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2016.01.04
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カテゴリ: 気になる本
図書館の本を手当たり次第に、借りている大使であるが・・・・
なんか慌しいので、この際、積読状態の蔵書を再読しようと思い立ったのです。
で、再読シリーズとして、以下のとおりボツボツ取り上げてみます。

・#1:中国は東アジアをどう変えるか
・#2:習近平の中国
・#3:ねむれ巴里
・#4:おどろきの中国
・#5:「日本」とは何か
・#6:資本主義の終焉と歴史の危機
・#7:生物と無生物のあいだ
・#8:日米同盟の正体
・#9:素晴らしき日本語の世界
・#10:イラハイ
・#11:下流老人

<再読候補>
・里山資本主義
・情報の「捨て方」


再読シリーズ(#1-4)
再読シリーズ(#5-8)
*****************************************************************************

【素晴らしき日本語の世界】
日本語
文藝春秋、季刊版、2008年刊

<内容説明より>
特集 素晴らしき日本語の世界-語源・曼陀羅、「さざれ水」「忘れ水」、武士語が運ぶ武士の遺伝子、日本語と女性のことば、100年目の女ことば、「優しい日本語」は粋!/特集 私の文章読本-日本語の達人が選ぶ古今の名文/[対談]丸谷才一×井上ひさし-がんばれ!日本語/[対談]齋藤孝×武田双雲-身体的日本語論

<大使寸評>
個人的には、異邦人の語る日本語、各地の方言、古代語が興味をひきます。

Amazon 素晴らしき日本語の世界

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【イラハイ】
イラハイ

佐藤哲也著、新潮社、1996年刊

<「BOOK」データベース>より
婚礼の日にさらわれた花嫁を追って、波瀾をのりこえて駆ける青年の冒険の物語…。「贅沢な遊び、これこそがファンタジー」と絶賛された新古典。第五回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

<大使寸評>
面白そうな本であるが・・・
とにかく、この本は改行のない文体なので、イラチな大使にとって、読みづらいのである。
で、途中ストップで積読状態にあるのだが、暇になれば読もうと思っている。

Amazon イラハイ

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【下流老人】
老人

藤田孝典著、朝日新聞出版 、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
まもなく、日本の高齢者の9割が下流化する。本書でいう下流老人とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」である。そして今、日本に「下流老人」が大量に生まれている。この存在が、日本に与えるインパクトは計り知れない。

<読む前の大使寸評>
楽天ブックス日別ランキング(2015年09月28日)でトップの本であり、それだけ切実な問題なんだろう。
16年1月現在でも本屋に平積みされているが、これっていわゆるロングセラーなんでしょうね。

rakuten 下流老人





ネットで藤田孝典氏へのインタビューを見てみましょう。
我々、団塊世代が年金生活をギリギリ享受できる最後の世代となるようです。

2015/9/15 「高齢者の貧困率9割」時代へ より
 日経ビジネス2015年9月14日号特集「あなたに迫る 老後ミゼラブル」では、「3大ミゼラブル」として、孤独死・認知症・犯罪を取り上げた。この3大問題の根底にあるのが、高齢者の貧困問題。一般的な民間企業で定年まで勤め上げた「中流層」は、定年を機に貧困に転落する可能性が極めて高い。『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』の著者、藤田孝典氏に話を聞いた。
藤田

Q:日本の中流層である、平均給与414万円でも定年後は貧困化してしまうと訴えています。
藤田:ええ。今の40代前半に当たる団塊ジュニアは4割程度が非正規社員・従業員です。平均年収は200万~400万円が中心帯ですが、この水準だと、定年後の年金受給額は月額8万~10万円。生活保護を受給すべき最低ラインに掛かります。

Q:とは言っても危機感は薄い。
藤田:老後には、病気や介護、認知症、子供が独立せずに家に居つくなど、現役時代には想像できないような“落とし穴”があります。なかなか実感として受け止めにくいので、危機意識が低いのではないでしょうか。

現在、私は埼玉を中心に生活困窮者の相談に乗っていますが、半分は高齢者です。そのうち、現役時代の年収が800万~1000万円だった人も含まれています。以前は正規の仕事に就く子供がおり、手元には、貯金や持ち家があった。地域コミュニティーも支えてくれた。年金はあくまでプラスアルファの収入で、依存度はそれほど高くなかった。

Q:それが変わってきたと。
藤田:今は違います。社会構造が変わる中で、年金依存度は飛躍的に高まっています。そうであるのにも関わらず、私たちが手掛けた独自調査で定年後もずっと中流意識を持っている人は多いことが分かりました。意識と実態のギャップから貧困化に陥るケースが増えています。

 現役時代は企業の部長さんで、毎週末にゴルフをするのが当たり前。車はクラウンじゃないとダメという人なんかも相談に来る。なかなか生活の質を下げられないようですね。

Q:意識を変えられないことが問題なのでしょうか。
藤田:それもありますが、一番の問題は家庭と雇用形態の変化に、制度が対応し切れていない点です。家庭内で支えてくれる人がいない以上、国が社会保障として支援の枠組みを考えないといけません。それが抜け落ちています。

Q:具体的に何をすべきでしょうか。
藤田:やるべきことは決まっています。住居です。家賃補助を入れるべきです。

 皆さんが何にお金をかけているかというと住まい。35年ローンを組み、定年までに払い終わらない人が多い。仮にローンを払い終わっても、老後の資金をすべて住宅につぎ込み、貯蓄額なんてありません。持ち家に資産価値があれば良いのですが、35年経つと目減りした不動産価値しか残らない。

■持ち家が首を絞める?
マンションも二束三文の価値になってしまいます。賃貸の場合、現役時代と異なり、定年後の年金支給額15万前後では、8万~10万円の家賃は到底払えません。

Q:金銭的支援は国庫財源を考えても限界があります。
藤田:家賃補助が難しい場合、フランスのように、公営住宅の絶対量を増やすべきでしょう。

日本では、全住宅のうち公営住宅はわずか4%程度です。一方、フランスは40年前からインフラ整備を進めており、今は約20%に増えました。フランスの場合も老後の年金は月額10万~12万円程度で日本と変わりません。ですが、家賃は月額5000~1万円。手元に1カ月で9万~10万円が残る計算になります。

Q:持ち家は資産価値の希薄化問題だけでなく、老朽化による修繕費、固定資産税などの税金も重荷になります。
藤田:そうですね。老朽化した持ち家であっても資産と見なされるため、貧困に陥ったとしても、生活保護の申請が認められない事例が増え、問題になっています。

Q:一方で、郊外を中心に空き家も社会問題になっていますね。
藤田:行政がゼロから公営住宅を作るのはコストがかかります。手元に今あるストック、つまり空き家をリフォームしながら使うことは重要です。それが実現するだけでも、相当な高齢者が救われます。

 我々の独自調査では年収200万円の若者の8割が実家に住んでいました。実家から出られず、結婚ができないし、子供も作れません。200万円でも独り立ちできるような政策を打たないと、彼らが老後に貧困に苛まれるだけでなく、彼らの両親の老後の生活すら苦しめることにもなります。

Q:至る所でひずみが生じています。
藤田:マクロ経済スライドで年金はこれからどんどん減っていきます。月額8万~10万円は当たり前。その範囲内で暮らせるビジョンを描き、「総下流化」時代に備えないといけません。個人の努力で資産を形成してください、というのはどだい無理な話になっています。

Q:まずは危機感を持つところから始めるべきでしょうか。
藤田:先ほど危機意識が低いと話しましたが、実は多くの人は薄々、気づいているのだと思います。だからこそ、『下流老人』も2カ月で8万部売れたのではないでしょうか。自分もこうなるという危機感があると思います。それは1700兆円もの個人資産のストックにも表れています。

■居住地が「居場所」とは限らない
Q:政府の「地方創生」の一環として、定年を機に高齢者の地方移住を後押しする政策が本格化しそうです。この動きをどう見ていますか。

藤田:うーん。お金を持っている人は現実的な選択肢として考えたらいいと思います。共働き夫婦でともに公務員や一部上場企業の場合、年金受給額が高いので、どこに移住したとしてもやっていけます。

Q:問題なのは圧倒的多数である約9割の低年金層です。地方移住には住宅・引っ越し費用がかかります。車がないと生活できない。地元のコミュニティーになじまないと生きてはいけません。資金面だけでなく、制度面でもまだ整備しないといけない部分は残っています。

藤田:本人が「居場所」として感じている地域、コミュニティーはどこなのか。これは他人が決められる問題ではありません。住んでいる場所だからと言って、そこが必ずしも居場所にはなりません。

 私が支援活動をしている埼玉のような郊外は特にそうです。「埼玉都民」と呼ばれるように、地元の帰属意識は希薄です。地域づくりの政策の難しさを感じています。高齢者が初めて地域のコミュニティーに関わるようになるのは、介護が必要になった時と言われています。介護サービスを受けるようになれば、地域のデイサービスや老人ホームと関わるようになるからです。楽しそうなのは健康な高齢者ではなく、要介護者ですね。


、年金を払い続けて下流老人になってしまったら・・・怒るでぇ。
しかし確実に言えることは、団塊ジュニアには老人貧困率9割の可能性が待ちかまえているようです。








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Last updated  2016.01.04 00:27:36
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