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本日はこちら「リズン2 :ダークウォーター」のレビューです。
原題ではWatersとなっていて、「うん? waterにsって付くの? 黒幕が水の邪神みたいなものだから、それらの軍団、みたいな意味かな」と思って調べてみたら、waterの複数形にはsが普通につくようです。
その場合、「海域」という意味が生じるので、「闇の海域」が副題として最適でしょうね。
てことは訳も「リズン2 :ダークウォーターズ」じゃないとダメなのか。
閑話休題。さて、本作ですがぶっちゃけクソゲーです。ですが、私の愛するB級洋RPGであり、愛すべきクソゲーです。これから暑い季節、青い海と白い砂浜、灼熱の太陽と目に眩しい緑は、開放感とのんびりした雰囲気があってなかなか良かったんですけどね。
まず、本作で一番気を付けるべき点はFPS(フレームレート)が非常に不安定な点です。
常時カクカクしていて、読み込みが追い付かなくて右スティックを倒してもその方向になかなかカメラが向いてくれない、なんてこともザラです。
初めD5設定でプレイしていたのですが、降り注ぐ太陽の光が膨大な植物の緑に反射して、それはそれで綺麗なんですが目が痛く……。カックカクなのでしまいには気分が悪くなってしまいました。
その後D4設定に落としたことで、気分が悪くなる頻度も下がりましたが要注意なのは相変わらずです。というか見た目には変化がないし、カクカクも変わらないので効果があったのかはイマイチわかりませんでした。
ですので本作は私のように海外RPGに目がなく、多少の不便を愛でカバーできるような変態でないと、ちょっと醍醐味を見つける前にディスクを叩き割って布団に寝込むことになりそうです。
さて、本作の中身に関してですが、やはり洋RPGの常で不親切な部分がたくさんあります。
地図は手に入れて初めて表示できるようになるので、「なんだこれは、ダークソウルのような脳内マッピング必須か!」と慌てないようにしましょう(慌てました)。序盤で訪れる二、三の大陸が、なかなか道が複雑で、地図がないとかなり迷います。
審問団ルートを取ると、中盤あたりから双筒式銃を手に出来ますが、これらの銃は、RTを半押しすることで1発ずつ、強く押し込むことで2発同時に撃つことができます。弾が残っている状態でリロードするには、銃を構えたままXボタンを押せばいいです。
また、銃にベヨネットが付いている場合は、Xボタンのタップと長押しで攻撃方法が変わり、長押しの突撃は「剣の強攻撃(X長押し)」を覚えていなくても使用できます。
あ、あと重要な点として、追加実績のある二つのDLCが既に停止していました。最大実績は1000/1100でコンプはできません。
それから実績に関してですが、実績wikiの解説によると「全データでの累計」という表記がちょっと混乱させられたのですが、実際コンプしてみての実感としてはよくある、プロフィールデータの上書き、が正しいと思います。実績wikiのリズン海外版での説明や、マスエフェクトの実績タイプのように、行動した時点でプロフィールに直接上書きされていると思われます(敵を倒した時など一瞬画面が止まって、私の本体はカリカリ言います)。
実際、財宝掘りなどはX印の前でセーブ、掘り起こしたらセーブせずにロード、また掘り起こすの繰り返しで解除できました。
なので、本作最難関(根気的に)のビッグハンターなども、敵の多い剣海岸などで掃除を始める前にセーブしておき、大陸内を一掃したらセーブせずにロードしなおすというのも手でしょう。
まぁ、敵が多いと言っても一戦ごとの敵の量がせいぜい1、2匹程度なので、ラスボスの雑魚無限召喚とどっこいどっこいな気がしますけど。
こっちの方がはるかに気が楽なのは間違いないです(笑)
そして、この仕様のため、「大富豪」に関してはあっという間に解除できるかもしれません。
本作には「買戻し」のシステムが備わっており、売った時と同じ値段で買い戻すことがきるのですが、いちいち売ったらセーブしてロードなんて面倒なことしなくても、その場で、全部売る→全部買い戻す→また全部売る、でカウントは増えていくはずです。
というのもこれに気づいたのは作業も最終段階で、「できるかも?」と気づいて試してみたらもう解除されてしまったので、この方法が可能かどうか、イマイチ実感がわかなかったからです。たぶんイケる!(無責任)
さてさて、なんだかレビューというより攻略っぽくなってしまいましたが、最後に本作のストーリー分岐についてお話します。
本作を気に入ってもらえたのなら、ストーリー中盤で派生する二つの分岐を是非、どちらも攻略して欲しいですね。
審問団ルートはマスケット銃ルートととも呼べ、審問団の味方に付くことで強力なマスケット銃を手に入れ、これに関する強力なスキルを習得できるようになります。逆に言えばこちらのルートをとらなければ、銃のスキルはピストルの扱いだけしか教えてもらえず、マスケット銃とショットガンにフォーカスしたタレントはまったく教えてもらえません。
こちらのルートはいわば王道のようなもので、冒険、および攻略に有用なルートとなります。まぁ、銃が圧倒的に強いゲームで、他の武器の存在意義すら不確かになるほどですから、初見なら迷わずこちらを選ぶことでしょう。
ただし、私としてはブードゥールートも別の意味で非常に楽しかったです。こちらは読んで字のごとくブードゥー魔術を究めていくルートで、最序盤に亡者の島へ渡り、クエストをクリアしておくと、常時三人での冒険が可能になります(普通は自分+仲間の計二人が限界)。
対人(対NPC)に関してはパリィやカウンターなど駆け引きが豊富で剣と銃の耐性ステータスまであるのに、戦うのはモンスターばかり。モンスターの攻撃は防げないし(確実にダメージをもらう)、こちらは被弾すればほぼ確実にひるみます。近接ビルドだと近づいてX連打するだけのお仕事になったり、敵の連続攻撃で為す術もなく(マジで)体力を削られたり……。
ようするに、本作は「銃ゲー」であるともに「多勢は正義」でもありますので、仲間が一人増えるのはかなり心強いです。
でもって呼び出したこの仲間(亡霊)なんですが、他の仲間たちと同じように特定のイベントで所感を述べたりするので、戦闘面だけでなくストーリー面でもちゃんとキャラ立ちしてくれます。
こちらのルートはどちらかというとお遊びルートな感じで、「な!? お前、死んだはずじゃ?」とか、遊び半分で仲間の亡霊を使って人を怖がらせる選択肢などもあって、ちょっとこのゲーム見直しました。
極めつけは、本作の(隠れた)もう一つの魅力ともいうべき「乗り移り」です。
ブードゥールートに入り、特定のクエストにて特定のアイテムを集めると、特定の人物に乗り移るための人形を制作することができるようになります。そのため、自由に乗り移ることはできないのですが、特定の人物に乗り移ったあとは、(制限範囲はありますが)その人物を自由に操ることができるようになり、NPC達との会話も専用のものになります。
これが本当に、文字通り腹を抱えて笑えるものがあり、是非ともこちらのルートも試してほしいと思った所以です。
一例をあげますと、
自分「貴様! 海賊だな! こんなところで何をしている!」
仲間「え? あ、いや、何もしてませんよ! 本当ですよ(しどろもどろ)」
自分「ははは、引っかかったな、俺だよ」
仲間「ふ、ふざけんな馬鹿(汗)! くだらないことしてないで早く仕事にかかれ」
などの、お茶目な1シーンが見られるんですよね。とある人物に乗り移って重要会議に侵入し、爆弾発言をして場を乱せた時は大笑いしました。
総評、ゲームとしてはやや劣り、ストーリーに関してもシリアスなメインストーリー部分はよくある路傍の石、目玉である「海賊」に関しても、たとえば「ワンピース」世界の海賊は大分現実の海賊像とはイメージが離れているように、この世界独自の生き物、のような捉え方で、かなりデフォルメされた海賊「風」ファンタジーでした。
(海賊もの、と聞いて連想されるキーワード、「ラム酒」「海賊船」「呪い」「原住民」「裏切り」「財宝」etc.全部備わっているので、そういう意味では王道ファンタジーでもありました)
日によって天気は変わるのですが、雷雨だと見難い、というより見えない、というレベルで暗くなります。
探索する場所はどこも変わらずジャングルで、これ自体は非常に綺麗で開放感があるのですが、その中を実際に歩くとなると心理的にも体調的にも(笑)辛い部分があります。
決して褒められた出来ではなく、技術力も低いと感じましたが、なんというか典型的なB級洋ゲー、嫌いにはなれませんでした。
P.S.
あと解除作業の途中で気づいたのですが、剣も育てれば十分に強いです。銃だと無被弾など安全ですが、殲滅速度は剣の方が早いし、また頑強もきちんと育てると回復いらずでやっぱり強いです。
ブードゥーは……、召喚以外一度も使わなかったので(笑)
狡猾はいわずもがな、どんなビルドであろうと真っ先にカンストさせてもいいくらい重要です。
あ、そうそう。
よくあるオープンワールドゲーのように犯罪を犯すと目撃した人に攻撃されるのですが、返り討ちにしてしまっても何の問題もありません(笑)
むしろ貴重な栄光値をもらえるので、できれば全員一度は締めて回りたいところ。ただし、一度栄光値もぎ取った相手からは再度もらえません。
ちなみにふるぼっこにしてやると「嫌悪」となり、しばらく相手してくれなくなりますが、1分程度で機嫌を直してくれます。その後は何事もなかったかのようにフレンドリー。これによるカルマの増減などもちろんありませんし、クエストフラグにもまったく関与しません。とりあえず孤立してる人間がいたら挨拶してやりましょう。
忍び足でこそこそし、見つかったら一目散に逃げたりロードしたりしてた自分が懐かしい……(笑)