医療用医薬品 0
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尿検査の精度管理をサポート~液状の尿試験紙用コントロール試薬を新発売~ 出典:プレスリリース 2014年8月28日、カークレイは尿検査の精度管理用コントロール試薬「AUTION CHECK Plus(オーション チェック プラス)」を9月3日(水)に発売することを発表。新たに微量アルブミンとクレアチニンを管理項目に加えた精度管理用コントロール試薬の発売により、尿検査のトータルサポートを実現。 AUTION CHECK Plus」は、アークレイの販売する尿試験紙検査システムの精度管理を目的としたコントロール試薬。コントロール試薬を測定し、あらかじめ設定された期待値と比較することで、分析装置・試薬の状態を確認する。 従来品のGlu(ブドウ糖)、Pro(蛋白質)、Bld(潜血)、Bil(ビリルビン)、URO(ウロビリノーゲン)、pH、Ket(ケトン体)、Nit(亜硝酸塩)、Leu(白血球)、S.G.(比重)に加えて、微量アルブミン、クレアチニンの2項目を追加。 対象試験紙はオーションスティックスシリーズ、ユリフレットSシリーズ、オーションスクリーン マイクロアルブミン/クレアチニン。 尿試験紙はどれぐらいの頻度で精度検査を行う必要があるのでしょうか?不勉強で分かりません。
2014年08月29日
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抗がん剤「FF-10501」の再発・難治性骨髄異形成症候群(MDS)を対象とする第I相臨床試験を米国で開始出典:プレスリリース2014年8月28日、 富士フイルム米国において、抗がん剤「FF-10501」の再発・難治性骨髄異形成症候群(MDS)を対象とする第I相臨床試験を開始したことを発表した。試験は、がん領域で世界トップレベルの研究・治療施設であるテキサス州立大学 MDアンダーソンがんセンター実施。 「FF-10501」は、富士フイルムが自社での研究・開発をもとに初めて臨床試験をスタートさせた医薬候補品で、現在、日本では第I相臨床試験中です。「FF-10501」は、写真フィルムの開発で培った、高い化合物の合成力・設計力を活かして製剤の経時安定性を向上させ、さらに優れた解析技術を駆使することで新規作用メカニズムを解明し、薬効を確認できるバイオマーカーの候補を同定した抗がん剤で、血液がん細胞の増殖を抑制するだけでなく、正常機能を持つ血球細胞への分化を促進することが期待されています。 日本でも第一相試験を開始しています。(JapicCTI-132093) 経口投与剤です。
2014年08月29日
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腎機能障害の早期診断に有用な体外診断用医薬品 「バナリスト エース シスタチン C」新発売のお知らせ 出典:プレスリリース 三和化学研究所は、2014年8月28日、腎機能障害の早期診断に有用な体外診断用医薬品「バナリスト エース シスタチン C」の発売を発表した。この製品は、腎機能障害の診断マーカーとして優れた有用性が認められている血中のシスタチン C を測定するための体外診断用医薬品で、弊社既売品の専用測定装置「バナリスト エース」に装着して測定を行います。腎臓の主な機能は、血液中にある老廃物等を糸球体で濾過して尿とともに排泄することで、正常な状態では糸球体での濾過量(GFR)が一定に保たれますが、機能障害が発症すると、GFR が低下し、血液中のシスタチン C 濃度が上昇します。シスタチン C は、筋肉量や食事、運動の影響を受けにくいため、高齢者やアスリートの方でもより正確な値が測定でき、さらに初期段階(軽度から中度)で腎機能障害を発見できることから早期診断・治療にたいへん有用と言えます。血中クレアチニンはかなり腎機能が悪くないと反応しないので、シツタチンCはいい指標なのかもしれません。
2014年08月29日
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塩分摂取が高血圧に結びつくメカニズムに新たに解明-塩分感受性調節に係わるタンパク質の分解機構を発見- 出典:プレスリリース 平成26年8月27日、東京医科歯科大学は偽性低アルドステロン症II型という遺伝子疾患でWNKキナーゼの腎臓での分解をKLHK3という酵素が制御しており、遺伝的にこの酵素が変異しているとWNKを分解できずにWNKキナーゼが蓄積し、体外に塩を適切に排泄できなくなることによって、病気が発病することを発見したことを発表した。 この研究成果はHuman Molecular Geneticsのオンライン版 Advance Access に 2014 年5 月 12 日にドラフトが公開され、同誌の 2014 年 10 月 1 日号に掲載される予定。 本態性高血圧の場合は、原因不明高血圧で、色々な作用機序をもつ降圧剤に反応します。WNK分解促進剤やWNK失活剤も効果があるかもしれません。
2014年08月28日
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1μLの微量血液から直接遺伝子型の判定が可能 遺伝子型判定システム「GTS-7000」を発売- 投薬治療における個別化医療の研究に貢献 - 出典:プレスリリース 2014年8月27日、島津製作所は、遺伝子と薬効、疾患の関連性を研究する際に行う遺伝子型の判定を、微量の血液から迅速に行うことができる遺伝子型判定システム「GTS-7000」(研究用)を発売を発表。 Wild型と変異型の組み合わせを短時間で大量(96検体)処理できる。医薬品のテーラーメード処方に役立つとしている。 だそうです。
2014年08月28日
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国内初の自動血球計数装置が「第3回分析機器・科学機器遺産」に認定 出典:プレスリリース 2014年8月27日、シメックスは、日本分析機器工業会と日本科学機器協会より、シメックスの「児童発血球計数装置CC-1001」について「第3回分析機器・化学機器遺産」の認定を受けたことを発表。 日本分析機器工業会と日本科学機器協会は、日本国民の生活・経済・教育・文化に貢献した貴重な分析技術/分析機器や科学機器を、文化的遺産として後世に伝えることを目的に「分析機器・科学機器遺産」の認定制度を2012年より導入し、これまで35件が認定。 「自動血球計数装置CC-1001」は1963年に開発された。それまでの顕微鏡下のカウントであった血球検査の手間を大幅に削減し、普及した。 自動血球計数装置は健康診断の血球検査だけでなく、動物実験の血球検査に大きな役割を果たしていると思います。ただ、顕微鏡で検査することによって、異常な血球を発見できるというメリットはなくなりました。その当たりは最近の検査機器ではかなり改善があります。
2014年08月28日
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「イーケプラ点滴静注500 mg」薬価収載および発売の延期について出典:プレスリリース 2014年8月27日、ユーシービージャパンは2014年7月4日に誠三販売承認を取得した抗てんかん剤「イーケプラ点滴静注500mg」の薬価収載手続きおよび販売を延期することを発表した。 原因は製造委託先の供給体制が整わないことによる。「イーケプラ点滴静注500mg」の添付文書によると製造販売元はユーシービージャパン。製造委託先はどこかは分かりませんが、今までのイーケプラは錠剤なので、静注にするときに何かあったのかな?
2014年08月28日
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脊髄への磁気刺激:活性化する神経の位置特定法を開発 ~神経に関わる難病の診断、治療の実現へ~出典:プレスリリース文献:Multi-scale simulations predict responses to non-invasive nerve root stimulationJ. Neural Eng. 11 056013. doi:10.1088/1741-2560/11/5/056013 2014年8月26日、名古屋工業大学 、日本赤十字社医療センター、東京大学、福島県立医科大学の共同研究グループは、電磁波シミュレーションと神経線維における電気信号伝搬シミュレーションの二つを統合する技術を開発、脊髄への磁気刺激法により活性化する神経の位置を特定することに成功したことを発表。なお、この成果は Journal of Neural Engineeringに掲載。 研究グループは、1辺1ミリメートルの微小立法体から構成され(総計約6400万点)、50以上の体内組織を考慮した電気的人体モデルを構築、1)電磁波シミュレーションから得られた体内に誘導された電流を、2)神経線維(直径10-20マイクロメートル)における活性化の有無および生じた電気信号の伝搬解析に受け渡し、二つの異なるスケールの生体物理現象を統合的に取り扱う技術を開発しました。複数の磁気刺激装置、電気刺激装置を用い、装置と人体の位置・方向などを変化させた場合の「神経活性化に必要な装置に入力する電流強度」、「刺激装置に電流を与えられてから反応が起こるまでの時間」のシミュレーション結果と測定結果(於日本赤十字社医療センター、東京大学)は合致、これまで困難とされていた活性化される神経の位置を特定することに成功しました。これまでの研究では、上記1)の電磁波シミュレーションによる刺激装置開発などの例はあるものの、1)と2)を連結した物理的検討はありませんでした。なお、ワークステーションを用いてこの解析を実施するのに要する時間は、高々10秒程度であり、広範な利用が期待されます。 開発したシミュレーション技術を用い、患者ごとの最適刺激(オーダーメイド化)の決定が期待できます。また、標的神経のみを刺激することが可能となるため、磁気刺激に対する神経生理の一層の理解、さらには新規診断/治療法(診断:筋萎縮性側索硬化症(ALS)・ギラン・バレー症候群・慢性炎症性脱髄性多発神経炎などの神経難病、頸椎症・腰椎症・脊髄腫瘍などの脊椎脊髄疾患、治療:線維筋痛症・慢性腰痛・慢性頭痛などの難治性疼痛)の開発に繋がることが期待されます。 てんかん発作の予防としてインプラントで電極を埋め込む治療に関して、アメリカではその電極から得ることのできるデータに関して多大な予算がつぎ込まれています。 名工大の技術はそれを電磁波で行うので、非侵襲的に実施できる可能性があります。刺激に対する脳神経の活性化が可視化できるので、予想以上の情報が得られるかな?これこそビックデータでしょう。
2014年08月27日
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DNA複製開始点における活性型ヘリカーゼの構築に必須なSld3/Treslinに保存された領域の立体構造から考えられるCdc45との結合様式出典:プレスリリース ヘリカーゼの形成には、Cdc45とSld3/Treslinタンパク質の結合が重要である事がこれまで知られていましたが、そのメカニズムは不明でした。本研究からSld3がCdc45と結合する領域の立体構造が明らかになり、Sld3とCdc45の結合を原子のレベルで考えられる様になりました。今後、この構造に基づく研究により、真核生物の染色体DNA複製開始の詳細なメカニズムの理解が更に進むことが期待されます。 とのことです。
2014年08月27日
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弘前大学、青森県、GEヘルスケア・ジャパン画期的な疾患予兆発見の仕組み構築と予防法の開発を目指す出典:プレスリリース 2014年8月26日、弘前大学とGEヘルスケア・ジャパンは、脳疾患の予兆発見および予防法創出のための仕組み構築に向けた共同研究契約を締結し、調印にに至ったことを発表した。 この共同研究は、文部科学省と独立行政法人 科学技術振興機構が主導する全国12拠点でのセンターオブイノベーション(COI)プログラムの一拠点として採択された「脳科学研究とビッグデータ解析の融合による画期的な疾患予兆発見の仕組み構築と予防法の開発」プロジェクトにGEヘルスケア・ジャパンが参画するもので、両者は共同で脳疾患予兆法の開発に挑みます。 弘前大学が行ってきた「岩木健康増進プロジェクト」による過去9年にわたるコホート研究データ(延べ10,000名、健康情報360項目)に、本年の住民検診から得たデータ(約1,200件、600項目)が加えられたビッグデータの解析をGEヘルスケア・ジャパンが担い、脳疾患の予兆を発見するためのアルゴリズム・ソフトウェア開発を行います。これまでに、住民の生活データ、健康データ、医療データ、ゲノムデータを組み合わせた、ここまで多岐にわたり、しかも長期間に及ぶデータは世界にも類を見ないもので、脳神経性疾患研究への可能性が大いに期待されます。弘前大学、青森県およびGEヘルスケア・ジャパンは、急激な高齢化が進む中、「いかに長く生きるか」から「いかに健やかに老いるか」への考え方のシフトによる、高齢者の活力ある生活のための社会づくりを、課題先進国としての日本が率先して取り組むべき課題の一つととらえ、疾患の早期発見・早期介入の実現をめざします。 データは色々なところに集積はされているのでしょうか? 10年間で述べ10,000名と言うことは1,000人分のデータ?そうすると年齢分布によりますが、久山町研究によれは年間8人ぐらいの脳神経性疾患の発病になります。発症率1%で、10,000例(1,000例)での検出力はどれぐらいなのでしょうか。ビックデータの解析ではそんなこと気にしないのかな?
2014年08月27日
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炎症性細胞死とサイトカイン分泌との関連を解明出典:プレスリリース 2014年8月25日に東京大学 薬学部の記事です。2014年8月8日プレスリリースとして報告済。本研究では、インフラマソームを介したカスパーゼ1の活性化の様子をひとつひとつの細胞で可視化することに成功しました。インフラマソームによる炎症性サイトカイン分泌制御の破綻は、自己炎症性疾患やがん、糖尿病といった慢性炎症が関与する疾患の病態に関わることが知られています。こうした疾患におけるインフラマソーム-カスパーゼ1の活性化動態や、炎症性細胞死した細胞の周辺組織への影響を、今回開発したプローブを用いて調べていくことで、病態発症機構の理解や抑止法の開発につながるのではないかと期待されます。だそうです。
2014年08月26日
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カイコの卵で導入遺伝子を強力に働かせることに成功-組換えカイコによる有用物質生産技術を使いやすく-出典:プレスリリース文献:Identification of a novel strong and ubiquitous promoter/enhancer in the silkworm Bombyx mori. May 28, 2014, doi: 10.1534/g3.114.011643G3 July 1, 2014 vol. 4 no. 7 1347-1357 2014年8月25日、独立行政法人 農業生物資源研究所はカイコの卵で導入遺伝子を強力に働かせることに成功したことを発表した。 カイコはタンパク質生産能力が高く、有用なタンパク質を生産する遺伝子組み換えカイコの有用物質の生産は事業化が始まっている。 目的の遺伝子の導入率が低いこと(1%以下)から、有用物質の生産は精製に時間がかかることから、卵の状態で分別すること効率化に繋がることが分かっています。卵で判別するために遺伝子に「マーカー遺伝子」が重要となります。このプロモーターを使うと、選抜作業は飛躍的に効率化する。 このマーカー遺伝子はカイコのどの組織でも同様に強く働き、卵のほか、幼虫、さなぎ、成虫でも働いていることが判明。 この結果はG3: Genes, Genomes, Geneticsで公開されている。 文献掲載後1か月(Onlineだと3か月)のゆっくりとしたプレスリリース。カイコをタンパク工場に使うという結構期待の技術です。
2014年08月26日
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2種類の顆粒が時間差で溶け、優れた効果が持続する総合感冒薬「プレコール®持続性カプセル」をリニューアル発売 出典:プレスリリース 2014年8月25日、第一三共ヘルスケア8月28日(木)、1日2回服用タイプの総合感冒薬「プレコール持続性カプセル」(OTC医薬品:指定第2類医薬品)をリニューアル発売することを発表。本製品は優れた効果を発揮する配合処方はそのままに、パッケージのデザインを一新し、容量を変更して発売するものです。 総合感冒薬について当社が実施した購入意向調査によると、まず効き目で選ばれる一方で、用法である1日当たりの服用回数では、3回服用タイプの購入意向率が32%であったのに対し、2回服用タイプは65%にのぼりました。 風邪薬の季節、ちょっと早いか。処方が同じでパッケージと容量のリニューアル。成分・分量の表示が4カプセル当たりの表示になっています。1日量を示しているのでしょう。
2014年08月26日
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NF-κB デコイオリゴを用いたアトピー性皮膚炎治療薬(軟膏製剤)の国内第III相臨床試験への移行について出典:プレスリリース 2014年8月25日、アンジェスMGは核酸医薬のNF-κB デコイオリゴのアトピー性皮膚炎を対象とした第III相試験への移行を発表した。 NF-κB デコイオリゴ軟膏製剤は第II相試験まで終了しているが、適応症拡大のための新製剤開発を進めるために第IIIへの移行は見合わせていた。新製剤の進行が思ったようにいかないことから、軟膏製剤の第III相試験移行を決定したとのこと。 NF-κB デコイオリゴ開発に関しては塩野義製薬と協力しているがNF-κB デコイオリゴ軟膏製剤の第III相試験はアンジェスMGが主体となってすすめる。 ということです。意外と難航しています。
2014年08月25日
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HIV インテグラーゼ阻害薬ドルテグラビルを含む配合剤(Triumeq®)の米国における承認取得に関する ViiV 社の発表について 出典:プレスリリース 2014年8月25日、塩野義製薬は8月22日ViiV Healthcareが米国食品医薬品局(FDA)から同剤の承認を取得したことを発表。 Triumeq®は、ドルテグラビルに核酸系逆転写酵素阻害薬であるアバカビルおよびラミブジンを配合し、1 日 1 回 1 錠の簡便な服用を可能とした HIV 感染症治療薬です。現在、HIV 感染症治療においては、抗 HIV薬による長期間の多剤併用療法が標準的な治療法となっています。本配合剤は 1 日 1 回 1 錠の服用で治療を行うことができるため、HIV 患者の皆さまの服薬利便性を向上させ、長期の服薬遵守への貢献が期待されます。だそうです。
2014年08月25日
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者様の自立的な生活を支援するため、脳波・音声・視線による指令で様々な製品を操作できるコンセプト実証ソフトウェアを発表出典:プレスリリース ロイヤル フィリップスとアクセンチュアは、2014年8月5日、脳波を測定できるデバイス 「Emotiv Insight Brainware」 とウェアラブルディスプレイを接続したコンセプト実証ソフトウェアを開発したことを発表しました。本ソフトウェアは、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の患者様をはじめとした神経変性疾患患者様のより自立的な生活を支援する可能性のあるものです。 年間40万人以上が発症し、「ルー・ゲーリッグ病」としても知られるALSは、脳と脊椎神経細胞を損傷させ、徐々に随意筋の働きを奪う難病です。末期の患者様の場合は、脳の機能は保持されたまま、全身麻痺の状態となることも多いとされています。 電化製品にどうしてほしいということを思い浮かべると、電化製品がその通りに動いてくれる。ということは何らかの形で脳波を連続測定できるということ?
2014年08月24日
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色と匂いの記憶は脳の同じ部分で処理される 出典:プレスリリース文献:Shared mushroom body circuits underlie visual and olfactory memories in DrosophilaeLIFE, DOI: http://dx.doi.org/10.7554/eLife.023952014年8月22日、東北大学大学院生命科学研究科の谷本拓教授 (脳機能解析構築学講座) らの研究グループは、色の記憶はショウジョウバエの脳内で、匂いの記憶と同様の細胞ネットワークによって処理されることを発見したことを報告した。本研究成果は2014年8月19日に「eLIFE」誌に掲載されました。 私たちは印象に残るデザートの味、香りは長く覚えています。また寿司で食あたりした場合、その後「体が覚えていて」寿司が食べられなくなるだけでなく、関連する刺し身や生魚の匂いのする食べ物全般が食べられなくなることもあります。つまり私たちの脳はポジティブな経験(報酬)やネガティブな経験(罰)をその時の感覚情報と結びつけて記憶するのです。 匂いの記憶と色の記憶を比較するために、嗅覚記憶と同じ報酬と罰を使って新しい視覚記憶を解析する行動実験を確立し、特定の神経細胞の操作が嗅覚記憶と視覚記憶に影響するかどうかを比較することを可能にしました。これによって、砂糖(報酬)や電気ショック(罰)を伝達する神経細胞を阻害すると、嗅覚記憶と視覚記憶の両方ができなくなることを発見しました。さらに報酬や罰の情報が伝達される「キノコ体」と呼ばれる脳構造も、嗅覚記憶同様、視覚記憶にも必要であることを解明しました。これらの結果から、色と匂いの連合記憶は同じ回路を使っていることが新たにわかりました。 だそうです。
2014年08月24日
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ハチドリが獲得した甘味受容システム- 旨味受容体の機能の転換 -出典:プレスリリース文献:Evolution of sweet taste perception in hummingbirds by transformation of the ancestral umami receptorScience 22 August 2014: Vol. 345 no. 6199 pp. 929-933 DOI: 10.1126/science.1255097 2014年8月22日、東京大学大学院農学生命科学研究科はハーバード大学等と共同で鳥類の味覚受容体を解析し、ハチドリが糖を感知する仕組みを明らかにしたことを発表した。 動物の味覚や嗅覚などの感覚を受容するシステムは、新しい環境に適応して進化していくことがあります。例えば、鳥類は進化の過程で甘味物質を感知するセンサータンパク質(甘味受容体T1R2-T1R3)を失っていることが知られています。 鳥類の味覚受容体を解析し、脊椎動物において一般的に旨味物質を感知するセンサータンパク質(旨味受容体T1R1-T1R3)が、ハチドリにおいては甘味物質の受容体として機能していることを明らかにしました。更に、T1R1-T1R3が認識する甘味物質の特徴とハチドリが実際に嗜好性を示す味物質とが一致することを見出しました。 ハチドリが近縁種である昆虫食のアマツバメから分岐した後に、旨味受容体の機能が変化して花の蜜を利用する能力を獲得し、この能力がハチドリの大規模な種の拡散に貢献したことが示唆されます。 化石がなくとも、現存の生物に関してはどのような進化が起こったのか分かると言いすぎかな?一部機能に注目することにより進化に関して分かるというレベル?
2014年08月24日
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学習能力の発達を調節するタンパク質を発見!~成長期でのはたらきが、おとなの脳機能を左右する~出典:プレスリリース 2014年8月22日、国立遺伝学研究所 形質遺伝研究部門、理化学研究所 脳科学総合研究センター、大阪大学大学院 連合小児発達学研究科のチームは「αキメリン」というタンパク質に注目し、このタンパク質が脳の機能にどのような影響を与えているかの調査結果を報告した。 αキメリンにはα1型(α1キメリン)とα2型(α2キメリン)がありますが、それらの遺伝子をさまざまに改変したマウスを作り、行動実験を行ったのです。その結果まず、両方のタイプのαキメリンがまったくはたらかないマウスは、正常マウスの20倍も活発に活動することがわかりました。次に、このマウスはおとなになってからの学習能力が高いことが明らかになりました。α1型だけをはたらかなくしたマウスや、おとなになってから両方のタイプがはたらかないマウスの学習は正常であったことから、学習能力には、成長期におけるα2キメリンのはたらきが鍵であることもわかりました。 健康な人を対象に脳の機能とαキメリン遺伝子のタイプとの関連について調べました。被験者にさまざまなテストを受けてもらい、その成績とαキメリン遺伝子多型(一塩基多型:SNPs)の関係を解析したのです。すると、α2キメリン遺伝子のごく近傍の遺伝子発現を制御していると考えられる領域にある「特定の一塩基」が「別の塩基」に置き換わった人では、性格や気質に一定の傾向がみられ、加えて計算能力も高い傾向にあることがわかりました。 α2キメリン遺伝子が計算能力を抑えている可能性があるということです。この作用は歩行パターン(マウスがウサギのような歩行パターンをとる:「mfy(ミッフィー)変異マウス」 αキメリン欠損マウス)と活動量にも影響を与えということです。 性格や気質にどんな傾向があったのかが興味のあるところです。ノックアウトマウスの作成が容易になったことによる力業の様な実験ですが、計算能力を抑えているというところが注目をひくと思います。ほんまかいなともおもいますが。
2014年08月24日
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ヒトiPS細胞から肺胞上皮細胞を分化誘導し、単離する方法を確立-肺の再生/創薬研究につながる大きな一歩-出典:プレスリリース文献: Generation of Alveolar Epithelial Spheroids via Isolated Progenitor Cells from Human Pluripotent Stem CellsDOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.stemcr.2014.07.0052014年8月22日、京都大学医学研究科はiPS細胞研究所と共同でヒトiPS細胞から肺胞前駆細胞への分化を経て肺胞上皮細胞を単離する方法を確立したことを発表した。なお、この研究の内容は「Stem Cell Reports」のオンライン版で公開。 Carboxypeptidase M(CPM)が有用な表面蛋白質であることを突き止めました。また、肺胞を作るのに不可欠なII型肺胞上皮細胞の分化誘導に目標を定め、この細胞に特異性の高いSurfactant Protein C(SFTPC)の遺伝子座に蛍光タンパク質であるGFPを導入し、分化すると光るヒトiPS細胞を作成しました。さらに、CPMを使って単離した肺胞前駆細胞を3次元培養することで、肺胞上皮細胞を分化誘導し、GFPを使ってII型肺胞上皮細胞を単離できることも示しました。肺胞の形成に不可欠なII型肺胞上皮細胞の分化誘導と単離が可能になったことで、今後の肺の再生研究だけでなく、肺胞上皮細胞の異常が引き金になると考えられている呼吸器難病の病態の理解や難病治療薬の開発を含めた創薬研究に向け、大きな一歩となることが期待されます。 分化するのに光らせて、その細胞を3次元培養ですか。皮膚や網膜とは異なり、3次元構造をもつ臓器に関しては超えなくてはならない山は多そうですね。
2014年08月24日
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Zarit介護負担尺度日本語短縮版を利用して、在宅で家族を介護している方の抑うつ症状の有無を、簡便に判定できる目安を設定 出典:プレスリリース 2014年8月22日、国立長寿医療研究センターは、ペンシルバニア州立大学との共同研究において、在宅で家族を介護している方の抑うつ症状の有無を、簡便に判定できる目安となる値(Zarit介護負担尺度日本語版の短縮版における得点)を見いだしました。 荒井由美子・長寿政策科学研究部長らは、2003年にZarit介護負担尺度日本語版の短縮版(以下、J-ZBI_8)を開発しました。この尺度は、僅か8項目で、介護負担を正確に測定できることから、現在、我が国の在宅の現場等で最も頻用されています。 当該尺度の開発者である、荒井部長は、何点以上の得点となる場合に介護者の負担が要注意なのかの目安を示すべく、富山市における要介護高齢者の家族介護者調査の一環として、要介護者と同居していた家族介護者3,527名分のデータを解析しました。具体的には、介護負担得点(J-ZBI_8)と抑うつ症状(米国国立衛生研究所が開発した20項目からなる自記式抑うつ尺度)との関連について、ROC分析という手法を用いて検討しました。 その結果、J-ZBI_8において、13点以上(32点満点)であった方々には、抑うつ症状がある可能性が高いことを明らかにしました。 ??? 2003年に開発して、得点目安ができたのが2014年??? 「在宅の現場等で最も頻用されています。」ってどうやって使っていたのでしょう??? J-ZBI_8は、日 老 医誌 2003;40:497-503が初出ですが、その際には短 縮 版 で あ るJ-ZBL8と 既 に信 頼 性 ・妥 当性 が 確 認 され て い るJ-ZBI(Zarit介 護 負 担 尺 度 日 本 語 版)と は 高い 相 関(r=0.93)を 示 した こ とか ら,J-ZBI得 点 が 高 い者 は短 縮 版 で も高 得 点 を示 す こ とが 示 唆 され た。とのことですので、使用するのには問題はなかったと思いますが、介護の現場で実施する際に10年かかって目安値をプレスリリースするのは???
2014年08月24日
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免疫細胞による新たな感染防御機構の発見~自然リンパ球は腸管上皮細胞の糖の付加を制御する~出典:プレスリリース 2104年8月22日東京大学医科学研究所は科学技術振興機構と協力して、免疫細胞の一種である自然リンパ球が、腸管上皮細胞の糖転移酵素の発現およびこの酵素による糖の負荷を制御していること、糖鎖が病原性細菌の感染を制御していることを発見したことを発表。この研究内容は以下の文献に掲載された。 nnate lymphoid cells regulate intestinal epithelial cell glycosylation.Published Online August 21 2014 Science DOI: 10.1126/science.1254009 生体内における腸管上皮細胞のフコシル化の役割を調べるために、フコース転移酵素を持たないマウスに病原性細菌であるサルモネラ菌を感染させたところ、フコース転移酵素を持ち普通に飼育されたマウス(野生型マウス)に比べて多くの菌に感染し、炎症症状もひどくなることを見出した。このことから、腸管上皮細胞のフコシル化は病原性細菌に対し、バリアを形成して感染防御に効果があることが分かった。以上の結果をまとめると、腸管に存在しリンホトキシンを常に産生している自然リンパ球が腸内細菌からの刺激を受けてIL-22を産生し、腸管上皮細胞のフコース転移酵素の発現ならびにフコシル化を誘導し、サルモネラ菌の感染を防いでいることが明らかとなった。 腸管上皮細胞のフコースは腸内細菌の中でも特にバクテロイデス菌属に栄養源として利用されることが報告されており、事実、フコース転移酵素を持たないヒトおよびマウスでは腸内細菌叢が変化することが知られている。これらの報告と本研究結果から、腸管上皮細胞のフコースは腸内細菌との共生、および病原性細菌に対する防御の二つの機能を持っていると言える。他にも、フコース転移酵素はウイルスなどの病原性微生物の感染や、クローン病といったヒトのさまざまな疾患に関連する遺伝子として報告されていることから、本成果により明らかとなった自然リンパ球によるフコース転移酵素の発現誘導機構が、これらの疾病にも関与している可能性がある。本研究成果は免疫細胞による腸管上皮細胞の糖鎖修飾の誘導という生物学的な発見に留まらず、感染症や難病の慢性炎症性疾患など、ヒトの疾病に対する予防・診断・治療の開発につながることが期待される。 フコースはABO血液型のH抗原として存在し、基本の3糖の他にフコースのみをもつ糖鎖抗原がO型、加えてN-アセチルガラクトサミンをもつものがA型、ガラクトースをもつものがB型であり、A、B、Hの各遺伝子はこれらの糖の転移酵素をコードしている。、腸内細菌叢が生産した体内のフコース転移酵素によって細菌・ウイルスに対する防御系として働いていると言うことです。
2014年08月24日
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天然界面活性剤で合成界面活性剤の機能を強化し使用量を大幅に低減 出典:プレスリリース 2014年8月22日、カネカは独立行政法人産業技術総合研究所と共同で、カネカが製造販売する天然界面活性剤サーファクチン(製品名:カネカ・サーファクチン)を微量混合することによる相乗効果で、台所洗剤やシャンプーなどの日用品から建築・土木分野に至るまで幅広い領域で各種洗浄剤などに使用される合成界面活性剤の使用量を1/100に減らしても同等以上の表面張力低下効果を維持できることを実証したことを報告した。この技術の詳細は、2014年9月9~11日に札幌で開催される日本油化学会第53回年会で発表される。 単純に界面活性剤に用いる石油の量が99%少なくできると言うことですかね?生産ラインの減価償却の問題はあると思いますが、原油価格を下げる要因になり得る可能性がありますね。
2014年08月24日
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ホコリ意識・実態調査で、室内のホコリ中に、菌やカビの存在を確認出典:プレスリリース 2014年花王は、室内ののホコリ掃除を中心に国内女性(20~69才)の掃除に関する意識調査を実施し、さらに首都圏一般住宅の室内のホコリを採取してホコリが含む菌やカビの調査(測定、同定)を実施しました。その結果を発表した。 掃除全般では、菌を気にしている人は増加傾向にあり、2013年では約9割が掃除で菌を気にしています。 掃除箇所別に調べると、キッチン・浴室などの水回りでは約5~6割いるものの、フローリング床の掃除では約2割の女性しか菌を気にしていませんでした。これはフローリング床の汚れは乾燥したホコリが中心のためと考えられます。またホコリ中に含まれる気になる汚れを尋ねても、綿ボコリ8割、髪の毛7割、花粉3割、ハウスダスト3割で、ホコリには菌の意識はほとんどありませんでした。 ホコリに含まれる菌やカビを測定した結果、ほとんどのホコリ中に、菌やカビが存在しました。菌やカビの種類は、家の中で頻繁に存在する一般的なものでした。菌は、自然界に広く分布している好気性芽胞菌やヒトや動物からよく分離されるカタラーゼ陽性グラム陽性球菌が多く検出されました。カビは、一般的な黒カビが中心でした。だそうです。
2014年08月24日
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乾癬患者対象のIXEKIZUMAB第三相試験、ETNAERCEPTとプラセボに対する優位性を示す。出典:プレスリリース 2014年8月21日リリーは中等度から重度の尋常性乾癬を対象とする主要な臨床試験であるUNCOVER試験のトップライン結果を明らかにし、開発中のixekizumabが、第III相試験の皮膚病変の改善を示す全ての指標において、etanerceptとプラセボに対し統計学的に有意であったことを発表しました。 Ixekizumabは、炎症性サイトカインであるインターロイキン-17A (IL-17A)に高い親和性を持って特異的に結合し中和するモノクローナル抗体です。乾癬において、IL-17Aは過剰なケラチノサイト(皮膚細胞)の増殖と活性化に主要な役割を果たします。Ixekizumabは、IL-17B、IL-17C、IL-17D、IL-17E、IL-17Fのサイトカインには結合しません。Ixekizumabは、皮下注射により投与されます。Ixekizumabは、乾癬性関節炎の治療薬としても臨床開発が進められています。 乾癬が自己免疫疾患なので、自己免疫疾患の薬剤の入り口疾患(比較的例数が多く、評価項目が評価が容易で、予後が致命的でない)によく使われています。かつては乾癬の病態と治療コストを考えて、あまり手が付けられなかったと思うのですが。
2014年08月24日
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超音波の血管新生作用発見 -医師主導治験実施へ出典:プレスリリース文献:Low-Intensity Pulsed Ultrasound Induces Angiogenesis and Ameliorates Left Ventricular Dysfunction in a Porcine Model of Chronic Myocardial Ischemia.Published: August 11, 2014DOI: 10.1371/journal.pone.0104863 2014年8月20日、東北大学は日立アロカメディカルと共同である特殊な条件の超音波に血管新生作用があることを発見し、この研究成果を基に狭心症患者を対象とした超音波治療の医師主導治験を開始したことを発表した。 狭心症の虚血組織における血管新生を誘導する低出力体外衝撃波治療を開発・臨床応用を進めてきました。この低出力体外衝撃波治療は、2010年には厚生労働省から先進医療として承認を得ています。 超音波にも血管新生作用がないか検討を行った結果、ある特殊な条件の超音波にも血管新生作用があることを発見しました。本治療法は、診断で用いられる出力範囲の超音波を用いた低侵襲性治療であり、今後の発展が期待できる新しい治療法です。 豚におけるこの装置の効果をPLOS ONEに投稿し、8月11日付で掲載。 表題はこれから治験が始まるように思えますが、プレスリリースには2014年1月から治療開始とあります。論文投稿が今年3月ですから、文献の公開に合わせた発表なのかな?
2014年08月22日
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ビッグデータ時代における統計科学教育・研究の推進について出典:プレスリリース 2014年8月20日、日本学術会議 数理科学委員会は「ビッグデータ時代における統計科学教育・研究の推進について」の提言を公開した。提言内容社会的・学術的重要性の高い課題に対する融合型研究プロジェクトへの統計専門職配置の制度化統計・データサイエンス専門職の育成と認証制度の確立大学学部教育における統計科学教育の質保証初等・中等教育における問題解決型の統計教育の更なる充実 私の感覚ではビックデータそのものの質の定義を早急に行うべきだと思います。日本では特に個人情報から独立した(紐付け不可能な)データの集積方法に関して早急に結論を出さなければ、今、発生しているデータも、無駄になってしまいます。 Natureでは生データがを公開する雑誌を作っています。厚生労働省は集計用のデータセットを要求しません。必要な集計がかけていると判断した場合には、申請者にその集計を命ずることができるようになっています。FDAでは申請添付資料の中に集計用のデータセットが含まれており、疑問点は自分で集計してしまいます。(その集計方法が申請者あるいは学界全体の流れと異なっている場合もあるという弊害もありますが) ビッグデータに限らず、統計解析を用いた課題解決(特に母集団の推定)で一番問題になるのは、 生データの信頼性と生データの集計用のデータセットへの変換と思っています。課題解決の中で、最もコストが罹る部分であると考えています。
2014年08月22日
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プロテアソーム阻害剤カルフィルゾミブ (ONO-7057) についてFOCUS 試験のトップラインデータが公表される出典:プレスリリース2014年8月20日小野薬品はONO-7057のAmgenとその子会社Onyx Pharmaceuticalsが行ったFOCUS 試験で主要評価項目である全生存期間の延長が得られなかったことを公開した。 Amgenとその子会社Onyx Pharmaceuticalsは2014 年 8 月 13 日(米国現地時間)、カルフィルゾミブ(ONO-7057、米国での製品名:KYPROLIS(R)(carfilzomib)静脈注射)投与群と対照群(低用量デキサメタゾンまたは同等のコルチコステロイドに加え、任意でシクロホスファミドを投与)を比較した再発および難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした第III相臨床試験(FOCUS 試験)において、主要評価項目である全生存期間が達成されなかったことを公表しました。 国内では 2010 年 9 月に当社とオニキス社が締結したライセンス契約に基づき、多発性骨髄腫患者を対象とした臨床試験を実施中です。海外では、米国オニキス社が既存治療無効の(ボルテゾミブおよび免疫調整薬を含む 2 回以上の前治療歴を有し、直近の治療期間中または治療後 60 日以内に疾患進行を示した)多発性骨髄腫患者の治療を適応として、米国で 2012 年 7 月に迅速承認を取得しています。なお、現状、カルフィルゾミブでの無増悪生存期間もしくは全生存期間の改善は、規制当局による承認事項ではありません。 8月11日に再発の多発性骨髄腫患者を対象とした第III相臨床試験で優越性が示されたところなのに残念でしたというところでしょうか。迅速承認を受けた後にこのような結果が出た場合にはどのような取り扱いになるのでしょう?適応が縛られるのでしょうか?日本では、登録が終わって2016年9月に試験が終了する段階ですが、予定する適応症は多発性骨髄腫なので、現在実施中の試験で承認申請は可能かつ適応症に影響を受ける可能性は少ないと思います。
2014年08月22日
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抗てんかん剤「Fycompa®」米国・欧州において強直間代発作の併用療法に関わる適応拡大を同時申請出典:プレスリリース 2014年8月20日、エーザイは自社創製の抗てんかん剤「Fycompa®」(一般名:ペランパネル)について、強直間代発作(二次性全般化発作を除く、以下PGTC)に対する併用療法に関する適応拡大申請を米国、欧州の各当局(FDA、EMA)に対して提出したことを発表した。 PGTCは全般てんかんにおける最も一般的かつ重篤な発作型の一つであり、全般てんかんの約6割、てんかん全体においても約2割を占めます。 「Fycompa」は、当社が創製した新規化合物であり、AMPA受容体に対して非競合的な拮抗剤です。本剤は、シナプス後AMPA受容体のグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する抗てんかん剤です。本剤は、1日1回の経口投与の部分てんかん治療剤として、欧米を中心に35カ国以上で承認を取得し、日本・アジアでは臨床第III相試験を進行中です。さらなる適応の拡大をめざし、このたびの全般てんかんに加え、部分てんかんの小児患者様を対象に欧米で臨床第II相試験を実施しています。 薬物治療の効果はある程度認められてきたと思います。発作はほぼ抑えることのできる状態。ただし、服薬しない場合にどうするかでしょうね。免許の問題は低血糖の意識障害と並んで解決すべき問題だと思います。 リスクが計算できないような事故統計では意味がないので、道路交通法を改正するならば数字で評価できるように事故にかんするデータをきちんと集めることと、個人情報と切り離した形で誰でも集計できる形にしていくことを望みます。
2014年08月22日
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世界初の抗菌・除菌メカニズム 多剤耐性菌にも効果を発揮する「抗菌・除菌剤用高分子コロイド」販売開始- 細菌の細胞壁の成長を阻害し、細菌を自己融解させる -出典:プレスリリース 2014年8月21日、三井化学ファインは、世界中に感染が広がる抗生物質が効かない多剤耐性菌にも抗菌・除菌効果を発揮する高分子コロイドの販売を開始することを発表した。 多剤耐性菌による医療関連感染リスクが高まっている医療現場や介護の現場、児童施設や公共機関などに対する効果的な感染防止対策として、高分子コロイドを用いた抗菌・除菌スプレーやウエットティッシュ、衛生衣服などの製品開発をお客様と共に進めて参ります。高分子コロイドが細菌の細胞壁に物理的に吸着します。細菌は成長しようとしますが、吸着した部分の細胞壁部が成長できず、アンバランスな成長となり、細胞の内圧を保つことができず、風船が割れるように自己融解します。 なお、この世界初のメカニズムは、「原子間力顕微鏡による可視化技術」を用いた動画撮影により確認できたことで実証されました。細胞壁に高分子が吸着してから菌が自己融解を 起こすまで6分間でした。爪とかに付着した場合には変形しないのでしょうか?
2014年08月22日
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Hippocampal-neocortical functional reorganization underlies children's cognitive development出典:文献抄録 海馬システムが短期の学習と記憶に重要であることはよく知られているが、問題解決に関して手順重視から記憶重視への子どもの認知能力の発達にどのように関与しているかは不明である。今回海馬と皮質の関係の再構築が認知能力の発達に係わっていることを明らかにした。 式を記憶して、その記憶と眼前の問題を比較して答えに至るのは本当に認知能力の発達と結びつくのか?
2014年08月21日
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最先端の次世代がん診断システム開発へ、産学官連携プロジェクト始動-13種類のがんを1回の採血で診断-出典:プレスリリース2014年8月18日NEDOは、独立行政法人国立がん研究センター、東レ株式会社及びアカデミア、企業等他7機関と共に、健康診断などで簡便にがんや認知症を検査できる世界最先端の診断機器・検査システムの開発に着手することを発表した。本プロジェクトでは、NCCに蓄積された膨大な臨床情報とバイオバンクの検体、マイクロRNA腫瘍マーカーについての研究成果を基盤として、東レが開発した高感度なDNAチップと、東レとNCCが共同開発した血液中に存在するマイクロRNAバイオマーカーの革新的な探索方法を活用して、体液中のマイクロRNAの発現状態についてのデータベースを構築、網羅的に解析します。 この測定技術により、乳がんや大腸がんなど13種類のがんや認知症の早期発見マーカーを見出し、これらのマーカーを検出するバイオツールを世界に先駆け実用化を目指します。これから研究を始めるとのことです。結構テレビ番組に出てました。少々擬陽性が混じってもいいので、偽陰性が少ない検査になることを願います。多分スクリーニング検査に用いて、陽性の人が病理検査等に進むことになるからです。画像系検査と検出力の差がつくかどうかは見所かもしれません。
2014年08月20日
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日本発、世界初の中性化されたイコデキストリン含有腹膜透析液「ニコペリック腹膜透析液」製造販売承認取得のお知らせ 出典:プレスリリース 2014年8月18日、テルモは、8月15日、「ニコペリック腹膜透析液」の製造販売承認を取得したことを発表した。 「ニコペリック腹膜透析」は、イコデキストリンを浸透圧物質として含有した腹膜透析液であり、ポリプロピレン製2室容器を採用しております。使用時には、隔壁を開通し混合して使用し、混合後のpHは6.2~6.8と中性化しております。 とのことです。
2014年08月20日
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二つのタンパク質が協働してRNAを認識する新しいしくみの解明出典:プレスリリース文献:"RBFOX and SUP-12 sandwich a G base to cooperatively regulate tissue-specific splicing"Nature Structural&Molecular Biology Published online 17 August 2014 2014年8月18日、京都大学医学研究科は、東京医科歯科大学難治疾患研究所と、武蔵野大学薬学部教授/理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センターらの研究グループとの共同研究により、線虫のRNA結合タンパク質であるRBFOXファミリーとSUP-12が標的である線維芽細胞成長因子受容体遺伝子egl-15のメッセンジャーRNA前駆体を協働的に認識して、筋特異的に選択的プロセシングを制御するための構造基盤を明らかにしたことを発表した。 本研究では、2種類のRNA結合タンパク質RBFOXとSUP-12がegl-15遺伝子のRNAを協働して正確に認識するしくみを、核磁気共鳴(NMR)法による立体構造の解析により明らかにしました。これら二つのタンパク質は、7番目の塩基グアニン(G)をサンドイッチのように間に挟み込むことで互いの位置がしっかりと固定され、全体としてUGCAUGGUGUGという配列を正確に認識していることが明らかとなりました(図)。また、このサンドイッチ認識のためには7番目の塩基がGであり、かつUGCAUG配列とGUGUG配列が隣り合っていなければならないことが、当研究グループが開発した蛍光レポーターの解析などにより確かめられました。 一つの遺伝子から作られるタンパク質が細胞の種類に応じて変えられるという、RNAに隠された「細胞暗号」の解読につながると期待されます。設計図から部品表を選ぶときに細工があるということでしょうか?
2014年08月20日
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「エタネルセプト」バイオシミラーの第3相臨床試験(RApsody試験)の開始について出典:プレスリリース 2014年8月18日第一三共は、米国Coherus BioSciences社との日本におけるバイオシミラー事業化提携に基づき、この度、関節リウマチ等の自己免疫疾患治療薬「エタネルセプト」バイオシミラー(CHS-0214)の第3相臨床試験(RApsody試験)を開始したことを発表した。 バイオミラーは先行バイオ医薬品の薬価の70%に臨床試験を行った場合は10%の上乗せが認められるとはいえ、ジェネリック医薬品ほどのメリットはないような気がします。ただ、製造方法が異なっても同一ならいいはずなので、画期的な製法が見つかれば利益が出ることになるのかな?
2014年08月20日
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インスリン作用の細胞内ビッグデータから大規模代謝制御地図を自動的に描く方法論を確立 出典:プレスリリース 2014年8月15日、東京大学 大学院理学系研究科は、慶應義塾大学、九州大学、大阪大学との共同研究により、タンパク質リン酸化と代謝物質の2つのオミクス階層にまたがるネットワークを網羅的に再構築する方法論「トランスオミクス解析」を世界に先駆けて確立したことを発表した。 1細胞でこれだけのデータが出るのですね。しかも下から上にチェックなので、遺伝子発現の研究よりも好きですが、ここまでくると、ぱっと理解できないです。色がついてくるところをみれば今まで存在が知られていなかった経路があるとのことです。
2014年08月16日
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緑内障・高眼圧症治療剤「コソプトミニ配合点眼液」の製造販売承認を申請出典:プレスリリース 参天製薬は、緑内障・高眼圧症治療剤「コソプトミニ配合点眼液」(一般名:ドルゾラミド塩酸塩/チモロールマレイン酸塩)について、2014年8月15日付で国内における製造販売承認の申請を行いましたのでお知らせします。 「コソプトミニ配合点眼液」は、炭酸脱水素酵素阻害剤(CAI)「トルソプト点眼液 1%」(一般名:ドルゾラミド塩酸塩)と、β遮断剤「チモプトール点眼液 0.5%」(一般名:チモロールマレイン酸塩)を含有する防腐剤を含有しない「コソプト配合点眼液」です。 参天の緑内障に対する品揃えもすごいですね。「防腐剤を全く含有しない製剤」でどこまでいくか。
2014年08月16日
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歩行中枢と腕の筋肉とをコンピュータで人工的に繋いで歩行の随意制御に成功 出典:プレスリリース (2014/08/14) 脳からの信号を四肢に伝える経路である脊髄を損傷すると、損傷領域以外の脳や下肢に問題が無くても歩行障害が生じます。この歩行障害の改善には損傷した脊髄を繋ぎなおす必要がありますが、これまで実現できませんでした。今回、自然科学研究機構生理学研究を中心とした、福島県立医科大学及び千葉大学の研究グループは脳から上肢の筋肉へ伝えられる信号をコンピュータで読み取り、その信号に合わせて腰髄を非侵襲的に磁気刺激することにより、脊髄の一部を迂回して人工的に脳と腰髄にある歩行中枢をつなぐことで下肢の歩行運動パターンを随意的に制御することに世界で初めて成功しました。本研究結果は、The Journal of Neuroscience誌(2014年8月13日号オンライン)に掲載されます。 Volitional walking via upper limb muscle-controlled stimulation of the lumbar locomotor center in man. The Journal of Neuroscience, 13 August 2014, 34(33): 11131-11142; doi: 10.1523/JNEUROSCI.4674-13.2014iPS細胞よりこちらの方が早いかもしれません。一種のロボットのような感じですが、脊髄が単なる通り道であるなら、実現可能でしょう。
2014年08月15日
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フローアブル な吸収性局所止血材(医療機器)「フロシール」の保険適用開始、発売に向け始動出典:プレスリリース 2014年8月14日、バクスターは、2014年8月1日付で厚生労働省より、ヒトトロンビン含有ゼラチン使用吸収性局所止血剤「フロシール」の保険適用を受けたことを発表。「フロシール」は2月に製造販売承認を取得しており、日本においては、独占販売契約のもと、日本メドトロニックが販売活動を行います。このたびの保険適用を受け、両社は今秋の発売開始に向けた準備を本格化して参ります。 「フロシール」は、架橋ゼラチン粒子(ウシ真皮由来)iと乾燥ヒトトロンビンを原材料とした吸収性局所止血剤で、結紮(けっさつ)又は通常の処置による止血が無効、又は実施できない場合の各種手術時(眼科以外)の補完処置的な止血を目的としています。調製後、創面を完全に覆うよう十分量を出血部位に直接適用します。フローアブルな特性により、創面の不規則な形状にも適合します。適用後は、止血確認後、余剰分を洗い流して使用するため、良好な術野の確保につながります。 「フロシール」は血液との接触による架橋ゼラチン粒子の膨張がタンポナーデ効果を発揮して出血を減じ、フロシール内のトロンビンがフィブリン形成を促進して止血を補助します。これにより、海外臨床試験における止血時間の中央値は2.0分と速やかな止血を実現し、また、ヘパリン投与の影響を受けにくく、ヘパリン投与時でも止血効果を有する結果が得られています。 ゆっくりとした予定ですね。医療機器はこんなもんですか?「ウシ真皮由来」が問題?そういえば、まつげを伸ばす薬も添付文書はこっそり公開ですが、販売はまだみたいです。
2014年08月15日
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The Michael J. Fox Foundation and Intel Join Forces to Improve Parkinson's Disease Monitoring and Treatment through Advanced Technologies 出典:プレスリリース 2014年8月13日パーキンソン病のマイケルJ.フォックス財団(MJFF)とインテルはパーキンソン病の研究と治療の改善を目的として共同作業を行うことを発表した。 今回のコラボレーションは装着可能な端末による患者の症状をモニターすることにより入手可能な患者の個々のデータを抽出できるような新しいビックデータを解析するビックデータのプラットフォームを用いて様々な研究を行う。 この作業により、疾患の進行を測定することと、薬剤開発のブレークスルーを加速する。 まず16人のパーキンソン病の患者対照としてボランティア9人で今年中にディバイスからデータをえる研究を始める。パーキンソン病の主症状は安静時の振戦 (手足のふるえ)、筋強剛 (手足の曲げ伸ばしが固くなる)、無動・動作緩慢などの運動症状である。今までは患者日記にそのデータを頼っていたが、Wearable センサーで自動的にデータを集める試み。最終的にはビックデータにふさわしい量のデータが集まるとのこと。 この試みは運動症状が主症状によるパーキンソン病にはぴったりです。患者さんの年齢は高齢者が多いので、自分の症状を完全に伝えることが難しい。記録忘れはなくなり、症状の改善、悪化を的確に判断することができる。運動症状は無侵襲に測定可能であることから、患者の負担にもならない。 臨床試験の検査項目が変わるかもしれませんね。患者日記をスマートフォンで記載する試みはすでに実用化しています。今回の試みは患者団体であるMJFFが協力することから、大量のデータが一気に集まる可能性があります。 成功することを祈ります。
2014年08月15日
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Sanofi and MannKind Announce Global Licensing Agreement for Afrezza® (insulin human) Rapid-Acting Inhaled Insulin出典:プレスリリース 2014年8月11日、MannKindはAfrezza® (insulin human) Inhalation Powderの全世界における開発と販売にかんするライセンス契約にサノフィと合意に至ったことを発表した。 MannKindは2015年第1四半期のAfrezza®発売を計画している。 Afrezza® の資金繰りもついたようです。吸入型インスリンの2度目の挑戦はどうなるでしょうか?
2014年08月14日
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グラクソ・スミスクライン株式会社多剤耐性緑膿菌感染症に対する治療薬としてコリスチンの製造販売承認を申請出典:プレスリリース グラクソ・スミスクラインは、8月13日付で、ポリペプチド系抗生物質製剤コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム注射剤について、多剤耐性緑膿菌感染症の治療薬として厚生労働省に製造販売承認申請を行いました。 コリスチン注射剤は、国内において、1990年代半ばまで臨床に供されていましたが、使用量の減少とともに、承認削除されていました。しかしながら、国内外のガイドラインにおいては、多剤耐性緑膿菌感染症に対する治療薬の最終救済薬として再評価されています。やっと申請にたどり着きました。 公益社団法人 日本化学療法学会 コリスチンの適正使用に関する指針作成委員会コリスチンの適正使用に関する指針(2012年7月) 引用日本化学療法学会ではコリスチンを必要性の高い未承認薬の一つとして,アンケートによる各施設での備蓄あるいは使用実態調査を行い,その必要性を訴えてまいりました。幸い,規制当局もこれに同調し,開発企業の公募を行った結果,グラクソ・スミスクライン株式会社がこれに呼応し,わが国での再開発は急ピッチに進み,当初 2010 年中にも申請,承認が予定されておりました。当局からは,これに合わせて安全性や耐性化の問題が懸念されることから,その安全な使用のための指針を学会で作成するようにとの依頼があり,本指針を作成するべく委員会が立ち上げられ,2010 年 12 月より活動を開始しました。その過程において,諸事情から申請が遅れ,臨床応用には今しばらくの時間を要することが明らかになりました。しかし,この間にも現実には個人輸入などでコリスチンが使用される例があると考え,そのための指針として本指針の完成を急ぎました。コリスチンは永い使用経験があるものの古い薬であるために,現在では当然求められる PK-PD 解析や他剤との比較試験などの臨床的エビデンスが十分とはいえず,現在得られる可能な限りの情報を収集して作成しましたが,今後も継続して見直しや改定が必要と考えています。
2014年08月14日
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軟骨に類似した巨視的な異方構造を有するゲルの創製に成功 出典:プレスリリース 北海道大学は2014年8月12日、軟骨に類似した巨視的な異方構造を有するゲルの創製に成功 したと発表した。 実際の生体組織は力学強度の他にも様々な機能を併せ持っています。例えば,生体軟骨はスムーズな関節の動きを保障する低摩擦性,大きな衝撃にも耐えられる靱性(タフネス),軟骨自身と骨とを強固に結ぶ高接着性を同時に発現しています。これらの多彩な機能は,軟骨中のコラーゲン線維(剛直な高分子)が軟骨表面では横に,骨との界面では縦に配向する(並ぶ)という,巨視的(mm オーダー)な異方構造によって発現していると考えられています。しかし従来,複雑な巨視的異方構造をゲルに導入する技術はなく,ゲルに多くの機能を持たせることは困難でした。 「浸透圧によってゲル内部の応力場を制御することで剛直高分子を巨視的に配向させる」方法を開発しました。本方法はとても簡便であり,ゲル合成時に照射する光のパターンを変えるだけで,ゲルに含まれる剛直な高分子の配向方向を,局所的に,自由自在にコントロールできます。本方法によって,一般的には無秩序な構造を有するハイドロゲル内部に,剛直な高分子をデザインした通りに配向させることが初めて可能となり,その一例として軟骨中のコラーゲン線維を模倣した構造をゲル中に導入することに成功しました。 今後,様々な生体組織の構造をヒントに多彩な構造を持つゲルを創製することで,新たな材料イノベーションが期待されます。また,本研究を通じて,「生体の秩序構造形成メカニズムの解明」という学理的に重要なテーマにも迫ることが期待されます。 骨などは三次元スキャナーで作る時代になっていますが、やわらかいもの、クッションはなかなか手がかりがなかった状態でのこの発見は非常に有用だと思います。軟骨部分も再現された人工関節などやロボットにも応用が利くのではないでしょうか。
2014年08月13日
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京都府立医大調査報告書による基礎研究論文の不正疑惑にかかる対応について 出典:プレスリリース 2014年8月12日、日本循環器学会は「京都府立医大調査報告書による基礎研究論文の不正疑惑にかかる対応について」の報告を公表した。 京都府立医科大学(以下、同大学という)医学研究科循環器内科学教授(当時)で一般社団法人日本循環器学会(以下、本学会という)会員であった(既に退会済み)松原弘明氏の研究活動の不正行為の疑いについて 2013 年 4 月 11 日に公表された同大学論文調査委員会による調査報告書(以下、同報告書という)において、調査対象となった多数のいわゆる基礎研究論文について、研究倫理の欠如があった、あるいは、捏造・改竄が行われたとの指摘がなされ、一部論文は撤回されたことを踏まえて、本学会は以下のとおり調査を行ないました。 論文著者からの回答では、いずれも意図的な捏造や改竄を認めるものではなく、また、論文撤回の意思決定には関与しておらず、事前に論文撤回に同意した事実もないとの主張でありました。しかしながら、同大学論文調査委員会から論文の重複投稿、データの重複使用、データの捏造・改竄、さらに研究指導体制の欠陥と研究倫理欠如であると判定されたことは、極めて遺憾であると言わざるを得ません。さらに社会から研究者としての倫理観を疑われ、信頼をゆらがせる事態を招いたこと自体遺憾であり、日本循環器学会はその再発防止に努めることが急務であります。 論文の撤回は全著者の書面による合意を得る必要があるのではないでしょうか。論文の重複投稿やデータの重複仕様に関しては大学、共同研究の場合は主任研究者の大学の倫理委員会が、監査機能を持たせるなど、研究者の倫理だけに頼る方法は限界があると思います。(本人の勘違いもあるでしょうし) 基礎研究にそこまで要求するかどうかは、私は必要がないと思っています。しかし、臨床研究に関しては、第三者監査機関が必要と思っています。それにはお金がかかりますが、必要な経費であると思います。大学の倫理委員会等のメンバーはコストが高すぎます。学生のアルバイトも可能かもしれませんが、指導者が必要になると思います。CROの出番かもしれません。
2014年08月13日
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『分裂酵母の32の野生株の全ゲノム配列決定』出典:プレスリリース発表論文: Population Genomics of the Fission Yeast Schizosaccharomyces pombePublished: August 11, 2014DOI: 10.1371/journal.pone.0104241 2014年8月12日、総合研究大学院は名古屋市立大学、東京大学、国立遺伝学研究所との共同研究の内容を発表した。 生物の設計図であるゲノム(全遺伝子情報)は染色体という「乗りもの」にのって細胞の中の核に収納されています。染色体は細胞分裂に先立ち複製されて2倍となり、分裂時にはコンパクトに凝縮して新しくできた細胞にそれぞれ分配されていきます。またこの染色体は発生の段階や各組織において、いつ、どこで、何の、遺伝子を発現させるかを決め、さらには配偶子(卵や精子)形成時の組換え(DNAのつなぎかえ)を引き起こし、子孫の多様性を増しています。このように染色体は遺伝子の単なる乗りものではなくて発生、分化、老化、生殖等の生理機能の制御において中心的な役割を担っています。 非コードDNA領域の機能配列(我々はこれをインターメアと呼んでいます)はタンパク質をコードする遺伝子ではないため、多少配列が変化してもその機能が影響を受けにくくて細胞が異常にならないからです。また同じ機能を持った配列が多数存在すると考えられますので、たとえ1つ壊れたところで細胞に異常が現れることはほとんどありません。そこで最も有効は解析方法として、比較ゲノム解析法があります。これは近縁種間で配列を比較して、長い進化の過程で変化しなかった配列(保存配列)をインターメアの候補として見つけ出す方法です。 分裂酵母野生株32種のゲノムを決定し、比較ゲノム解析を行いました。ゲノム上において変異の多いところ、少ないところを視覚化することに成功し、多くのインターメアの候補領域を決定しました。今後これらの領域における機能を解析していきます。 染色体の機能が異常になると、癌をはじめとする多くの疾患を引き起こすことが知られています。インターメアは染色体の機能維持に関わると考えられるので、今回の成果はそのような染色体異常の発症メカニズムの解明につながる重要な基礎研究となるものと思われます。 病気の成因がインターメアにあるとすると遺伝子解析は大変。
2014年08月13日
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バイエルのアイリーア®、糖尿病黄斑浮腫の治療薬として EU において承認を取得 出典:プレスリリース FDAにK続いてEUで承認です。日本は糖尿病黄斑浮腫の適応追加申請を2014年2月27日に行っています。FDAに記事
2014年08月12日
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出典:プレスリリース 武田薬品と武田薬品の 100%子会社であるミレニアム・ファーマシューティカルズ Inc.は、このたび、多発性骨髄腫治療剤ベルケイド(一般名:ボルテゾミブ)について、米国食品医薬品局(FDA)より、過去にベルケイドで治療を行った成人の多発性骨髄腫患者において、治療が奏効し、ベルケイド投与終了後少なくとも 6 ヶ月以降に再発した患者に対する再治療について、追加承認を取得しましたのでお知らせします。添付文書には、前回投与時の耐用量から開始する用法・用量、過去にベルケイドで治療を行った患者におけるベルケイド単独およびベルケイドとデキサメタゾン併用による治療の際の有効性・安全性が記載されます。 今回の承認取得は、ベルケイドをベースとした治療レジメンでの前回治療時(前治療回数の中央値:2 回)に十分な治療が実施され、部分寛解以上の効果を示した患者に対しベルケイドを再投与した際、38.5%の奏効率が示された臨床第 2 相試験(RETRIEVE 試験)およびその他の試験の成績に基づくものです。ベルケイド再投与の際の安全性プロファイルに関しては、既知のものと同様であり、蓄積による毒性は見られず、主な副作用は血小板減少(発現率 52%)でした。 アメリカは製薬メーカーからみると適応症の内容が面倒。消費者(患者)から言うと自分の病態にかんする薬剤のデータがわかりやすい。日本では適応症は「多発性骨髄腫」だけですから、今回の適応は追加申請する必要がありません。 どっちもどっちですが、医師の判断で使用するのはかまわないと思います。ただ、そのデータが蓄積しないので、全体としては残念だと思います。「多発性骨髄腫」は数少ない疾患ですから、一つ一つの治療をデータとして蓄積する仕組みがあってもいいかと思います。
2014年08月11日
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ハイブリッド手術室内を自在に動く高性能治療支援装置「Discovery IGS 730」国内1号機が奈良県の高井病院にて稼働開始(2014年8月8日) 出典:プレスリリース GEヘルスケア・ジャパンは、このたび、社会医療法人高清会高井病院に国内第1号機となる「Discovery IGS 730(ディスカバリー・アイジ―エス730)」を納入しました。高井病院本館のオープンに伴い、8月後半から本格稼働が開始される予定です。 Discovery IGS 730は、今までにない、全く新しい動きを装備した血管撮影装置です。現在ハイブリッド手術室に主に設置されている天吊り式のアンギオ装置は、設置時に大掛かりな工事が必要で、天井工事などでコストがかさむだけでなく、天井走行の際に著しく清潔度を劣化させるなどの課題が残されていました。また床置き式装置は、手術室内で高い柔軟性を持って設置するのが困難な場合もありました。加えて、欧州ではハイブリッド手術室での手技はIVRが6割を占めますが、日本では稼働率をあげるべく一般外科手技も考慮した装備となっており、多額の投資を費やしたハイブリッド手術室が有効活用されていないという経営課題も浮き彫りになっています。Discovery IGS 730は、先進のレーザーガイド技術をもとに自動で任意の位置に自走可能な、高性能アンギオ装置。従来の床置き式と天吊り式のアンギオ装置の利点を統合し、高度化する低侵襲のインターベンション(IVR)と低侵襲外科治療の両手技を可能にした、ハイブリッド手術室での使用に最適化された装置です。 ということです。
2014年08月09日
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「リバロ錠」「リバロ OD 錠」小児用法追加の申請について~スタチン製剤を含む脂質異常症治療薬としては国内初!~ 出典:プレスリリース 興和は、このたび、高コレステロール血症治療剤「リバロ錠」「リバロOD錠」(一般名:ピタバスタチンカルシウム、以下「リバロ」)について、スタチン製剤を含む脂質異常症治療薬としては日本国内で初めて小児用法を追加するための製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。 日本の小児家族性高コレステロール血症患者さんは、治療が必要な患者さんとして潜在的に約24,000人と想定されていますが、小児の適応を有する治療薬が存在しないため、食事療法を中心とした治療に限定されているのが実情です。これらのことにより、治療が十分になされず放置される可能性が高いことや、脂質異常症治療薬の小児における有効性や安全性の情報が無い状況であるため、医療関係者や患者さん等より、小児に対する脂質異常症治療薬の開発が求められていました。 興和は、小児の家族性高コレステロール血症患者さんを対象に、国内および欧州においてリバロの臨床試験を実施し、有効性および安全性を確認しましたので、2014年8月7日付で小児用法追加の申請を行いました。 小さな声で「スタチンは 家族性高コレステロール血症 だけでいいのでは」
2014年08月09日
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シナプス刈り込みのしくみを解明~シナプス結合の強さの絶対値と相対値の両方が重要~出典:プレスリリース 記憶・学習・情動・運動などの高次機能が正常に働くためには生後発達期の神経回路形成が重要であると言われています。生後間もなく神経細胞同士の結合部位であるシナプスが過剰に形成され、その後必要なものだけが選別される“シナプス刈り込み”と呼ばれる現象が起こることが知られています。 東京大学大学院医学系研究科の狩野 方伸教授らのグループは、小脳において、シナプス結合の絶対的な強さが半分程度に弱くなったが、強いシナプス結合と弱いシナプス結合の相対的な強さの差は正常と変わらない遺伝子改変マウスを作製し、シナプス刈り込みを調べました。 その結果、このマウスではシナプス刈り込みが生後 11 日目までは正常に起こりますが、その後刈り込みが進まなくなることを明らかにしました。つまり、生後 12 日までの刈り込みには強いシナプス結合と弱いシナプス結合の相対的な差が、生後 12 日以降の刈り込みには強いシナプス結合と弱いシナプス結合の相対的な差だけでなくシナプス結合の絶対的な強さが重要であることを明らかにしました。 シナプス刈り込みは神経系のあらゆる領域の回路発達に重要な現象であり、本研究の成果は小脳だけでなく大脳皮質・海馬・線条体などにも展開でき、精神疾患の原因究明において新たな方向性を示すものと期待されます。 Global scaling down of excitatory postsynaptic responses in cerebellar Purkinje cells impairs developmental synapse elimination シナプス刈り込みということ自体を知りませんでした。
2014年08月09日
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