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2023.07.07
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​​ オリバー・ハーマナス「生きる」 ​​​​​​​​話題の 「生きる」 、英語の題は 「Living」 黒澤明 「生きる」 ノーベル文学賞 カズオ・イシグロ の脚本でリメイクして、 志村喬 の役を、ボクでも知っている老優 ビル・ナイ が演るというわけですから、まあ、評判になりますよね、そう思って余裕を持ていたら封切館の上映が終わってしまいました。​​​​​​​​
​「えっ?話題じゃないの?流行ってないの?」 ​​
​​ ​ 同居人の チッチキ夫人 は、いつの間にかチャッカリ見てきたようで、余裕です。​ ​​​
「ブランコにのって歌うたうの?」
「歌うけど、ちょっと違う気もしたわ。」
「やっぱり、イギリスやし、スコットランド民謡?蛍の光とか?」
「あほかいな、そんなんちゃう。知らん歌やったわよ。」
​​  ​そんな、おしゃべりをしながら、結局、気になったのは、原作(?)のあの歌のシーンでした。
 で、 パルシネマ が、ほんの一月遅れで二本立てで見せてくれるというのですから見逃すわけにはいきません(笑)。​

​  オリバー・ハーマナス監督 「生きる」 =​ 「Living」 です。​
​​​​​ 今更、筋立てについてあれこれいうつもりは毛頭ありません。 ビル・ナイ という実力派の俳優が 志村僑 の役を演じているのですが、リメイクのイギリス版を見ながら、ああ、そんな話だったなあとか考えているのもイマイチだなあとか思いながら映画は始まりました。
 いかにもイギリスという感じ紳士の皆さんやの田園風景を蒸気機関車が走るのを、フムフムという気分で眺めていたのですが、 主人公の課長さん が自分の病気のことを 息子 に伝えることができないシーンを見ていて ハッとしました 。​​​​​

​​ 息子の妻の態度とか、夫婦関係とか関係ありません。大人になった 息子 に、 父親である自分の内情 を伝えることができないのです。​​
「そうなんだよな。結局、そこのところをどうしていいかわからないんだよな、この年になってみると。」
​  ​​そこから、すっかり 主人公 に入れ込んで見ることができたのですが、山場に差し掛かって、もう一度、 ハッとするシーン がありました。​​
​​ 見る前から気になっていた、問題のあのシーン、 主人公 が歌う場面です。 「ナナカマドの木」 というスコットランドの歌でした。まあ、絶唱するわけですが、問題は歌詞でした。もちろん、あてずっぽうなのですが、
​​​​  ボク は、その歌から聞こえてくる 「マザー」 という歌詞にひいてしまったのでした。自分が、その言葉を聞いて冷めていくのを実感しながら、冷めていく自分にも驚きました。
原作(?) で歌われるのは 「ゴンドラの唄」 でした。ブランコの 志村僑 はボソボソ歌っていたと記憶しているのですが、歌詞がいいのです。​​​​
いのち短し 恋せよ乙女
あかき唇 褪せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを 
 ​ ​この歌が歌っているのは、 今、この時を生きること への励ましでした。思い出の故郷や、そこに重ねられた母の眼差しではありません。​
​​​​​ ボクは カズオ・イシグロ という作家の中途半端なファンです。で、たとえば、初期の 「遠い山なみの光」(早川文庫)=「女たちの遠い夏」(ちくま文庫) であれ、評判をよんだ 「わたしを話さないで」(早川文庫) であれ、故郷を失った、あるいは、はなからそんなものはない人間の孤独な姿を描く作家だと思い込んでいたのですが、ここで ビル・ナイ に歌わせたのは
​​ 故郷?!、母?! ​​
​  という驚きと落胆でした。​​​​​ ​​​ エンドロールを眺めながら、別の映画を思い浮かべるというのも変ですが、ボクは、あの、朴訥の権化のような厚い唇の 志村僑 に、ボクが生まれる2年前、 今から70年前 に、あの歌をうたわせた 黒澤明 という監督を思い浮かべて、チョット身震いする気分でした。​​​
​​​​​ このイギリス版の 「生きる」 も、決してつまらなくはないのですが、結局、 亡くなった後も孤独だった黒澤版 に比べると、主人公に歌わせる歌の違いの中に カズオ・イシグロ の人の好さのようなものが表れて凡庸な結末を描いてしまったと、ボクは思いました。
 言わずもがななのでしょうが、 黒澤 は、やはり、スゴイですね(笑)。​​​​​

監督 オリバー・ハーマナス
原作 黒澤明 橋本忍 小国英雄
脚本 カズオ・イシグロ
撮影 ジェイミー・D・ラムジー
美術 ヘレン・スコット
衣装 サンディ・パウエル
編集 クリス・ワイアット
音楽 エミリー・レビネイズ=ファルーシュ
キャスト
ビル・ナイ(ウィリアムズ)
エイミー・ルー・ウッド(マーガレット)
アレックス・シャープ(ピーター)
トム・バーク(サザーランド)

2022年・103分・G・イギリス
原題「Living」
2023・07・03-no81・パルシネマno59
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最終更新日  2023.08.02 01:33:04
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