アラ還の独り言

アラ還の独り言

2017年10月05日
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カテゴリ: プレスリリース
「鬱患者、肥満で認知低下」というタイトルの記事が​ 産経ニュースに2017.10.4 10:16 ​に掲載されました。
これは2017年9月27日に国立精神・神経医療センターが出した​ プレスリリース ​を元に書かれたものと思われます。

プレスリリースのタイトルは「肥満と認知機能障害の関連が大うつ病性障害で明らかに 肥満は、脳の皮質体積の減少や神経ネットワークの低下と関連する-」というものです。

対象は年齢、性、人種(日本人) および利き手(右利き)をマッチさせた大うつ病性障害患者307名と健常者294名でした。

大うつ病性障害では、正常体重の人の割合が健常者と比べて有意に少なかったことです。その分、肥満、過体重、体重不足の割合が高くなっていました。

BMI分類によって認知機能を比較ところ、大うつ病性障害で、作業記憶、巧緻運動速度、実行機能およびBACS総合スコアが、肥満患者17名において非肥満患者290名と比べて有意に低下していました。一方、健常者ではBMIが30以上の肥満だけが認知機能の低下を示すというより、BMIが体重不足→正常体重→過体重→肥満と高くなるにつれて認知機能が低下する傾向がみられました。MRI画像解析では、大うつ病性障害患者の肥満群7名と非肥満群107名の比較を行いました。肥満患者において、非肥満患者と比べて灰白質の体積、白質の神経結合が有意に低下していた脳領域がみられました。
​健常者のデータだけ見ると肥満が認知機能に影響を与えていると考えるのが普通と思われます。
大うつ病患者の過体重(7名対107名)で画像も脳領域に影響が出ていたのは、薬の影響ではないでしょうか。

一般的に大うつ病患者では食事も取る気にならないので、体重が減るはずです。体重が増えるような大うつ病は非定型に分類されます。

そういった目でこのデータをみると、肥満は認知に影響を与え、それは大うつ病に限らず、健常人でも見られる。大うつ病患者で肥満になっている人は脳の異常が画像で観察できるが、これは健常者の対象がないので大うつ病の非定型を検出しているか、健常者でも同様のことが起こっているか、抗うつ剤により症状が安定していることから、食欲が出て肥満になっているので、多分抗うつ剤を長期間飲んでいるので、その影響が出ているなど、いろいろ仮説が立てられます。それに対してはもう少し、研究が必要と考えます。





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最終更新日  2017年10月05日 19時06分41秒
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