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2022.10.09
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カテゴリ: 角川ビーンズ文庫

2022年7月刊
ビーンズ文庫
著者:新山サホさん
「魔法なんて使えなくても俺はユノが好きだよ」実家を勘当され王宮で侍女となったユノ。そこで仕えることになった王子はーかつて唯一の支えであった初恋の人・ディルクで!?さらに、ユノが王宮で起こった問題を解決し、聖女の力を持つことが判明!次第に自分の価値に向き合い始めたユノは、今度こそ彼に想いを伝えることができるのかー心優しい聖女と、素直になれない王子が描く、両片思いシンデレラストーリー!


登場人物
ユノ=魔法使いの名門一家に産まれながら魔力が無く母と妹に長らく虐げられていた。
     14歳の時に屋敷から追い出され、王宮の下級侍女として働いている。
ディルク=王国の第三王子。政敵の目から逃れるため4年前はユノの父の友人宅で暮らしていたこ
     とからユノとも親しくしていた。
 キーラ=ユノの同僚の先輩侍女。
ルーベン=大聖堂の司祭でディルクの友人。ユノの浄化能力にいち早く気付く。
アーティ=新しくやって来た奥宮の庭師の青年。

今回もラノベです。
虐げられていた方がとんでもない力を持っていたという、ド定番なお話。


ユノは魔法使いの名門・べリスター家の長女として産まれたが、魔法の才に恵まれなかった。
父が存命のうちはそれでも分け隔てなく育てられたのだが、優しかった父が病死して以降、当主となった母はユノを罵倒し妹のシンディばかりを可愛がった。
妹はユノとは違って魔法が使えたから。
今日もべリスターの娘ならなんてことない初歩魔法すらできない事で散々嫌味を言われ、シンディからも馬鹿にされる始末。
出来損ないと言われ続ければ否定したくとも段々とそう思い込むようになり、自信も無くす。
そんな彼女の心の支えは父の友人・サスカル夫妻の家に預けられていたディルクとの交流だった。
彼は落ち込むユノを励まし、魔力が無くとも君が好きだと言ってくれた。

ディルクは本気でユノとの結婚を考えてくれていたようで、家族から呼び戻されて王都に戻る際、一緒に来て欲しいのだと婚約指輪を贈ってくれた。
だが、その指輪を母たちに見つかって取り上げられ、ディルクはきっと高位貴族の子息だろうからお前などとは身分違いだと責め立て、終いには彼の為にも断れと脅されて泣く泣くその求婚を断った。
返事を聞いた彼はかなり傷付いていたようで、怒ってもいた。心にもないことを言わされたユノはディルクに嫌われてしまったのだった。

それから半年後、ユノは母から勘当され屋敷から追い出された。
恐らく母以上に姉を目障りに思っているシンディが何か言ったのだろう。ディルクに求婚された時も妹の妬みで台無しにされた。大事な跡取りの我儘に母も振り回されているのだ。
働き口と住む場所を求めて、ユノは王都へ向かい、何とか王宮の奥宮に勤めることが出来た。
一応は侍女と言う役回りだが、やらされるのは下働き全般。
先輩のキーラはユノと仲良くしてくれて辛い仕事も多いものの、実家にいた頃よりは充実した日々を送れている。

そんなある日、いつもは静まりかえっている奥宮が今日は騒がしい。
草むしりをしながら聞いた同僚たちの話によれば、数年前に遠征に出ていた第三王子が帰還するらしい。
成程、それで使用人総出で掃除をしているわけか。草むしりも然り。
暫くして噂の王子様が現れ、見るとどう見てもあのディルクではないか。
傍に居た司祭らしき服装の青年がディルクさまと呼んでいたし、彼に間違いない。
母が高位貴族に違いないと言っていたが、まさか王子様とは。そんな人に求婚されて妹たちの脅しで断ってしまった自分はなんて失礼なことをしてしまったんだろう。
そして、ディルクもまた、キーラにユノと呼ばれて走っていく彼女の姿を見て驚いていたのでした。

その後、二人はすれ違いが続いたものの、ディルクが神殿から預かっている曰く付きの魔具の保管庫にて、ユノは浄化の力に目覚めます。
古ぼけたアンティークドールと持ち主の願いを内に秘めたオルゴール等、力が発現したユノによって魔具たちは解放されて行くと、ディルクの友人で司祭のルーベンは彼女を聖女だと断言。
魔具の持ち主たちがなまじ高位貴族達ばかりなのも功を奏し、その働きが認められ、やがてユノは正式に聖女の称号と爵位が授与されることが決まるのでした。

ディルクとは再会が叶うも、当初は誤解もあってギクシャクした関係だったものの、ユノの態度から何か理由があってのことだったと思い当たりべリスター家の調査を始めます。
そんな折、ユノが聖女の称号を受けると聞きつけたのか、母たちが彼女に取り入ろうと王宮までやって来て・・・。

浄化能力を使える者は滅多に生まれず、子にも受け継がれない所謂突然変異の様な稀な力だった。
べリスター家と言えばかつては名門だったが、父が亡くなって以来かなり斜陽だ。
母たちも困窮しているのかもしれない。とは思うが母たちはユノに対してかなり高慢で、面倒見て当然とばかりにユノに寄生しようとしている。
それを諫めたのはディルクだった。調査結果で判明したユノへの仕打ちを無視するわけにはいかない。
勘当しているのならそんな権利も無いだろうと母たちを追い出します。
その際、ユノが助けた魔具たちも力を貸していて、この二人には本当にムカっと来てただけにスッキリ。

国王から正式に称号と爵位を授与され、誤解も解けた二人は多分結婚するんだろうなって感じで終わっています。
爵位も貰って聖女の称号もあるから身分違い差の難関はクリアしてるし、お互い両想いだっただけに報われて良かった。
ルーベンとキーアがケンカップルっぽくて、こっちもくっつきそうな雰囲気醸してたのと、ディルクの立場からお家騒動がありそうなんですよね。サスカル家にいたのも暗殺を恐れてのことらしいから。
続刊があるなら、その辺を描いて行くのかな。

終盤間際までディルクが誤解したままだったので結構じれじれ度は高め。
ユノが本当に良い子なので、ディルクよ、お前が男を見せないでどうするよとヤキモキしてました。


評価:★★★★★
シンデレラストーリーがお好きな方におススメ。





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最終更新日  2022.10.09 21:41:01
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