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2015.09.30
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カテゴリ: 気になる本
図書館でニュートン別冊『注目のハイテク35』を手にしたが・・・
全ページに、カラー写真、カラー画像満載で、まさに図説という感じで、ええでぇ♪



ハイテク

ムック、ニュートンプレス 、2004年刊

<「BOOK」データベース>より
ムックにつき、データなし。

<読む前の大使寸評>
全ページに、カラー写真、カラー画像満載で、まさに図説という感じで、ええでぇ♪
ニュートンプレス社の目次から、個人的な見所を挙げると以下になります。
・日本のジェット旅客機
・はやぶさ2─間もなく打ち上げ
・生まれかわった すばる望遠鏡
・オーブンレンジ
・自動運転が開く車の未来
・潜入 スーパーコンピュータ「京」

newtonpress 注目のハイテク35


この本で、スーパーコンピュータ「京」を見てみましょう。

<なぜ「京」は速いのか?何に使われるのか?> p133
■ただ速いだけでない。効率も世界トップクラス
 多数のCPUで通信しながら計算しようとすると、連携できずに余るCPUが出てしまう。その結果、CPUの数と性能から想定される計算能力を使いきることができない。しかし「京」は、独自のCPUネットワークのおかげできわめて無駄が少なく、93.2%もの能力を実際に発揮できているのだ。冒頭のランキング上位のスパコンのなかに、90%をこえる効率のものはない。

 また、施設のエネルギー効率もよい。「京」は最大で一般家庭の2万~3万戸分にあたる11メガワットもの電力を使う(電気代は年間12億円、なお、運用費の見積りは年間80億円)。その約3割を、施設内のガスなどによる自家発電がまかなう。また、発電にともなう排気から熱を回収し、75%以上の熱効率を実現した。総合的な省エネ性能は、従来のスパコン施設の約2倍だという。

■より効率的に熱を処理する
 スパコンを動かす際、熱の管理が最も大事だといっても過言ではない。CPUはほうっておくと高温になり処理速度が遅くなってしまうし、冷やしすぎても結露のおそれがあるからだ。

 熱源機械棟の中に入ると、大声で話さないときこえないほどの機械音。ただし、同規模のスパコン施設にくらべれば静かだという。音の原因は、ガスを使う自家発電装置と、「京」から熱をうばって温まった水を冷やす冷凍機だった。

■スパコンは使い方が最も重要
 優先される研究には、「薬の候補物質を探る手法」や「自動車などの次世代設計システム」の開発もある。「京」ならシミュレーションを桁ちがいに速く行えるため、ものづくりにかかる時間が大幅に短縮できると期待されているのだ。
 また、重い恒星が最後にむかえる「超新星爆発」のようすを、かつてない精度で再現する基礎研究にも使われる。戦略プログラム以外にも、大学や研究所、企業による研究が採択されており、次々と「京」を使っていく。

 一方、スパコンの性能は今も1年に2倍ほど向上しており、1京の100倍の桁である「エクサ」スケールの開発もみえてきており、理研も2014年4月より開発に取り組んでいる。

 しかし「京」の関係者や研究者らは、速さだけでなく、スパコンでどのような成果を出すかが重要だと口をそろえる。生命科学、地球科学、宇宙など、さまざまな分野で成果を出しつつある「京」の真価が問われるのは、これからだ。


酔狂でミーハーな大使は、2013年にこの「京」を観に行ったが・・・
物見遊山で観に行くものではなかったようです(当然である)
展示スパコン展示スパコン( スパコンを見た♪ より)

今やオーブンレンジはキッチンの必需品とまでなった枯れた技術であるが・・・
その原理は不思議でさえある。そのあたりを見てみましょう。

<オーブンレンジ> p36~37
■レーダー技術から生まれた電子レンジ
 今やオーブンレンジは、キッチンの必需品といえるほど普及している。
 電子レンジの心臓部は、食品を温めるためのマイクロ波を発生させる「マグネトロン」だ。電波の一種であるマイクロ波を物質に当てて、反射波がもどってくるまでの時間などを測定することで、物の位置をはかるレーダー装置として開発が進んだ。その後、レーダー技術者によって、マイクロ波を照射すると食品が加熱されることが発見され、電子レンジが発明されたのだ。

 電気をおびた電子などの粒子が振動すると、電磁波が生じる。この原理を利用して、電子レンジのマグネトロンは電磁波(マイクロ波)を発生させている。

■マイクロ波は、食品の中の水分を直接発熱させる
 マイクロ波で食品が温まるのは、食品内の水分子がマイクロ波を吸収してはげしく振動するからである。ガラスや陶磁器、プラスティックなどは、マイクロ波はほとんど透過するため、マイクロ波で温められにくい。

 また、マイクロ波は金属に反射されるので、マイクロ波を閉じこめておくべき電子レンジの庫内は、金属でおおわれている。

 では、電子レンジでは、原則として金属のついた食器や金ぐし、アルミホイルなどの金属を使用してはいけないといわれるのはなぜだろうか。実はマイクロ波が当った金属では、マイクロ波が反射するとき、内部で電子がはげしく振動している。このとき、6面がつながって端のない庫内壁面の金属とはちがって、アルミホイルなどのように端のある金属にマイクロ波が当ると、電子が端から飛び出し(放電し)、火花が飛ぶことがある。この火花が食品に引火したり機械の故障原因になることがあり、危険なのだ。

 マイクロ波による過熱は、外から熱するのではなく、食品そのものを発熱させるので、効率よくすばやく食品を温めることができるという特徴がある。火が通るのに時間のかかるカボチャやイモ類も、すばやく調理することができる。

 ただし、マイクロ波による過熱では、食品の水分が蒸発する。このため、ソーセージや卵、魚など皮のあるものでは、温めすぎると内部にたまった水蒸気で破裂するので、調理前に皮に切れ目を入れるなど破裂しないためのくふうが必要だ。






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Last updated  2015.09.30 07:10:20
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