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俳人の金子兜太(とうた)が亡くなった。98歳というから大往生といえよう。ついこの間時事通信はこの人の死去を伝え、誤報として詫びたが、その頃からいつ亡くなっても不思議ではないくらい、死線をさ迷っていたのかもしれない。朝日新聞はこの俳人を「安倍首相嫌い、戦争反対の政治姿勢を強く持っていた」と書いているが、それではこの豪放らいらくで、人を笑わせるのが好きな俳人の真髄を紹介したことにならないのではないか? たしかに朝日俳壇の選者だったので、朝日社内で記者たちと話しているときには、そういう話も出たのだろう。だが「アベ政治を許さない」という揮毫をふるった、というのでは、つまらない俳人に堕ちた気がする。むしろ兜太先生の紹介では、他紙のほうが真実の顔を伝えているのではないか?私の友人に、大衆文芸研究の尾崎秀樹(ほつき)という評論家がいた。兄の秀実(ほつみ)は戦時中、ゾルゲスパイ事件に連座したという理由で処刑されたが、彼はその真相を知るべく、半生を捧げたといっていいだろう。この尾崎秀樹は金子兜太先生と親しかったようで、私によく話を聞かせてくれた。あるとき「これは誰にもいうなよ」と、兜太先生がマッチ棒の燃えカスで紙片に描いたと思われる小さな女性ヌード画を2枚、見せてくれたのだ。「これはおれの宝物だ」と彼は笑い、すぐ箪笥の抽出しにしまった。私には兜太先生というと、このエピソードと「おおかみに蛍が一つ付いていた」の野太い句しか思い出せない。いや、この2つの話こそが「金子兜太先生だ」と、私は思っているのだが。★・★・★・★・★・★・★・★・★・★・★「きずな祭り2018」3月4日(日)開催!★・★・★・★・★・★・★・★・★・★・★☆ 櫻井秀勲 音声コラム『文壇爺の文豪日記』☆櫻井秀勲の《「自分史」を創ろう!》早稲田運命学研究会男と女の深層心理学講座櫻井秀勲Facebook
2018/02/23
きずな出版もしあわせなことに5周年を迎えることになった。私自身も82歳のスタートから87歳の今日まで社業に専念してきたが、何歳になっても、新しい本が出版されるのはうれしい。それも新しい著者が出てくれると、この人は伸びてくれるだろうかと、自分の子どものように心配してしまう。予想通りというか、予想以上に伸びてくれると、実にうれしいものなのだ。私は編集長時代の若い頃から「感情浴」というものを大切にしてきた。「銀座の水で3日顔を洗うと、りっぱなホステスになれる」という言葉があるが、一流になるには、りっぱな先生について勉強するより、その先生やママの許でお風呂の用意をするくらいのほうが、早く一人前になれるものだ。若くして亡くなってしまったが、直木賞受賞の船戸与一という作家がいた。彼は私の創刊した「微笑」という雑誌の編集者だったが、作家の仲間に転身していったのだ。つまり作り手から書き手の雰囲気に身を浸したことになる。これによって直木賞をはじめ、吉川英治文学賞、山本周五郎賞、日本推理協会賞など、次々と受賞していった。これも感情浴がプラスに働いたからではないかと思うのだが、どんな仕事の人、どんな職業の人でも、この感情浴というお風呂に一度はどっぷり浸かってみるといいだろう。この3月4日はきずな出版の5周年記念日に当たる。六本木の国際文化会館に大勢の著者の方々をお招きして、第1部の講演会、第2部の夜のパーティとつづくが、一般参加者にも少しだけ枠がつくられている。こういうチャンスはめったにないだけに、作家たちの感情浴に浸りたいという方は、早いうちに申し込んでみてはどうか? もしかすると、著書を持参すればサインもいただけるかもしれない。もちろん私の最新刊『寝たら死ぬ! 頭が死ぬ!』をご持参くだされば、喜んでサインさせていただく。★「きずな祭り2018」3月4日(日)開催!★☆ 櫻井秀勲 音声コラム『文壇爺の文豪日記』☆櫻井秀勲の《「自分史」を創ろう!》早稲田運命学研究会男と女の深層心理学講座櫻井秀勲Facebook
2018/02/16
この2月24、25日頃に全国の書店で発売になる『寝たら死ぬ! 頭が死ぬ!』という私の新刊紹介をフェイスブックに上げたところ、驚くほど盛り上がっている。もしかしたらベストセラーになるかも(笑)と、期待が大きくなってしまったが、もともとは自分史を残すつもりだった。というのも、これほど若い頃から寝ない男は珍しいのではないか、と我ながら感心していたからなのだ。それでいて87歳の今日まで、大きな病気にもかからず、それほど風邪も引かず、頭も正常なのだ。もっとも忘れっぽくなっている一面があるが、それは認知症とは関係ないといわれている。実際、この年でもまだ午前3時まで起きて仕事をしているのだから、珍獣タンミン(短眠)といっていいかもしれない。いわば今回の本は「珍獣タンミンの自分史」といえる。自分史というと「私はそんな大げさな自叙伝を書くほどの人間ではない」という人もいるが、そうではなく、自分の生活史、あるいは体験史をまとめていけばいいのだ。長く書くか、短く書くかはその人の自由だし、全半生を書くか、一部だけ書くかも、その人の生き方で決めればいい。それに1冊だけでなく、何冊書いてもいいだろう。ともかく自分がこの世に生きたしるしを綴っておいて、損はなにもない。それこそ私のように短眠の自分史を書けば、本にもなるし、もしかして世のためになるかもしれない。そういった楽しみもあるだけに、この際、私の書斎で本物の作家になったつもりで勉強し、書いてみよう。もしかすると、急に文章も発想も上達するかもしれない。櫻井秀勲の《「自分史」を創ろう!》*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。今年も開催!3月4日(日)「きずな祭り2018」*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。 今年きずな出版は、創業5年になります。皆様への日頃の感謝をこめて、毎年開催している「きずな祭り」ですが、本年も、創業記念日である3月4日に開催します!5周年を迎える本年のテーマは、「新しいステージに向かって」です。更なる高みを目指して邁進すべく、素敵な催しを予定しております☆現在「きずな倶楽部」会員の方は、【第1部の講演会に無料ご招待&第2部参加費50%オフ!】ぜひご参加ください♪*「きずな祭り2018」詳細・お申込み*・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥「きずな祭り2018」プログラム・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥~第1部 講演会~・大野靖之 mini LIVE・望月俊孝「癒しの力」・井上裕之「超・集中状態」・ジョン・キム「群れから離れよう」・岡崎かつひろ「自分を安売りするのはやめなさい」・櫻井秀勲「寝たら死ぬ! 頭が死ぬ!」※敬称略~第2部 絆の宴パーティー~ 【開催日時】2017年3月4日(日)開場:午後1時00分開演:午後1時30分※第1部 講演会午後1時30分~5時00分※第2部 絆の宴パーティー午後5時15分~8時00分【会場】国際文化会館(東京都港区六本木5‐11‐16)**************************************** ☆ 櫻井秀勲 音声コラム『文壇爺の文豪日記』☆早稲田運命学研究会男と女の深層心理学講座櫻井秀勲Facebook
2018/02/09
こういわれると「本当に本当か?」と疑う人も多そうだが、日本一の偏差値を誇る東大理三の学生はほとんど医学部に進む。ところがこの東大医学部の学生たちの医師国家試験合格率は、2013年以後の平均が全大学医学部中ワースト5位なのだ! 東大に次ぐ京大医学部生も、この5年間ワースト20位をうろうろしているという。全国の医学部は約80もあるのだが、その中で憧れの東大医学部を卒業しても、医師になれないというのだからショックだろう。考えられる理由は3つ。1つは国家試験の出題傾向と異なる勉強をしているのではないか? もう1つは偏差値は医師とは関係ないのではないか? もう1つ加えるとしたら、テレビのクイズ王になる東大王など、医師になる知識と関係ない、ムダな知識をもっている学生がふえているのではないか?これは中原英臣(山野医療専門学校副校長)さんの考え方なのだが、たしかにそう思える。それにしても東大医学部の合格率が、山梨大学や香川大学、群馬大学より劣っているのはさびしい。それも現役では落ちるので、浪人して翌年受ける既卒が多いというのだから、現役時代に何をしているのだろう?もう一説には、特に東大理三は金持ちや経営者の子弟が圧倒的に多いので、入学したあとは、のんびりしてしまうという説もあるが、それだったら慶応大学のほうが、もっとその傾向が強くていいはずだが、慶応は常に上位をキープしている。いろいろな意見があるが、しかし東大医学部卒は最高の名刺代わりになるだけに、もう少し上位に来てもいいのではないか? ワースト5位では外国の大学でもバカにされてしまいそうだ。★「きずな祭り2018」開催!★☆ 櫻井秀勲 音声コラム『文壇爺の文豪日記』☆ 櫻井秀勲の《「自分史」を創ろう!》 2月17日(土)開講!早稲田運命学研究会男と女の深層心理学講座櫻井秀勲Facebook
2018/02/01
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