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先般の「盲導犬」がとても良かったので、原作&演出が同じ組み合わせのこの「滝の白糸」を見に行きました。スタッフ作:唐十郎 演出:蜷川幸雄出演大空祐飛、窪田正孝、平幹二朗、鳥山昌克、つまみ枝豆、井手らっきょ、マメ山田、プリティ太田、赤星満、ミスター・ブッタマン、澤魁士、野辺富三、谷中栄介、浦野真介、堀源起、砂原健佑、續木淳平 ほか「盲導犬」は“昭和度”が適度でよかったんですが、この「滝の白糸」の方がもっと“平成の世にはあり得ない”感が漂っていました。なんででしょうかね。きっと「女の人の役割」が古臭いからかも。そこが昭和的だし、宮沢りえさんならそれにピッタリのセクシーさがありました。今回は、そこまで全体を引っ張る役者さんがいなかったように思います。うーん、私の事前期待ははちょっと裏切られたかも。もっとも、元宝塚トップスターの大空祐飛さんがお目当ての人も多かったかもしれませんが。
2013.10.12
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どうしても俳優中心で見る芝居を選ぶ私は、野村萬斎、大竹しのぶ、浅野和之という名前を見た瞬間、チケットを購入していました。作:アントン・チェーホフ上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演:生田斗真、蒼井優、野村萬斎、大竹しのぶ山崎 一、梅沢昌代、中山祐一朗、西尾まり、浅野和之、小野武彦大竹さんはイッちゃっていました。「自分中心の女」をやったら、大竹さんの右に出る人はいないですね。彼女が出てくると、彼女だけに目がいく。「大女優」という設定ですし、それでいんでしょう。でも、萬斎さんが出てきても“喰ってる”(笑)。トリゴーリンって、こんなに存在感薄かったでしたっけ。。。すごくカッコよくて、それは相変わらずなんですが。浅野さんがウザイ教師役をやってます。彼ならもっと捻ってくると思っていましたが、そこまでいじくってはきませんでした。主役が若いタレントなのはいいんですが、聞きとれない発音があるとガッカリします。蒼井優さんにはあと少し頑張ってほしい。その点、生田斗真さんはよかったと思います。それでも、コースチャ@生田さんが死にたくなったところまで、なんとか気持ち的には追いつきました。「かもめ」はもちろん以前にも見ていますが、今回は「あれ?こんな芝居だったっけ?」という感想をまず持ちます。キャラが立っているようで弱い人もあり、1つの世界をあまり作り上げていない。登場人物の「すれ違い」感が、それなりに世相を表現する芝居だとは思うので、それでいいとうことかもしれませんけど。うーーん。これから、楽日までの間に、また変わっていくんですよね、きっと。
2013.09.11
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「今」の小泉今日子さんを生で見たくて、行ってみました。■作:井上ひさし■演出:栗山民也■出演小泉今日子 三田和代 熊谷真実 愛華みれ 深谷美歩 若村麻由美女優さんばかりの舞台です。小泉さんだけでなく、他も有名女優ばかりで豪勢です。私は三田さんや若村さんも好きなんです。樋口一葉が、一家の戸主として家の存続と家計を担う。明治時代、学ぶ必要もあまりないとされた女性には、文筆業でしか身を立てる術がなかった。そして、その苦悶する一葉(夏子)には、幽霊(花蛍)が見える。その花蛍の因果も一葉が解決の糸道をつけてやる。一葉が24歳で早世したのは、働きすぎだったのか、それとは関係なく病死だったのかはわかりかねましたが、思ったより重い話を、軽い味付けにしてありました。冗長とまでは言わなくとも、飽きがくるほど同じ場面展開をする(数年分のお盆の16日を繰り返す)ところなど、いかにも井上ひさしさんの脚本です。女性が世の中に出るのが難しかった時代を取り上げていますが、今でもそういった風潮がないか、風刺の姿勢はするどい。男性の観客の方々(特に年配の)が、家に帰って奥様や自分を取りまく女性たちとの関係を見直してくれる一助になるといいなと思います。それにしても小泉さんの顔が小さくて、びっくり。若村さんの美貌は、女性から見ても完璧ですね。観客にシニアな方々が多く、よりそういった方から評価されそうな芝居でした。
2013.08.10
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バレエ漬けの7月に、ちょっと差し挟んでみた舞台。唐十郎作品です。演出:蜷川幸雄作:唐十郎出演:古田新太/宮沢りえ/小出恵介/小久保寿人/大鶴佐助/松田慎也/堀源紀/佐野あい/金守珍/木場勝己昭和の匂いがプンプンします。蜷川さんは商業演劇に行く前は、こういう世界にいたんですねえ。この「盲導犬」は、澁澤龍彦の「犬狼都市」と泉鏡花の「化銀杏」の二つの小説を元にしているとのこと。そこまでは知らなかった。澁澤龍彦ですか・・・。冒頭で「盲導犬とは・・・?」と天から(?)質問され、調教師一同が答えるのですが、実際にシェパード5匹が登場します。盲導犬は今ではゴールデンリトルバーが多いので、一瞬「警察犬?」と思いました。もちろん訓練されているんでしょうが、突然の大きな効果音や、フラッシュのように瞬く光に、なんだか犬たちが迷惑そうに見えました。舞台そっちのけで、犬の心配をしてしまいました。さて、モノホンの犬は冒頭だけで、結局ヒロインが盲導犬のようにハーネスで固定されてしまいます。そのハーネスの実態は、愛だったり固執だったり、いやもう妄執とさえ言えるものかも。宮沢りえさんはいいですね。こんなにメジャーなのに、アングラ劇の女優さんのような根性を感じます。○○なことや■■なこともやってしまいます。。。某国営放送では「太巻」をやっている古田新太さんも、いい味出しています。ホームレスでありながら、確信やプライドがある存在。昨今の芝居では、アイドルのはっきりしないセリフ回しに、「やれやれ」と思うことが多いのですが、さすがに今日のキャストは滑舌がいい。「芝居」を見てる、という気がします。私は、学生時代にちょっと覗いた世界をまた思い出し、懐かしかったです。
2013.07.14
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迷いましたが、行ってみました。首藤さんを最近見ていないのと、「空白に落ちた男」がすごく気に入っていたので、小野寺さんとのコンビはまた面白いものになるかと思ったのでした。小野寺修二原田知世首藤康之梶原暁子川合ロン藤田桃子沈黙・静寂がテーマ。タイトルからして、どういうことになるのか想像はつきました。そして、それを良くも悪くも裏切らない舞台でした。食事をしているところなどは、オペラグラスで見ていました。動きが細かい。原田さんの透明感はさすがですが、特段この芝居の中で何かを牽引しているようには見えなかった。それはそれで厳しいですね。首藤さんの動きはさすが美しい。軸がぶれないというか。特にストーりーがなく、いくつかのシーンの集大成という作品ですが、東京芸術劇場のプレイハウスはこの作品には箱が大きい。ベニサンピットが懐かしいな。。。
2013.07.07
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チケットを取ったまま忘れていましたが、天海祐希さんの降板騒ぎで思い出しました。代役(というには豪華すぎますが)は宮沢りえさん。直前まで別の公演があって、たった2日でセリフを覚えるというのは、もはや神?と思いました。当日見ていても、全然「付け焼刃」には見えない。もともと宮沢りえさんの声が好きだし、最近は女優として進境著しいと思っていましたが、彼女のプロ意識に改めて頭が下がりました。仕事ですから、やるとなったらやるんでしょうが、その心意気が観客に別のメッセージも贈ってくれたと思いました。大好きな山本耕史さんは舞台映えがそれほどでなく(声の通りがいまいち)、これまた好きな内野聖陽さんも、この役では輝きが少なかった。野田さんはいつもの「天然な」感じですが、それはあまり私的には好みではないものの、この芝居にはピッタリでした。ま、でも、観客の心はみな、宮沢りえさんに持っていかれたと思います。ナポレオン・ボナパルト 野田秀樹アルヴィーヌ・モントロン 宮沢りえシャルル・モントロン 山本耕史マルシャン 浅利陽介アントンマルキ 今井朋彦ハドソン・ロウ 内野聖陽作・演出 三谷幸喜
2013.05.11
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[振り返り日記]「ヘンリー四世」(4/13 18:00)蜷川のシェイクスピアとあらば、やっぱり見に行ってしまいます。役者さんも豪華だし。「ヘンリー四世」【演出】蜷川幸雄【作】W.シェイクスピア【翻訳】松岡和子【構成】河合祥一郎【出演】吉田鋼太郎: サー・ジョン・フォルスタッフ松坂桃李 : 皇太子ヘンリー(ハル王子、後にヘンリー五世)木場勝己 : ヘンリー四世立石涼子 : クイックリー(イ一ストチーブの居酒屋のおかみ)星智也 : ハリー・パーシー(ホットスパー)/街の人、兵士、従者白川大 : ランカスター公ジョン(ヘンリー卿の三男)冨樫真 : パーシー夫人/ドル・ティアシート磯部勉 : ウェスモーランド伯爵/ウェスモーランド伯爵たかお鷹 : ウスター伯爵/シャロー(地方治安判事)辻萬長 : オーウェン・グレンダワー/高等法院長瑳川哲朗 : バードルフよくある“放蕩のドラ息子王子が実は名君でした”というストーリーなんだけど、父王が王位簒奪者だったこともあり、物語はなかなか重い。タイトルロールが主役ではなく、ハル王子(後のヘンリー五世)が主役に仕立てられています。そして王子サマと同格で主役級の扱いなのが、サー・ジョン・フォルスタッフ。オペラのフォルスタッフそのままというか、さらに戦場の場でも勇気のない兵士として描かれています。なかなか憎めない役どころはオペラ以上であり、その人間臭さで愛されそうな、得な存在です。蜷川さんの主役は美男美女が多いですが、今をときめく松坂桃李くんがハル王子とあって、客席は圧倒的に女性が多かった。「顔が小さい!」という、昨今のアイドルには当たり前の評価が会場中で聞こえ、それはもうしっかり実地検分しました(笑)。22:30近くまでかかった舞台は、全然退屈する間がありませんでした。吉田フォルスタッフ存在が大きいし、戦場シーンは活劇としても見応えがあったからでしょう。深夜に家にたどり着くと思うと、この頃の体力低下からはそら恐ろしくなりましたが、翌日は休日なのでまあ頑張って見終えたというところです。
2013.05.06
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一、盛綱陣屋(もりつなじんや) 佐々木盛綱 仁左衛門 篝火 時 蔵 早瀬 芝 雀 伊吹藤太 翫 雀 信楽太郎 橋之助 竹下孫八 進之介 四天王 男女蔵 同 亀三郎 同 亀 寿 同 宗之助 高綱一子小四郎 金太郎 盛綱一子小三郎 藤間大河 古郡新左衛門 錦 吾 微妙 東 蔵 北條時政 我 當 和田兵衛秀盛 吉右衛門二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう) 武蔵坊弁慶 幸四郎 源義経 梅 玉 亀井六郎 染五郎 片岡八郎 松 緑 駿河次郎 勘九郎 太刀持音若 玉太郎 常陸坊海尊 左團次 富樫左衛門 菊五郎第三部は平日しか取れなかったので、終業後すぐに会社を出て東銀座へ向いました。18:10の開演に、ギリギリ滑り込みセーフ。でも、その甲斐はありました!仁左衛門丈がお目当てだったのですが、身のこなしの洗練は一層増しているように思いました。後ろ姿も雄弁!私としては大奮発の1階席。なのに仁左衛門をUPで見続けたくて、目からオペラグラスを離せませんでした。幸四郎の武蔵坊弁慶は学生時代に京都南座で見たきりでした。そのときより小さくなった気が・・・。そしてやっぱり独特の濃さがあって、これまた以前より増しているようでした。義経との主従ともどもちょっとノレないものがありましたが、四天王に次代の重鎮をちゃんと揃えていて、主役より彼ら一人一人に注目してしまいました。ここは贅沢な配役でしたね。杮落しとあって、通常は歌舞伎座に来ない観客も多かったようです。「休憩30分だなんて何をしたらいいのかわからなかったけど、食事をするのね!」と言い合っていたグループもいましたし。幕間に、手毬寿司のようなかわいい寿司を販売しているのを見つけ席で食べましたが、小腹が空いたときにちょうどいい感じです。ギリギリに入ったので、新歌舞伎座内を探検できなかったのが残念です。
2013.04.10
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はっと気付いたら、SEPTの「マクベス」は楽日でした。確か2010年度の公演も見ている(はず)のですが、シェイクスピア劇で萬斎さんが出演するなら再度見に行こう・・・と思っていました。明日の会議用の資料が出来てなかったけど、会議は午後からだから「明日の午前に頑張る」と自分を励まして、急遽譲ってもらったチケットを片手に、世田谷パブリックシアターに向いました。[原作]ウィリアム・シェイクスピア[翻訳]河合祥一郎[構成・演出]野村萬斎[出演]野村萬斎/秋山菜津子/小林桂太/高田恵篤/福士惠二見たはずなのに舞台の演出に覚えがない・・・。記憶が飛んでます。配役は3年前とまったく一緒ですね。野村マクベスと秋山マクベス夫人、そして魔女は小林・高田・福士の面々。蜷川さんで見なれているとは言え、和のテイストがおしゃれ。一人何役もこなす能狂言のような早変わりも面白いし、スピード感があります。そして、萬斎さんはやはりカッコイイですね。和装束が似合うし、立ち姿とか立ち回りとかキマリまくっています。睡眠不足で、萬斎さんのよく通る声が聞こえないときには、ガクッと気を失いそうになりながら、それでも最後まで正気で観ました。さあ、これからまた一仕事。。。
2013.03.04
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