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2015.04.10
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カテゴリ: 歴史箱
それまで争っていた部族同士が和睦し統一王朝を樹立するーーーそのためになくてはならないのが政略結婚というツールだったわけです。
そういった異なる部族同士の融合は、何本もの異なる糸を紡いで一枚の織物を完成させる機織りにも似ていますね。

出雲、日向、大和のおける三部族融和の話は、『古事記』でも示唆されています。
崇神天皇記で「三輪山の大物主」の逸話が紹介されているんですが、まさにその物語が三部族融和の比喩に思われます。

それによると、スエツミミの娘イクタマヨリビメがある男の通い婚(いわゆる夜這いですね)によって妊娠します。両親は「夫もいないのにどうして身ごもったのか」と娘を問い詰めます。娘は「名も知らぬ立派な男が夜這いに来て、いつしか身ごもりました」と正直に答えます。

両親としては、そんな名前もわからない男の子供を産ませるわけにはいきませんね。一計を案じて、娘に次にその男がやってきたら、その男の着物の裾に糸巻に巻いた麻糸を針で縫い付けなさいと命じます。男が夜明け前に人知れず帰っても、麻糸をたどりさえすれば、どこから来たのかわかると考えたわけです。

娘はその通り実行しました。そして翌朝、男の袖に付けた麻糸がどうなったかを見ます。すると、なんと麻糸は扉のカギ穴を通って外に出ていたというんですね。糸巻を確認すると、糸巻に残っている麻糸はわずか三輪(つまり三回り分)だけでした。そこで家人らは外に出て、その麻糸をたどっていきます。その行き着いた先が三輪山の神の社であったため、三輪の大物主であることがわかったというわけです。

三つの輪が残ったので三輪山(美和山)とは、非常にシンボリックです。三つの和、三部族の和合と読めますね。

では実際に、この三輪山の大物主が誰であったかを検証してみましょう。

そして、もう一つの可能性は出雲のコトシロヌシの息子コモリ、つまりツミハの父です。実際『ホツマツタヱ』では、コモリは大物主の称号をもっており、スエツミの娘イクタマヨリヒメを正妃にしていますから、『古事記』の記述と合致します。

ただし、『古事記』ではイクタマヨリヒメからクシミカタが生まれたことになっていますが、『ホツマツタヱ』ではツミハとセヤダタラヒメの間に後に大物主となるクシミカタマが生まれたことになっています。クシミカタとクシミカタマは名前が似ていますよね。もしこれが同一人物であるならば、『古事記』編纂者は出雲のコトシロヌシとその子コモリ、その孫ツミハの三代を一緒くたにして、事代主とか大物主と呼んだ可能性が濃厚となるんですね。面倒くさいから三代を一人にしたのではなく、オオナムヂの子である出雲のコトシロヌシの系図を隠すためです。

それでも『古事記』編纂者は、隠された系図を解くヒントをちゃんと記していたのかもしれません。出雲のコトシロヌシのことを八重事代主と書いていましたよね。最初、コトシロヌシが8人いるのかと考えましたが、『ホツマツタヱ』が伝える系図を見て八重の意味に思い当りました。出雲族の歴代の「大物主」と「事代主」を数えるとちょうど8人になるんです。その8人とは、オオナムヂ、クシヒコ、コモリ、ツミハ、フキネ、クシミカタマ、アタツクシネです。7人しかいないじゃないか、と思われるかもしれませんが、クシヒコは大物主と事代主の両方を務めたからです。事代主が2代、大物主が6代。つまり7人8代の大物主と事代主をひっくるめて「事代主」とか「大物主」と記すことにしたよ、という意味を込めたのではないかと私は見ます。そうだとしたら、かなりいい加減で大雑把ですね。

それはそれとして、「三輪山の大物主」が三部族の和合の象徴だという話に戻りましょう。
記紀編纂者にとっては、それがコモリであれ、ツミハであれ、出雲のコトシロヌシ(クシヒコ)の直系でありさえすれば、細部はあまり関係ないんです。クシヒコはオオナムヂと宗像三女神の一人タキツの間に生まれた子です。つまり、日向族の女王アマテラスと出雲族の王スサノオと、古代ユダヤ人とみられるオオナムヂの直系です。私が思うには、古代ユダヤ人は統一王朝を作るにあたり、多大な貢献をしています。「天孫降臨」の際、窮地に陥った日向族を助けたのも、古代ユダヤ人と思われるサルタヒコでしたよね。三輪山は、この三部族の和合を象徴している可能性が極めて高いと思われます。

また三輪山の神は間違いなくニギハヤヒことオオトシでもありますから、スエツミミやミゾクヒミミらを介してニギハヤヒとナガスネヒコ一族の血統も受け継いでいることを確認したうえで、神武の皇后にイスズヒメが選ばれたのだと私は考えています。
(続く)





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最終更新日  2015.04.10 12:13:34
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