アラ還の独り言

アラ還の独り言

2014年10月28日
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カテゴリ: プレスリリース

細胞分裂を正しく導く中心体

出典: プレスリリース

 2014年10月27日、国立遺伝研究所は中心体複製の開始段階における分子の働きを明らかにし、複製が一つに限られる機構をモデル化したことを発表しました。

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 細胞分裂時に染色体が分かれ、新たに生じた2つの細胞それぞれに分配されます。

 この機構に中心的な役割を果たすのが中心体と呼ばれる細胞内器官です。

 1つの細胞には中心体は1つしかありませんが、細胞分裂時に複製されて2つになり、対極に分かれて染色体を引っ張ることで、細胞分裂は正しく行われます。

 中心体は柱状の部品(中心小体)2個から構成されています。細胞分裂時には、この2個が母中心小体となり、それぞれに娘中心体を1個作ります。

娘中心体が作られる過程の顕微鏡写真を解析したところ、母中心小体の周囲に中心小体形成促成因子がたくさん集まりますが、そのうちの1カ所だけに娘中心小体が形成され、他の分子は壊されてしまうことが推定されました。

娘中心小体の形成が1個に限定させることにより、中心体の複製を1つに限定するモデルを想定したとのことです。

 この仕組みにはPlk4という分子が働いていることも分かりました。娘中心体の形成が阻害されるとPlk4分子が局在せず、娘中心体が一つできるためのフィードバック機構にPlk4分子が関与しているとのことです。

 中心体の不活化は様々な遺伝子病や男性不妊の原因となっていることから、今回の発見がこれらの病気の原因解明や新しい治療法の開発に繋がる可能性を示唆しています。






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最終更新日  2014年10月28日 08時00分13秒
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