2014年09月10日
中国の旅13
ふらっと入った西安の食堂。そこには、客がチラホラいたが、日本人の自分が目立つほどではなかった。メニューの漢字にも慣れていたので、牛肉炒めと包子(肉まん)を頼んだ。店員が包子はないと説明しているみたいだが、田舎訛りなのか全く聞き取れない。お互いに困っていると、厨房に肉炒めの注文をして、女性は店から出て行ってしまった。座って待っていると、肉炒めは出来て違う人が持ってきてくれたが、肉まんがこない。
そうしたら、女性店員が肉まんを持って帰ってきた。走ったらしく息が切れている。そして、お皿に肉まんをおいて、どうぞ☆と笑顔で置いてくれた^ ^
その瞬間、肉まんの売っている所まで走って買いに行ってくれたのが分かり、ありがとう!と言った。その店は土木作業員専用みたいで、お昼になった所からヘルメットを被った職人ばかりになった。食べ終わった自分は、女性店員の優しさに、お金を多く払って帰ろうとした。自分が理解出来なかった事に悔しくて腹もたった。しかし、女性店員は肉まんの料金も取らずに肉炒めだけのお金を取り、あとは戻してきた。こんな純粋な子に合ったのは中国に来てから初めてだった。そして、女性は一言、サンキュー。と知っている英語で自分を店から出した。
サービス以上の人情を感じた。外人が困っているのを見てられなかったのだろう。中国に来て、人の暖かさに触れたのが嬉しくてたまらなかった。
あの時の事は未だに忘れる事は出来ない。本当にありがとう!
中国の旅12
西安の朝がきた。昨夜は常温ビールで酔って寝てしまった。地下の部屋なのに、一応は太陽の光が入る。
とりあえず、歯を磨いて顔を洗いに行こうと部屋を出た時に、従業員が椅子に座っていた。昨夜もチェックインした時も、買い物行く時も誰か1人は座っている。セキュリティーの為にいるのか、出掛けた隙を見て部屋の物を盗むのか分からない。荷物の中には貴重品は置いて行かない方がいいな。と感じた。しかし、汚いトイレ、洗面、シャワーだ。シャワー浴びても体が、より汚なくなりそうだ。早く西安の町を見たいので、朝早く出掛けた。
意外と道幅や車線が多くて整備された町だと感じた。町は変われど、やはり中国。車のクラクションや人の話し声の大きさや、ゴミが散乱。とりあえず、本当にバックパッカーが集まる安宿が工事で休みなのか確かめるため、歩いて向かってみた。高い塀に囲まれた西安の町は予想よりも大きかった。
ここがシルクロードの出発点でもあり、終着点でもあるのか?と思うと何かパッと来ない。仕事が少ないのか、自転車を置いて前かごに『電機』などを掲げた人達がたくさんいる。工事関係の仕事で仕事があれば、雇用されやすいように書いてあるのだろう。その日暮らしの人達が多く見受けられた。
それは、上海や北京よりも人数が桁違いに多かった。30分は歩いただろうか、地図を見る限りでは、この辺のはず。。。あっ、看板発見!と近づいてみたら、本当に工事中だった。
あの英語使いの言う通りだった。そこから、ぐるっと塀の中を周る形で歩いてみた。中心部が近づくにつれ近代的なビルも見えてきた。しかし日中でも冷える。デパートの中に入ってみたが、誰も売る気がないのか店員は座って話しているだけ。サービスなんて言葉を知らない国なんだな。とつくづく感じる。特に欲しい物もないし、100円ショップみたいな商品ばかりだ。近くの市場に行った方が面白そうだと思い市場へ向かった。市場は活気があり、臭いはきついが色んな物が売っている。欲しい物はないが、ちょっと除くと話し掛けられる。やはり生活がかかっているのだから必死に売ってくる。ふとお茶屋に目がいった。中国ではお湯は手に入りやすい。寒くなってきたし、お茶の葉でも買ってみるかと思い色々見てみたが何が何だか分からない。言われた物を買ってみるかと思い、おばちゃんに声を掛けて仕草で、どれがいいか聞いてみた。おばちゃんのチョイスで何個かピックアップしてくれた。値段を聞いて決めようと思ったが、どれも200円程度との事。結構な量が入っているのに安いなー。と思って迷っていたら、150円でいいよ!と言われた。こいつは見ているだけだと思われたのかもしれない。パッケージで決めるしかないので、一つ買ってみた。市場をぐるっと見渡したあとに市場を出たら、お腹が空いてきたので適当な店に入ってみた。
ちょうど良さそうな食堂があったので入ってみたら、若い女性が何にするか聞いてきた。メニューは漢字で書いてあるので慣れてきた。
この時、中国で初めてと言っていいほどのサービスを受けたのだった!
中国の旅11
北京を出発して一日が過ぎた。今日の夕方には西安に着く。事前の情報によれば、西安駅で外人のバックパックが後ろから切られて中身を盗まれる事があると聞いていたので、バックパックは前にお腹で持つようにしようと決めていた。無事、電車でのトラブルもなく時間通りに西安に着いた。夕方なのに、まだ明るく感じたが駅構内は陰気臭く暗い。駅から出ると安宿の呼び込みが英語で話掛けてきたが無視をして、バックパッカーが集まる人気宿に向かって歩いた。それを察したのか、その宿は改装中で、今は営業してないぞ!と言ってきた。西安は昔からの町なので敵から攻められた時に町を守るための塀が町を囲んでいる。高さは20mほどはあるだろうか。かなり高い塀。その塀の下を歩いている時に聞かされた、安宿の改装中の話であった。嘘だろうと思い、簡単な礼を言いながら確認の為に改装中の宿に向かったが、シツコく付いてくる。恐らく宿に1人連れてきたらリベートが貰える仕組みになっているんだろう。駅から自分の目指している宿を実際に歩いたら30分以上はかかりそうだ。地図では縮小されているので近くに感じたが、これでは本当に改装中だったら、また宿探しに時間が掛かってしまう。その男に一泊いくらだ?と聞いてみた。30元(約500円)だと言う。部屋を見てから決めると半分心が折れて、その男の宿に向かった。歩いて5分も掛からなかったが、宿は地下にあり、ツインの部屋に通された。窓はあるが地下なので、ほとんど光は入って来ない。ベッドは比較的綺麗でテレビも付いている。シャワーとトイレが共同で古くて汚なかった。高いな、20元しか出せない。と言うと、2泊してくれるなら一日20元でいいと言う。このやりとりで時間を無駄にしてしまったので、外は暗くなる一本なので、オッケー!と返答した。
チェックインを済ませて部屋に入ると、急にお腹が空いて来たので、外に出て見た。西安駅に着いた時に感じたのだが、結構寒い。夜になると更に寒くなっていた。防寒着を取り出して、外に出たが全く分からないので、宿の場所を覚えて近くの屋台と店で、買い物をした。肉まん、水とビール。
これで今夜は過ごそう。部屋に戻り、肉まんを食べるが不味い。青菜の肉無しまんだった。ビールも相変わらず冷えてない常温ビールで、水っぽい。店の人が冷たいビールなんて飲んだらお腹を壊すよ!と言っていたが、この国ではビールを冷やして飲む習慣がないからだ。
ちょっと酔ってきたので、今夜はそのまま寝てしまおうと、その夜は淋しく寝た。