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2005.10.15
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カテゴリ: メディア
大手メディアはあまり大きく扱わないようだが、いま粛々と共謀罪が成立(今国会で強行採決)しようとしていることに警鐘があがっています。
16日には渋谷ハチ公前から「共謀罪反対 仮装ストリートライブ&パフォーマンス」という仮装行列も出るようです。
(詳しくはうるとびーずさんの 今日の情報 にのっています)

テロを引き込むような昨今の世情ですが、破壊活動防止法が既にあるいま 治安維持法のような共謀罪をなぜ必要とするのか?
政権党議員にしても戦前の治安維持法のような法律を作ろうとしている気はないかもしれないが、かって日本人が痛いめにあった治安維持法のような共謀罪をいとも簡単に作ろうとしている権力システムというものはいったい何だろうと思うのです。

圧倒的多数をほこる政権党がフリーパスで通す法案というものは、言ってみれば行政立法と似たようなものだが、共謀罪法案を同じ手はずで通すことに疑問を感じない政権党議員がいるならば、それは自らが生む共謀罪法案の怖さを自覚しないアホでしょうね。(怖さを自覚しているワルだったりして)
役人も政権党議員も人の子・・・ここは良識に期待したいところです。

今回も、政権党が役人に法案作成を命じてできた法案を政権党が丸呑みで国会にかけるという無責任なパターンが再現されるかもしれないが・・・
統治しやすい行政寄り法案(役人の権限拡大法案)を、政治が安易に成立させることが権力システムというものなのかもしれない。
(個々の役人、政治家はいい人なんだけど・・・生活のために権力システムの歯車となるときに怖い人に変わるみたいです)

この法案はどの省庁が作ったかは今から調べるけど(法務省?)・・・・
法制化後の執行省庁となる警察庁に裁量行政をやられたら、戦前に回帰するようでたまったものではないですね。
共謀罪が網をかける 法律名・罪名 の数がすごいが、これでは日常生活すべてを、お巡りさんの裁量で恣意的に取締る恐れが充分考えられるのではないだろうか?
そして法案が成立すれば、司法はできた法律に従うだけであるから、これまた怖いです。

天木さんが ブログ で最近の丸呑み法制化に警鐘をあげていました。
小泉政権の下で、個人保護法、通信傍受法、有事関連法など、治安がらみの立法がすごい勢いで成立している。その中でもこの「共謀罪」はかつての「破壊活動防止法」を上回る悪法に違いない。
「・・・やる気になれば誰でも、どんな些細なことでも、逮捕できる。適用できる法律も刑法に限らず、商法、消費税法、道路交通法など日常生活に直接関係あるものが多い。警察にとっては“打ち出の小槌”になるでしょう・・・」


共謀罪(自由法曹団) から怖いところを以下紹介します。
<刑法の大原則では>
 日本の刑法では、何らかの被害が発生したときに限りそれをもたらした行為を処罰するのが原則です。未遂罪、すなわち被害発生の危険は生じたが、被害発生には至らなかった場合には、刑法にとくに規定がある場合に限り処罰されます。危険が生ずるとは、差し迫った危険の発生と解釈されています。判例では、例えば、お金を盗むために他人の家に入っただけでは、まだ窃盗の未遂罪は成立しません。家に入り、財布を探すためにタンスに近づいても、まだ未遂罪ではありません。タンスの引き出しをあけるなどの物色行為があってはじめて未遂罪が成立するのです。人を殺すために、毒入りウィスキーを小包で発送しても、まだ殺人の未遂罪ではありません。その小包が被害者のところに届いたときに、はじめて未遂罪が成立するのです。
 共犯の場合、「共謀共同正犯」といって、犯罪の実行行為を分担しない者でも、「共謀」に加わっただけで、実行行為によって発生した結果につき、処罰されます。たとえば、殺人の謀議に加わった暴力団の親分は、自分ではピストルを発射しなくても、子分がその謀議を実行するためピストルを発射し、人が死亡すればその結果について、殺人罪として処罰されます。しかしこの場合も、実際に被害が発生するか、もしくはその切迫した危険が発生しない限り、処罰されることはありません。
<内心を狙う共謀罪>
 共謀罪は、「共謀」が成立しただけで処罰をするというものですから、被害の発生も必要がなければ、その差し迫った危険の発生すら必要ではありません。それは単に心の中で思ったこと、考えたことを処罰することに近づきます。それゆえ、いかなる思想・信条であろうと、それをもっていること自体を処罰してはならない、という原理を骨抜きにする内容をもっています。さらに、被害の発生、もしくはその差し迫った危険を発生させることすら必要とせず、人を処罰をすることは、社会に害悪をもたらす行為だけを処罰するべきだ、という原理を形骸化することとなります。
 これらの刑法の基本原則がたたかい取られるまで、人類がいかに多くの無辜の人々の血を流したかを思えば、さしたる立法事実もないまま提案された今回の法案には、重大な疑義があります。

有事法制と「国民保護法制」が法定され国民が戦争体制に組み込まれ、更に共謀罪が成立した社会は、他人を信用できない人間不信の陰湿な相互監視社会・警察国家になる可能性があるのです。


14日午後、共謀罪の法案(犯罪国際化及び組織化並びに情報処理高度化に対処するための刑法等改正法案)の国会審議では与党議員からも疑問続出となり、今国会中の議決を阻止できる可能性が芽生えてきたそうです。
与党議員でさえ法案の異常さを看過できないようですが、どちらかといえば役人のほうに問題があったのかな?
**********************************************************************
「共謀罪」今国会も断念 政府与党、継続審議へ(19日共同通信より)
 政府、与党は19日、殺人など重大犯罪の実行行為がなくても謀議に加わるだけで処罰可能な「共謀罪」新設を柱とした組織犯罪処罰法などの改正案について、先の通常国会に続き、今国会の成立も断念した。継続審議とし、次期国会で成立を目指す方針だ。
 野党や市民団体が「適用対象が犯罪集団に限定される保証はない」などと反発したため、与党は民主党を交えての法案修正を模索したが、民主党が抜本的な手直しによる再提出を求めたため、協議が難航していた。
 自民党の小坂憲次国対筆頭副委員長は同日の記者会見で「参院の日程をにらむと今国会は非常に厳しくなった」と発言。衆院法務委員会の与党理事も「成立は無理。衆院通過も黄信号から赤信号になりかかっている」と述べ、衆院での可決も困難との認識を示した。


事態は良くなっているようですが、まだ監視が必要みたいですね。

気になるブログとして・・・・・
共謀罪って・・・なんだ?
日本弁護士連合会が共謀罪に反対する集会
エクソダス2005
保坂展人のどこどこ日記
共謀罪成立に反対・抗議する京都署名






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Last updated  2005.10.23 09:26:04
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Re:政権党がフリーパスで通す法案(10/15)  
alex99  さん
自民党の大勝以来、国民が充分チェックできない状況であるかも知れませんね。

勉強しなければいけないのですが、なかなか手が回らない。

(2005.10.15 19:39:19)

Re[1]:政権党がフリーパスで通す法案(10/15)  
Mドングリ  さん
alex99さん
>自民党の大勝以来、国民が充分チェックできない状況であるかも知れませんね。
勉強しなければいけないのですが、なかなか手が回らない。
-----
<共謀罪の採択について国会審議するのは3回目?くらいなんですが。
執拗に議決しようとする意志は、役人のものなのか政権党のものなのか計りかねるので、注目しているところです。
(2005.10.16 01:18:58)

Re:政権党がフリーパスで通す法案(10/15)  
共謀するだけで罪になるっていうけど
なんでもかんでも犯罪者扱いするのは変ですね。
刑務所は今犯罪者で満員なのに逮捕者を増やす法律を作れば大変なことになります。
テロを未然に防ぐ為の法律なんでしょうが、
ちょっと無理があるようですね。



(2005.10.16 01:24:22)

Re[1]:政権党がフリーパスで通す法案(10/15)  
Mドングリ  さん
夕焼けこやけさん
>共謀するだけで罪になるっていうけど
なんでもかんでも犯罪者扱いするのは変ですね。
刑務所は今犯罪者で満員なのに逮捕者を増やす法律を作れば大変なことになります。

<15日の議会では与党の修正案(組織的集団に限定して適用)が提示されたが、この線で決まる公算が大きいようです。
小泉政権は圧倒的多数で何でも通すというスタイルを強めているのが怖いです。

>テロを未然に防ぐ為の法律なんでしょうが、
ちょっと無理があるようですね。

<テロを未然に防ぐ為という大義名分に隠れて国民を監視しようという権力の意志が見えるおおいに無理のある法律だと思います。
アメリカを反面教師にする知恵が少しも見えない情けない与党だとも思います。 (2005.10.16 07:33:35)

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