美し国三重の乗り物 0
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陰陽 今野敏さんの作品 若い女性を陵辱のうえ惨殺する異常な事件が東京の各所で発生した。捜査にかりだされた警視庁の富野は、現場に毎度現れる黒ずくめの人物に気づく。その男の名は、鬼龍光一。「祓師」という怪しい肩書きに警戒する富野だが、いつの間にか絶妙な協力関係で事件の真相へ迫ることになる。 パラレルでお目にかかった鬼龍光一やっと見つけました~~! 陰陽祓いから改題された作品です なんだか公共の場での読書は憚られる内容でしたがこの本で言う亡者(=外道)がどういうものかはよくわかりました。 もうちょっと鬼龍に活躍して欲しかったなぁ~~と思うのでシリーズの他のものも捜そうと思います 「鬼龍」と、そのものズバリの本もあるようですが表紙の画像すらどこにも見つかりません・・・ もう1冊は憑物
2010年03月11日
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ゲームの名は誘拐 東野圭吾さんの作品 敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。 葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。 "ゲームの達人"を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。 娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。 犯人側の視点のみで描かれていますですから警察は?被害者家族は?と気になりつつ「絶対何か裏がある~」と確信しながら読んでしまいました。 予想はある程度あっていましたがそれを越える内容も出てきてしっかり楽しめてしまいました。 藤木直人さん、仲間由紀恵さん主演で映画化されているのですねmailto:G@me%20【DVD】全く知りませんでした
2010年03月06日
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虚構の殺人者 今野敏さんの作品 東京湾臨海署-通称ベイエリア分署の管内で、テレビ局プロデューサーの落下死体が発見された。捜査に乗り出した安積警部補たちは、現場の状況から他殺と断定。被害者の利害関係から、容疑者をあぶり出した。だが、その人物には鉄壁のアリバイが...。利欲に塗れた業界の壁を刑事たちは崩せるのか? 東京ベイエリア分署安積警部補シリーズ第2弾です いろいろ思い悩む安積警部補ですがそんなところがいいです そして周りからは思い悩んでいるように見られてないところもいいです 親近感があります!! 自信が服を着たような登場人物ばかりではフィクション色を強く感じたりつい劣等感を感じたりして、読書生活がつまらなくなってしまうというもの・・ そんなことありませんか?
2010年03月01日
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顔 横山秀夫さんの作品 「だから女は使えねぇ!」鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に忠実に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。瑞穂が描くのは、犯罪者の心の闇。追い詰めるのは「顔なき犯人」。 D県警シリーズです どこかで読んだことがあるエピソードがあるぞと思っていたら「陰の季節」収録の短編「黒い線」の続編 もちろん「黒い線」を読まなくても問題ないように出来ています 女性が主役でしかも捜査の中心にいないということで物足りなさを感じる人も多いようですが私は ジタバタしながらも頑張っているところに共感したりもしたのでした。 連作短編集 仲間由紀恵さん、オダギリ・ジョーさん出演でドラマ化しています顔 DVD-BOX 2003年放映TV観てなかった時期だから全然知らない・・・
2010年02月20日
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動機 横山秀夫さんの作品 署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつかりあう表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作) 女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」 公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」 大手新聞社の引き抜きに揺れ動く女性新聞記者の心情が描かれる「ネタ元」 珠玉の四篇を収録 どうなるの?どうなるの?と「自ら推理」は始めから頭になくもうちょっとで自分の読むスピードにイライラするところでした それくらいおもしろい作品揃い!いつものことです・・・それってすごいことです!! 「逆転の夏」は結構長く中編といった感じ一番ハラハラでした。
2010年02月17日
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片想い 東野圭吾 十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが...。 十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。 過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー ジェンダーについて深く考えさせられる作品 やたら長いので一瞬身構えましたがまたしてもドンドン読んでいく私なのでした さすが東野圭吾さん ミステリーなのですが犯人捜しよりも男とは?女とは?性別とは?というジェンダーに関する内容とジェンダーに苦しむ彼らの計画の方が印象深かったです
2010年02月14日
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第一級殺人弁護 中島博行さんの作品 自白した被疑者がなぜ無罪に!?救済されるべき被害者に法はいったい何ができるのだろうか。金融犯罪、中国系マフィア、そして快楽殺人。イリーガルに挑む刑事当番弁護士・京森英二が直面した事件は、日本の社会病理と深く係わっていた。現役弁護士ならではの精密な筆致で描く傑作リーガル・サスペンス。 短編集 5つの作品が収録されています 主人公京森は小さな事件をいっぱいこなして、食いつなごうとしている何だかさえない弁護士 だけど時にはいやいや、時には自らの保身のため頑張っているとなぜだか素晴らしい活躍 2時間ドラマなんかの架空世界ではなくて 弁護士の世界を垣間見る感じで興味深かったです
2010年02月02日
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心霊特捜 今野敏さんの作品 番匠警部 R特捜班班長、背広はヨレヨレだが統率力◎数馬主任 古神道伝承者、細身だが眼光鋭く迫力満点鹿毛巡査 実家は密教系の寺、皮肉屋のパンクロッカー比謝巡査 沖縄出身のノロ、桁外れにマイペース、紅一点そして、岩切大悟 県警刑事総務課所属で、R特捜班との連絡係だが恐がり。 神奈川県警R特捜班、別名『心霊特捜班』。 心霊現象が絡む事件を担当する特別捜査班。 連作短編集 気持ちいいほどありえない特別捜査班が登場 ちゃんと心霊ものですちゃんと警察ものです両立しているところが素晴らしい! そんなことまで!?と驚くような内容の110番通報があるというご時世心霊現象に関わった(?)通報は、現実にあるような気がします しかしそれをちゃんと取り上げてくれる懐の広さ楽しいですね~~ 警察についてや心霊現象について難しげな説明は少なめに、会話中心の書き方で軽~~い読み応えでした 2時間ドラマになりそう・・・
2010年01月28日
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嗤う闇 乃南アサさんの作品 レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯?被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは? 都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。 シリーズ短編集第2弾の 未練 は貴子の内面に関わる記述が印象的だったけれど 今作は貴子の周囲で起こる事件や出来事を丁寧に描いたという印象 腐れ縁状態の滝沢刑事のプライベートに踏み込む作品もあり 鎖 での事件から立ち直りつつある貴子を垣間見た感じでした
2010年01月21日
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私立探偵・麻生龍太郎 柴田よしきさんの作品 春日組大幹部の殺害事件が解決した後、警察を辞めた麻生龍太郎。彼は私立探偵として新たな道を歩み始めた。 麻生は、裏社会で生きようとする美貌の男・山内練に対して引き起こした罪を背負い、全てを捧げることを誓う。 その麻生の想いに呼応するかのように、今日も人々の切実な依頼と事件が次々と舞い込んでくる...。傑作の呼び声高い『聖なる黒夜』の"その後"を描いた麻生と山内の物語がついに明らかに。 そして警察小説の金字塔「RIKO」シリーズ『聖母の深き淵』『月神の浅き夢』へとつながる心揺さぶる連作ミステリ。 聖なる黒夜(上) 聖なる黒夜(下) の後に続く作品 連作短編集かと思いきや最後のひとつは結構長い 私立探偵になった麻生が引き受けた依頼や事件が描かれる合間に山内練があらわれる。 彼は彼でいろいろな葛藤を抱えていそうだけれど余り関わってこず、さらりとあらわれるだけ 短編のせいなのか、麻生中心、事件中心で描かれるせいなのか結構読みやすかった ふたりのその後は 聖母(マドンナ)の深き淵 月神の浅き夢 へ・・
2010年01月18日
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未練 乃南アサさんの作品 ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。 公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道...「聖夜まで」 短編集です 花散る頃の殺人 に続く短編集ですが、 収録作品の「山背吹く」は 鎖(上巻) 鎖(下巻) の続編立ち直ろうとする音道が切ないです もっと切なかったのが「聖夜まで」被害者が幼いこどもというだけでも切ないのに辛い事実が次々と・・・ 短編集ですが1作1作強力に読み応えがあります。シリーズものとしてはドンドン深くなっていく感じがしました。
2010年01月16日
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暴雪圏 佐々木譲さんの作品 最大瞬間風速32メートル。十勝平野が十年ぶりの超大型爆弾低気圧に覆われた日の午後、帯広近郊の小さな町・志茂別ではいくつかの悪意が蠢いていた。 暴力団組長宅襲撃犯、不倫の清算を決意した人妻、冴えない人生の終着点で職場の金を持ち出すサラリーマン...。それぞれの事情を隠した逃亡者たちが辿りついたペンション・グリーンルーフで、恐怖の一夜の幕が開く。 すべての交通が遮断された町に、警察官は川久保篤巡査部長のほかいない-。超弩級の警察小説。 制服捜査 の続編 寒い時に読んだ方がいいとのtetsu8672さんのご指導を忠実に守り寒さに震えながら寒さを実感して読みました 心底寒い!!雪が降っている時じゃなくて良かった・・・ いろいろな登場人物が出てきます。それぞれが主役で、ドラマがあります。 入れ替わり立ち替わり書かれているのですがなぜか混乱もせずドンドン読めていきました。 お巡りさんを心から尊敬したくなりました。
2010年01月09日
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聖なる黒夜(上) 聖なる黒夜(下) 柴田よしきさんの作品 悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ...それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく...。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。 長かった・・・ですが、麻生龍太郎と山内練の出会いが描かれた作品頑張って読みましたとも! 現在進行形の事件と10年前の事件その間に起こった出来事様々な事件 いろいろな事件が出てきますが分かり易く読めました。 何だかいろいろなことがわからない苛立ちを麻生と一緒に感じた気がしました。 山内って気になるけど今のところ理解不能人物です~~ 男性同士の性描写などがあるので絶対×の方は避けましょう。 ちなみにこの作品の2年後という設定で描かれているのは 月神の浅き夢 と 聖母(マドンナ)の深き淵麻生と山内2人とも出ています さぁ、次は 私立探偵・麻生龍太郎 である。
2009年12月29日
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挑発者 東直己さんの作品 現代のエスパーを自称する男の欲望。華やかなクラブ・キャストたちの闇の顔。その狂気が生み出すものは? 人を欺くために、自分を欺く。偽りの貌と心を手に入れた者は、いったい何を求めるのか? 私立探偵・畝原シリーズ 第6弾 インチキ宗教家の嘘を看破した畝原とその信者との戦いミスキャバクラ嬢を決める大会に関わる調査夫の浮気調査が絡んだある事件 またしてもいろんな事件が起こります。それなりに絡んでいますが相変わらず最後の最後まで何が何だかわかりません。 とっても長いです。細かな字がいっぱいです。その上進展してるんだか何だかわからないまま物語が進んでいくので畝原シリーズ初心者にはお勧めしにくいかな・・ シリーズ5冊目の私にはしっかり面白かったですとも!
2009年12月22日
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熾火 東直己さんの作品 私立探偵・畝原は、足許に突然縋りついてきた少女に驚きを隠せなかった。彼女は血塗れで、体中が傷ついていたのだ-。言葉も発することなく意識を失った少女。だが、収容先の病院で、少女を狙ったと思われる人物たちに、畝原の友人・姉川が連れ去られてしまう。何かを隠すような警察の捜査と少女の疵跡は、何を意味するのか。姉川を救うため、畝原は恐るべき犯人と対峙する。 私立探偵・畝原シリーズ 第4弾 北海道警は悪魔な組織ですというお話 どこの出版社かと思ったら角川春樹事務所でした。納得。 最近読んだ本で北海道警をぼろくそに書いているのはみんな角川春樹事務所発行です。 笑う警官は角川春樹監督で映画化。 恐ろしい内容でした。ゾッとしました。 この後の作品 墜落 を読んであるので登場人物たちの今後がわかっているのでおもしろさが半減したのではなくて、かろうじて安心して読めたというくらいハードな内容でした。 こんな内容を発想させない警察組織であって欲しいと思うのです。 怖くて仕方ありませんから・・・
2009年12月18日
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悲鳴 東直己さんの作品 ごくありふれた浮気調査のはずだった。私立探偵・畝原の許へ現れた女は、夫の浮気現場の撮影を依頼してきた。だが、畝原が調査を始めると依頼人から指定された現場に現れたのは夫の本当の"妻"だったのだ。依頼人の女は、何者なのか?やがて畝原へのいやがらせが始まり、依頼人の女に関わった者たちに危機が。警察、行政をも敵に回す恐るべき事実とは何か!? 探偵・畝原シリーズ 第3弾 何が何だかわからないけれどいや~な事が次々起こって淡々と描かれてはいますが結局ものすごい大事件です。ビックリしました。 そんな事件の合間にも娘に心配なことが起こったり・・ 事件だけに関わっていられないところが生活を切り取ったように感じられて現実感に繋がってみたりしました。 ものすごく長いですが結構一気に読みました。
2009年12月08日
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凍える牙 乃南アサさんの作品 第115回 直木賞 受賞 音道貴子。年齢、三十と少々。職業、刑事。離婚歴あり。深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した! 遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか? 野獣との対決の時が次第に近づいてきた。 後半に進むにつれてじわじわとスピード感や躍動感が出てきて事件解決が近づいてくる興奮のようなものが伝わってきました。 これは初めての体験! 音道と滝沢の関係も変化がないように見えて徐々に変わっていくその感じは現実感を伴っていて自然で音道と共にその変化にビックリしたりして・・ あとあと、オオカミ犬見たい!!! tetsu8672さん の推薦により始めて手にした乃南アサさんの作品。 偶然手にしたにもかかわらず奇跡的に「音道シリーズ」第1弾今度こそ発行順に読むぞ!!
2009年12月02日
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眩暈 東直己さんの作品 かつて殺人を犯した少年がこの街に。連続殺人を発端に広がる闇。噂と嘘で塗りかためられた真相とは。 探偵畝原シリーズ 第7弾 何だか慣れてきました。ものすごく丁寧に、些細な・・と思われることまで書いていくという手法 それともこの本が秀作なのでしょうか?とても読みやすかったです。 聞き込み相手などいろいろな人物が登場しますがしゃべり方に特徴がある人物が結構いて、脇役と思われる人物にまで"らしさ"を出しているのが目を引きました。 今回は畝原の家庭の記述が少なかったですが相変わらず大切にしてらっしゃる暖かさを感じます。 しかし、今回の事件誰にも依頼されてないのでは?? どうしてこの探偵さんはこんなに裕福に感じられるのでしょうか???まだ読んでいない部分に秘密があるのか??
2009年11月29日
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残光 東直己さんの作品 第54回日本推理作家協会賞 受賞 凄腕の始末屋として恐れられた榊原健三は、今では人目を避けて山奥で暮らしていた。ある日、山を下りた彼の目に飛び込んできたのは、テレビに映ったかつての恋人・多恵子の姿だった-。事件に巻き込まれた多恵子の息子を救うべく、健三は単身札幌へと向かう。だが、彼女の息子が巻き込まれたのは、単なる人質事件ではなかった...。 榊原シリーズ 第2弾 なんですが・・ススキノ探偵シリーズも噛んでます。 なので両方のシリーズを始めから読んでこの作品にたどり着く方がずっとずっと楽しめること請け合い! ちなみに榊原健三シリーズは フリージア ススキノ探偵シリーズは探偵はバーにいるバーにかかってきた電話 消えた少年向う端にすわった男探偵はひとりぼっち が本作品以前に出版された作品たち。 1冊たりとも読んでいない私はきっと面白さ半分も感じられなかったのでしょう・・・ ただし榊原シリーズの第3弾 疾走 を読んであるので榊原のキャラクターは了承 で、殺人兵器そのもののような榊原健三がこどもを前に身動きとれずにいて何とも出来ずにイライライラ・・で、どんどんページをめくるんです。 それにしてもこの本でも北海道警、ボロボロです。
2009年11月19日
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所轄刑事・麻生龍太郎 柴田よしきさんの作品 麻生龍太郎は、二十五歳の新米刑事。下町を管轄する高橋署の刑事課強行犯係に配属され、ささいな傷害や器物損壊事件にも、犯人の心に深い闇が潜み、傷つき泣く人がいることを知ってゆく。そして次々に起きる事件は、恵まれた警官人生を歩みながら、人には明かせぬ秘密を抱えて生きる麻生自身をも変えていった──。 20代の頃刑事になりたての頃の麻生龍太郎 聖母(マドンナ)の深き淵 や 月神の浅き夢 の麻生龍太郎の若き日々です。 連作短編集。 麻生が天才といわれる由縁をじわじわと知るという感じの1冊 そんなに派手でもないしそんなに格好良い訳でもないけれど自然に閃いて事件の本質に近づいていくという感じ 彼にこの後何があったのか気になる所です。
2009年11月17日
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月神の浅き夢 柴田よしきさんの作品 若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。誰が殺したのか?次のターゲットは誰なのか?刑事・緑子は一児の母として、やっと見付けた幸せの中にいた。彼女は最後の仕事のつもりでこの事件を引き受ける。事件に仕組まれたドラマは錯綜を極め、緑子は人間の業そのものを全身で受けとめながら捜査を続ける。刑事として、母親として、そして女として、自分が何を求めているのかを知るために...。 RIKOシリーズ 第3弾 読み進めるごとに訳がわからなくなりついに緑子さんのキャラクターほぼ理解不能となりました。こんな女性って本当にいるのでしょうか???井の中の蛙の私にはわかりません!! でも、この作品は取り憑かれたように読み切りました。面白いです。私的には3作品の中でこれが一番。 RIKOシリーズで出てきたキャラクターが主人公となる別の作品があるのでそちらにも手を伸ばしていこうと思います。
2009年11月13日
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聖母の深き淵 柴田よしきさんの作品 一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。その彼女の前に、男の体と女の心を持つ美人が現れる。彼女は失踪した親友の捜索を緑子に頼むのだった。そんな時、緑子は四年前に起きた未解決の乳児誘拐事件の話をきく。そして、所轄の廃工場からは主婦の惨殺死体が...。保母失踪、乳児誘拐、主婦惨殺。互いに関連が見えない事件たち、だが、そこには恐るべき一つの真実が隠されていた...。 ジェンダーと母性の神話に鋭く切り込む新警察小説 RIKO女神の永遠 の続編 主人公の緑子は母親になり少し柔らかくなってますが、 相変わらずハードなハードな目に遭います・・・ さすがにいろいろあり過ぎて、緑子に現実味が無くなってきた(強すぎ)感じがしたのですが、ストーリーの方は魅力的ぐいぐい読まされます。 tetsu8672さんに教えていただいたとおり 緑子以外に気になるキャラクターが登場彼らが登場する作品もこれから読みたいなぁ・・・ 映画化されています[1998年エース・ピクチャーズ:DVD未発売] 女刑事RIKO 聖母の深き淵●監督:井坂聡//滝沢涼子/風間トオル (中古ビデオ/VHS)
2009年11月13日
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Riko 柴田よしきさんの作品 第十五回横溝正史賞 受賞 男性優位主義の色濃く残る巨大な警察組織。その中で、女であることを主張し放埓に生きる女性刑事・村上緑子。彼女のチームは新宿のビデオ店から一本のビデオを押収した。そこに映されていたのは残虐な輪姦シーン。それも、男が男の肉体をむさぼり、犯す。やがて、殺されていくビデオの被害者たち。緑子は事件を追い、戦いつづける、たった一つの真実、女の永遠を求めて-。性愛小説や恋愛小説としても絶賛を浴びた衝撃の新警察小説。 村上緑子シリーズ第1弾 ハードで、ハードでドロドロでしたが、読みました。 疲れました・・・ シリーズ化しているのですが、この先ずっとこんなでしょうか??? とりあえずもう1冊は手に取ってみたいと思うのでした。だって、終わりが近づくにつれて徐々に面白くなってきたのです。
2009年11月13日
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遥都 混沌出現 柴田よしきさんの作品 大地震と、人の生き血を吸う妖怪たち。十万人を越える死者が出た京都大災害の1年半後には、琵琶湖の湖底からホタルに似た巨大昆虫が人々を襲い、テニアン島が空を飛んで、京都上空に浮かんでいる。いまや町は危機管理委員会の支配下にあった。黒き神々の手先はあらゆる機関に入り込んでいる。 未曾有の災厄に立ち向かい、いったん死んだものの、貴船神社の龍神から、命を授かった地質調査技師の木梨香流は恋人の真行寺君之とともに、時空の裂け目にある闇の牢獄に部屋ごと封じ込められていた。大異変が始まった...。 炎都 禍都 に続く第3弾 京都がえらいことになりサイパンから島まで飛んできて時の政府の下した決断が 「2度あることは3度ある」 素晴らしい しかし、今度は京都ではなく・・・ 日本列島!!大惨事!太平洋上!大異変!! いいんでしょうか!?この終わり方 っていうか、明らかに終わっていませんさあ次はどうなる!? 毎回何があってもどんと来いのつもりで読んでいるが、あっけにとられて読み終わる。そして手を出す次回作・・・
2009年11月06日
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禍都 柴田よしきさんの作品 紅蓮の炎と人を喰らう妖物の百鬼夜行が京都を蹂躙したあの大災厄から十カ月。街と生活の再建に活気がもどりつつあるなか、地質調査会社の技師・木梨香流も、離ればなれになった恋人真行寺君之の安否を気遣い過ごしていた。君之は火を司る妖魔の姫君・紅姫によって、時空の狭間に連れ去られたのだ。サイパンで発見された『アルルの謎文字』は何を語っているのか!? 第1作の炎都では主人公は確かに木梨香流でした。でも、今回の主人公は十文字雄斗の気が・・ で、今回また京都はえらいことになるのですがサイパンもものすごいことになります作者のあまりの大胆さにすっかり脱帽降参しました 前作の安倍晴明も妖怪も理解の範疇だったような気がしてくるから驚きです。 壮大に思いっきり広がった風呂敷は次回作でもっと広がっていくのでしょうか!? そう!まだまだ続くのです!!
2009年11月05日
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炎都 柴田よしきさんの作品 木梨香流は上賀茂の地下水を計る水位計をみて首を傾げた。数値が急激に下っている。京都の地質調査会社の技師として七年。香流が感じた異変は予兆のひとつにすぎなかった。 京都府警捜査一課の村雨祐馬は京都御苑で発見された変死体を前にとまどっていた。四時間前まで生きていた男が、全身のあらゆる体液を抜き取られ、カラカラに干からびきっている。そんな異常殺人が人間に可能なのか?ミイラ化された変死体はこれで二件目。ところが、それはその後、京都中を恐怖と絶望にたたきこんだ大災厄のほんの序曲だったのだ。 長~い!ものすごく長い!でも、おもしろい!で、必然的に寝不足に・・ 安倍晴明に天狗にカッパに百鬼夜行京都ならではの説得力が(なぜか)ある妖怪ものであり、 主人公の香流がとっても魅力的なパニックもの こういった種類の小説は読んだことがなかったのですが、すっかり魅了されました 京都に地理にもう少し詳しくありたかったなぁ・・・
2009年11月04日
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闇の子供たち 梁石日さんの作品 貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた...。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。 重く、苦しかったです。 フィクションと書かれていますがノンフィクションっぽく書かれているので、辛かったです。 前半はこどもたちへの残虐な行為の記述ばっかり後半が映画化した部分かな? 映画は未視聴です。 見る予定はありません・・・辛すぎ 闇の子供たち プレミアム・エディション闇の子供たち【Blu-rayDisc Video】
2009年11月01日
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影踏み 横山秀夫さんの作品 深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。忍び込みのプロ・真壁修一は侵入した夫婦の寝室で殺意を感じた-。直後に逮捕された真壁は、二年後、刑務所を出所してすぐ、稲村家の秘密を調べ始めた。だが、夫婦は離婚、事件は何も起こっていなかった。思い過ごしだったのか?母に焼き殺された弟の無念を重ね、真壁は女の行方を執拗に追った...。(「消息」より) 「消息」を読み終わった時また短編集かと思ったけれど、その後も物語が続いてこれは連作短編集 主人公はひとりでふたりそこのところが非現実的ではあります。 また、主人公が泥棒というのはこの作者には珍しいのでは? 泥棒+非現実的な設定の主人公好みは分かれるかもしれませんがちゃんとハードボイルド。 読みやすくて一気読みしたのでした。
2009年10月30日
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推理小説 秦建日子さんの作品 42歳の会社員と17歳の高校生、大手出版社の編集者......全く面識のない人々が相次いで惨殺された。事件をつなぐのは「アンフェアなのは、誰か」と書かれた本の栞のみ。そんな中、警察と主要出版社に『推理小説・上巻』という原稿が届く。書かれていたのは犯人しか知ることの出来ない事件の詳細と殺人の予告、そして「事件を防ぎたければ、この小説の続きを落札せよ」という前代未聞の要求...... ドラマ「アンフェア」の原作アンフェア DVD-BOX とは言うもののドラマは全話観ていないので純粋に小説を読む感じでした。 想像と違って容疑者、被害者、関係者の目線から書かれていて雪平や安藤も登場人物のひとりな扱い。 強烈な雪平のキャラクターが少々もったいない感じ。 結末はちょっと違います。 これは映画アンフェア the movie これはスペシャルドラマアンフェア the special コード・ブレーキング~暗号解読 刑事・雪平夏見シリーズ第2弾はアンフェアな月 第3弾は殺してもいい命
2009年10月28日
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回転木馬 柴田よしきさんの作品 謎の失踪を遂げた夫・貴之のあとを継ぎ、探偵となった下澤唯。十年の月日を経て偶然彼を目撃した唯は、佐渡出身の渋川さわ子という関係者がいたことを突き止めた。だが、さわ子はすでに死去し、貴之はさわ子の娘・雪と一緒にいるらしいことだけ判明した。夫は唯を本当に裏切っているのか?細い糸をたぐり追跡を続ける唯は、さわ子の友人だった佐野明子のもとを訪れた。彼女はさわ子から、死の間際に雪と貴之のことを記した手紙を預かっていたのだ。明子も死の床についていたが、唯の事情を知った彼女から、手紙の内容を明かされる。どうやら貴之と雪は、人に知られてはならない事情を抱えているらしい。失踪前日に起きたホームレスの不審死と関係が?手紙を手がかりに、信州・蓼科へ向かった唯。だがそこには、貴之の目元を残す美少女-小松崎ゆいが待っていた...。 観覧車 の続編にして完結編 観覧車よりものすごく読みやすくて引き込まれた。作者の「進化」を実感 前半は主人公である唯以外の人物たちがしっかり描かれているけれど段々唯と絡んできて最後は唯の物語に帰って行く、という印象。 観覧車未読でも大丈夫とは書かれているが、読後の方が断然よいと思いました。
2009年10月27日
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観覧車 柴田よしきさんの作品 失踪した夫を待ち続ける下沢唯。 夫の居場所を残しておきたい、という思いから探偵事務所を引き継いだのだが、浮気調査など気が滅入る仕事ばかり。 あるとき、行方不明になった男の捜索依頼が舞い込んだ。手掛かりは白石和美という愛人。が、和美は日がな寂れた観覧車に乗って時を過ごすだけだった。彼女の心を占める虚無とは? 短編集です。が連作です。 一番最初の短編「観覧車」はプロとしてはじめて依頼されて書いた作品とのこと。 この1冊の間に主人公・唯はとても長い時間を過ごしますが作家・柴田さんの時間も過ぎていくという感じ。 ページをめくるにしたがってどんどん読みやすく面白くなっていくように思いました。 ところでこの作品夫の安否はわかりません。失踪の理由も不明のまま。 で、回転木馬 へ続く 用意してから読みましょう!
2009年10月27日
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墜落 東直巳さんの作品 女子高生の素行調査を引き受けた私立探偵畝原は、その行動に驚愕した。ホストクラブに出入りし、そのお金を稼ぐために老人に身体を売っていたのだ。一方、猫の首なし死体が投げ込まれるという相談を受けた畝原は、依頼主の経営する駐車場で、殺人事件に巻き込まれる。畝原を狙ったものなのか?彼が受けた二つの依頼に、ある共通点が見えた時、事件の恐るべき実体が明らかになる─。 私立探偵畝原シリーズ第5弾 主人公の毎日をものすごく丁寧に書き連ねていった感じ。なにもそこまで細かく書かなくても・・と思いながら読んでいく内に はまった・・・ 面白かったです。長かったけど・・・ 丁寧に書いているが故に過去の事件に関わる回想がたくさん出てきます。で、 シリーズ発行順に読みたかったなぁ・・・第1作待っていた女/渇き第2作流れる砂第3作悲鳴第4作熾火 このシリーズの他の作品も読んでみたいと思ったのでした。 ちなみに現在挑発者眩暈第7弾まで発刊
2009年10月13日
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真相 横山秀夫さんの作品 犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。 息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」 選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など 事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。 これは本当に傑作です! どの作品もドキドキして読みました。 読んでいて「短編」を読んでいる気がしませんでした。 一体どんな「真相」が隠されているのか・・「今度こそ推理してやる~~!」とか思いながら読みましたが、すっかり感心して読み終えるのでした。
2009年10月10日
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臨場 横山秀夫さんの作品 臨場-警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、殺人の見立てを「事件性なし」と覆してきた。人呼んで『終身検死官』。組織に与せず、己の道を貫く男の生き様を、ストイックに描いた傑作警察小説集。全8編。 短編苦手の私ですが、大変興味深く面白く読めました。 全8編どれも出だしが面白い!!そこでつかまりました。 全編通しての主人公の倉石がガッツリ噛んでくる訳ではなくそれぞれに別の主人公がいるのも面白い。 というより倉石自身がガッツリ主人公だったらちょっと退いたかもしれません。私。 ドラマ化されて、再放送でもお目にかかる「臨場」DVD-BOXは11月21日発売予定臨場 DVD-BOX(仮)
2009年09月21日
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高級官僚 清水一行さんの作品 退職金をふところに、天下り先を渡り歩いて巨財を築くはずだった。運輸省から国内航空会社に再天下りをした元高級官僚が、過労と心労により病に倒れ...。(表題作) 8つの短編を収録 いつだったかのあの事件?これってやっぱり・・・? 心当たりがありそなお話 など各種並んでます。 どれも最後に「オチ」が付いていました。決して笑えやしませんが 世の中ってこんななんですか??
2009年09月21日
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毒殺連鎖 津村秀介さんの作品 二日たて続けに、東海道新幹線上り列車内で毒殺事件が発生した。二人の被害者は共に早春の三重県志摩のツアーに参加した帰途の奇禍であった。マスコミ騒然の中、名探偵浦上伸介もアシスタントの前野美保と共に事件解明に乗り出すが、浮上した有力容疑者には完璧な二重アリバイがあった。息を呑む時刻表トリックとアリバイ崩し!不可解な連続殺人の結末は。 読んでる間中若林豪さんのお顔が浮かんできて仕方ありませんでした ま~さ~に2時間ドラマ セリフと事実と推理だけ しかも・・地元民にそのトリックは・・・すぐ、わかっちゃいました~~ でも、地元の風景を小説で読むのはちょっとおもしろ
2009年09月16日
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踊る天使 永瀬隼介さんの作品 命も、夢も、欲望さえも焼き尽くす、灼熱の闇歌舞伎町の雑居ビルで火災が発生し、風俗嬢の恋人を喪った男が、難を逃れた彼女の同僚らと真相を探り始めると、連続放火事件の疑いが濃厚に。さらに背後からは、バブル絶頂期に起きた忌まわしき殺人事件が浮かび上がる...。一方、犯人は復讐のため新たな犠牲を求めていた。 始めはややこしくって訳がわからなくてダメでしたが!だんだんと繋がりが見えてきます(当たり前・・・) その辺りから面白くなりました。 ただ、歌舞伎町のビル火災が思い出されて辛かったです。 読後「八つ当たりじゃん・・」とつぶやいたのは私だけでしょうか???
2009年09月10日
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八月のマルクス 新野剛志さんの作品 第45回江戸川乱歩賞 受賞作 レイプ・スキャンダルで引退したお笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、元相方の立川誠が五年ぶりに訪ねてくる。だが直後、立川は失踪、かつてスキャンダルを書き立てた記者が殺された。いわれなき殺人容疑を晴らすため、笠原は自らの過去に立ち向かう。 いろいろな事件があってそれが絡まり合っている感じ。 それなのに登場人物はそんなに多くない やっぱり世間は狭いのか・・・? 元お笑い芸人が主人公だけど全編通してものすごく冷めた感じ 実際はそんなもんなんだろうか??? 読み終わってみると 結構、面白かったです。
2009年08月27日
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花水木 今野敏さんの作品 五月も終わりかけた東京湾臨海署に喧嘩の被害届が出された。ささいな喧嘩でなぜ、被害届が?疑問を抱く安積班の須田は、事件に不審な臭いを感じ取る。 だが、その頃、臨海署管内に殺人事件が発生。殺された被害者からは複数に暴行を受けたらしい痕跡が...。殺人事件の捜査に乗り出す安積たちだったが、須田は、傷害事件を追い続けることに─。 それぞれの事件の意外な真相とは!?「花水木」より 新ベイエリア分署・安積班シリーズ 短編5編を収録 どれも季節感を強く感じられる作品でした春、梅雨、クリスマスなど・・ 何だか面白かったのは「月齢」狼男目撃情報に振り回される警察・・・そんなの始めて読みました ハンチョウ~神南署安積班~ DVD-BOX
2009年08月26日
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震度0 横山秀夫さんの作品 1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生したその日、N県警察署でも一つの事件が持ち上がっていた。警務課長の不破が消えたと妻の静江から上司の冬木に連絡があったのだ。県警最高幹部の6人が捜索の算段をする中、叩き上げの藤巻は、警務課内だけで事件を解決しようとするエリートの冬木よりも先に真相をつかもうとライバル意識を燃やす。やがて不破が金髪の若い女性と会っていたこと、失踪に4年前の県議選や逃亡中の強盗殺人犯が関係ありそうなことが分かってくる。一方、新しい幹部公舎の建設計画があり、そこに移り住めるかどうかで妻同士の間で鞘当てが始まる。出世、退職後の天下り先など、6人の男たちの思惑が絡み合う中、不破の失踪は思いがけない方向へ転がり始める... 細切れに読んだせいもあって登場人物の役職、性格、人間関係なんかがなかなかわかりませんでした。でも、読み進めるに従ってちゃんとわかってきて・・・ これは少なくとも2回読まないといけない作品でした~~(私の読解力では・・) 読んでいると何だか人間不信になりそうな気分になります。 組織のことや役職の上下関係、自らの進退、プライドばっかりのこんな世界そこら中にあるのでしょうか???現実の警察組織でも?? あったかくない でも、最後にちょっぴり光明が・・ ドラマ化しています観るベストセラー::震度0
2009年08月23日
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陰の季節 横山秀夫さんの作品 警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた...。「陰の季節」より D県警シリーズ第1弾4編の作品が収録された短編集 でも、全然「短編」な感じがしない重厚な作品ばっかり その上今まで読んだことがない警察内部の事件が描かれた内容ばっかり とても興味深く読み進みました。 表題作の「陰の季節」は第5回松本清張賞受賞作 テレビドラマ化もしています[2000年5月1日TBS系列放送:DVD未発売] 陰の季節◆上川隆也/伊東四朗/いしのようこ警察内部を鋭く突いた話題のサスペンス第2弾!DVD未発売。■動機-陰の季節-■
2009年08月20日
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殺人ライセンス 今野敏さんの作品 パソコン・オタクの高校生キュウが、偶然見つけたオンラインゲーム。真っ黒な画面に「殺人ライセンス」と、まがまがしい深紅の文字が。殺しを請け負った標的への接近方法、凶器を選択していくが何度トライしても、すぐに逮捕され、ゲームオーバーになってしまう。数日後、ニュースを見たキュウは驚く。殺人事件の被害者はあの標的だ。そしてゲームのページもパソコンから消え失せていた。 読み始めてすぐにあまりの怖さに「誉田哲也さんの作品だったけ?」と思ってしまいました。 ものすごく面白い!!! パソコンなんてよくわからん!世代と今時の若者が相互作用しながらそれぞれの悩みなんかを解決しつつ事件も・・・ 恐ろしげなタイトルと違い何だかホッとする読後感を抱いたのでした。
2009年08月15日
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推定有罪 笹倉明さんの作品 警察、検察、裁判所が親戚だったとは!?何もかもがショッキングだった。殺害の手口。捜査と証言。そして、あまりに劇的な裁判...。事件の渦中に身を投した著者が渾身の筆に"冤罪"を解く。これは単に"謙ちゃん"だけの事件だろうか!? なんと、「ノンフィクション・ノベル」知らずに読破 ノンフィクションなんだったらものすごく怖い・・ これを読むまでは裁判員制度に「?」が有り続けたのだけれど読後、ちょっと納得。 「 」がついた会話の連続でわかりにくくなった所もあったけれど裁判になると臨場感に繋がりました。 これがノンフィクションなんだったら私たちは何を信じたら良いんだろう・・?
2009年08月12日
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ヒトリシズカ 誉田哲也さんの作品 5つの殺人事件。果たして刑事は真実を見たのか?果たして女は幸せだったのか?今、注目を浴びる著者の連作警察小説。 目次に並ぶひとつひとつのタイトルが印象的 闇一重(やみひとえ)蛍蜘蛛(ほたるぐも)腐屍蝶(ふしちょう)罪時雨(つみしぐれ)死舞盃(しまいさかずき)独静加(ひとりしずか) 表紙の「女の子2人」がなかなかわからなかったけれど、終わりに近づいて納得 案の定、痛~~いシーンがありましたが、 それほど強烈ではありません(まさか私が慣れてはいないか?) 主人公の女性の性格が途中で変わった気がしました。始めは違和感だったけれど読後しばらくして「母性」だったのかな?と思ったり・・・ 始め「怖い」けれど、読後感は違っている作品でした。
2009年08月07日
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最前線 今野敏さんの作品 東京・お台場のテレビ局に出演予定の香港映画スターへ、暗殺予告が届いた。 東京湾臨海署の安積警部補らは、スターの警備に駆り出されることになった。 だが、管内では、不審船の密航者が行方不明になるという事件も発生。安積たち強行犯係は、双方の案件を追うことになる。やがて、付近の海岸から濡れたウェットスーツが発見され、密航者が暗殺犯の可能性が・・安積たちは、暗殺を阻止できるのか。「暗殺予告」 暗殺予告 被害者 梅雨晴れ 最前線 射殺 夕映えの6編収録 「最前線」ではいつもの安積ではなく桜井の語り(?)で進められていて新鮮な感じがしました。 短編だけど同じメンバーが腰を据えていてくれて短編6つというより事件が6つという印象。 面白い~~このシリーズは読んでいきそう・・・(図書館で巡り会う限り) ハンチョウ~神南署安積班~ DVD-BOX
2009年08月04日
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Fake 五十嵐貴久さんの作品 興信所の調査員・宮本と美貌の東大生・加奈は、浪人生・昌史を東京芸大に受からせるため、センター試験で完璧なカンニングを実行する。しかし、それは罠だった。全てを失った彼等は、昌史の父親を巻き込んで、復讐のため十億円を賭けたポーカーの勝負に打って出る。入念なイカサマを仕掛けた四人は、決して負けるはずがなかったのだが・・・ コンゲーム(相手を信用させて詐欺をはたらくこと)小説です。 一番盛り上がるのはもちろんポーカーのシーンでしょう。トランプといえば七並べとババ抜き・・の私が読んでも猫に小判。 でも、面白い! 最後が・・・
2009年08月01日
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陽炎 今野敏さんの作品 東京湾にまたがるレインボーブリッジで、乗り捨てられている車が発見された。乗用車には、男女の連名で遺書らしきものが遺されていた。 東京湾臨海署・刑事課強行犯係の安積警部補は、指令を受け、部下の須田と黒木を現場に向かわせる。果たして、追い込まれた男女の心中事件なのか? だが、現場から戻った須田刑事からは、『偽装心中』という意外な言葉が-。須田の仮説を信じる安積たちは、謎に包まれた事件の真相に辿り着けるのか!?「偽装」より・・ 東京湾臨海署 安積班シリーズの1冊 短編8編収録 以前読んだ 残照 と 半夏生 は長篇だったので驚きましたが、これなら連ドラにできるよな・・と妙に納得。 「科学捜査」に出てきた「青山」というキャラが「MR.BRAIN」の「九十九」に被って仕方なかった・・・ 安積班メンバーや交機隊の速水のキャラクターがどんどん見えてきてあんまり短編を読んでいる感じがしませんでした。 でも実際は結構細切れ ハンチョウ~神南署安積班~ DVD-BOX
2009年07月31日
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砂の城改版 遠藤周作さんの作品 青春の浜辺で若者が砂の城を築こうとする。押し寄せる波がそれを砕き、流してゆく......。 西は過激派グループに入って射殺され、トシは詐欺漢に身を捧げて刑務所に送られた。しかしふたりとも美しいものを求めて懸命に生きたのだ・・ スチュワーデスになった泰子は三人いっしょだった島原の碧い海と白い浜を思い浮べる。幸福を夢み、愛を願ってひたむきに生きた若者たちの青春の軌跡。 学生の頃友人に勧められた1冊 青春の意味を問うた作品=青春小説です。 とはいうものの 昭和51年(1976年)の作品なのでずいぶんと様子が違います。 とても読みやすいのは確か。若い(20代前半くらい)方におすすめ
2009年07月28日
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心室細動 結城五郎さんの作品 第15回サントリーミステリー大賞受賞作 二十年前の「事件」を暴く脅迫状を受け取った一カ月後、院長は心室細動を起こし急死した。「事件」に関与したのは院長、婦長、看護婦、現在医学部助教授の上原。四週間後婦長が死に、上原にも脅迫状が...。過去の罪に怯え、破滅へと向かう男のリアルな恐怖・・・。 主人公は名誉欲につけ込まれて脅迫されるのですが、突き詰めていくと・・・ 「あんたが悪い」 なのに・・・ 学べよな~~ 過去の「事件」が明らかになる「日記」は長いけど息を殺して一気に読めました。怖い怖い。
2009年07月27日
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国境事変 誉田哲也さんの作品 何者かが密かに上陸し、不穏な空気漂う長崎県対馬。東京・新宿の片隅で発生した在日朝鮮人殺人事件。捜査を巡り、対立する警視庁捜査一課と公安外事二課。己れの「信じるもの」を追い求め、男たちは国境の島へ向かった...。 ずっと気になっていた1冊。やっと読みました。 警視庁に公安に地方警察に挙げ句の果ては自衛隊まで出てきて 組織って難しい・・ 公安の仕事が具体的に出てきた作品は初めてかな・・?びっくりがいっぱいでした。 北朝鮮のことも・・・ その辺りの内容は完全なフィクションとは思えないけれど、ノンフィクションとも思いたくない・・怖い・・ 全体的に淡々と書かれています。現実的で怖い1冊でした。 ジウの東刑事 主役のひとりです。ジウの事件もチラリと登場
2009年07月24日
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