NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が、
2024年9月8日(日)よりNHK総合テレビで再放送されています。
2009年11月から2011年12月にかけて放送されていたときも夢中で見ましたが、
あらためて、迫力あるドラマに感動し、いろいろと考えさせられます。
このドラマを見ていると、
「明治維新からこれまでの日本の歴史をもっと理解しないといけないな」という気持ちがわいてきます。
このようなタイミングで、石原莞爾さんの 『最終戦争論』に出会いました。
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感想(7件)
石原莞爾さんといえば、満州事変を立案・実行、成功に導いた軍人として有名です。
『最終戦争論』は、真珠湾攻撃の前年、昭和15年5月29日、京都・義方会(柔道家、福島清三郎氏の道場)で行われた石原莞爾さんの講演をまとめたものです。
立命館大学教授だった田中直吉氏が石原莞爾さんの講演を速記して整理、追補して、
同年9月10日付で、立命館出版部から初版が刊行されたと記されています。
ICレコーダーもPCもない時代、
講演録を速記して、文字に起こして、編集して
活字を拾って印刷する活版印刷の時代に、
3カ月くらいのスピードで編集、印刷、出版までやったということになります。
各部門の人々は徹夜レベルの取り組みだったのではないかと想像し、胸熱になります。
B6判88頁のこの小冊子は、数十万部が売れたそうです。
この事実からも、時代の空気が想像できます。
さらに、内容に対する質問が石原莞爾さんの耳に入り、
第二部の質疑応答編を追加して、
昭和17年3月に新正堂出版から『世界最終戦争論』が出版されそうです。
読んで、内容の全てが理解できるわけではありません。
いや、わからないことも多く、数ページづつしか読み進められません。
けれど、開戦前夜、昭和15年の空気感が、歴史的に著名な石原莞爾さんの言葉で伝わってくるすごさ。
まさに、タイムトリップしている感覚です。
戦争には持久戦争と決戦戦争というものがあり、多くの国民は決戦戦争を戦争だと思っている。
けれど、目に見えない形で、経済的に情報的に、何か国民の生きづらさが強まっているとき、
そこには持久戦争が始まっているというお話がありました。
これって‥‥‥。。。
昭和15年5月29日のあと、日本がどのような道を辿るのか。 私たちはもう知っている。 でも、その前がどんな時代だったのか? 考えることのできるリアルで大変貴重な本だと思います。
著作権が切れているので、 国民の財産となっています。
この貴重な本が、文庫で600円くらい。
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これはすごいことだと思います!
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