アラ還の独り言

アラ還の独り言

2015年12月24日
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カテゴリ: プレスリリース

 2012日12月22日、ヤクルト本社は順天堂大学、東京女子医科大学と共同で行ったプロバイオティクス飲料の効果を無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(DBT)の結果について発表した。

 研究成果は、「 Annals of Nutrition & Metabolism 」に11月25日からオンライン版で公開されている。

 対象は高齢者施設入所者(72名:平均年齢85歳)と施設職員(20名:平均年齢37歳)。

 観察項目は健康状態(体温、排便頻度、抗菌薬や便秘薬の使用)を毎日、腸内フローラと腸内環境を飲用前、飲用後1か月、3か月、6か月) 。

 方法はL.caseri シロタ株を含む飲料(投与群)とプラセボ飲料を1日1本、6か月摂取。投与群とプラセボの決定は無作為抽出法。

 結果

  • 高齢者施設入所者では、発熱回数、排便頻度では投与群がプラセボ群に比較して有意に上回りました。
  • 善玉菌である Bifidobacterium と Lactobacillusの菌数は投与群がプラセボ群に比較して有意に上回りました。
  • 悪玉菌であるの菌数は投与群がプラセボ群に比べて有意に低値となりました。
  • 腸内環境では総有機酸、酢酸、pHでは投与群がプラセボ群に比べて有意に改善しました。

 プロバイオティクス飲料の継続的な摂取が高齢者施設入所者の兆ないフローラや腸内環境を改善することが明確になりました。
 オリジナル論文はアブストラクト以外は有料なので、読めていません。本文内に答えがあるかもしれませんが、以下の点で言い切っていいかどうか分かりません。
  • 高齢者施設入所者と施設職員のデータが別々に処理していること。英文のアブストラクトでは高齢者施設入所者のデータしか検討していない。
  • 値が平均と標準偏差で示されているが、文中には95%信頼区間が記載されていない。 
  • 他の文献からプロバイオティクスの効果は投与後6か月で消失することが分かっているので、無作為化二重盲検クロスオーバー試験を採用しなかったのか。
  • 経時データの検定を飲用前、1か月後、3か月後、6か月後で行っているが、多重性について検討されているのか?有意水準は4回測定を行っているので、0.05÷4=0.0125ではないの。統計手法によっては0.05になる方法もありますが。





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最終更新日  2015年12月24日 10時30分31秒
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