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posted by fanblog
2018年04月29日
専門化することで熟練する
中堅企業で威力を発揮する職能別組織
ほとんどの会社は、職能別に 部門化されています。
例えば、総務部はどこの会社にもあります。
会社によっては総務部が経理部、人事部、
労務部に細分化されている会社もあります。
メーカーであれば、製造部、購買部、販売部などあるでしょう。
このように職能別に部門化された組織は
職能別組織と呼ばれています。
職能別に部門化するには理由があります。
人間は限られた範囲で同じ仕事を
繰り返ししているとだんだんと熟練するのです。
そのためには特定の職能に専門化していないといけません。
一度熟練しても安心はできません。
熟練後もある程度携わらなければ、
すぐに技能もさびることでしょう。
また常に新たな情報や技術を取り入れなければ
時代遅れのスキルにもなってしまいます。
これは管理職にも言えることで
何度も同じ問題に繰り返し遭遇していると
決断は早くなるし、そこから自身もついてきます。
要するに ルーチン化したわけです。
これがファヨール氏が 分業の原則と呼んだものです。
小さな会社ほど分業する必要はなくなりますが、
中堅企業ともなると職能別組織は一般的です。
2018年04月30日
子会社の経営権を持っただけの会社
19997年に日本でも再び解禁となった
A社がB社の株式50%越を保有した場合、
A社はB社の株主総会で
議決権の過半数を占めることになるので、
株主総会を支配し、
自由に取締役等を決めることができます。
つまり、A社の意思通りに動いてくれる取締役を送り込むことで
B社を意のままに操ることができる。
この時、A社はB社の 親会社、
B社をA社の 子会社と呼びます。
2006年に施行された 会社法では
単に会社の持株比率だけではなく
A社は50%超に達しないが
A社の社長も個人的にB社の株を持っていて
その合計が50%を超える場合はどうなるか。
これは親会社・子会社の関係になります。
実効支配かどうかが親子関係になるわけです。
色々な会社の親会社になって
自らはあまり事業らしい事業をやっていない会社は
持株会社と呼ばれています。
日本では独占禁止法ができて1997年までの50年間
持株会社は禁止されていました。
戦前の 財閥本社は持株会社だったのでそれを解体するのが
狙いだったようです。
持株会社が解禁され、今では持株会社は大流行しています。
**ホールディングス(HD)と名乗る会社はこれに属します。
会社の中に「利益を計算できる組織を」複数作る
日本は時代に逆行している?!
事業部制が導入されたのは
1933年で松下電器(現パナソニック)だと言われています。
メーカーの場合、各事業部は特定の製品群について
購買、製造から販売までを担当し、利益を計算できる
組織単位、つまるところの プロフィット・センターになります。
日本では、小さな職能別組織の会社が大きくなって
複数の製品系列を持つようになり、
事業部制組織になるとイメージされています。
そして最終的には事業部を分社化して 持株会社形成に移行している。
ところが日本よりも先に、1920年代に
事業部制が発明されたアメリカでは、すこし様子が違います。
『組織は戦略に従う』(チャンドラー著)によれば、
職能別組織から事業部制組織になった会社もあるものの
例えばゼネラルモーターズのように合併買収を繰り返して
持株会社形態で大きくなった会社は、
単なる会社の寄せ集めから1つのまとまった組織へと
変態を遂げるために事業部制に移行したというのです。
つまり事業部制こそが最終的な組織デザインであり、
職能別組織も持株会社形態も、
やがては事業部制になると結論付けたのです。
流行に流されて深く考えもせず持株会社形態にしてしまった
日本は今後どうなるのでしょうか。
プロフィットセンター
プロフィットセンターとは、企業のなかで利益を生む部門のこと。
利益をいかに発生させるか、というところに責任が発生します。
プロフィットセンターでは、
収益と費用の両方が集計されるというのが特徴です。
プロフィットセンターの目標は、利益(収益−費用)を最大化すること。
企業の中では、事業活動を行う部門=稼ぎのある部門が、
プロフィットセンターと言われます。
経営参加意識を高める分権化・分社化の大きな流れの中では、
各グループに損益責任を持たせるという意味で、
プロフィット・センターにする方が望ましいとされている。
しかし、分権化が強調されすぎると、
個々の事業部の利益が優先され、
会社全体の利益が犠牲にされてしまう可能性があるため
注意が必要である。
職能別の縦割り組織にプロジェクトで横串を刺す
日本企業には昔からなじみ深い組織
会社というものはビジネスチャンスを
生かして起業・成長していきます。
しかし成長会社は、その成長タイプ合わせて
組織づくりしなければ潰れてしまいます。
アメリカの歴史学者 チャンドラー氏は
「組織は戦略に従う」と簡潔に表現しました。
話は変わりますが、
流行りに流されて痛い目に合うのは経営学者も同じです。
ファヨールは 命令系統一元化の原則を唱え、
一人の担当者の上司は一人であるべきだとしました。
これはアメリカでは当たり前のようになっていました。
一方日本企業では上司が複数いる企業も多く
「だから日本企業は遅れているのだ」と批判されました。
ところが、アメリカでは1969年にアポロ計画でNASAが
航空宇宙事業の企業に プロジェクト組織の導入を勧めました。
この形態はやがて マトリックス組織として定着していきます。
そして『 マトリックス経営 』(デイビス、ローレンス著)で、
マトリックス組織は命令系統一元化の原則に反した組織であり、
日本企業は自然にマトリックス経営形態になっていて
素晴らしいとほめられました。