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入谷地区は、南三陸町志津川から国道398号を内陸へ5kmほど入ったところにある。途中の合同庁舎があった辺りの高台まで津波が押し寄せたが、その先から入谷地区にかけては難を逃れた。
そのため、志津川の人達の仮設などのすみかとなっている。
南三陸町というと、リアス式海岸のきれいな海というイメージが強いが、入谷などの内陸はのどかな山里そのものだ。
さらに入谷は、清流と巨石で有名で、昔語りも多く、宮城の遠野といわれているらしい。
ちょうど清流沿いに目的のそば処があるのだが、わきを流れる水は透き通り、ここで洗い物もできるようだ。もう、みるからに蕎麦や食べ物がおいしそうだ。
狭めの坂を少し上って、駐車場に停めて、そば処すがわらへ。
そば処すがわらは、自宅の民家の一階を改装して利用している。
田舎らしい立派な家で、庭も建物もきれいにしてある。
もともと、店主は、東京や大阪などで15年間修行し、2010年に南三陸町へ戻ってきて、開業の準備をしていたところ、震災にあって、自宅で営業することにしたそうだ。震災後の7月30日にオープンした。
普通の玄関を入ると、田舎の居間を改装したお店で、3部屋分あるので結構広い。
庭も室内も立派だし、いろいろきれいに飾ってある。
若い店主と奥さん、お母さんでやっていて、まずは、白菜の漬け物とお茶が出てきた。
白菜は、田舎らしくちょっとしょっぱめだが、ていねいに漬けてあり、おいしかった。
冬のおすすめの、鍋焼きうどん1100円。
大きな土鍋であつあつぐつぐつ、エビの天ぷら、ネギ、ホウレンソウ、シイタケ、ゆで卵、つみれ、など具だくさん。
きつね色で透き通ったつゆは、関西風なのか、上品なうすめの醤油にやさしいダシとみりんかな、じわっとおいしい味で、新鮮な野菜、鶏の旨みのつまったつみれ、ぷりぷりのエビ天、など、煮込まれるほど味が出てくる。うどんはつるもち。とてもおいしかった。量も多い。
最後に、甘くてジューシーなリンゴが付いた。
もう一人は、もう一つの初冬のおすすめ、穴子天丼セット1150円。
正月明けだったのだが、聞くとまだあるとのことで、頼んだらびっくり。
どんぶりを遙かにはみ出した1本物がどどんと。でかい、今まで食べた穴子天丼でも一番大きいような気がする。
さらに、そばは温かいものか冷たいものか選べた。
食べるとさらにびっくり。
さっくさくの上品な衣、分厚くふわふわで、ほどよく脂ものり甘みもある。さばいてすぐなので、活穴子みたいなもんだし、とにかく鮮度がよかった。タレも上品。ごはんはつるもっちり。完成された穴子丼で、とてもおいしかった。
女川のニューこのりの荒々しさの残る風味あふれる活穴子天丼もすごいが、これもすごい。亘理の田園の活穴子天丼もすばらしいし、宮城、おいしい穴子天丼ありすぎて困る。
そばは、細めだがコシがあり、風味もまずまず、甘じょっぱ系のていねいなつゆで、おいしかった。
漬け物とお茶とリンゴは同様。
さらに帰り際に、正月だし、遠くから来てくれたとのことで、500円の割引券までもらってしまった。おばさん、人がよすぎです。
となったら、また行くしかないでしょう。
再び、山里へ。
手前の駐車場、ちょっと狭めなので、奥の駐車場へ。
清流沿いになにやら怪しい、キノコのような巨石が。。
巨大な重ね石。1779年の資料では7つ重ねだったらしい。今は、3段重ねなので、地中にあと4つ埋まっているのだろう。
しかし、でかいし、重そうだし、なぜに重ねた?
奥に見える家は店舗。
お店に入ると、相変わらず、きれいにしてある。
やはり、ほうじ茶と白菜の漬け物が出てきた。
胡麻豆腐350円。
ねっとりねちょっとなめらかで胡麻の風味は上品、わさびと甘みのあるつゆも合う。とてもおいしかった。くせになる食感だ。
続いて、初春のおすすめの一つ。
新若布と梅干しの茶碗蒸し300円。割引券があるので、奮発した。
なめらかくにっと味わいよしの三陸産新ワカメがいっぱい、上品で崩れやすいやわさの茶碗蒸しで、梅干しのすっぱみと柚子の風味がアクセントとなっており、おいしかった。
冬と言えば、鴨せいろ1050円。
蕎麦は黒茶で香りはそこそこ、細めだがつるっとして腰もまずまずあってくにくに、風味もよい、あまじょっぱめでコクのある熱めのつゆ、ネギ、風味しっかりぷにぷにの鴨もいっぱい、とてもおいしかった。
しめに、リンゴとそば湯。
そば湯は、うすめだが、濃厚な鴨のつゆとあわせるとちょうどよかった。
もう一人は、これも初春のおすすめ。
天ぷら定食1200円。小鉢とミニそばが付く。
天ぷらは、大きめのエビ2尾で新鮮でくにっと、衣はさっくり、キスは分厚く風味よく、カボチャは甘く、アスパラは新鮮、サツマイモほっくり、シイタケ風味よし、ニンジンはまずまず、大皿で迫力あるし、天つゆは甘ずっぱめにオロシで上品、塩の方がいいかな。御飯はつやもっちり、ここのごはんおいしいなあ。ダイコンとナメコの和え物はぬるぬる新鮮。白菜。蕎麦はあたたかいものを選んだが、細いので腰が弱くなるが、上品なつゆもあってよかった。
リンゴは同じ。
何を食べてもていねいでおいしい。
そば処すがわら。
若い店主だが、しっかりした修行をしたのだろう。そばもしっかり、味付けもていねい、天ぷら、小鉢、どれもおすすめだ。入谷地区でも少し奥に入ったところにあって、偶然に訪れる客はいなくて大変だろうが、地元で人気だったし、南三陸町の山里の美しさと食べ物のおいしさを味わうべく訪れる価値のある店だ。
https://twitter.com/sobayanosuga
そば処すがわら
宮城県本吉郡南三陸町入谷字林際21-3
0226-46-6729
11:00~14:00 17:00~20:00、水休
駐車場あり
流しそうめん 吾妻庵 2023年12月15日
柳家 2022年12月25日
伊勢そば 2022年04月18日