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楽しいゴールデンウィークが近づいてきましたね。ただ、活動的になり目の怪我も増えてくる時期ですので皆様十分に御注意下さい。 さて、当院のゴールデンウィーク中の診療日ですが、 上記のようになっています。簡単に言うと「カレンダー通り」ということです。よろしくお願い致します。
2011.04.27

さて大変勉強になった第5回四国EYEランドセミナーですが、その中では正しいコンタクトレンズケアについての講演もありました。 1DAYタイプの使い捨て以外のソフトコンタクトレンズを使用されている方は毎日のレンズケアが必要です。 ケアでは上記の5つがポイントなのですが、その中でも一番大切なのは、 [コンタクトを目に入れる直前のすすぎである] という話が印象に残りました。これが感染予防の最後の防波堤になるわけで、言われて見れば当たり前なのですが、私自身これまで患者様に十分にお伝えできていませんでした。今後気を付けたいと思います。 ところで、コンタクトレンズケアには市販のMPS(マルチ パーパス ソリューション=洗浄から保存まで1本でできる消毒液)というものを使用するわけですが、 実は商品の説明書というのは各社バラバラなんですね。レンズの「こすり洗い」の必要性はどの商品にも書いてあるのですが、上記の装着直前のすすぎの必要性については書いていない会社もあるんですね。 ↑ 実際、あるMPSでは堂々と「レンズはすすがずにそのまま装用できます」と説明書に書いてありますが、これは間違いなんですね。各社のMPSの説明書は早急な改善が必要だと感じています。 さて以上で「第5回四国EYEランドセミナー」体験記は終了です。次回からはまた通常の日記に戻ります。
2011.04.25

さて第5回四国EYEランドセミナーで勉強になった話の個人的メモ書きを続けます。 セミナーでは花粉症に代表される「アレルギー性結膜炎」の治療の最近の話題があったのですが、これが大変勉強になりました。 治療では副作用が少ない「抗アレルギー点眼薬」が第一選択なのですが、その中にはたくさんの目薬があります。 現在治療の主流になっているのは、即効性があって効き目を実感しやすい「ヒスタミンH1拮抗薬」なのですが、この中にはザジデン、リボスチン、パタノールの3種類があります。この中でザジデンは最近はドラッグストアでも買える様になりましたが、この目薬はpHが酸性でかなりしみるという欠点があります。最新のパタノール点眼液はpHが中性で点眼しやすくまた効果も抜群です。改めて全ての目薬の利点・欠点を復習できて良かったです。 さて話は変わりますが、アレルギー性結膜炎の中には重症型の「春季カタル」という病気があります。 こういった重症の患者様には普通の抗アレルギー点眼薬では歯が立たず、切れ味は鋭いけれども眼圧上昇や感染症誘発の危険のあるステロイド点眼液を使用せざるを得なかったのですが、2010年8月に免疫抑制剤のタリムス点眼液が我々一般眼科医も処方出来るようになりました。(それまでは特別に許可のある施設でしか使えませんでした) このお薬は副作用もありますがとにかく効果が抜群です。当院でもすでに採用しています。新しい武器を得て、これからのアレルギー性結膜疾患治療はよりきめ細やか、かつ確実・安全になるだろうと感じています。
2011.04.19

さてここからは、第5回四国アイランドセミナーで印象に残った話を自分のメモ代わりにいくつか書いていきます。 毎日の診療をしていて頻繁に出会う病気に「ぶどう膜炎」という病気があります。 これは「目の中に炎症を起こす病気」の総称で、皆様にはあまり馴染みがない名前でしょうが、その患者様の総数は膨大です。 ところがこの「ぶどう膜炎」、実は我々眼科専門医の悩みの種なのです。というのは、「どんなに頑張っても病名の診断にたどり着けない」ことも多く、また一部に「予後不良の疾患がある」からなんですね。 ↑ これがぶどう膜炎の患者様の内訳です。サルコイドーシス、原田病、ベーチェット病というのが、我々の業界用語で言ういわゆる「3大ぶどう膜炎」なのですが、この3つを足しても全体の25%にしかならず、後は多くの無数の病気が隠れているのです。そして、どんなに様々な検査を繰り返しても半分の50%は「同定不能」で、病名の診断に至らないのが現状なのです。 そのためこの「ぶどう膜炎」の診断と治療は良く、「推理小説と同じ」とも例えられます。限られた証拠、刻々と移り変わる症状、お出しした薬に対する患者様の目の反応、それらの全てを総合しながら、我々眼科専門医は探偵の如くこのぶどう膜炎と戦っているのです。 さてこのぶどう膜炎ですが、「3大ぶどう膜炎」の一つの「ベーチェット病」において近年画期的な治療の進歩がありました。ベーチェット病は1937年にトルコの名門、イスタンブール大学のベーチェット博士が発見した病気です。 口の中の潰瘍、皮膚の炎症症状、外陰部の潰瘍、そして急性症状を繰り返しながら悪化していく目のぶどう膜炎症状の4つが主症状なのですが、予後不良なことが多く以前から恐れられてきました。 このベーチェット病、トルコと同じ緯度のシルクロード沿いに多く(別名シルクロード病)、そのため日本にも多くの患者様がいらっしゃいます。しばらく前には人気グループのEXILEのメンバーの方がこの病気であることを告白して大きな話題にもなりました。 特効薬のない病気であり我々眼科専門医は苦労しながら治療をしていたのですが、最近になってレミケード(抗TNF-αモノクローナル抗体)という新薬が開発され、これが劇的に効くことからベーチェット病の治療は驚異的な進歩を遂げました。 「ぶどう膜炎の診断・治療は相変わらず困難だけど、それでも着実に進歩しているんだな」、そう実感できた今回のセミナーでした。
2011.04.15

4月2日(土)の午後から3日(日)にかけて香川県高松市で行われた、眼科医トレーニング講座(日本を代表する眼科医12人による40分×12コマの集中講義)の「第5回四国EYEランドセミナー」に参加してきました。 このセミナー、私は3回連続で参加したのですが、 非常に勉強になるんですね。来年の第6回も開催が決定していますので、今年行かれなかった先生方には強力にお勧めしたいと考えています。 セミナー開始は午後の3時だったのですが、私が土曜日の外来を終了したのは0時15分、私のクリニックのある愛媛県八幡浜市から会場の香川県高松市の「ホテルクレメント高松」 までは230キロの道のりです。隣町の大洲市までは高速道路がないこともあり、どうしても物理的にセミナー開始には間に合わないんですね。今年も残念ながら少し遅刻してしまいました。 さて、このセミナーはとってもためになるのでたくさんの眼科医が来ていました。四国だけではなく遠くは京都から来た先生もいるそうです。次回からはセミナーで印象に残った話を少ししてみたいと思っています。(続く)
2011.04.14

昨年が猛暑だったせいでスギの花粉飛散量が多いこともあり、今年はまだまだ花粉症が猛威をふるっています。そのため「目のかゆみ」を訴えられて受診される患者様が本当に多いのですが、良く戴く質問に「目がかゆくてどうしようもなくて、かつ夜とか休日で眼科が開いていない時に、ドラッグストアでどの目薬を買ったらいいのか?」というものがあります。 ドラッグストアに行くと、「花粉症対策」の目薬というのはたくさん売っています。どれが効くのか?、値段の割りに効果が高いのはどれなのか?、商品の山を前に腕組みして悩まれる方も多いでしょう。 そこで今日は私がその答えをズバリとお教えしましょう。「目がかゆいとき」にドラッグストアで買うべき目薬、それは、、、、 ザジデン点眼薬 です。ちょっと高いですが市販薬の中では抜群に効きます。 その理由は簡単です。それは市販薬の中でこのザジデン点眼薬のみが、かゆみに即効性を持つ抗ヒスタミン作用のある、「ヒスタミンH1受容体拮抗薬」だからです。このザジデン以外の市販の目薬は「細胞膜安定化作用薬」といって、即効性が望めないお薬なのです。 このザジデン点眼薬は、我々眼科専門医が臨床の現場で現在でも使用しているお薬の一つでありその効果は抜群です。ただその販売にあたっては様々な注意が必要なことから「第1類医薬品」に分類されています。なので、実際の購入に当たっては薬剤師の先生と良く相談してくださいね。
2011.04.10

私が専門とする白内障手術、技術的にはほぼ完成し洗練されたものなのですが、それでもなお小さな技術革新・進歩・改善が続いています。私も常に自らの術式を厳しく見つめ、より安全で確実な手術を施行できるように努力をしています。 白内障手術では、濁ってしまった水晶体の核(中身)を後嚢(こうのう)という袋から剥がす、「ハイドロダイセクション」という重要な手技があるのですが、これが意外と完全に剥がすことが難しいんですね。 私は2009年から「倉知式ハイドロニードル」という新しい針を使っているのですが、 この針は、水晶体の前嚢(ぜんのう)という袋の裏側に平べったく絶妙にフィットする感じで、 このハイドロダイセクション(以下、ハイドロと略す)がかなりうまくできるんですね。ただ、それでも完全に施行できないことがあり、私は更に良い針がないかずっと捜し求めていました。 そしてしばらく前に、「ダブルノズルカニューラ」という新しい針を試してみました。 この針は、拡大してもなかなか見えにくいのですが先端に角度の違う2つの穴が開いています。 これで上記の「ハイドロ」という手技をしてみると、水流が2方向に進むので極めて成功率が高いんですね。ただ逆に効率が良すぎる面があるのでCBS(後嚢(こうのう)という水晶体の後ろ側の袋がぱっくり割れる合併症)には気をつけないといけないという注意点もあるのですが。 私はこの1ヶ月ほど、従来使用していた「倉知式ハイドロニードル」と「ダブルノズルカニューラ」を使い較べて、私の手技にはこのダブルノズルカニューラの方が合っているという結論に達して、先週から全ての手術にこの新型の針を導入しました。 それにしてもこのダブルノズルカニューラを使用したハイドロ、抜群の水の回り方です。「ハイドロが回りにくい、成功率が低い」と感じていらっしゃる全国の先生方には魅力的なオプションなのではないか?と感じています。
2011.04.09

さて当院では現在、角膜形状測定装置の TMS4Advance (ティーエムエス4アドヴァンス)という機械を販売元のトーメー社の御好意でデモ中です。 このTMSと言う機械は角膜(黒目)の形を調べるもので、円錐角膜、角膜不正乱視の診断、また白内障術後の角膜乱視の評価等に役立つ非常に有用なものです。 TMS「4」というくらいなので昔は多分「1」からスタートしたのだろうと思います。私は以前勤務していた病院にTMS「2」があって使用していたのですが、この4は2に較べるとオートショットで簡単に確実にかつスピーディーに測定できるようになっていてちょっとびっくりしています。技術の進歩と言うのは本当に凄いですね。 ところでこの機械の製造・販売元のトーメーコーポレーションは名古屋の会社なのですが、機械に○○○Advance(アドヴァンス:進歩、上達くらいの意味)という名前を付けるのが大好きです。 そういえば私が先日購入した白内障術前の検査機械もOA-1000「Advance」という名前でした。私も名古屋出身なので良く分かるのですが、名古屋と言うのは「おまけ文化」があるんですね。喫茶店に行けば朝から大サービスでモーニングでお腹一杯食べられますし、サービス精神旺盛な土地柄なんですね。 これはつまり、「元々良い機械だったけど、更に良くなっとるんで(=advance)買ってくれる?」というトーメー社の無意識の現れでしょう。名古屋地盤の会社らしくて非常に好感が持てますね。もちろんその名に恥じないくらいこのTMS4Advance、素晴らしい機械と思います。これから実際に使用させて頂けるのが嬉しいですね。
2011.04.02
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