アラ還の独り言

アラ還の独り言

2021年03月18日
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カテゴリ: プレスリリース
最近三題噺が続いております。



最初のお題はアナフィラキシーです。
3月12日に市販直後調査で有害事象としてアナフィラキシーとして報告されたものが、薬事審議会で内容が検討されました。
有害事象でアナフィラキシーを海外での事例と条件を合わせるためにデータを第三者で検討すると言うことです。
これはなるべく早く情報を届けることを優先して、報告すべき内容が不足しているとか、主治医の判断にバイアスが存在していないかを確認する必要があります。
この意義を知っていただけると「外国とは診断基準が違うから」と薬事審議会のデータを評価する発言をする専門家はワクチンの有害事象と副反応について分かっていないので、その件に関しては信用しないことです。特に感染症の基礎をやっている専門家、感染症の治療経験があるが治験経験のない医者にことての勘違いをしている人が多いのは残念です。
新しい薬が今まで薬の効果の無かった病気に効果がありそうだということで、第一相試験を行い、病気の人で効果と安全性について調べようと第Ⅱ相試験を始めようとして治験を担当するため医者を探します。
これが難しかった。有害事象と副作用の区別がつかないお医者さんが多かった。資料を誤読していてもプライドが高いのでなかなか理解していただけない。で、英語で説明することにしました。外人読んできて。そしたら学長レベルの方も英語がしゃべれるのが楽しいのか、そうか、そういう使い分けをするのねと、素直に従った。(なんども日本語でそないゆうとるやろ)
あだしことはさておき
アレルギーの経験がある人はコミナティを打つかどうか迷っている人がいると思います。判断されるときに参考にしていただきたいデータ。
食物アレルギー患者がアナフィラキシーから死に至る確率は100万人に対して13.5~27.1人
日本アレルギー学会による「​ アナフィラキシーガイドライン ​」を引用です。



コミナティは今のところ100万人以上に摂取されていますが、アナフィラキシーショックでなくなった人はいません。直接比較するのはバイアスがあります。コミナティの場合には重篤なアナフィラキシーが発生したときには対応できる状態で摂取されていますが、食物の場合にはdietetic場にエピの注射器を持っている人は少ないでしょうが(持っている人は助かっているかもしれませんが)
話は変わって降圧剤の有害事象を調べた​ メタアナリシス ​が発表されています。
ここでは有害事象が取り上げられています。例えば転倒は降圧剤と因果関係がないようですが、ふらつきが出たときに転倒するケースが多ければ降圧剤の処方に関係するためこのようなメタアナリシスが行われます。文献発表や薬剤の年次報告では副作用(ワクチンでは副反応)よりも有害事象が集計されます。
薬理作用から考えて、関係が無いと思われてもアンジオテンシン阻害剤の咳のように、実際に有害事象の頻度が高いことから、検討が行われ、アンジオテンシン阻害剤が咳中枢と関係があることが分かります。つまり開発当時では分からなかった作用機序が新しく発見される可能性があるからです。
文献の結果で有意差があったのは、急性腎症と高カリウム血症です。慢性腎炎の治療のためには根本治療がないので、高血圧症の場合はその治療を行います。しかし、マスでみると急性腎症を有意に発現するということは、降圧剤による慢性腎炎の治療に関しては本当に効果があるかどうかを検討する必要があることを示唆します。
死という人間にとって最大の有害事象は降圧剤治療によって確かに先延ばしできる人の方が多いようです。しかし、それだけで、降圧剤を使用するのは患者にインフォームドコンセントを取る際にバイアスを持ったデータを開示して同意を得ている可能性があるのではないでしょうか。
最後に外来診療の経済的苦しさの解消法についてです。



記事
COVID-19の影響で開業医の外来診療収入が激減しています。これを解消するためにはどうするかという記事が載っていました。
私見を述べます。今までの外来収入は過剰診療におけるもの。例えば、血圧が安定しているようならば、3ヶ月に1度の外来(家庭で血圧を測っているのならそれでも長い)で十分。それを高齢者では2週間に1度外来に来させるなどの過剰診療が行われていたのが、正常化したものであると考えます。従って、今の収入が今後も続くと考えて方法を考える必要があります。
記事を参考に私見を交えて改善策を述べると
1)かかりつけ医にシフトする。政府はかかりつけ医に対して持っている患者数によって定収を健康保険とは別の形で報酬を与える。
そのためにかかりつけ医も医師免許とは別の試験を課す。かかりつけ患者の健康全般に責任を持つ。
2)専門部門に特化する。必ずしも入院をしなければならないが、専門的な知識が無いと対応できない病気が存在する。かかりつけ医と連携をすれば患者はある程度確保できると思われる。
現在歯科医がその形に近いが、メンタルヘルスに関してはもっと専門家が必要になる。
3)いくつかの企業を掛け持ちする産業医になる。これは説明不要です。
今は薬価差などは微々たるものですし、薬剤費が健康保険財政の赤字の原因の一つですから、その手は使えません。
あんまり、締めると保険金詐欺の片棒を担ぐ医者が増える可能性があるので、適度に回復させる必要があるでしょう。





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最終更新日  2021年03月18日 12時38分40秒
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