人が新しいことを拒絶するメカニズム
人は 殻に閉じこもろうとします。
それを 自己概念や 自己アイデンティティを用いて
擁護することもできます。
例えば自動車ディーラーの経営者が
プロセス重視を宣言して、
いろいろな仕組みの導入を図ったとしても、
「結果がすべて」の営業の世界で
個人業績を上げてきた現場の営業スタッフにとっては
自己概念、自己アイデンティティを脅かすような
仕組みなので、結局は拒絶されて
うまくいかないことがあります。
放っておけば、どんなに良いイノベーションも
自然淘汰されて生き残れないことも多いのです。
ディマージオ 氏と パウエル 氏は1983年の論文で、
同型化のメカニズムとして
同型的組織の変化の源泉を挙げています。
同型化には、
?@ 競争的同型化と、
?A 制度的同型化の2つに大別されますが
?@では優れた形質で同型化が進まないこともあるのです。
経営者が?Aを 人為選択しないと、
良いイノベーションは生き残れないかもしれません。
植物の世界でも、例えば、
野生のバナナには種があるが
いま我々が食べているバナナには種がありません。
もし自然淘汰であれば種のないバナナは
すぐに途絶えたはずです。
ところが、突然変異でできた種無しバナナを
人間が根の脇から出てくる新芽を利用して
株分けして意図的に増やしていったのです。
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