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ビー・ガン
という監督の作品は、これで 2
本目です。 1
本目は 「ロングデイズ・ジャーニー」
という作品で完敗しました。
世の「映画好き」の心を奪った作品だったようですが、ぼくは「意識」を奪われてしまいました。負け惜しみのような感想をくどくどと書いた覚えがありますが、その ビー・ガン
のデビュー作を 元町映画館
でやっているというのです。「仇討ち」というか、「意趣返し」というか、見ないわけにはいかないじゃないですか。
気分は 「虎視眈々」
というか、 「眼光炯々」
というか、気合十分でやって来た 元町映画館
でした。作品は 「凱里ブルース」
です。
で、どうだったかって?
見事に返り討ちでした。
映画が始まって 5
分、異様な眠気が襲ってきました。別に疲労困憊とか、睡眠不足とかいう理由があるわけではないのですから、ビー・ガンの「たくらみ」にその理由があるとしか思えないのですが、意識朦朧では「たくらみ」を暴くことはできません。
ただ、今回、不思議だったのは、 30
分ほど経過したところで、その襲いかかってくる眠気がピタリと止んだことです。
そこからはエンドロールまで約 1
時間、何の眠気もなしに見続けることができたのですが、見終えた結果、「これはすごい!」という納得がやって来たかというと、そういうわけにはいきませんでした。
今、チラシを見直してみても、大きく映っている女性が誰だったのかさえわからないのですから、まあ、 「返り討ち」
にあったことは間違いないようです。
しかし、このチラシをよくご覧ください。背景に空と山と高層ビルが映っていて、間に大きな女性の肖像があります。そして、手前の道路を二人乗りした人物とバイクが走っているという合成写真のようなのですが、これが、バイクの後ろに載っている男性の「夢」の世界なのです。
映画には、こんなシーンはありません。バイクに乗った二人は後ろから追いかけるカメラで写し続けられる世界から、やがて、時間も空間も迷路化している印象の映像へと変化していきますが、
だから、何なんだ?
「たくらみ」
を解く鍵になるのは 「帰ってきた」
ということのようですが、目の前の映像が映し出す世界を意味づけるはずの「帰ってきた」ということが、映像を見ている頭の中で、うまくシンクロしてくれません。
「ポエティックな彷徨」
とかチラシに書かれていることも、一寸、癪にさわります。 「もう一度見たら、ひょっとして。」
とも思いましたが、まあ、いつか、どこかでの宿題ですね。
完敗!
脚本 ビー・ガンチャン・リュル「群山」元町映画館no194 2024.04.30
チャン・リュル「柳川」元町映画館no191 2024.01.08
チウ・ション「郊外の鳥たち」シネ・リー… 2023.05.20