2015年12月21日、国立がん研究センターは 多目的コホート(JPHC)研究はヘモグロビンA1c(HbA1c)とがんリスクとの関連を検討した研究結果を発表しました。
論文は International Journal of Cancer 2015年11月Web公開 で公開されています。
内容は1998年~2000年度と2003年~2005年度に実施した糖尿病患者を対象とした前向き疫学調査です。
例数は 29,629人(男性11,336人、女性18,293人)。がんの発生は1955件のがんが発生していました。
今回は 5%未満、5.5~5.9%、6.0~6.4%、6.5%以上、および既知の糖尿病の5群で検討。結果は前癌のリスクは1.27、1.01、1.28、1.43、1.23でした。つまり、低値と高値でがんのリスクが上昇するという結果でした。糖尿病と診断されている場合にはHbA1cが管理されているのでHbA1cは低値となっている可能性がありますが、リスクは高いままです。
結果として「非糖尿病域および糖尿病域の高HbA1c値の群で大腸がん(特に結腸がん)リスクが上昇していました。肝がんでは、低HbA1c値群(5%未満)でもリスク上昇がみられました。」
考察として 「慢性的な高血糖が全がんリスクと関連することを裏付けるものと考えられます。高血糖はミトコンドリア代謝などを介して酸化ストレスを亢進させることでDNAを損傷し、発がんにつながる可能性が想定されています。」
【参考】 プレスリリース
肝臓がんでは特に低HbA1c値低下群でリスクが上昇しています。これは低栄養のためと推察されています。これは私見ですが、子宮頸がんや肝臓がんはウイルス感染が一つの原因です。その場合には低栄養が本人の免疫低下を招き、がんのリスクを高めているのかもしれません。
これは冗談ぽいですが、BMIがあまり高くないのに炭水化物ダイエットするとがんのリスクが高くなることになります。
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