アラ還の独り言

アラ還の独り言

2020年11月09日
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カテゴリ: プレスリリース
琉球大学は2020年11月6日に 他の適用で承認済みの薬物のCOVID-19に対する効果を横浜市立大学などと共同で医師主導治験を開始 することを プレスリリース しました。

選択された薬剤は コルヒチン です。抗炎症剤の一つで、痛風の治療に用いられていましたが、現在は他の抗炎症剤に取って代わられています。

コルヒチンと聞いて、痛風でコルヒチンを使用しているひとは結構多いと思っていたので、使っていた人とそうでない人におけるCOVID-19の入院期間が短くなっていることが疫学的な調査で判明したので、実際に第Ⅲ相試験を行うのかと思いましたが、コルヒチンはあまり使われなくなっていました。

中等症では肺炎と酸素吸入の両方を行われている人と酸素吸入が行われていない人がいます。
抗ウイルス剤は軽症から中等度で酸素吸入が行われている患者には抗ウイルス剤としてアビガンが使われています。酸素吸入を受けている中等度の患者ではこうういるすざいのレムでシビルと抗炎症剤のデキサメタゾンが使われています。

軽症から酸素吸入が行われていない患者にも抗炎症剤を用いて重症化を防ぐ仮説が成り立ちます。琉球大学は
COVID-19 でも重症化のリスクが高い糖尿病合併冠動脈疾患患者のコホート研究から、慢性炎症亢進と心血管イベント発生が関連すること、炎症反応の亢進した冠動脈疾患患者でのコルヒチンの内皮機能改善作用を確認しており、2 型糖尿病合併冠動脈疾患患者を対象として、2017 年から心血管イベントの抑制効果を検証する医師主導治験を実施しています。


この知見に基づいてコルヒチンを用いたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施することに決めたそうです。

対象症例:入院中の中等症、軽症でも重症化因子を有するCOVID-19患者
投与方法:コルヒチン初日 1.5mg またはプラセボ、翌日から 0.5mg またはプラセボを 1 日 1 回 4 週間経口投与
評価項目:高感度 CRP を指標にした炎症反応亢進抑制作用
治験開始日:2021年1月
治験終了日:2021年5月

これ以上の詳しい情報は今のところ治験情報として登録されていないので、よく分かりません。

コルヒチンは琉球大学によると

ステロイドのような易感染性を招かない。
抗炎症作用による血管内皮機能の改善や心血管イベントの減少も報告されている。
抗炎症による重症化予防の視点から IL-6 阻害薬の研究も進められているが、現時点では効果ははっきりせず、好中球とインフラマソームに作用するコルヒチンは単独のサイトカイン阻害より有効である可能性が高く、かつ安価で安全である。
デキサメタゾン(ステロイド)は酸素投与を必要としない患者や高齢者ではむしろ予後を悪化させる可能性がある。
デキサメタゾンと併用、あるいは投与終了後の継続した抗炎症治療として投与が可能である。
それにより重症化の予防のみならず回復後の継続投与で肺、血管の後遺症のリスクを低減できる可能性がある。
ということです。

今日読んだ本
前作のクロコーチで、黒河内の部下であったキャリア刑事の新家が警察を辞めて議員として登場。ピカレスクロマンとしては相手側の悪が強すぎるので、やけくそみたいになっていたのが少しましになるかもしれません。これからに期待。





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最終更新日  2020年11月09日 13時36分53秒
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