2024年09月13日
574.白銀ノルニール
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Silver Nornir」のレビューです。
いやー……。一個前の記事、大手ゲーム企業が自社ブランドを活用し、職人気質を見せた大作をプレイした直後でしたからね、こいつを起動するのが怖かったです。ストアのスクショ見てもわかるくらい、こいつwindows98か?ってくらい古いじゃないですか。
さて、半年以上(記事書いてる現在は6月末)も続けてきたKemco修行も本格的に嫌気が差してきた今日この頃です。
…
……
………。
(`・ω・´)よし!
本作はWorld Wide Softwareという会社が開発しており、販売がKemcoとなります。WWSというと、Xboxではイクストナ戦記に続く二本目の作品となります。
今回はSRPGではなく、(たぶんもっと古い時期に制作された)本格的なJRPGです。ゲームエクスペリエンスがいつものKemcoゲーと非常に似ていたので、さくさく快適に遊ぶことが出来ました。
というかサクサクすぎ。
サクサクを通り越してストーリーは怒涛の展開でした。
オープニングからかっ飛ばしてきて、世界観やキャラの関係性もよくわからないまま、さて物語が始まるぞと思いきや主人公そっちのけで仲間キャラのみでパーティーを組み冒険が始まります。その経緯もすっ飛ばし過ぎてなかなか飲み込みづらい。
短いマップを抜ければ腰を落ち着ける暇もなくあれよあれよとキャラが増えていき、がんがん視点が変わっていきました。
30分もしないうちに仲間がわらわらと集まってきて冒険することになりました。
とんでもない怒涛のプロローグだったな、ようやくじっくり冒険できるのかと思いきや、いっさい後ろを振り返ることなく(サブクエ等なくメインシナリオを追うのみ。一度使ったダンジョンには二度と戻らない)プロローグだからこそだと思っていた速度であらゆる展開が進み続け、朝が来る頃には実績コンプしてましたとさ。
ちょっと盛ったけどさ。
実績は全てストーリー実績で、ひとつ更新されるたびに一つポコンされます。実績コンプしたのがゲーム内時間で7時間ほどでした。その後もエンドコンテンツを攻略し、ちゃんと遊びきったと思ったのが8時間半くらいです。
いままでKemcoゲー遊んできてボリュームというか攻略時間早くね?と思ったゲームはいくつかありましたが、たいていは二日に分けてプレイしてたりして、一晩でコンプしてしまったのは初めてかもしれない。
プレイ後数時間ほどで「これもしかして今晩中にいけるんじゃ?」という予感が走り、そしてその通り完走できてしまったのはなんか逆に気持ち良かったです。
本作のストア情報を見て純粋に面白そうと思って購入した奇特な人に対してはとんでもないボリュームの薄さに同情を禁じえませんが、私にとってはご褒美ですわ。
攻略が早くなる理由はいくつかあって、まずはそのストーリー速度。なんといったら良いのか、特に何かあるわけではないのですが、それなりのお話をそれなりの伏線を交えてそれなりの深みで進行しているにも関わらず、妙に早い。無駄がない、と言えるのかな。
別に面白くなかったわけではなかったですよ。イラストの絵柄やゲームのドットの感じを見ても、非常に昭和から平成初期のような時代を感じさせる作風で、狙って作ったというよりはやっぱりこういう空気感の中で作られたのかなって印象。
異常に早い歩き速度でかつマス目の関係なのか妙に"すべる"んですよね。スティックをちょんちょんと優しく触ってやってもなかなか宝箱の隣に立てないの(笑)
古臭いキャラ付け、セリフ回し、ストーリー、手垢が付きすぎて今どき誰も触らないようなこんなゲームの雰囲気が、ゲームの見た目や、カクツキやキャラ移動のもたつきなんかと相まって程よくレトロ感を感じられ、むしろ懐かしいとまで思えてしまったので、全然悪くなかったですね。もちろん人には勧めませんけど。
ゲーム内課金ポイントが非常に稼ぎやすいので、便利アイテムやドーピングアイテムがあっという間に揃ってしまうのも理由の一つ。
戦闘評価でもらえるポイント量が変わり、毎戦闘ほぼ得られる上、アイテムの価格も非常に安いのであっという間にチートキャラが出来上がります。
ただ、いつものKemcoゲーのように一度パーティーが固まったら以降固定というわけにはいかず、最後まで操作キャラや戦闘参加キャラが入れ替わり立ち代わりになるのは注意です。今作は仲間キャラが多いので必要な措置だと思うし、だったとしてもやっぱり便利アイテムの力ですぐに準備できるので特に問題はありませんでした。
総じてクソゲーには違いないんですけど、戦闘中仲間キャラが全員ボイス付きで喋ったり(掛け声的な)、ストーリーも展開が早すぎてプレイヤー置いてけぼりとは言いつつも、伏線も世界観もしっかりしているので、もう少し内容を煮詰め、時間をかけて演出できていたならば、ちゃんと良いものになっていたんじゃないかと思わせる力があり、なかなか惜しい作品だったんですよね。
下から上に流れてくテロップだって早すぎておじさん読みきれないよ(汗)
2024年09月06日
573.Code Vein
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「コードヴェイン」のレビューです。
単なるパクリソウルと侮るなかれ、バンナムの意地とプライドを掛けた超大作ゲームでした。もちろん昨今のソウル人気にあやかって作られたソウルオマージュの作品で、作中の演出にも思い出深いシーンをオマージュしたと思われる演出が随所に見られるのですが、そこにバンナムの看板作品と、バンナムらしい拘りがきちんと独自性を持って練り込まれていたので、非常に楽しい体験でした。
私の中で、キャラゲーばっかり出してるバンナムはそれほど注目している会社ではないんですが、たまに手を出してみると、ある意味フロムばりに偏執狂的な拘りに舌を巻くことが度々ありますね。記憶を探ってみると「ソードアートオンライン:フェイタルバレット」が思い出されるのですが、あの作品も世界観やその作り込みはスカスカなクセにキャラクターだけはやたらと作り込まれていて、涎を垂らしたものです(笑)
そう、本作もまた、まるでアニメから飛び出してきたかのような可憐で格好いいキャラクターたちが隅から隅までとんでもない精緻さで作り込まれてるんですよね。さらに大人向けな世界観を反映してか、その、なんであんなにたわわで、しかも頭おかしいレベルで破廉恥な恰好してんすか。
まぁ……、その、私も漢なので、言いたいことは山ほどあるんですが、ここはぐっとこらえて一言。
崇高。
いかに美麗なグラフィックであろうと、右も左もゴリラしかいない今のゲーム事情において、本作はまさに極楽。アニメ調なのがまたいいですね。ちゃんとカメラモードを使うんですよ? で、このカメラで拠点の窓を抜けて外から拠点を眺めると、本来プレイヤーから見えない部分は異界が広がってます。……この拘りの熱の差よ(汗)
さて、話を戻してゲームとしての評価にいくと、本作は自分の中にある先入観を崩すことが出来るかどうかで印象が変わるゲームです。
確かに本作は「ドラマチック探索アクションRPG」ということで、ダークソウルを大いに意識したゲームです。しかし、プレイヤーの意識がいつまでたっても「これはソウルライク」という先入観から抜け出せないでいると、本作の様々な独自仕様が「コレジャナイ」に代わって足を引っ張り、いつまで経っても楽しめない結果になるのです。
非常に厨二的な世界観やハイペースすぎるアクション、なんだやっぱりただの日本産パンツゲーかと、なってしまうんですね。
別に間違っちゃいないんですが(汗)
バンナムの看板タイトルといえば、やはり往年の伝説的なゲームをパクった上で独自性をねじ込んだ「ゴッドイーター」というハンティングアクションがあります。私もPSP時代に1を予約して買って、世界観は気に入ったものの、あまりのハイスピードアクションさと、そのせいで非常に軽いヒットストップが肌に合わず投げ出してしまった記憶があるのですが、実は本作のアクションの根っこはここにあるんですよね。
本作はゴッドイーターのプレイ感でソウルライクな世界を楽しめる、いわば「GOD EATER: Code Vein」なんですよ。
もちろん、本作を遊んでいればそこには気づけるはずですが、ソウルとGE、どちらがベースなのか、どう捉えるかによってプレイヤーの中の意識から、ゲームのテンポ感から何から何まで変わってくるので、個人的には重要な点だと思っています。
ですが、ここからがスタート地点です。
まず本作はゴッドイーターの特徴にもある通り、比較的ハイペースなアクションの応酬がウリです。敵が武器を振り上げるのを見てから反応してたのでは到底間に合いません。同時に、こちらの後隙もモンハンやソウルに比べれば非常に小さいです。
それゆえ、敵の攻撃はわからん殺し、昇竜見てから小足要求されるしこっちはブンブン振り回せるし、やってられるかってんでごり押してスキルブッパゲーになりがちなんですよね。
敵の攻撃の予兆は、武器をどう構えるかではなく、もっと前から始まっています。まずそこに気付けるかが一つ。
もう一つの関門は、ステータスの見方と理解です。
本作の腕力や器用さといったステータスは、なんと数字ではなくランクなんですよね。腕力100はちょっと弱くて、250あると強いとかそうではなくて、腕力C、腕力A+といった表記で表されます。また、防御力の数字は絶対値による差ではなく、割合表示なんです。斬撃防御力50は、敵の攻撃力800あるのにこっち防御50かよクソヨエーじゃん、じゃなくて、あらゆる斬撃属性を50%カット、という意味なのです。
他にも説明されていない様々な独自解釈ステータスがあるので、ソウル系ゲームでなんとなく把握はできるけど、ちゃんと理解しきれていない部分が、割と攻略で足を引っ張ってくるんですね。
そうした理由から本作は決して遊びやすいゲームではないのですが、意識を変え、意味を知ることで世界は想像以上に広がり、攻略の糸口は確実に見えてきます。
そこに至るまでの悶々としたストレスは、前述のエロスで解消しましょう(笑) 確実に、もう一回頑張ってみるかと思えるくらい素晴らしいです。
目の保養以外にもコーラスや歌をふんだんに用いたオーケストラは、非常に心を熱く、また悲しいシーンの時はより一層悲壮さが増し、素晴らしいの一言に尽きます。タイトル画面のオーケストラは、変調というのか、リズムを変えながら疾走するかのような力強い演奏で、まさに本作らしさを表現していると言っても過言ではなく、お気に入りの一曲です。ボタンを押してプロフィール選択タブを出しておくとオープニングアニメに切り替わることなくフルで聴けるので是非。
さて、本作はそんなソウルレプリカと思わせておいて様々な点において独自性と会社のプライドを見せつけてくれるゲームですが、やはり不満だった点もあるにはあります。
まずは探索部分。よく出来ているとは思いますが、必然的なマップというよりは、あえて迷わせるためのマップになっているのがちょっとげんなりしましたね。本作にはマップ機能があって、チェックポイントを開くことで少しずつマップ中の地形がわかるようになっていきます。また、自分の歩いた軌跡が点線で示されていて、自分がどこから来たかがわかるだけでなく、点線の太さでいつごろ歩いたのかさえ分かるくらい、非常に優秀な機能を備えています。
マップの地形がまったくわからない初期段階では、この長く残る軌跡を疑似マップに見立てて探索していくほどです。
そしてこの神機能を真っ向から否定するかのように、二次元マップの弱点をついて多層構造で三次元的に迷宮を作るこの、あえて迷わせてやると言わんばかりの意地の悪さが鼻につきました。
自我を失い本能のみで血を求めるケダモノという設定にしては、絶対に視認できないカメラの死角に潜んで奇襲するとか、死体オブジェクトに混ざって寝たふりしてる奴とか、プレイヤー見ると声を上げて仲間を起こして連携取ってくるとか、こすい奴がいますよね。
その存在そのものは否定しませんが、どこのステージにもこんな奴がいて、多すぎます。
探索中、基本的には仲間NPCが一人ついて、常に自キャラのフォローをしてくれます。ほとんど無口な主人公に代わり、たとえばアイテムを拾うと「良いものだったか?」とか、遠くに敵が見えると「警戒しろよ」とか、死んでヤドリギに戻されると、先に起きていたNPCが声をかけてくれたり、死んだその場所に戻って次はちゃんと倒せたりすると、そのことについても一言もらえます。
一度バグでNPCが一切喋らなくなったことがあったんですけど、この一言コメントを言うか言わないかは、孤独な探索の印象がかなり大きく変わりました。たとえ汎用セリフであろうと、言ってくれるのは嬉しいものです。
が、欲を言えばもう少しレパートリー、特にキャラ固有、そして地域固有のエピソードが欲しかったですね。誰を連れてどこへ行こうとも、基本的に決まったフラグに対する決まった反応しかないのは若干寂しかったです。
このキャラを連れてここを通過したからこそ、ここでしか聞けない「一言」ではなく「エピソード」が欲しかったんです。
皆多かれ少なかれ記憶を失っているという設定だったにせよ、記憶の消失によって個性を失うほどの影響は考慮されていないみたいなので、手癖とかそのキャラならではの考え方、捉え方とか、エピソードを魅せる余白は十分に残っていると思うのですが。
イベントや特定のフラグ消化ではなく、探索しているまさにその中で、彼らのふとした一面を見てみたいと思ったものです。
不満の二つ目は拠点。
終始思ったのは、静かすぎるという点です。
拠点には同行してくれる仲間たちを始め、店や他エリアへの案内役などそれなりの人数が一堂に会しています。拠点に帰る度彼らは皆思い思いの場所に居たり、くつろいでいたり、あるいは誰かと会話してる風な位置関係にいることもあるのですが、誰一人として、こちらが話しかけるまで一言も発しません。
これがすごく寂しいなと。
歩き回ったり、何か作業してたり、主人公そっちのけでNPC同士で会話(欲を言えばボイス付きで)していたりして欲しいと切に思いました。
シーンとして切り取れば賑やかそうな絵面にはなるけど、実際は決まった位置でポーズを取っているだけで、シーンとしてました。もったいない。
これら二つに共通しているのは、やっぱり仲間たちのことをもっと知りたい、そしてそれは世界観の深堀りへと繋がっていくということですね。
私は本作に没入していたことになります。だからこそもっと彼らのことを知りたいと思ったのです。
探索というのは、何もマップを隅々まで歩いてアイテムをかき集める行為のことだけを指すものではないですよね?
最後の不満はDLCについてです。
新たなマップ、新たな強敵、そして新たなブラッドコードといえば聞こえは良いですけど……。
本作のDLCは計三つ配信されていますが、その一つ一つは本編にもあった小規模なインスタンスダンジョン「深層」に毛が生えたものです。雑魚敵は既存のもので、とんでもなく強いボスが一体追加されます。
そしてそのボスをどれだけ華麗に倒せるか、何度も何度もこすって楽しんでね、という内容が三回続きます。
ボスは作り込んであるし、NPCの別衣装などお楽しみもあるっちゃあるけど、とにかくDLCを楽しむためには追加されたたった一体のボスと飽きるほど戦い続けなくてはならないので、あまり納得感はなかったですね。
最後に。
実は本作もまた過疎化が極まった辺獄で、生身の人間と接する機会はまずありません。
がしかし、私は幸運にも一人の海外プレイヤーと出会い、ストーリー中盤からラスボス撃破まで一週間ほど一緒に遊ぶことができました。
私はほぼ常にゲスト側だったのでラグが酷いなんてものじゃないのは当たり前で、ワープ移動したり、マップの外に落ちたり、虚空から敵の攻撃が飛んでくるなんて日常茶飯事でしたが、それでも! それでも本当に楽しかったとだけは記述しておきます。
共闘できる、ってのはそれだけで良いものです。つよーいボス相手に連敗して、ああしたらどうだこうしたらどうだ、こっちの装備を使ってみないかと、英語のメッセージでやり取りするのは何物にも代え難い珠玉の体験でした。
と、いうわけで一つの実績、この共闘プレイでボスを倒したときに手に入るアイテム「敬愛の印」400個(!?)集めは苦行もいいとこですが、一応、現実的な範囲だとは思いました。私の場合も、その海外のプレイヤーは実績に理解のあるプレイヤーでもなかったので、たまに深層に誘ったりして印集めを狙ったりはしましたが、それでもせいぜい20枚ほど。
残りは一人で試練の塔を回しました。
この試練の塔は正直エグイです。本作のパラメータは意図的に上限があるので、上げれば伸びる、伸びれば楽になる、ってのはせいぜいが一周目の話です。(敵を強化しての)二周目以降、そしてこの試練の塔やDLCボスは伸びきったステータスを利用して、あるいはカスタマイズして、スキルベース(プレイヤースキル)のゲームへと変貌していきます。
このゲームの仕様、敵の動き、自分のアクション、そして錬血の性能をどれだけ把握しているかが重要になってくるんですね。
なのでエグイです。そう簡単にはクリアできません。
でも頑張ってクリアすると、たとえば試練の塔3を最後までクリアすると、道中で確率で2〜4枚ほど、ラストで確定で8枚もらえるので、一周およそ10枚前後。
スキルベースとは言い換えれば慣れれば安定するようにはなるので、意外と現実的な作業時間で集めきることが出来ましたってハナシ。
個人的にはやっぱり元祖ダークソウルシリーズやモンハンのように、「もっさり」アクションにもちゃんと意味があって、敵の動きを見ながら自分の後隙を計算し、状況をちゃんと確認しながら次なる一手を組み立てていく、そんな「考える余裕」が欲しいとは思いました。予兆を見てどう回避すべきか、脊髄で反応するのは年を取るほど辛くなります。
また、探索部分についても迷わせるためのマップ、ストーリーのためのステージ設計というメタがやや強く出ており、用が済んでもまた訪れてみたい世界とはなかなか言えないです。
ただし、再三言うようにこの制作会社だからこそなしえた100点満点の要素というのもしっかり備わっており、非常に尖ったゲームだったな、ご馳走様でしたっていう感想です。
2024年08月30日
572.ドラゴンプラナ
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Dragon Prana」のレビューです。
いつものExe-Create製KemcoRPGで、前回べた褒めしたドラゴンラピスの後継作です。
昔懐かしい目の粗いドットとピコピコFCチック音源がコンセプトの王道RPGですね……。
今作は駄作でした。
ドラゴンシンカーやドラゴンラピスから明らかに変わり良くなった点も多いのですが、私の求めていたラピスの続編ではなかったですね。非常に残念であるとともに、非常に退屈でした。主人公が巨悪と戦っている間、私は画面右下に常に見えているスキップボタンを押したくなる衝動とずっと戦っていました(笑)
良い所。
いっぱいあるんですよ。まずゲーム全体の滑らかさや色味が増えました。Xbox上のKemco史でいうと、彩色のカルテットあたりからグレードアップしたエンジンを使うようになり、キャラ移動が滑らかになったり、松明の明かりがふわっと広がっているように見えたり、マップにレイヤーの概念が増えて、下を潜ったり、階層を意識したマップが作れるようになりました(本作に階層構造はないけど)
アスデバシリーズなどの古い作品と比べればその差は歴然で、目で見る以上に様々な技術的な問題が改善されており、遊び心地は非常に快適でシームレスです。
とっても遊びやすいんですが……これではいつものKemcoゲーと何も変わんないんですよね。昔懐かしいFCチックなゲームってなんだっけ? 見た目がドットで、文字もドットで、ピコピコ音源だったらノスタルジー感じるの? いや、確か前回か前々回で逆のこと言った気がするので(こんなとこまであえて不便にする必要あるか、ってやつ)いやーワガママですね、私。
そんな感じでこのドラゴンシリーズのコンセプト自体破壊してないかってくらい、実はゲームプレイは快適でした。
またBGMは良かったですね。前作以前と比べ、「圧」が減り、柔らかく聞き心地がありながらも電子音源チックなBGMで、種類は少ないながらも、それでも前作に比べればイベント用BGMなどが増え、悪くはなかったと思います。
が、ですよ。それは楽器の種類が増えて表現力が増したからだと思っていて、つまりそれって制限がないってことじゃないですか。
我々がレトロゲームに求めるノスタルジーって、少ない容量をどうやりくりするかっていう職人芸に係るところも大きいので、これもまたこのシリーズの醍醐味ってなんだっけと考えてしまうのでした(前作はさんざん耳が壊れるとか気が狂うとか言ってたのにね)
文字数という点でも同じことが言えます。FCは当然、SFCでも、イベント中のセリフの掛け合いや街中のNPCとの会話など、セリフや個性が少なく素っ気なく思えるものもあったかと思います。それらの主な要因はやはり容量制限で、無駄な表現をなくし、少ない情報で必要なものだけ伝え、足りないものはプレイヤーに想起させることで補っていたこの時代のゲーム独特の表現技法がありました。主人公が喋らないのだってそういう理由でしょ。
このゲームはべらべらべらべらよー喋ります。
前作ラピスでもよく喋り、その時はべた褒めしてたのに、なんで今作はこんな言い方をするのかってーと、やっぱり面白くねーからですよ。キャラ同士の会話がとにかくつまんない。
「俺はこう思う、なぁお前もそう思うだろ?」みたいな意見の押しつけが頻発したのも悪印象。こんな奴と友達にはなりたくないと思いました。
ま、そんなんでパーティーメンバーに思い入れや共感が発生せず、従って儀式のような展開が苦痛になっていったんですね。
推測で物事を決める→結果的にその通りになる っていうのはまさにご都合主義ですよね。
まだありますよ。
ドラゴンシリーズといえば無口な主人公の毒舌選択肢が一つの名物でもあるんですが、風化しておざなりになってしまいました。本作の主人公は喋ります。べらべら喋ります。途中の選択肢も、シリーズ恒例だから仕方なく付けた程度の投げやりっぷりでうんざりしました。けっして喋らないから良かったんだというわけではありませんが、人間味もなく共感を感じ得ないキャラクターたちなんで、だったらもうセリフを増やすなって意味です。
実はメインストーリーの構想、柱、流れ自体は悪くないんですよ。それこそノスタルジーを感じさせる見飽きた英雄譚で、味方サイドが結束できないなら実は敵サイドも瓦解して、ちゃんと王道ストーリーだと思いました。
でもね、さっきもいったように、そうした大きな本筋のストーリーを辿るために起こる一つ一つのイベントで、容量制限を無視した無駄な会話がてんこもりで展開されるわけですよ。
ストーリーは骨太ではあるけど見飽きたって言ってんじゃん(笑) 特に意表を突くでもなく予定調和で進んでいく陳腐なストーリーに、個性と特徴が箇条書き数個で埋まるような薄いキャラたちがそれぞれステレオタイプなセリフで彩るわけですよ。
そのセリフ一つ一つに、キレがないんですよ。
いやぁーーーー、退屈でした。
まだまだ言わせてくれ。
ドラゴンシリーズの目玉といえばジョブ。このジョブを極めていくたびにキャラとしての性能がどんどん花開いていく。ジョブ一つ一つはそれほどでもないかもしれないけど、あのジョブこのジョブ全部の良い所を一つにまとめたら最強になる。それができるのがこのドラゴンシリーズでした。
本作は戦闘中に陣形やジョブでさえも一時的に変更することができる、新しい戦術ということでここが目玉ポイントではあるんですけど。つまりそれぞれのジョブには尖ったところがあるから、戦況を見極めて随時選択してくれってことで、あのジョブこのジョブ全部のいいとこ取りして最強の個体を生み出すってコンセプトではないんですね。それぞれのジョブが独立していて、あれもこれも手を伸ばす利点がほとんど無いのが残念でした。
さらに、前作ラピスで仄かに好きだったスフィア盤システム。これなにさ。隅に追いやられて、ツリー伸ばして、一個パッシブ取って終わりじゃん。なんやかんやで最序盤でスフィア盤埋まっちゃって、やることなくなったぞ。
遊び心地をフルリメイクした結果、ドラゴンシリーズの良かったところ(大したアイデンティティーではなかったにしろ)がごっそり潰れて、作り手たちは前作ラピスの何が良かったのか、そこも見誤ってしまったというところでしょうか。大手の超大作ゲームの続編みたいな失敗の仕方をしてると思いました。
なんだよ前作、前前作で推してた"大物作曲家"今回不参加じゃん! そら曲の風味も変わるわいな。
2024年08月23日
571.フェアリーエレメンツ
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Fairy Elements」のレビューです。
Exe-Create製のKemcoゲーですが、また古めかしい感じの作品でしたね。良い所がないわけではありませんでしたが、とりあえず虚無でした。
最初に良い所をあげておくと、やっぱりチャレンジ精神というのは込められていて、マテリアル砲や先行防御といったシステムを組み込んでいたのは面白い試みだと思いました。
本作自体にこれらのシステムが良い影響を与えているとか決してそんなことはないのですが、むしろ無くていいし、忘れていいレベルで産廃ではあるのですが、その着眼点は面白いと思ったのです。
どういうことかというと、マテリアル砲は敵を倒したり、防御したりすると溜まるマテリアルの力を利用してぶっ放す全体攻撃の波動砲で、戦闘中任意のタイミングで使えます。この任意というのがまさしく文字通り任意であって、たとえ敵のターン中であろうともマテリアルの力さえ溜まっていれば使うことが出来るのです。
マテリアルの力が1ポイントでも溜まっていないと使用できない、つまり連発できないという欠点はあるのですが、もちろん強力ゆえにあえて課されたデメリットでもあるのでそこはうまく付き合いたいのですが、このマジで任意という仕様が、たとえば敵に不意打ちされて、何もできずに敵の攻撃がやむのを待っている間でさえ放つことができ、ストレスの軽減に役立っています。
そしてもうひとつ、マテリアルの力は敵の攻撃を防御することでも溜まるということで、先行防御という聞きなれないコマンドの登場です。これは敵に内部的にターゲットにされたキャラが発動できるコマンドで、説明不足のためわかりにくいですが、右端にその表示が出た時にコマンドを選択すると、自分のターンを待たずして即座に防御コマンドを割り込ませることができます。これによって敵の強力な攻撃を防ぎ、マテリアルの力まで溜めることができるというわけですね。
これが活きるのが先ほどのバックアタックされた状況で、たとえ戦闘開始時にマテリアルが溜まっておらず、砲が使えなかったとしても、敵のタコ殴りを先行防御で凌ぎ、溜まったマテリアルで即座に返り討ちにできると。これが決まって、敵に不意打ちされたのにも関わらず自分に一度もターンが回ることなく勝利するのは案外気持ちいいです。
本来イライラしながら待つしかない不利な状況を、まるでアクションゲームかのように逆転させる発想は正直鋭いと思いました。
はい、ちゃんと褒めましたが最初に言った通り味方が強すぎるので忘れて問題ない産廃システムですけど(笑)
とかね、古臭いゲーム画面ですけど、それゆえかモンスターデザインも大きく、迫力があり、意外と悪くないなって。種類は多くなく、色違いも多いですけど、えちぃ女性型モンスターもいるので目の保養になりました。
あとはキャラの知性が光っていて、主人公の博愛の精神と、もう一人のイケメン仲間の現実主義的な考え方がかなり核心を突いていて、彼らの持論の衝突や拮抗が見ていて面白いと思いました。戦争に関する物事の見方、捉え方が、なるほど、確かにその通りと頷けるんですよね。……はぁ。
じゃ、その逆ね(笑)
こいつら、真面目な話になるとそんな感じで意外と知性が光る良いキャラしてんのに、なんでその知性を普通の会話に生かせないのかなぁ。突然IQが下がるので笑う気にもなれないです。
そしてこのイケメン仲間が良くも悪くもこの作品の全てを担っていて、主人公を差し置いて主人公してるんですよね。彼がいて戦争の残酷な部分を指摘してくれないと、主人公はただの空気どころか共感できない偽善者になってしまうし、彼がいなければメインストーリーのほとんどは進行しません。
逆に、彼がいるせいで本作の核心、物語の核心、メインテーマがノーマルエンドを迎えるまで一切触れられません。だってこの話に触れるには彼の正体が重要になり、彼の正体を知るにはどうしたって最終決戦まで行かなければいけないから。
それゆえ本編は言い換えれば長い長いオープニング状態でいつまでたっても大して進展せず、物語の核心、本作のタイトルに込められたテーマ、おまけに今まで張ってきた全ての伏線はエンディング後の追加ストーリーで、全20階に渡るクソ長いダンジョンの中で一気に語られます。
配分おかしくないっすか? それを本編でやれっつの。
ここまでやってようやく彼らの人間味が見えてきたのでなんとかなりましたけど、正直キャラデザインは気持ち悪かったです(汗)
あ、最後に。
作中に出てくる、とある小悪党は物語をかき混ぜる脇役として良いキャラしてると思いました。まんまケフカですよね。本作で一番気に入ってたキャラなんですが、いくら性根から悪属性だとしても、主人公サイドがそれを"ゴミ"呼ばわりしてはいけないですよね。しかも調子に乗って、まるで子供のように囃したてるので、さすがにライターの倫理観を疑いました。このシーンは確実に、辛うじて残っている主人公たちの品位と共感性を下げます。反省しなさい。
2024年08月17日
570.風乗り勇者の物語
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Gale of Windoria」のレビューです。
Kemcoゲーの中でもグラフィックに比重を置くHit-Point製のRPGです。そのせいなのかHit-Point製はボリュームが浅く、ゲームの攻略時間が短い傾向にありますね。
本作もその例に漏れず、今回はサブクエストがなく、ひたすらメインストーリーだけを追う形になりました(サブイベントとして少し追加の会話を楽しめるものはありますが)。
本編攻略後の追加シナリオなどもなく短めではあるのですが、意外と満足感は残りました。
まず、本作のキャラは主人公含めパーティーメンバーがよく喋り、イベントに彩りがあります。また、表情や仕草などがコロコロ変わり、非常に愛らしいんですよね(Hit-Point作品のキャラの、にこ〜って表情は割りとキュン死できる 笑)。この辺の作り込みはさすがHit-Point。数は少ないですが、一枚絵を挟んでHit-Pointの弱点である演出の弱さを克服しようと試みていたり、工夫の跡が見て取れました。
作品としては結構力をいれたものだったんじゃないかな。
BGMもとても良かったし、真面目に考えると結構重いテーマなシナリオを、可愛くて愛らしいキャラたちで中和することで、ストーリー自体も野暮なツッコミを控えて楽しく見守ることが出来ました。
重く、答えの出ないテーマでもあるので、その辺どう決着付けるのか、さらっと伏線らしきものも張られていたようだけど……、ぶん投げましたねぇ。いや、いいと思いますよ。浅はかな哲学や単純思考のキャラに乗せて薄っぺらい正義をかざされるよりは、それはまた別のお話、として喫緊の問題のみに決着を付けるのは悪くない「逃げ」だと思いました。
ただ、物語全体に漂うテーマが重い割りに、敵の親玉の行動原理が首を傾げるくらい幼稚だったのはちょっとどうかしらね……。尺がないから説明不足ではあるけど、それにしたってねぇ、もうちょっと練り込んでも良かったかな。ついていった人たちが不憫だよ。
もう一つ不満といえば、ラストバトルのククルガン。解像度www
そこ頑張ろうよ。一番熱くなれる場面なのに。
そんな感じでストーリーの終盤は駆け足気味でやや味気ないのですが、そこに至るまでの冒険やキャラ同士の掛け合い、世界観の深みに満足感はちゃんとありました。グラフィックやBGMなど、遊び込めばちゃんと手が込んでいることがわかるし、キャラクターそれぞれがちゃんと個性的で可愛く、フツーに楽しかったです。それこそ黄金期のSFCソフトを遊んでいるみたいでしたね。
2024年08月09日
569.Nostalgic Train
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ノスタルジックトレイン 〜旅の終わりに二つのゆらめき〜」のレビューです。
個人製作と思われる小規模な作品であるものの、「昭和」の時代の空気感を味わえるシミュレーターとして、一定の存在価値はあると思います。
なんでこんな言い方をするのかといえば、まぁ、わかりますよね(笑)
ゲームとしての感触はそこまで悪くはなかったです。
夏の一番暑い盛りの時期、誰の心にも残っている懐かしい田園風景、そして現代に比べれば何もかもが不便で、そして温もりに満ちていたあの場所あの時間を切り取り、その中でちょっとした散策を楽しみつつ、ある集落で起きた小さくて悲しい奇跡の物語を追体験しようってコンセプトです。
虫が大合唱する環境音や発車する電車の軋む音、目に眩しい緑や空の青など、見える景色は大変に素晴らしく、特に電車内で走行中の窓から流れる村の景色は絶景でしょう。場面ごとに天候やBGMが変わるのも芸術点高いです。
ただね、個人的な感覚で言うと、もはやこの頃の日本の原風景を覚えているゲーマーは、そんなにいないんじゃないかな。かく言う私も、こうした田舎や古民家とはほとんど関りがなく育って来たので、この景色にはなんだか懐かしさ、人が懐かしそうに語って共感する、想像する懐かしさよりも、違和感の方が先に立つんですよね。
はたして本当にこのような風景は存在したのか。電車や踏切、コンクリート造りの駄菓子屋や喫茶店が立ち並ぶ商店街の裏で、本当にかやぶき屋根の民家はあったのだろうか。そしてその家々は、本当にこんな小さかったの? 母屋ひとつがぽつんと建ってて、離れも物置もないの?
これはゲーム的な縮尺の問題かと思うのですが、そういった、当時をほとんど知らないがゆえに、イメージ的に新しいモノ、古いモノ、そして古すぎそうなモノとが混在している気がして、果たしてこれは本当にありえた景色なのか、はたまたゲーム的な都合でまとめられたものなのか、昭和と一口に言っても60年あるうちのどの時代なのか、そんなことが気になっちゃったのでした。
でも私が本作を評価しない理由はこれではありません。
今までKemcoゲーで散々言ってきましたよね。
そうです、お話です。
かつてこの地にあった事件を追体験し、ここで何があったのか、それに自分がどうかかわっているのか、一話完結のオムニバス形式でちょっとした読み物を進めるうちに様々な謎が紐解けていくコンセプトは悪くなかったです。
コンセプトは狙い通りに作用していたし、繋がりが見えた時のカタルシスもありました(でも辛口批評するなら、これらのお話は創作であり、ゲームの世界観的にも更に古い時代の物語であり、プレイヤー視点での"ノスタルジー"には繋がっていないです。情景描写すらなかったし)。
では何が良くなかったのか。
はいその通り。
文章そのもののクオリティがとても人に勧められたものではない出来なんですね。
序盤や要所に挟まる自己陶酔したポエミィな表現は置いておくとしても、本当にあなた日本人ですかと問いたくなるくらい文章が稚拙で、誤字脱字が多く、致命的に「てにをは」を使いこなせていません。
小学校で作文は書かされたし、文章くらい誰でも書けるだろうと思われがちですが、こうしてKemcoゲーを始め多くのゲームに触れ、その文字の一つひとつに触れていると、やはり文章で表現する創作も職人技なんだなと、つくづく実感させられました。
ゲームなので、小説ではないです。プログラムを書き上げ、3D空間を見事に作り上げられるプログラマーであろうと、ノスタルジックな雰囲気を作り上げ、幻想的な音響で人々を包み込めようと、文章書かせたら顔を覆いたくなるカオスが出てきちゃうものなんですよね(すごく頭が良くてわかりやすく、話も面白い起業家に図やグラフを書かせたらへたっぴだったり、先生や教授なのに字がめっちゃ汚かったりねw)
お前ら文章技術磨き直して出直してこいなんて毛頭言うつもりはありませんが、いつも勿体ないなぁ、惜しいなぁ、悔しいなぁ、残念だなぁって、良いゲームなのになぁと、同情の気持ちがこみ上げてくる今日この頃です。それがもどかしくて、つい指摘したくなっちゃうんです。
さて、雰囲気を楽しむゲームとしては悪くなかったですが、人を楽しませるエンターテインメント作品として観察してみると、最初に気が付くのは先に進むための導線の引き方が甘い部分でしょうか。
こだわりの夏霧町を作り終えてから、そこにストーリーを置いていった感じで、ゲームコンセプトのための舞台ではあるものの、ゲームプレイのためのステージマップではない感覚を受けます。
というのも、地面に光るもやもやに触れるとテキストが表れ、それを読み終えると次のもやもやがどこかに表れる、それを追ってミステリを解いていくって流れなんですが、物語を読み終えた後にその場で探索モードを発動させても、地形に隠れて次のもやもやが視認できないことが多く、あてもなく彷徨う羽目になることが何度もありました。
また、テーマに関係のある場所に行ってテキストを読むのですが、そこで出てくる小物や情報は、基本ゲーム画面にはありません。
看板には村の歴史と地図があってとテキストには書かれていても、目の前には文字のぼやけた木の板があるだけだし、本屋に行ってオカルト雑誌を読んでいても、そこには埃をかぶった古本しかないし、浮き輪を拾ったらしいけどそんなオブジェクトはどこにもないし……。
そもそも蝉鳴いてなくね? フリーモードでは聞こえてきたけど、なんでストーリーモードにはいないんだろ。
それからストアでのレビューにもありましたが、狭い村に神社仏閣が二つあるというのは、私も見事に引っかかりました(笑) テキストのヒントには「寺」とあるし、よくよく観察すれば自分がうろうろしてたのは「神社」だったってのはわかることではあるんですけども。
その前にざっと一周見て回ったけど、地味すぎて実はこれが寺だってのは気づかなかったんです。せめてお寺の名前とか看板とか鐘とか、寺をイメージさせるワンポイントがあればまだ良かったんですけどね。
うーん……、コレが文化庁メディア芸術審査委員会推薦作品、ですかぁ。はぁ、ふ〜ん。
2024年08月02日
568.デビラビローグ
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「デビラビローグ」のレビューです。
知る人ぞ知る名作、デッキ構築型ローグライク・Slay the Spireをオマージュした作品ですが、なんとこれKemcoそれも当ブログではお馴染みとなったExe-Createの作品なんですねぇ。
いつものサックリ爽快お手軽RPGとは違う手触りに新鮮さととまどいを感じつつ、いつも聞いてるSEや(たぶんボス戦の)BGMが流れてきてうわーやっぱりKemcoじゃんと安心感を得たり。
非常にコミカルな魔界が舞台となっており、拠点がとても広く、そこにたくさんのNPCがいるので賑わいを感じます。また、秘宝というアイテムがあるのですが、その解説文が面白く、世界観に深みを増しています。少し前にレビューしたエルピシアのやつと同様、しょーもないけど魔界という世界観の裏側を知れるのでかなり好きでしたね。イメージとしてはディスガイアシリーズの魔界を思い浮かべると非常にしっくりきます。
そんな世界で、スレイ ザ スパイア通称スレスパをオマージュしたローグライクカードバトルで冒険するのがラビリンスと呼ばれるダンジョン。
なので、デビ・ラビ・ローグなんですね。
いやぁめちゃくちゃ面白かったです。
オリジナルのスレスパを遊んだことが無いので(スレスパはゲームパス以外にも、旧ゴールドメンバーでも無料で遊べます)どこまでがぱk、オマージュで、どこからがオリジナルなのかよくわかってないのですが、簡単に調べてみたところこのスレスパは完全なローグライクのようです。
ローグライ"ク"ということは、死んだらぜーんぶやり直しってやつですね。
その点、本作はローグライ"ト"であり、クリア報酬を使ってガチャを引き、新しいカードを解放したり、ラビリンス攻略開始時の初期HPや初期所持秘宝数、SPなどを上乗せして開始することが出来るRPG的な積み立て要素があります。
また、本作には大変面白いストーリーがついており、序盤こそ展開が強引で掴みが弱いものの、中盤から終盤そしてエピローグにかけてはキャラクターの掘り下げもあって感情移入がしやすく、笑わせてもらいました。すっごく良かったです。さすが佐川ちゃん、いい仕事してるね! このコミカルで楽しげな魔界の様子もあって、誰も不幸にならないExe-Create伝統のストーリー仕立てが非常にマッチしていて、めちゃくちゃ楽しかったのです。
中盤の間延びを回避するために投入された勇者や聖剣も個性が引き立っており、結局あのまま退場させるのはもったいないと思いました。何か別作品の絡みとかあるのかな。
ゲームは面白いし、負けても少し遊びやすくなってまた挑戦できる、しかもストーリーも面白い、言うことなしじゃないですか。この辺がおそらくオマージュに対してExe-Createが行ったオリジナリティの介入で、大成功していると思います。
むしろスレスパは好きだけど1プレイに時間がかかるし、バランスがシビアすぎて疲れる、といった人にこそ刺さるのではないかと。
それぞれのデッキには特色があって、感触を確かめながら何回かラビリンスに潜っていき、新しいカードを入手した時に「あれ、これってもしかして……」と閃く感覚、そしてその予感を再現出来た時に、生まれる爆発力がすごく気持ち良かったです。
これとこれ、組み合わせたら最強じゃね?って思えるパターンがいくつかあるんですよね。そしてそれが出来た時に本当に最強に強くなれるのがまたKemcoらしくて素晴らしい。
そうして全部で5つあるデッキに触れた後に、では改めてこれらのデッキを混ぜてランダムで使っていきましょうって趣旨のラビリンスがあって、もう一段階起爆剤を残しているわけです。
今までのKemcoゲーからはおよそ考えられないほどの素晴らしいゲームバランスであり、そういったところからオリジナルであるスレスパへの愛がひしひしと感じられるんですよね。それでいて非常にKemcoらしい味付けのストーリーが良質で、ちゃんとオリジナル作品として昇華されているのが本当に、なんか、すごい、奇跡。
追記
いやぁー、本当に面白いですね。
オリジナルを知らない私には、どこからどこまでがオリジナルのオマージュで、どこからが独自要素なのか見当もつかないし、グラフィックやストーリーはもちろん、ゲームバランスからカードの内容に至るまであらゆるものにKemcoらしさというのが溢れていて、すごーく中毒性があります。持ち帰ったコインや石などでどんどん遊びやすくなるので辞め時がわからない!
そんなわけでコンプした後もだいぶ時間を溶かしてしまいました(笑)
2024年07月26日
567.Road Redemption
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「ロード リデンプション」のレビューです。
本作はローグライト・アクションレーシングって感じかな。スタートからゴールまでの一本道のコースを爆走しつつ、ミッションをこなしながらクリアを目指す、ステージクリア制の作品です。
敵ライダーがたくさんいるので、並走しながら近接武器で殴り合ったり、首根っこを掴んで叩きつけたり、後ろから銃で撃ったり、爆弾を落としたりと、世紀末に相応しいバイオレンスなマリカーといったところでしょうか。
敵を思いっきり蹴り飛ばしてコースアウト、からのクラッシュがマジで気持ちいい(笑)
ゲームシステムなどの翻訳は辛うじてわかるレベルで、ストーリーは嘘字幕にもほどがあります。喋ってることと字幕がまったく合ってないばかりか、字幕の表示時間が一瞬すぎてとても全文を読むことはできません。
が、気にしなくていいレベルです。
一応自分なりに噛み砕くと、
とある巨大カルテルのボスがファントム勢力のアサシンに殺され、このアサシンに莫大な懸賞金がかけられました。そして、その賞金を巡って多くのカルテルが我先にとアサシンを追い始めたのです。
主な敵はリーパー、シグマ、ファントムの三派閥。
あなたは四つ目の派閥ジャッカルの一員として、ファントム勢力のボス、アサシンの首を狙っていますって感じ。
ネタバレすると、それぞれのボスを倒しながら、最後にアサシンを討ち取ってめでたしめでたし、かと思いきやそれを恨む敵の残党が襲ってくるので急いでその場から脱出するのが最終フェーズ。
これをクリアすれば各種クリアフラグが建ち、続くもう一つのボーナスステージはクリアしてもいいしクリアしなくてもいい、ファンサービスとなっています。
(実績に影響するキャラ開放のため、誰でどっちのモードをクリアしたかはたぶんわからないので、メモ推奨です。実績コンプのためにはステージスキップのないキャンペーン+も回す必要があります)
いやぁ、面白かったです。
スタッフロールのキックスターターがすごい数いますよね。ゲームのカラクリに気付くと案外深みはないのですが、ちゃんと楽しませてくれて掴みは素晴らしく、ゲーム開始直後から熱くなれ、さくっと遊べるのでプレイヤー受けはさぞ良かったのでしょう。
本作はレース要素だけでなく、アクションとして敵との攻防があります。例の世紀末漫画のような世界でアブナイ武器を振り回してヒャッハーするわけですよ。その中に、剣は振りが早いがヘルメットに弱い、棍棒は振りが遅いが確実にダメージを与える、棒の中でも一回り長い棒は更に振りが遅いが間合いの外から攻撃できる、などの強弱関係があり、さらにパリィやキックでの距離離しなど、採るべき戦術が多彩です。
コース自体は易しめの作りですが、ちゃんと見ていなければ簡単にコースアウトするし、勾配もきついのでレースとしても忙しい中、敵とじゃんけんをしなければならないシステムは非常に指が忙しく、なかなか熱中させてくれました。
じゃんけんに飽きたらちゃんと必勝ともいえる攻略法を編み出せたので、攻略はサクサクで、ローグライトの割には時間はかかりませんでした。Kemcoゲーの箸休めにちょうど良かったくらい。
(もちろん普通のレーシングゲームのようにはいかないし、格闘戦も律儀にNPC側の土俵に立つ必要はないんだ、ってことに気付いたタイミングからこのゲームの面白さがわかってくると思います)
クリアまでの全体の時間は一時間もないものの、ステージ数が多いので各ステージのロード時間は多少気になりました。
ゲーム中の挙動や、ゴールを大きく飛び越えるとゴールしたことにならずにもう一周させられたり、海外インディーゲーらしいラフさがあるのですが、意外にもこういったときにしばらく待っているとちゃんとゴールフラグが建ったり、攻略中一度もフリーズしなかったりと、案外こういったことを想定して対策をしている節が見えて、かなり良心的なゲームだったと思います。
買ったの大分昔のことなのでうろおぼえですが、もしかしたら日本のストアには置いてないかもしれないです……。結構いろんな人にお勧めしたくなる良ゲーなんですけどね。
あ、オンラインは死んでます。人がいないどころか、そもそもサーバーが死んでるっぽい(実績には無関係)
2024年07月19日
566.インフィニットリンクス
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Infinite Links」のレビューです。
もはや説明不要のKemcoゲー、その中でもサクサク爽快やりこみRPGに重きを置いたExe-Create製の作品です。
はい、と〜っても、つまんなかったです!
アスディバインシリーズの頃に比べると一段パワーアップした制作ツールなので、ゲームプレイに関しては非常に快適でおよそ非の打ちどころがないくらい快適です。特に、いつの頃からか搭載され始めた魔物寄せオブジェクトによる三連戦闘は神システムですよね。これのお陰でうろうろしながらエンカウントしてレベル上げをする必要がなくなりました。それに付随して少し前に搭載され始めたオート継続システムも本当に快適。戦闘画面で一度オートを指定すると、イベント戦闘を除き、続く戦闘でも自動的にオートモードを継続してくれる機能で、ほとんどボタンを触らずに戦闘を続けられるのが素晴らしい。
ま、これらは本作に限った話ではないんですけどね。
本作の魔法習得は、手に入れたタリスマンを専用のボードに嵌めて使用できるようにする、というシステムなのですが、それ以上の広がりがなく、かなり退屈なシステムでした。私がKemcoゲーにおいてはほぼオート任せで、コマンド選択しないスタイルなのも影響してるかもしれない。
でも、新作発売までのスパンが短いインディースタジオの強みを生かして、毎作このように新しいシステムや、プレイヤーには気づきにくいグラフィック処理の向上など必ず何かしら新しい試みを搭載して進化し続ける姿勢は本当に尊敬しています。
が、ゲームそのものはどう取り繕ってもつまんなかったです。
キャラが立ってないとか、ストーリーが陳腐とか、毎回散々言ってますよね。もう言い飽きました(笑)
今作は、たぶん妹萌えみたいなのが一つのテーマなんじゃないかとは思いますが、当のその妹がまったく味がしないんですよね。良い子ちゃん代表みたいなビジュアルと性格で、本当に何の人間味も感じません。口を開けば「うん、行こう、お兄ちゃん」か、「(イーブル化に耐えながら)うう、うぁ」と呻くか、「迷惑をかけてごめんなさい」しか言いませんよ。
他のキャラも、自身が背負ったエピソードを吐いた後は役割専用キャラとなり、希薄だった個性が霧散しています。
今回のシナリオは佐川ちゃんじゃない人が担当していて、この人もKemcoシナリオ歴長いんですけど、もうちょっとかかりますねぇ。
グラフィックの感じからエルピシアなどよりは少し古い作品だと感じました。
そうそう、本作にはゴーストシンクにもあった魔物辞典コンプリートシステムが搭載されています。特定の魔物を一定数倒すとご褒美がもらえるってやつですが、ゴーストシンクで懲りたので今回は無視して進めました(笑)、案の定エンカウントを楽にするような装備も課金システムもなかったですしね(最後の最後で手に入る)。めっちゃさくさくでした。
あ、もう一つ許せないトコロ思い出した!
本作はアルファディアシリーズで述べたようなフラッシュゲーではありませんが、イベントの演出として「光る」シーンがとても多いです。「光る」度に画面が赤くなったり黄色くなったり暗くなったりでかなりうるさいのがすごくストレス溜まりました。プレイの時は部屋を明るくしてモニタから離れて、ついでにRBボタンを押してお楽しみください。
2024年07月12日
565.イクストナ戦記
おはようございます。あるへです。
本日はこちら「Legend Of Ixtona」のレビューです。
本作はKemco販売ですが、開発は別のインディースタジオで、珍しいSRPG。
FFタクティクスやファイアーエムブレムのような見た目ですが、感覚的にはサモンナイトのような非常にシンプルなマス目戦闘のRPGで、フリーバトルで好きなだけ鍛えてからイベントを進めることが出来ます。
言うことは……それだけかな(笑)
レベルを上げて物理で殴る、いつものKemcoRPGが形を変えただけですが、別に嫌いじゃないです。特にバグもないし、高さとか地形効果とか、頑張ってる感はあって、ゲームとしては非常に堅実な出来でした。
この手のSRPGにしてはユニット毎の移動距離や攻撃範囲が広めに取られている印象で、つけるアビリティ次第でどのキャラにも活躍の機会があるのは良いかもしれませんね。
ストーリーに関しては、たとえお世辞でも良かったとは言いたくありません。
あらゆるキャラとのやり取りが中学生レベルで、読んでいて非常にきつかったです。
キャラ立て、セリフ回し、選んだ単語、掛け合い、リズム感、全てが稚拙で、書き手の文章技術の未熟さ、そして経験値の無さが溢れ出ていました。
スタッフロールにプランニングとシナリオを担当している人で、スタッフロールの一番最初に上がってくるのですが、このシナリオが世界観やストーリーの流れだけでなく実際にセリフも起こしているとしたら……なんか邪推しちゃうんですよね。
各部署の人がこのシナリオ見て「うわ……」と思ったとしても、スタッフロールの一番最初に出てくる人でプランニングもしてるってことは(プランニングってなにする人?)、まぁ、偉いんでしょうね。誰も何も言えず、黙々と己の仕事に集中することでしょう。
言った通り、SRPGとしての出来は、個人的には不満はありません。敵の属性耐性を確認するのに手間がかかったり、敵の持つアビリティの効果がわからなかったりといった不便はあるのですが、それも序盤のうちだけです。
逆に、主人公のジョブクラスを選んだり、キャラを自作したりできるので最序盤の試行錯誤は楽しかったですね。主人公と自作キャラでは同じクラスでも性能が違ったり、どんなスキルやアビリティを覚えるのか先がわからないのがもやもやしました。
でもどうせマス目で戦闘するならアークザラッドのような戦闘をずっとやりたいとここ数十年待ち続けています。どうしてみんなやらないんだろ。できないの? 著作権あったりすんの? いちいちコマンド開いて移動先指定して、さらにコマンド開いて攻撃を指示して……っていうSRPG特有の煩雑さを消し去った革命的戦闘システムだと思ってるんだけど、未だにこの戦闘方法をオマージュした作品に出会ったことがありません。
特になんの感慨もなく終わるはずだったのですが、最後の最後で、まさかゲームクリアの達成感を味わうことになるとは思っても見ませんでした。
裏ボスである黄昏の王をカオティックモードで倒せという実績なのですが、一周目では単なる硬くて強い、そこらのボスの延長上にいる存在にすぎなかったのですが、二周目に入って順当に強くなり、アビリティが追加されていたんですね。
なんのことはない、「ターン開始時に一定量のHPを回復する」っていうよくあるアビリティなんですが、これのせいで難易度がぐっと上がっており、一筋縄ではいかない強敵にしあがっておりました。
一発1000ダメージ入れば十分強いと思える世界で、ボスの体力は約60000、そしてターンを渡す度に4500回復していきます。生半可な火力じゃ削れない上に、特別ボス特有のチートスキルで味方は簡単に半壊します。
初見の絶望感がやばくて、私もしばし呆然としながら、これからまたあの面倒くさい作業を繰り返して、貴重なアクセサリーを量産したり、キャラを新しく作って、専用に育てていくべきか悩みました。
が、手持ちにある中でいろいろ組み直して、建てた戦略が驚くほどうまくハマり、無理だと思われた裏ボスに何もさせずに圧勝してやった時の達成感は、かなり気持ち良かったですね。その夜はぐっすり眠れました(笑)
さて、需要があるかわからないし、もしかしたら調べればどこかに載ってるかもしれないけど、自力で見つけた嬉しさでカオティックモードの裏ボス・黄昏の王戦について攻略の標を置いておきます。ネタバレになるので注意してください。
まず、一周目初見時に黄昏の王戦で必ず浴びる洗礼といえば、長射程・広範囲のあたおか(頭おかしい)スキル「カタストロフィー」ですね。カタストロフだっけ?
エリアの8割くらいをカバーしていて、HP999カンストのキャラでも二発目は耐えられません。範囲内にいるキャラ全てが被弾し、おまけで防御率低下のデバフがかかる極悪スキルです。
厳密なスペックとしては、射程距離が20でだいたいエリアの下限、地面タイルと溶岩タイルの境くらいまでが範囲になり、スキルの属性は風属性になります。
唯一の弱点は3ターンに一回しか撃ってこないことで、これに備えてしっかりと風耐性を盛るか、ヒット&アウェイで避けながらチクチク入れていく。
一周目ならこれで良かったんですが、二周目カオティックモードでは自動回復のアビリティが加わり、その戦略は通用しなくなりました。
本攻略のカギになるのはアーシェのSPスキル「アブソリュートウォール」です。範囲内の味方全てにあらゆる攻撃を二度、無効化するシールドを張るスキルです。
このスキルを確実に発動できるよう、SPを回復するアイテム、特に「闘神の秘薬」だけは作っておき、適当な補給係に持たせておきます。
次に重要なのが、ゼノシード。ユニットの特徴として攻撃力とクリティカル率が高く、30%以上ある黄昏の王の防御率を無視してダメージを与える「ディスインテグレート」が超刺さります。消費MPが高く、本来なら連発は難しいのですが……。
ここに来るまでに修練場をクリアする必要があるので、初回クリア報酬の「メイガスリング」を持っているはずです。消費MP-50%という効果を持っているのですが、もし一周目でもちゃんと修練場をクリアしていればこの時点で二つ持っていることになります。
このメイガスリング二つをゼノシードに装備させれば……、そうです、ディスインテグレート打ち放題ですね!
この最強のアタッカーにさらに火力を与えるのがルフィナです。ルフィナのスキル「リインフォース」は、掛けたそのターンのみ攻撃力が爆上がりするというもので、こいつを掛けてからゼノシードでぶっ放すのが基本になります。ルフィナのクラスアビリティで「効果時間拡大」をつければ、このリインフォースも2ターン持続するので維持が楽になります。
この三人(+補給係)が黄昏の王攻略に対する主な柱になります。
エリアの外周で王の攻撃を避けつつ雑魚を全滅させたら、3ターン毎のカタストロフの切れ目を狙って突入しつつ、メンバー全員に無敵シールドを張り(シールド効果範囲内のひし形にありったけ味方を敷き詰める。漏れた奴は見捨てる)、ボスの反撃範囲外ぎりぎりに陣取ります。
近接多めのパーティーなら反撃を食らうことになり、無敵シールドのかけ直しが忙しくなりますが、反撃と攻撃で二回なので、三回目の攻撃までに張り直しは間に合うでしょう。
敵が強いともらえる経験値やクリア時の経験値はおいしくなるし、敵が弱いとその逆である仕様で時間をかけても駆け抜けても、その戦力差はそれほど開かない仕様であること。本攻略において作戦のカギを握るのは全て固有ユニットであること。必要な装備も進行上必ず手に入り、必要なアイテムもISPの消費で簡単に作れます。
ということで、黄昏の王との戦いの場に立った時点で、どのプレイヤーも最低限の戦力は整っているはずなので、上記の柱を軸に各々にあった戦術をお試しください。