そして2017年、新しい年を迎えた。
といっても、1階の和室に敷きっぱなしになっているマットレスの上で、ほぼ寝たきりの状態で迎えた新年だった。
もう何年も年賀状は書いておらず、それでも送ってくださる数人の方にやっとの思いで返信している状態だった。
でも、今年は年女なので、「今年は羽ばたきたいです」と書き添えた。
言葉のパワーはすごい。
本当に「羽ばたく年」になったのだから。なんでも言ってみるものだ、と思う。
年明け早々、膀胱炎の症状で苦しんでいた。
15分おきにトイレに行きたくなる。
でも病院は1月4日までお正月休みなので、ひたすら耐えた。幸い熱は出なかったので、なんとか乗り越えることができ、病院が開くと同時に駆け込んだ。
尿検査の結果はやはり膀胱炎。抗生物質を処方すると言われ、ほっとした。
「ただねえ・・・尿糖が500も出てるわよ。お正月にちょっと食べすぎたのかな?」
とドクター。
検査結果の用紙を覗き込むと、「500」の文字が目に飛び込んできた。
「ああ・・・そうかも、しれません」
「そう・・・。主食さえ抜けば、なんでも食べていいのにねぇ。」
「・・・はい。・・・、ちょっと考えてみます」
重い気持ちで病院を出た。
「500」という数字が、何かを私に迫っていた。
ここで引き返すか、このままレッドラインを超えるのか。
ipadで調べてみると、尿糖は49までが正常ラインだという。
正常値のおよそ10倍の数値。これを簡単に考えてはいけないという気がした。
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