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2024.02.27
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カテゴリ: ベリーズ文庫


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2024年2月刊
ベリーズ文庫
著者:一ノ瀬千景さん

政治家の隠し子として孤独に生きてきた蛍。とある事件に巻き込まれそうになっていた時、冷徹警視正の左京と出会う。蛍の身を守るため、契約結婚することになったふたり。偽りの夫婦生活のはずが、ウブな蛍の態度が彼の独占欲を煽ってしまい…!? 愛は信じないと決めていたのにーー「俺が愛を教えてやる」熱情滴る彼の眼差しに射られた蛍は陥落寸前! 痺れるほどの溺愛に身も心も蕩かされ…。



登場人物
  大槻蛍=政治家の隠し子。父への脅迫材料として狙われることになり、身を護
      るために左京と契約結婚をした。
 菅井左京=キャリア官僚で階級は警視正。
      京都で不審人物に尾行されていた蛍を助けた。
 如月晋也=蛍の実父の私設秘書。
  山下唯=蛍の後輩。


蛍は中堅の食品メーカーに勤めるごく普通のOL
有給休暇を消化すべく、久しぶりに故郷である京都に里帰りしたのだが、母は既に亡く懐かしい風景を堪能して、友人の美理と会ったら東京に帰るだけ。
しかし、彼女自身は全く気付かなかったのだが、30前半くらいの長身の青年から突然自分が尾行されていると耳打ちされて驚愕。
どう見ても気質に見えない青年を信じてもいいのか不安にもなったが、カップルに見せかけた男女がもう随分長く後を付けて来ているらしい。
急に怖くなって震えていると帰るなら早々に帰った方が良いとアドバイスされ、予定より1本早い新幹線で東京へと帰った。

個人的には尾行される憶えは無いのだが、そういえば最近郵便物が無くなったり、宅配の荷物に関しても予定日に届かなかったりと不審な事が続いていた。
もしかして実父関係で何か?
蛍は所謂婚外子で、父は与党の大物議員の海堂治郎。認知こそされていないが大人になっても多額の生活費が毎月振り込まれていたので大学にも通うことが出来た。
正直、あまり良い印象を持っていないけれど、定期的に私設秘書の如月を寄越しては近況を訪ね要望を聞いてくる。

そんな矢先、如月から連絡があり指定の店に出向くとそこには京都で会ったあの青年も同席していてビックリ。
青年は菅井左京と名乗り、警察官とのことだった。
改めて二人の話を聞くに実父とその他議員が推し進めている違法賭博の規制案がとある組を刺激し、トラブルになっているらしい。
どうあっても既決させないようあちらも必死で、主要人物である海堂の娘の蛍をターゲットにしているのだと言う。まさか無くなった郵便物もそのせい?
それにしたって身内以外は隠し子のことなど知らないと思っていたのに、案外外部にも知られていたのだな。そういうわけで拉致される危険性が高いため、如月から左京と結婚してほしいと告げられて凍り付いた。

左京はキャリア官僚の警視正で少し前までは組織対策課に属していた。
加えて実家も官僚揃いで海堂家とは旧知の仲だそう。蛍が彼と結婚すれば迂闊に手出しは出来ない。左京にもメリットがあるから問題は無いと聞き、恐ろしさもあって考えた末に蛍もこの結婚に同意したのだった。
早々に入籍して、左京のマンションで暮らし始めた蛍は家庭内別居のような生活に戸惑い、申し訳なさも感じていた。ただ同居しただけでは奴らは諦めないと本当に籍を入れたものの、事件が解決すれば自分達は離婚する。彼はバツが付いても構わないんだろうか。
気になって尋ねてみれば、これは今後の出世のためにもなるからと言われて少なからずショックを受けた。どうやら彼は彼なりに親戚筋を見返してやりたい事情があるらしい。
そういう理由なら多少は自分も役に立っているんだなと思えて、多少は気持ちも楽になり、世話になっている礼にと夕食を用意し始めた。
最初は遠慮していた左京も美味いと言って食べてくれて、実父のことで恋も結婚も諦めていた蛍は一緒に過ごすうちに左京を意識するように。
左京の方も、気立てが良く美しい彼女に心惹かれ、彼からのアプローチで二人は一線を越えるも、菅井家に訪れた際、左京とその叔父との会話で、仕事の為なら蛍を切り捨てるという彼の言葉を聞いてしまい・・・。


少々サスペンス風ではありますが、荒事の類はほとんど無く、事件を通じて契約夫婦が本当の夫婦になっていく過程がメインとなってます。
ので、怪しい人は本当に怪しくて、だよねーと予想通りのしでかしをしてくれました。
反対に予想外だったのは海堂氏とその奥さん、蛍の後輩で何かと突っかかって来てた山下さん。
隠し子のことなんてどうでもいい風だと思いきや、左京に娘と結婚して守ってほしいと依頼したのはお父さんで、浚われた蛍を心配していたのは奥さんでした。
過去にバレリーナを目指してた蛍のコンテスト出場を妨害したり、この奥さん鬼かよ、な印象だったんですがこれもすべて蛍の安全のため。
彼女が有名になれば裏を探られて大変な目に合う。どうやら、亡くなったお母さんも同じ考えだったよう。
山下さんは真面目な蛍を嫌っていたものの、単に不器用な性格だっただけと判って態度が軟化。自宅に遊びに行くほどの仲になってたのは本当に意外でした。
それから、左京のあの言葉には、実は続きがあって後に聞いた蛍が惚れ直すほどカッコイイものでした。ああいうことさらっと言えちゃう人っていいですよね。

書き下ろしの短編は3本。
あれから1年後に式を挙げる二人の話と、左京の部下・島くん目線のエピソード。
息子・伊織が産まれた後もラブラブな夫婦のお話でした。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.02.27 15:12:06
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