アラ還の独り言

アラ還の独り言

2017年12月12日
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カテゴリ: プレスリリース
東京工業大学のプレスリリース「体を外敵から守る化学感覚細胞のマスター因子を同定」によると、味細胞(化学感覚細胞)は、舌だけでなく体のさまざまな器官に存在し、産生に必要な転写因子を発見したとのことです。

ヒトの味覚は口腔内の味細胞によって情報を受け取っています。(昔は味細胞の種類によって味覚を感じる種類が違うので、舌の先は甘みを、付け根は苦みを感じると言われていましたが、それは否定されています。)味細胞はあらゆる器官で見つかっていますが、今回の研究ではSkn-1aが味細胞のマスター因子であることを明らかに、Skn-1aノックアウトマウスの作成に成功しました。

味細胞は食事による快楽を得るだけではなく、有害物質を排除することに働いていると言われています。毒物は苦く(このあたり、ふぐの肝がおいしい(毒を含んでる可能性があって苦い)とちょっと矛盾しますが)、そのような情報は気管、小腸、尿道でも働いていると考えられます。気管では有害物質や細菌の進入を知らせる、小腸では寄生虫の存在を知らせる、尿道では最近の進入を知らせるということです。

ノックアウトマウスができたことにより、他にも味細胞が確認されている耳管、胸腺、胃、膵管、大腸などで何のシグナルをだしているのが分かるツールが手に入ったとのことです。

口腔内では味覚によって、脳がおいしいと感じる快楽物質がでています。他の部位では免疫が働き出すための第一報を脳に届ける役割を担っているのかもしれません。

いろいろ仮説が広がる研究です。





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最終更新日  2017年12月12日 11時57分23秒
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