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建畠 自己形成期のバックグラウンドは日本だった。でも自分では日本人のアーティストとしてのアイデンティティを掲げてはいない。
草間 意識したこともない。精神病といわれて日本の美術界から村八分になったわけだからね。ニューヨークに行って戦ってみようと思ったんです。
建畠 その頃のニューヨークの動向は草間さんにとってエキサイティングだった? 彼女が渡米したのは1957年、昭和三十二年ですね。
草間 最初にエンパイア・ステート・ビルのトップに上がってね、見渡したわけよ。この街でやってることを、自分は全部手に納めてスターになりたいと思ったわけよ。当時、3000人のアクション・ペインティングの後継者たちが住んでいたの。でも彼らには興味はなかった。だって同じことやってもしようがないもの。前にあなたがいったじゃない、根本的にアウトサイダーだって。
建畠 アウトサイダーだって自覚はあります?
草間 ありますよ。
石川啄木
一握の砂から1910
Ⅰ
たはむれに母を背負いて
そのあまりに軽きに泣きて
三歩あゆまず
Ⅱ
死ぬことを
持病をのむがごとく我はおもへり
心いためば
Ⅲ
高きより飛び下りるごとき心もて
この一生を
終わるすべなきか
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