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「・・・なるほど受験絵画ですか」 前のページで、こんな会話から二人の話は始まっています。で、このページの会話です。
「・・・俺のやってきたことって絵じゃなくて受験だったんですかね」
「それは違うと思います。 結局矢口さんの絵は矢口さんの絵です し」
「あくまで受験はきっかけでしょう?」
「・・・・でも」
「受験である以上は傾向と対策ってあるじゃないですか。 でも絵でしょ?絵なんて人によって評価が変わるモンですよね?」
「だったら・・・どうしたらいいんですか?」
「俺、 このまま」
「矢口さん藝大にはもう行きました?」
「・・・・・え?」
「 敵情視察は大事ですよ 」
デッサンを始めて半年もたたない 矢口八虎君
の 「受験絵画」に対する悩み
は、いくらなんでもちょっとフルスピードな感じがするのです。あくまでも素人考えですが、 「絵画」
という表象芸術の本質論というか、表現のオリジナリティとか固有性というかに触れているわけですからねえ。
まあ、そこのところに受験生が引っかかるのが 「東大」
じゃなくて 「芸大」
受験の違いの一つだというのが、作者の 山口つばささん
にはあるのでしょうね。
で、その答えが 「結局矢口さんの絵は矢口さんの絵です」
というわけで、アドバイスは 「敵情視察は大事ですよ」
なのです。この先生ただものじゃないんですね。
マンガが、芸術論を、まあ、最初からですけど、孕み始めていて、ただの スポコン受験マンガ
じゃなくなりつつあるのですが、あくまでも スポコン・ビルドゥングス路線
の面白さを失わないところに、いい年をした シマクマ君
、目を離せなくなっているのです。
3年生になった やっくん
は藝大受験には欠かせない 「東京美術学院」
、芸大受験予備校に通い始めます。
当然、新たなる多士済々との出会いが始まりました。紹介したいユニークな登場人物がやたら登場しますが、それはまた次巻でということで(笑)。 3巻
以降の案内もよろしくね。ああ、 1巻の案内
はこちらをクリックしてみてください。
じゃあ、バイバイ。
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