1.はじめに
先週の金曜日にイギリスのEU残留・離脱の国民投票の結果が発表されました。結果は「EU離脱」。その後、日経平均は大暴落し、為替はリスク回避で円高に振れました。
日本から遠い国の出来事なのに、なぜか日本の経済はダメージを受けました。私的には納得できません。
今回は、「国民投票の結果の概要」、「EUの超概要」、「イギリスという国について」、「なぜイギリスがEUを離脱したいのか」、「今後の影響(予想)について」、まとめてみたいと思います。
2.国民投票の結果の概要
まず、「欧州連合(EU)からの離脱の是非を問う英国の国民投票」の結果について記述します。結論は「EU離脱」です。離脱票が51.9%、残留票は48.1%という割合でした。これを図で地域別にまとめたものがありました。ちょっとだけ図を加工した図を以下に示します。
ざっくりした結果は下記のとおりです。
・イングランド・ウエールズでは「離脱」が多数
・スコットランド・北アイルランドでは「残留」が多数
・ロンドン、ケンブリッジ、バーミンガム等の都市部は「残留」が多数
という結果です。
この結果から今後予想されることですが、「イギリス」という国がバラバラになる可能性があることです。
3.EUの超概要
EUとは、欧州連合(European Union)の略です。欧州連合条約により設立されたヨーロッパの地域統合体です。加盟国は現在28カ国です。
EU域内の多くの国では、出入国や税関の審査が廃止されており、人や物が自由に移動できます。また、単一通貨ユーロが導入されています(イギリスはポンド)。2012年に欧州国家間の平和と和解に貢献したとしてノーベル平和賞を受賞しました。本部はベルギーのブリュッセルにあります。
4.イギリスという国
イギリスの正式名称は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)です。長ったらしい国名です。
イギリスの人口は2015年時点で推計6,471万人で、世界22位です。イギリスの総面積は243,610km2、世界第78位及びヨーロッパ第11位です。国土面積は我が日本国より狭いのですが、可住面積は日本国よりも広いです。
イギリスの地方行政区画ですが、イングランド、ウエールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国(カントリー)から成立しています。特にスコットランド、北アイルランドは独自の法体系を有しています。
その他、王室保護領と海外領土(植民地)を有しています。
5.なぜイギリスがEUを離脱したいのか
次に、「なぜイギリスがEUを離脱したいのか」を簡単に記述します。最大の理由は「移民・難民を受け入れられない(受け入れたくない)」ということです。
イギリスが移民・難民にとって人気である理由は、 社会保障が充実している(医療費無料、福祉手当あり、住居も保障してくれる等々)からです。このため、EUの他の国からの移民が殺到します。
なお、「EU加盟国には難民受け入れを拒否できない」という法律があります。移民についても、特別な理由がない限り拒否できません。
上記の社会保障ですが、国民が支払う税金から賄われています。難民、移民が増えると、税負担が増えます。また、移民たちと仕事も奪い合いになります。
ということで、イギリスはEUから離脱するべきか国民投票を行ったわけです。
6.今後の影響(予想)について
この項目は私の予想です。
現在、イギリス国内では「EU離脱の是非を問う国民投票」のやり直しを求めるオンライン請願が行われています。この問題が長引けば長引くほど、欧州の混乱が長引くだけです。いくら請願数が増えても、国民投票を再度行うことはないと思います。国の一大事を国民投票で決めるというやり方の危険性が今回露呈されました。
今後の流れですが、私は以下のように予想しています。
まず経済の点から。イギリスは欧州という市場から弾き出されます。アジアでいう中国と日本の関係のようになるのではないかと思います。移民・難民問題はひとまず解決。ただし、イギリスには制裁をとして高い関税がかけられます。そうなると、輸出の大半を示していた欧州市場を失うことになります。
次は、イギリスという国についてです。先で掲げたとおり、イギリスという国は、イングランド、ウエールズ、スコットランド、北アイルランドから構成されています。この国民投票をきっかけに国がバラバラになる可能性もあります。既に、スコットランドやロンドン市では独立に向けた動きが出始めています。国がバラバラになって、内戦化するか、新たな独立国ができるかもしれません。
続いて、EUの影響です。難民・移民問題はイギリスだけの問題はありません。フランスやドイツ等でも起きています。完全にババ抜きの状態です。イギリスという大国が抜けたことは大きな既成事実を作ってしまいました。次はどこの国が国民投票のようなことを行って、離脱するかどうか判りませんが、抜けるきっかけを作ってしまったことはEUにとっては大きな問題です。この問題が長期化すると、共通通貨であるユーロの下落も避けられません。日本、アメリカもユーロ諸国の債権国ですので、多少の影響はあるかもしれません。
EUについては、経済の問題だけでは済まさせません。イギリスの離脱の穴埋めでトルコの加盟が現実味を帯びてくるかもしれません。そうなると、欧州には難民がなだれ込みます。
今後どうなるかは予想の範囲内になりますが、余り良い方向には向かわないと思います。
地域情報 ブログランキングへ
東北地方 ブログランキングへ
宮城県 ブログランキングへ
宮城県仙台市 ブログランキングへ
日記・雑談 ブログランキングへ
働くヒト ブログランキングへ
サラリーマン ブログランキングへ
平凡サラリーマン ブログランキングへ
転勤族 ブログランキングへ
にほんブログ村
ブログ王ランキングに参加中!
キーワード
イギリス,EU離脱,国民投票,イングランド,スコットランド,EU残留,ウエールズ,北アイルランド,EU,欧州連合,ポンド,グレートブリテン及び北アイルランド連合王国,UK,崩壊,バクチ
タグ: イギリス
EU残留
EU離脱
国民投票
イングランド
ウエールズ
スコットランド
北アイルランド
EU
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image