ってすぐの右手にある小さなお店からおじさんが出てきて、私たちを見ると、「この店は高いけど、ウマいよ」と包みをかかげて言いました。「お、竹輪のお店だ。入ってみよ」とさっそく入りました。お店には、ずらりとじゃこ天とかゴボウ天など、天ぷらというよりもさつま揚げに近い揚げ物が並んでいます。一つ、100円。「え、どこが高いの」。やさしい奥様(?)に「さっきのおじさん、高いけどおいしいって言ってましたけど」と言ったら、「あら、高いなんて」と苦笑されました。目移りするほど、いろいろある揚げ物から、まずはじゃこ天をその場でいただきました(立ったまま買いたてにかぶりついた)。そのおいしいこと。「もっと食べよ」と、結局一人3個ずつ食べてしまいました。ドイツ人のBFも、ムシャムシャぱくぱく。奥様らしき方に「家で魚をすってさつま揚げを作ろうとしても、繊維が残ってしまってうまく行かないんです。なぜなんでしょう」と話したら、奥様はすぐに調理場にいらして、ご主人(?)にお伝えくださり、今度はご主人が出てきてくださいました。「家ですり身を作るのはむずかしいかもしれません。魚ごとに処理の仕方も違うから」と詳しく処理法を丁寧に説明してくださいます。あらあら、そんなに手のかかる作業だとは知りませんでした。心と手間をかけて作られている、こんなにおいしいじゃこ天を1個100円でいただいてしまえるなんて、なんと幸せでしょう。なっチャンのお店はどこですか、と聞いたら、「すぐ先の左側、でも今日はなっちゃんは東京に出かけているよ」と。ご近所さんたちが、こうやってお互いのことを知っているというのも、商店街の方々のコミュニケーションを感じさせます。「おいしかったねえ」と言い合いながら、お店を後にしました。ネットで後から知りましたが、お店の名前は「練や正雪」さんです。なっちゃんのお店のシャッターを通りすぎて、歩いていくと、右側のお店の前にテーブルとベンチが置かれ、ドアの右にはミカンやはっさくなどが並んでいました。柑橘類を見ると、すぐに食べたくなるBFはもう、手を出しています。お店のドアは閉まっているので、買えるのかどうかもわかりません。で、ドアをおそるおそる開けて入ってみると、大きなテーブルと椅子、カウンターが見えます。どうやらカフェらしい。カウンターの向こうに若い男性がいらっしゃいました。「外のみかん、買えますか?あ、それとコーヒー飲めますか? 外のテーブルで」とお願いすると、「どうぞ、どうぞ」と快いお返事。BFがみかんや伊予かんを選んでいる間に、お店の中からコーヒー豆を挽く音が聞こえてきます。うーん、注文受けてから豆を手で挽くんだー。BFがベンチにすわって、ミカンをむさぼって「食って」いる内に、おいしいコーヒーが出されました。私はどうして三津浜、松山に来たのかを説明するのを皮切りに、お店のご主人とお話がすすみました。三津浜の活性化、クリエーターズなどを中心として、全国からアーティストが集まってくれること、商店街の問題、どこでも見られる小都市の市街地の空洞化の問題(ドイツにもあります)、政治への無関心はどこから来るのかなど、意見を交換できて、本当に楽しく勉強になるひと時をもつことができました。私がご主人と話している間に、BFは1キロの柑橘類を平らげてしまいました。そしたら、ご主人は「ミカンはプレゼントです、お代はコーヒーだけで結構ですと」とおっしゃいます。申し訳なく、ありがたい気持ちで、今度はちゃんと払って、ミカンを買わせていただきました。この伊予かんなどの柑橘類はご主人の故郷の島のものだそうです。ちなみに、このすてきなカフェの名は「田中戸」さん。これもあとでネットで知ったことですが。この後、三津浜港の目の前に見える興居島(ごごじま)に行きたくなって、三津駅に戻り、高浜という駅まで電車に載って、そこからフェリーで島に渡りましたよ。なんだか「瀬戸の花嫁」という歌を思い出しました(古いね、みなさん知らないでしょう)。フェリーでたどり着いたのは由良という港。由良から、海沿いの道路を1時間ほど、泊という港までのんびりと歩きました。とってもすてきな散歩。海はきれい、山は緑、夏みかんなどの畑が続きます。人の姿はほとんどありません。ここもきっと、過疎化が進んでいるのでしょうが、それだけに静かで落ちついていて、自然に包まれながら、心穏やかに過ごせるような環境です。この散歩は本当に楽しかった。泊からはモーターボートのような高速船でさっと高浜に戻りました。後からブログで知ったのですが、なっちゃんさんは、この島のご出身なのですね。これまで、三津浜も興居島も知らなかった私ですが、パン焼き・ブログを通じてこんなにすてきな場所と知り合えたのは、とても幸せでした。なっちゃんさん、ありがとうございます。この週末(昨日まで)にはまた三津浜でイベントが開かれたようです。イベントとタイミングが合わなかったのは、残念。今回の旅行にはカメラを持参しなかった(重い)ので、写真がなくてすみません。
2014/04/21
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