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2023.03.07
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カテゴリ: スターツ出版文庫

2023年2月刊
スターツ出版文庫
著者:飛野猶さん
没落商家の三笠家で、義理の母と妹に虐げられながら育った絹子。義母の企みにより、山神様への嫁入りという名目で山の中に捨てられてしまう。そこへ現れたのは、人間離れした美しさをまとう男・加々見。彼こそが実在しないと思われていた山神様だった。「ずっと待っていた、君を」と手を差し伸べられ、幽世にある彼の屋敷へ。莫大な資産を持つ実業家でもある加々見のもとでお姫様のように大事にされ、次第に絹子も彼に心を寄せるようになる。しかし、そんな絹子を妬んだ義母たちの魔の手が伸びてきてー!?


登場人物
 三笠絹子=巫女の血を引く三笠家の長女。
      先妻の子であることから継母たちから虐げられていた。
  加々見=山神。生贄として嫁いで来た絹子を溺愛する。


山神を崇める巫女の家系である三笠家は、長らくその加護の恩恵を受けていた。
だがそれも、先代までのこと。
三笠家の直系は現当主である茂の長女・絹子のみ。
茂は亡き母の婿養子で、母に続き祖父が亡くなると囲っていた愛人を呼び寄せ後妻としたのだった。愛人との間に絹子と二つ違いの娘までおり、日陰者の身に甘んじていた頃を覆すかのように後妻・蝶子は贅沢三昧の日々。
そればかりか、実子の美知華だけを可愛がり、先妻の子である絹子を疎み、徹底的に虐げた。
ついには使用人以下の扱いをし、気に入らなければ暴力を振るわれるのは日常茶飯事となれば、加護が薄れるのは至極当然のこと。

家業も立ち行かなくなるほどまで追詰められた父たちは、あろうことか三笠家が崇める山神へ花嫁を捧げる決断をした。
当然、美知華をそんな目に合わせるはずも無く、白羽の矢が立ったのは絹子であった。
蝶子にしてみれば彼女の存在そのものが疎ましく体の良い厄介払いも出来て正に一石二鳥。

花嫁は山神がいるとされる三笠家所有の山にあるあばら家で神の妻として生涯を過ごさなければならない。後日絹子は山に登り、形だけの婚姻の義を終えると一人荒れた小屋に残されたのだが、途方に暮れる彼女の元に一人の青年が現れた。
金色の目を持つ青年は加々見と名乗り、自分こそが山神であり、絹子の夫だと言う。
彼はあばら家から彼女を連れ出し、滝の裏から繋がる幽世にある自らの屋敷へ連れて行くと、絹子に淑女教育を施した。いずれ必要になるからと。

加々見は表向きは人の姿で海運業を始め、様々な事業を営んでおり、人間社会では実業家として有名な人物だった。
一時、娘の様子を見に来た茂に怪しまれぬよう、三笠家に里帰りもしたが、数か月の間加々見の元で幸せに暮らしていた絹子は本来の自分を取り戻しつつあり、継母達にも気後れすることは無くなっていた。
三笠家は加護のおかげで幾分持ち直したようだが、案の定また贅沢三昧のようで呆れる。
しかも、絹子が嫁いだからこその恩恵だというのに、里帰りした彼女を労わるどころか、使用人扱いしていること、そして神聖な山を売却する腹積もりのことからついに加々見の逆鱗に触れ、茂たちから加護が取り上げられてしまった。
その後、あっという間に三笠家は没落の憂き目にあい、彼らが路頭に迷っていた頃、絹子に眠る巫女の力を気に入られて、鬼神・阿久羅に狙われることになり・・・。

不遇ヒロインものです。
神の恩恵を受けていた一族なのに、直系の長女を蔑ろにした挙句、山まで売ろうとするとか父親と後妻たちはホントにアホですね。そりゃ、天罰も下りますわ。
持ち直した時に、考えを改めれてれば辛うじて加護も続いたろうに。
家族達へのザマァは中盤で起きたので、案外あっさりと思ったら、絹子を狙って鬼神が動き出し、一騒動起きます。
邸で働くあやかしたちの事情とか、先代の巫女と加々見との関係を勘ぐって絹子がグルグルしたり、若干じれじれ要素も。
お話そのものは凄く面白かったので、もしかして続編も出たり?
まぁ、この1冊で綺麗に終わってはいるんですけどね。


評価:★★★★★
和風シンデレラストーリーがお好きな方におススメ。





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最終更新日  2023.03.07 17:56:00
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