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今回はドイツの赤。シュペートブルグンダー=ピノ・ノワールのものになります。マルクグレーフラーラント・シュペートブルグンダー2015。生産者はマルティン・ヴァスマーです。ドイツのトスカーナとも言われ、現在ベルンハルト・フーバーを筆頭にシュペートンブルグンダーの有力産地となっているバーデンですが、更にその南部にあるのがマルクグレーフラーラントと言う土地で、シュヴァルツバルトからもほど近いようです。ヴァスマーは、そのフーバー醸造所の元醸造責任者だった人物です。砂や泥炭に石灰質が混じる土壌という同地で、シュペートブルグンダーやソーヴィニヨン・ブラン等のワインを手がけています。価格は3500円弱くらいでしたが、楽天内にはありませんでした。インポーターはヘレンベルガーホーフさんなので、じき扱う所が出てくるかもしれません。色は透明度のあるルビーカラーではありますが、黒さと言うか暗さのあるものとなっています。香りは、樽の影響も感じさせるカラメルやココアのニュアンスがありますが、下草やドライハーブっぽさもよく出ています。勿論、フルーツ香もしっかりで、定番の各種赤ベリーっぽさやチェリーといった要素に加え、ブラックベリーや軽い柿といったものも感じられました。その他、茶色いスパイス、黒い土、バラ、紅茶の葉、さらには若干の醤油のような気配などもあったように思います。味わいはバランス型ですが、やや果実味優位といったアタックからの印象です。酸が柔らかで穏やかなものだというのもその辺関係していそうです。また、渋みも後口にかけてじんわりと、アクセント的に感じられるといった所。ボディはなめらかでクリアーさも感じるといった質感のミディアムライト。食事との相性では、焼き鳥をつまんでみましたがこれはもう完璧。モモなら塩でもタレでもいいですし、塩で食べる砂肝も良かったです。肉の旨みとワインの果実味や渋みの相性が間違いなく、塩ならその旨みをより引き出してくれますし、タレなら果実味とタレの甘味が馴染みつつ、香りの相性も良くなる感じ。鴨串なんかも間違いなく、これもタレ塩どちらでも行けますが、肉に力がある分タレだとややワインを上回り、塩の方がよりちょうどいい、ピントの合ったマリアージュになったかもしれません。また、面白かったのが鯖の金山寺味噌漬けというものがあったのでつまんでみたのですが、鯖の脂と味の濃さ、それを引き立て華やかにする味噌の味わいと香りに、ワインの香りのフルーティさや、味わいの各要素が上手くかみ合い鶏肉に負けないいい相性に。青魚とワインの相性はよく探りますが、成程味噌漬けと言うのは今まで試していませんでしたがありですね。このワインも、実は大分前に別ヴィンテージを飲んでいたのですが、その時は開けたてはかなり堅く樽のニュアンスが強く、2日目3日目になるとようやくフルーツが見えてくるといった感じでした。今回は、確かに樽のニュアンスはあるもののかなり大人しく、開けたてからある程度フルーティさを楽しめる、しかし、2日目3日目になっても衰えず、といった感じで、よりエレガントに、しかし懐の深さはそのままといった感じのワインと言う印象でした。ヴァスマーのワインは、他に昨年12月の大阪クリスマスマーケットでソーヴィニヨン・ブランを試飲させて頂き好印象でした。この生産者の名前、覚えておいて損はないかなと思います。にほんブログ村
2018年01月30日
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今回は日本の白です。お正月にお節と合わせてみました。月を待つ2016。北海道余市産のケルナーを、栃木県足利市のココファームで醸造したものになります。ココファームでは、自社畑の他、栃木県内、さらには山形、長野、山梨、埼玉といった所に契約農家があり、北海道にもそんな契約農家がいらっしゃいます。本ワインは、そんな契約農家のケルナーを用いたものになりますが、この2016ヴィンテージには貴腐葡萄も少し混ざったとの事。価格は、3000円程度です。色は薄い黄色。レモネード的な色合いです。香りは、貴腐葡萄のおかげかフルーティ、それも甘さを感じる物が主体です。蜜入りリンゴや洋ナシ、ビワ、更には黄色いトロピカルフルーツといったものが感じられましたし、柑橘香もありますが、完熟温州ミカンやスイーティといった濃さのあるニュアンスが出ていました。もちろん、ただ甘いだけでなく、やはりケルナーらしいビワの葉や柿の葉といった緑の濃い、硬さのある木の葉の気配はありましたし、軽いグリーンハーブ、白コショウ、それに遠くに微かにナッツっぽさも感じられたでしょうか。味わいは、流石貴腐葡萄が入っているだけあって果実味のインパクトがバッチリ。明確にメインの要素と言えるレベルで感じられ、そこにまったりした酸が控え目に入ってきます。後口にかけては軽い苦みもありましたし、13度あるからかアルコール感も感じられました。ボディはミディアムライトといった所で、丸さや柔らかさがありつつも少々の重さを感じます。口当たりはなめらかなものでした。お節との相性は上々で、煮しめや合鴨ロース、焼き海老、ブリの照り焼きといった味のしっかりしたものにも、果実味や香りの華やかさ、アルコール感のおかげで負けずよく合いますし(果実味と甘味の引き合い、それによる旨みの盛り上がりがありました)、鮭と野菜の新丈といったちょっと繊細なものともこれが中々いけます。また、田作りや数の子、松前漬けなど、ワインとは難しそうなものとも問題なく、アルコール感のおかげか生臭み等全く出ず、旨みを引き出しつつ香りと相まって華やかな雰囲気を楽しめました。その他、こんな時期ですが鱧の湯引きを見つけたのでそれもつまんでみましたところ、やはり旨みを伸ばすいい相性でした。ただ、甘みに合わせて酢味噌を着けますとちょっと相性壊れる感じで、梅肉ソースの塩気や旨みの方がより馴染む印象でした。このワイン、過去のヴィンテージも飲んでいますがその際はフレッシュで爽やかと言う印象でしたので、今回のボリューム感と甘いニュアンスには驚かされました。ただ、こういったスタイルになっていても、お節の和食と相性がいいというのは流石だなと。魚卵系に合うというのも日本ワインのいいところと言えそうですね。ココファーム月を待つ[2016] 750mlまだ楽天内にも残っています。こちらのお店では2999円。にほんブログ村
2018年01月28日
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近年の日本ワインブームの影響もあり、東京をはじめ全国色々なところで生産者さんが参加されてのイベントが開催されていますね。かくいう私も、3月3日に東京で中国地方のワインと食材の会を開催させて頂きます(ご参加お待ちしております!)。さて、そんな生産者さんご来場の大きなワインイベントが、3月30日~4月1日の3日間とちょっと先になりますが、岡山でも開催されます。それが、「ワインに恋してときめいて」というイベントになります。もっとワインを楽しんでもらいたい 色んなワインを、その土地ならではのワインを 気取らず、気軽に、自分にあったワインをみつけて。 きっと、お気に入りのワインに出会う。をテーマに、domaine tettaやひるぜんワインなど地元岡山のワイナリー、更には北条ワインや奥出雲葡萄園などの中国地方の生産者、そしてサントリー登美の丘ワイナリーやフジマル醸造所などの全国の生産者が、なんと20近くも集まっての開催となります。また、それだけでなく、海外ワインのインポーターも参加されますほか、フードブースでは地元の料理店謹製のおつまみも頂けるようです。加えて、各日ジャズやクラシックの音楽ライブ演奏もあるようですし、31日土曜日にはなんと、13時からと16時からの2回、叶姉妹の叶美香さんによるトークショーまで行われるそうです。開催日は上記の通り3月30日、31日、4月1日の3日間、開催時間は30日が17時から21時、31日が11時から21時、4月1日が11時から18時となっており、会場はJR岡山駅直結の岡山コンベンションセンター(通称ママカリフォーラム)。アクセスも非常にいいです。システムはチケット制で、前売り3200円、当日3600円。3日間いつでも使えるというのが嬉しいところ。また、叶美香さんのトークショー付きチケットは前売り4200円とプラス1000円で買えてしまうそうです。販売場所は、山陽新聞社サービスセンター、岡山コンベンションセンター、ぎんざやといった場所の他、チケットぴあ、ローソンチケットでも購入可能との事。岡山でも遂にこういったイベントが行われるというのは本当に嬉しいですね。大変貴重な機会ですし、お世話になった生産者さんも大勢いらっしゃられるので、是非参加したいと思います。詳細は、イベントフェイスブックページが詳しいかと思いますが、パンフレット画像頂けましたので貼っておきたいと思います。皆様も是非!にほんブログ村にほんブログ村
2018年01月26日
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1番飲んでいるお酒はやはりワインですが、最近はビールも結構飲むようになりました。特に、ワインも日本ワインが多くなっていますが、ビールも国産のクラフトビールの多様さは大変興味深く、色々頂いています。今回の帰省では、結構あれこれ見つかると言う事で、ビール多めとなりました。八海山と言えば日本酒、というイメージですが、ビールもやっているという事でびっくり。しかも、米どころらしくお米を使ったものかと思いきや、麦芽とホップだけの本格派。このアルトの他、ヴァイツェンやポーターも手がけられているという事で、ドイツスタイルのようですね。アルトビールらしいカラメルカラーの色合いに、それに似合った香ばしさのあるビールでした。ほんのりと感じられる甘味と穏やかな苦み、サラリとした喉越しの良さも魅力的。個人的には結構アルトビールが好きだったりするので、もう1種類です。こちらは横浜ビールのもの。こちらも、勿論カラメルカラーで香ばしい香りのビールでしたが、上記八海山のものより力強い感じだったでしょうか。折角なので徳島の地ビールも。かつてはうず潮ビールというブランドが一つだけ存在し、それも直ぐになくなってしまった徳島の地ビールですが、最近は近年のブームもあってかいくつか存在しています。こちらは、酒販店のリカオーオリジナルと言うもの。その名の通り、スダチを使ったアルトビールです。かなりしっかりスダチの香りが出ており、軽く酸味もあったでしょうか。苦味の印象もほとんどなく、爽やかでフルーティですが、もうここまで来ますとカクテルといった趣です。上記3つは国産ビールですが、折角なので海外産もということでニュージーランドの8ワイアードブルワリーが作る、セゾン・ソーヴィンです。セゾンは、昔夏場の農作業時の水分補給用にと農閑期の冬場に作られていた、「季節限定」のビールだったことにその名の由来があるという、ベルギー発祥のビールです。ソーヴィンと言う名前に、ニュージーランド産と言う事でソーヴィニヨン・ブランかな?なんて思ったりしましたが、ネルソン・ソーヴィンというホップを使っているからなのだとか。このスタイルのビールらしい、ハーブ、青い草を感じさせる爽やかな香りがありつつ、結構キッチリ辛口で、苦みやボディ感もある印象。同じセゾンで、日本のヤッホーブルーイングが作っている僕ビール、君ビールも好きなのですが、それよりさらにインパクトの強い感じでした。ビールも製法、産地、原料等々様々で楽しいですね。食事との相性も面白く、これから飲む量が増えそうな感じです。ビールにも色々合わせましたが、ブリー・ド・ムランとコンテという2種類のチーズもつまみました。アルトとコンテなどはいい相性でしたが、そのチーズを入手したのがこちら。チーズクラッチと言うお店です。徳島市内にもワインの充実した酒販店さんは多くありますが、チーズのお店は無く、それらの酒販店や飲み屋街に近いスーパーにちょっと珍しいものがあるかなと言うくらいでしたが、このお店は、基本ランチもやっている飲食店という営業形態ではありますが、チーズカウンターがあり100gいくらといった感じでチーズを購入して帰ることが出来ます。種類も中々あり、今回頂いたブリーとコンテもコンディション良好で美味しく頂けました。徳島にも遂にこういうお店が出来たんだなあと。他に、いつものとくしまマルシェで購入する日和佐燻製工房さんの燻製なども頂き、充実の帰省となりました。にほんブログ村
2018年01月24日
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例のごとく、この年末年始も帰省しておりました。毎度色々食べますが、こういう時期ですしやはりラーメン多めでした^^こちらは大孫本店のものになります。帰省の際にはよく行っていますが、東大や麺王など、他県にも展開しているお店と近いスタイルの茶色いスープです。まろやかさがあり、醤油感と豚骨っぽさがいいバランスです。それでいて、脂っこさは控え目。こちらも地元の有名店の一つである春陽軒。上記大孫のものと比べましても、より黒さが強いスープとなっていますが、よりサラッとした、豚骨っぽさより醤油のニュアンスを強く感じる、あっさりしたような印象すら受けるものです。因みにこちらのお店、11時オープンで15時終了となっています。この辺からも、徳島ラーメンがご飯のおかずとして食べられていたことが分かるかなと。ただ、売り切れ次第終了なので実際に15時まで開いていることはあまりないかもしれません…。こちらは、ちょっと久々のいのたに本店。県外にも知られた有名店で、店内はサインで一杯です。こちらは、茶色と言うよりもう黄色系と言うくらいの色合いですが、味わいは結構サラッとしており、醤油の印象もそこまで強くないのが特徴的で、他の黄色系と言われる徳島ラーメンのお店とも雰囲気違います。まさにいのたにオンリーワンの味と言うべきものでした。なお、いのたにも営業時間は10時半から17時まで(売り切れ次第終了)と、やはり飲んだ後の締め、という感じではありません。個人的には好きなので、3種とも生卵を入れていますが、大孫では無料で自由に入れていいスタイル、他の2軒は卵入りというメニューがありそれを食券購入の際に選択すればよいというスタイルです。必ず入っているという訳ではないので、生卵が苦手な方でも問題ありません。思えば、春陽軒といのたには、ラーメンこそ肉入りや卵入り、サイズも大や小を選べますが、サイドメニューなどはなく精々白ご飯くらいと言う感じで、本当にお昼にラーメンをおかずにご飯を食べる、というお店だなあと。この辺は全国的に見ても特徴的な部分かも知れませんね。ただ、大孫のような新しいタイプのお店には、から揚げやギョーザ、チャーハンといったものもあるので、食べたいものに応じて使い分けて楽しめます。さて、いのたにの後にコーヒーでもという事で、昨年12月にオープンされたnovold coffee roastersというカフェへもお邪魔してきました。県内でコーヒー豆の卸をしているブラジルコーヒーと言う会社が、自社の焙煎所だった場所で始めたというお店です。店内では焙煎機が今も勿論稼働中。豆やコーヒーミルなどの販売も行っています。メニューは、ブラッドオレンジジュースやリンゴジュースもありますが、やはりコーヒー主体です。エスプレッソやラテなどもあります。本日のコーヒーと言うのもありますが、ちょっと面白いのが2種類コーヒー飲み比べ。珍しいなと思ってオーダーしてみました。コロンビア・ウィラ島のエル・ファドン農園のものと、インドネシアのリントン・エスペシャル・マンデリンの飲み比べでしたが、ブラック・無糖で飲みますと、前者は密度、収斂味を感じ酸味の強さも印象的でした。後者は、より優しい感じで、酸味もしっかり感じますが前者よりは穏やかといった感じでした。そこに砂糖やミルクを入れますと、味や香りのバランスが変わり、また違った雰囲気を楽しめました。場所は、沖洲という倉庫や会社の多い海辺のエリアですが、広い入り口部分をガラス張りにした明るさと、おしゃれな内装で、雰囲気のいいお店でした。コーヒーも勿論美味しいですし、飲み比べも出来たのは面白かったです。コーヒーの後は、日も暮れたので徳島文理大学のイルミネーションを見に行きました。12月の頭から2月14日まで行われているそうです。使用されているLEDは35万個ほどだそうで、結構楽しめました。点灯時間は17時から21時までだそうです。にほんブログ村
2018年01月22日
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過去、第1回、第2回、第3回と開催させて頂きました本会。あらためまして、ご参加頂きました皆様ありがとうございます。しかし、まだまだ中国地方には飲んで頂きたいワイン、食べて頂きたい食材がございます。ということでこの度、第4弾を開催させて頂く運びとなりました!今回は、中国5県より2種類づつ、計10種類のワインをご用意させて頂き、素材の味わいを活かしたエレガントなお料理を手掛けられ、そんなお料理と日本ワインとの組み合わせにも精通されたアガリス神楽坂様による、中国地方の食材を用いた本会だけのスペシャルコースとのマリアージュをお楽しみ頂きたいと思います!詳細は〇日時:3月3日土曜日の夜7時より〇場所:アガリス神楽坂〇会費:8500円(当日会場で現金にて申し受けます)〇定員:最大24名様となります。また、キャンセルにつきましては、大変恐縮ですが前日で会費の50%、当日で会費の100%のキャンセル料を頂戴いたします。もしご興味お持ち頂けましたら、是非是非ご参加ください!ご参加いただけます場合は、2月27日までに、・お名前・人数・ご連絡先を、rieslinguntgruner☆gmail.com(お手数をお掛けして恐縮ですが、☆を@にご変更ください)までか、アガリス神楽坂様へのご連絡をお願いいたします。現在、益々勢いを増す日本ワインですが、中国地方でも新しい生産者さんや色々なワインが誕生しています。また、中国地方のワイナリーはそれぞれの距離が遠いという点がどうしてもありますが、その分個性の差がよく出ていたりもするかなと。この会で、そういった今現在の中国地方のワインの、一端に触れて、楽しんで頂ければと思います。よろしくお願いいたします!なお、当日ご用意させて頂きますワインについては後日また記事にさせて頂ければと思いますが、昨年に引き続きまして広島・vinoble vineyardの横町様と、昨年12月にお邪魔させて頂きました島根ワイナリーの足立様にご来場いただきます予定ですので、この2つのワイナリーのワインはご用意させて頂きます。お陰様で、本会は2月28日をもちまして満席となりました!ありがとうございます!にほんブログ村
2018年01月20日
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12月のピノ・ノワール飲み比べ会のワインもこれで最後。今回は、熟成していたという事もあり、トリをオレゴンピノにしてみました。ヴィンテージ・セレクト・ピノ・ノワール2005。生産者ウィットネス・ツリーはオレゴン州、ウィラメットヴァレーのエオラ・アミティヒルズにあるワイナリーです。堆積岩や玄武岩、沖積層といった環境からなる100エーカーの自社畑を所有しており、アメリカでは比較的珍しいかもしれませんがブドウ栽培からワイン生産まで100%自社のみで行っているそうです。栽培品種としてはピノ・ノワールの他シャルドネやヴィオニエとなり、畑ではサスティナブル農法を実践しています。価格は、こちらも楽天スーパーセールで3000円程度でしたが、本来はその倍くらいだったようです。色はガーネット系の印象が強く、ルビー感は無し。流石にレンガ色が見えています。香りは黒っぽいニュアンスがあり、麦チョコやココア、微かなカラメルに黒い土といった要素が感じられました他、トリュフ的なキノコっぽさといったものも。フルーツ香は勿論感じられますが、チェリーやブルーベリー、ブラックベリーが感じられつつも、干しブドウや干し柿、赤ベリーのドライフルーツといった乾燥したそれも出ていました。さらに、スパイシーさや腐葉土、それに前述の甘いニュアンスが一体となったような熟成香も流石にありましたね。味わいは、こなれた果実味が穏やかに、一応メインの要素に有りつつ、その奥から明るくも繊細な酸が前に出てくる、渋みも柔らかなものとなっており、それらがいいバランスで混在しているといった印象。ボディはミディアム。丸さや膨らみのある柔らかな質感でした。会では、やはりパスタの辺りで頂きましたが相性は悪くありません。ソースのトマトの旨みや肉のコクを相手にしても印象が消されることなく、ソースの旨みを優しく盛り立ててくれるような感覚でした。熟成感はありますがそこはやはりオレゴン、まだ弱くはありませんので、鴨肉や鶏肉などと合わせて楽しむことも出来そうです。ただ、やはりあまり濃いい味付けのものよりは、素材の味わいを活かしたシンプルなローストなどが良さそうです。果実味がまあ軸ではあり、若い頃はそれがしっかりしていたんだろうなと言う事を思わせはしましたが、それが柔らかくこなれて酸などといいバランスになっているのは、普段飲んでいる若いオレゴンワインの熟成した姿のイメージにぴったりな感じでした。それでもパッと華やか、と言う感じではなく、何処か陰のある感じなのもらしいなと。中々巡り会えない熟成オレゴンピノ、非常にいい経験となりました。にほんブログ村
2018年01月18日
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12月のピノ・ノワール飲み比べ会のワイン、今回と次回は楽天スーパーセールで手に入れた掘り出し物になります。今回のものはブルゴーニュのものです。ニュイ・サン・ジョルジュ2012。生産者はドメーヌ・ジャフランです。ニュイ・サン・ジョルジュ村で1925年から続くワイナリーで、現在で3代目。その奥様が、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌのご出身だったことから、今ではジュヴレ・シャンベルタンとヴォーヌ・ロマネの畑も所有しているそうです。畑ではリュット・レゾネを実践し、醸造は完全天然酵母のみで行うそうですが、除梗は100%しているそうです。楽天内に2012の在庫は無し。色はガーネット感のあるルビーで、これぞピノ、という趣です。香りはダークチェリーやアメリカンチェリー、それにマラスキーノなどサクランボっぽさが結構出ており、そこに各種赤ベリーやそのドライフルーツが加わるといった感じで、フルーティさが前に来てはいます。ただ、スパイシーさも十分で、甘草などオリエンタルなそれがよく感じられました。その他、定番の下草っぽさや、微かなヨード、それに赤い花の雰囲気も少々。味わいは流石のバランスのよさです。柔らかな果実味と明るくも落ち着いた酸が拮抗した、しかし落ち着いた存在感を見せ、そこにしっとりした渋みが乗ります。ボディはミディアム。目の詰まった印象で、タイトさやハリ、しなやかさを感じる質感でした。ミネラル感もありますね。会ではパスタの辺りで飲みましたが、相性はまずまず。ガッチリ噛み合う、と言う程ではありませんが、トマトの酸味や甘味、旨み、肉の旨みに対して柔らかに包み込むといった力関係だったでしょうか。このワインにはやはり、鴨やシカなど旨みの強い赤身肉、あるいは鶏肉といったものが良さそうです。シンプルな焼きで肉の味わいと合わせたいところですが、香りにはフルーティな中にスパイスの複雑味もありますので、煮込み、あるいは茶色いソースをかけるなど、ちょっとしっかりした味わいでも面白いかもしれませんね。均整の取れた味わいと香り、さらに、その香りには複雑さもあると、ブルゴーニュのピノを飲んでいる、と言う感覚をはっきり楽しめるワインでした。輸出分は生産量の10%程度とかなり少なく、あまり見かけることのない生産者かも知れませんが、中々面白い作り手ではないかなと思います。ドメーヌ・ジャフラン・ニュイサンジョルジュ 2009 赤750ml【ワイン(西)】楽天内にはより古い2009ヴィンテージがありました。現在価格は6700円と言う事ですが、今回の2012はスーパーセールで3000円程度でしたのでかなり良い買い物だったかなと。にほんブログ村
2018年01月16日
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12月のピノ・ノワール飲み比べ会のワイン、続いてはハンガリーのピノになります。ピノ・ノワール2012。生産者ガル・ティボルは、エグリ・ビカベールでお馴染み?の、ハンガリーのエゲル地方のワイナリーです。創業は1992年と新しいですが、創業者であるティボル・ガル氏はイタリアのオルネライアで主任醸造者を務めたという方。その経験を活かしてのワイナリー開業だったそうで、現在は息子さんに醸造家を譲られています。エゲルは粘土質の土壌で降雨量が少ない場所で、伝統品種の他カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、シャルドネ等の国際品種も栽培されています。価格は1600円程度でした。色はルビーカラーではありますが、黒さを感じるもので、透明度もあるもののやや暗め。香りにもチョコっぽさがあり、さらに黒い土やカラメル、オリエンタルスパイス等色の濃いニュアンスが感じられました。また、赤いフルーツ感もありますが、ドライラズベリーやクランベリー、ダークチェリーといったちょっと深さのあるそれだったように思います。その他、ローズマリーやタイム、それに若干のバジルなどの乾燥ハーブっぽさ、ドライトマト、ナッツ、紫の花といった要素も感じられました。味わいも、果実味と酸のバランスはいいですがどちらもトーンは低め。抑制のきいたものとなっており、そこにアタックから存在感のある渋みがビシッと入ります。ボディはミディアムですが、フル寄りと言うくらいの印象を受けるもので、密度とタイトさを感じるものでした。ただ、質感はなめらか。会では、やはり香りのハーブっぽさのおかげかカプレーゼとの相性はよく、中でもバジルソースの香り、トマトの香りといったものとの相性はスターク・コンデ以上だったかもしれません。チーズ類は全般的にいいつまみになりましたが、ブルーチーズのパンチ力に対しても香りが負けず、味わいでも渋みが主張してチーズの旨みを引き出す感じだったのは驚きでした。このワインには肉類、鳥でも鴨やジビエ系など色の濃いものが良さそうですし、牛肉メニューでもローストビーフなどは勿論、ハンガリー料理と言う事でグーラッシュなどの煮込んだものも面白そうです。ちょっと驚きのワインでした。価格帯の手ごろなピノと言いますとやはりフルーティで明るいというイメージでしたが、このワインには複雑さが明確にあり、フルーツっぽさもちょっと枯れたような印象すら感じられ、これまでにない印象を覚えました。以前飲んだイコンのピノともまた違った雰囲気でした。やはり世界には色々なワインがありますね。まだまだ新鮮な驚きと出会えるというのは嬉しい事ですし、このワインとの出会いにも感謝したいものです。[2012] ガル・ティボル ピノ・ノワール Gal Tibor Pinot Noir価格:1600円(税込、送料別) (2018/1/14時点)楽天内でも1600円です。ブラインドテイスティングで使っても面白そうです。にほんブログ村
2018年01月14日
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12月に行いましたピノ・ノワール飲み比べ会のワイン、今回からピノ・ノワールです。先ずは南アフリカのものになります。ポストカード・エルギン・ピノ・ノワール2013。生産者はスターク・コンデです。南アのメジャーワイン産地であるステレンボッシュで、1998年に創業した新しいワイナリーで、元々は個人的に気に入っている生産者でもありますニール・エリスに原料を提供していたそうです。本ワインに使われているブドウの栽培地であるエルギンはステレンボッシュの隣のエリアだそうで、南アでも最も冷涼と言われているのだとか。価格は、楽天内では1600~2000円程度のようです。色はルビーカラーで透明度もありますが、若干の暗さやオレンジ感もありガーネット寄りですね。香りはラズベリー、イチゴ、クランベリーといった赤ベリー感が強く、それらのジャムやドライフルーツも感じました。その他、オレンジ、チェリー、プラムなどもあり、フルーティさのあるものでした。勿論、それだけではなく、フレッシュやドライのトマト、ハーブ、微かな紅茶の葉といったようなニュアンスもありました。味わいも、香りに似合った果実味のアタックを感じるジューシーなもの。しかし、明るくトーンの高い酸がはっきりと、かつ、量も多く存在感を見せる為、トータルとしてはフレッシュ、と言う印象を受けました。渋みもアタックから顔をのぞかせ後口も締めてくれますね。ボディはミディアムで、透明感やハリ感を感じる質感でした。会では、チーズプレートなどのところで飲みましたが、面白かったのがカプレーゼとの相性。香りにトマト的なニュアンスがあるおかげか、フレッシュトマトとの相性はバッチリ。香りが嵌るのは勿論、果実味とトマトの甘みもよく馴染んでくれました。また、使われていたバジルソースにも好相性で、ワインの中のハーブっぽさやトマト感のもつ若干の青さが、バジルの香りと共通項があるのか見事な一体感でした。個人的に、フルーティさの面に着目して、焼き鳥や鴨のローストなどの鳥肉に合わせる、あるいは程々のボディ感や渋みに赤身の魚やブリ、サーモンといった脂の乗った魚といったものを合わせることを考えがちなので、今回の様に青さに合せるというのは面白い経験になりました。フルーティさがメインの素直なワインで、流石にクリスタルムのピノのような複雑さはありませんでしたが、バランス感はよくチャーミングさを感じられ、2000円でおつりがくる価格帯と言う事を考えれば相当なコスパだったのではないかなと。この辺りは、流石南アだなあというところです。サントリーさんのブロガーイベント仲間でもあるこんちゃんさんが以前飲まれていて気になっていたワインだったのですが、良い生産者を知ることが出来ました。スターク コンデ ワインズ ポストカード シリーズ エルギン ピノ ノワール 赤 2015年 750ml 1本 648318価格:1578円(税込、送料別) (2018/1/12時点)楽天内では2013ヴィンテージは残念ながら完売で、2015ヴィンテージ位が今は多いようです。にほんブログ村
2018年01月12日
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さて、今回から12月のコスパピノ・ノワール飲み比べ会のワインです。先ずは先日のワイナリー訪問のお土産である白から。清酒酵母仕込甲州2017。生産者は島根ワイナリーです。島根県は、江戸時代には津和野藩で山梨から持ってきたという甲州の栽培を行っていた、甲州の歴史が長い土地です。また、現在でも生産量は山梨に次いで全国2位のようです。島根ワイナリーでは、契約農家の甲州を用いていますが、それがなんと海に近い砂地土壌のものだそう。優しい、和食に合わせたい甲州ワインが出来るということで、思い切って清酒酵母で仕込んでみたとの事でした。価格は、1800円程度。色は極薄。仄かに青みがかった黄色といった印象。香りは流石清酒酵母というべきか、メロンっぽさや吟醸酒っぽさを感じます。柑橘の気配もありますが、温州みかん的な黄色いそれが出ていたでしょうか。他に、若干の白桃のようなニュアンスも。フルーティさが中心ですが、シュールリーによく感じる白い花や酵母っぽさも感じられました。味わいは基本繊細なものですが、アタックには果実味が感じられます。そこに、日本酒とは違う、ワインらしい明るい酸がピシッと入ります。ボディは透明感のある、クリアーさとパリッと感を感じるライトボディです。会では、最初のチーズプレートのところで飲みましたが、チーズには満遍なく合います。酸とメロンっぽいニュアンスが、クリーミーな白カビタイプのチーズと合わせても埋没せずアクセントとなりますし、果実味が塩気やクリーミーさに噛み合いますね。ただ、その中でもやはりパルミジャーノとの相性は格別で、チーズの旨味や微かな甘味とワインの果実味、メロンっぽさや吟醸香が一体感をもって感じられました。パルミジャーノとの相性も、吟醸酒とチーズの組み合わせを思わせるものがありましたし、シュールリー甲州に時折感じられるメロンっぽさや吟醸香も、より明確に出ていたような感覚で面白かったです。しかし、その質感や香りの他の要素、味わい等は間違いなく甲州ワインでもあり、まさに和食と共に楽しみたいワインでした。ただ、チーズにもよく合います。島根ワイナリー清酒酵母仕込 甲州 2017 720ml 【メーカー発送】 ワイン 出雲楽天内では1836円でした。同価格帯には様々な甲州がありますし飲み比べるのも面白そうです。にほんブログ村
2018年01月10日
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12月の上旬に、倉敷の焼鳥屋さんでピノ・ノワール飲み比べ会をしておりましたが、実は中旬にもピノ・ノワールの飲み比べを行っておりました。いつものコスパワイン会の一環としての開催ですが、ワインバー・ヒラタさんが閉店してしまったという事で、今回はフロマジュリー・ピノさんでお世話になりました。と言う事で、と言う訳でもないのですが、楽天スーパーセールで入手しましたちょっと面白いものも織り交ぜて、4種類のピノ・ノワールを飲み比べました。飲んだワインはピノ4種と白1種の計5種類です。また、個別に記事にしていきたいと思います。1、清酒酵母仕込甲州2017スターターは先日の島根ワイナリー訪問の際に購入してきたこのワインです。チーズとの相性が良かったという事で、今回のチーズのお店でのワイン会には是非との思いででしたが、狙い通りいい相性を見せてくれました。2、スターク・コンデ・ワインズ ポストカード・シリーズ・エルギン・ピノ・ノワール2013サントリーさんのブロガーイベント仲間でもあるこんちゃんさんが以前記事にされていて、南アのピノには興味があったことから今回飲んでみました。フレッシュな赤果実を感じられる、フルーティさが楽しいワインでした。3、ガル・ティボル ピノ・ノワール2012イコンのピノを飲んで以来、こちらも気になっていますハンガリーのワインになります。瓶熟の影響もあるのでしょうが、黒果実やスパイシーさの印象を受けるワインでした。4、ドメーヌ・ジャフラン ニュイ・サン・ジョルジュ2012楽天スーパーセールで見つけた面白いワインその1はこちら。ブルゴーニュのものになりますが、フランス自国内での消費が多くあまり輸出はされていないというものです。落ち着きのある赤果実にスパイスなどが加わる、複雑さとチャーミングさを併せ持ったワインでした。5、ウィットネス・ツリー ヴィンテージ・セレクト・ピノ・ノワール2005面白ワインその2がこちら。オレゴン州のワインですが、2005と言うバックヴィンテージが見つかるのは中々貴重かなと。やはり、麦チョコやココアっぽさがありつつも、熟成香を感じられましたし、味わいでも果実味のこなれた独特のバランス感がありました。こちらの会も、4者4様それぞれの特徴を感じられました。中でも、やはりウィットネス・ツリーのものは熟成したオレゴンピノという他にない世界観を堪能できるものだったかなと。また、ハンガリーのガル・ティボルのものは、抑えの利いた味わいにスパイシーさの強いもので、皆さん驚きだったようです。さて、ここからはお料理などの写真…なのですが、最初にお出し頂いたチーズ盛りやキッシュの乗ったプレートの写真を撮り忘れてしまいました…><こちらは、チーズプレートのあとのサラダ。ワインとお料理の間でさっぱりさせてくれました。パスタはチーズたっぷりのミートソースでしたが、トマトの酸味や旨みと肉のコク、チーズのまろやかさがワインともよく合いました。こちらでパスタを頂いたのは実は初めてでしたが、ここまで美味しいとは知りませんでした。もっと早く頂いておけばよかった…。今回のワインです。左から清酒酵母仕込み甲州、スターク・コンデ、ガル・ティボル、ドメーヌ・ジャフラン、ウィットネス・ツリー。にほんブログ村
2018年01月08日
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さて、岡山から島根ワイナリーさんへ、今回は鉄道で行ってきたのですが、ルートとしては岡山駅から出雲市駅へJRで行き、出雲市駅から一畑電車で移動という形になります。その一畑電車での移動、ワイナリーの最寄り駅は浜山公園北口という駅になるのですが、路線の終点が出雲大社前になるんです。そこで、折角なので出雲大社参りもしてきました。出雲大社前駅は雰囲気のある佇まいで、内装もレトロ感のあるものでした。駅前は出雲大社への参道となっており、少し歩くとすぐにつきます。途中には土産物店や飲食店もあり賑わっていました。出雲大社へは、2014年に島根ワイナリーさんを訪問させて頂いた際にも参拝していますが、本殿周りはその際には拝見できませんでしたので今回ぐるっと見させていただきました。すると、こんなかわいい像が。出雲大社へ参拝となればやはり出雲蕎麦、と言う事で今回も頂きました。島根ワイナリー方面のバス停の近くにあるおくにさんで定番の割子蕎麦を。3枚と5枚がありましたが、お腹空いていたので今回は5枚で。風味のあるお蕎麦をいただけました。さて、大社参拝、ワイナリー見学の後、松江で少し途中下車をしました。残念ながら松江城見学をするほどの時間はありませんでしたので、駅ビルであご野焼きを買ったり、駅前の一畑百貨店を覗いたりしつつ、駅に隣接するシャミネにこんなお店を発見。ステーションウェイティングバー・エスパークと言うこちらのお店、その名の通り座席の他スタンディングでも飲めるようになっており、地酒に地ビール、それに勿論島根のワインも頂けるというお店でした。今回は待ち時間短めでしたので、松江の地ビール、ビアへるんのピルスナーとヴァイツェンを頂きつつ、鯛の酒盗的なものをおつまみで頂きました。ピルスナーは爽やかでフルーティ、素直な美味しさで、ヴァイツェンは非常に華やかでちょっとパ奈々っぽさもある香りが印象的でした。鯛の酒盗も旨み豊かで塩気もあり、これが結構ビールのいいつまみに。生臭み等全く出ませんでした。地元のお酒をスタンディングでサッと頂ける、県外客からすれば非常にありがたいお店でしたし、地元の方もかなり多く利用されているようでした。駅のすぐそばにこういうお店って、意外とありそうでないなと。フードメニューも充実していましたし、次回はもう少しゆっくりお邪魔出来ればと思います。にほんブログ村
2018年01月06日
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昨年12月のことになりますが、島根県の島根ワイナリーさんへ行ってきました。2014年の10月に一度お邪魔させて頂いていますが、その時はトップキュヴェの横田ヴィンヤードシリーズを試飲出来はしたものの駆け足での訪問となりましたので、今回はゆっくりさせて頂きました。今回は、生産者の方にお話を伺う事も出来ました。ワイナリーの最寄り駅である浜山公園北口駅からワイナリーまでにはブドウ畑が多く、一畑電車で出雲市から移動していますと田園風景から突然果実園に切り替わるので驚きますが、島根ワイナリーさんの契約農家さんの畑も多いようです。そんな契約農家さんの畑は、出雲の他、安来、益田にあるそうです。また、近年高評価を得ている横田ヴィンヤードについては、平成20年7月に高品質ワインを作るべく奥出雲町に設立した自社畑になります。と言う事で、来年は横田ヴィンヤードの樹齢がついに10年になるそうで、気候条件次第ですがどんなワインになるか気になりますし、島根ワイナリーさんが本格的にワイナリーとなったのが1959年、つまり来年で60周年という事で、2019年の島根ワイナリーさんは要注目と言えそうです。販売スペースには、前回お邪魔した際にはありませんでしたキレイなバーカウンターが!昨年8月にオープンしたワインバルだそうで、甘口の多い無料試飲のエリアでは飲めない、横田シリーズなどの上級レンジを有料で頂けるほか、おつまみもご用意いただけます。今回は、横田ヴィンヤードシリーズと、横田よりはお手頃ですが本格派の造りを志向している縁結シリーズをガッツリ試飲させて頂きました。縁結スパークリングはデラウェアとマスカット・ベーリーA・ロゼの2種類。どちらも瓶内二次発酵のシャンパーニュ方式ですが、キメの細かさを感じる泡の勢いと大きさ、量でした。デラウェアは非常に香りがよく、らしい甘いニュアンスと泡ならではの香ばしさが非常によく馴染んでいます。ベーリーAも、甘いニュアンスはありつつそれが強すぎず、ミネラル感のある辛口な味わいと相まってクリアーさと透明感を感じるものとなっていました。白は、縁結シリーズの甲州とソーヴィニヨン・ブラン、それに清酒酵母を使った甲州です。ソーヴィニヨン・ブランは酵母っぽさとお茶的なニュアンスを感じる繊細な辛口。甲州二つの飲み比べも興味深かったです。縁結はザ・シュール・リー甲州と言う感じで、白い花や柑橘のニュアンスがありパリッとしたライトボディの辛口、清酒酵母仕込みの方には、白い花っぽさもありつつ、フルーツ香にメロンを感じるなど吟醸酒的な雰囲気が。味わいもより果実味が出たしなやかなワインでした。因みに、生産者さんにお話を伺いますと何と土壌は砂地、それもかなりしっかり砂なのだそう。江戸時代から甲州生産の歴史があり、今でも日本第2位の産地であるという島根ですが、砂地の甲州が作られていると言うのは驚きでした。隣県鳥取の北条砂丘の甲州との飲み比べなんて面白いかもしれませんね。もちろん横田シリーズも頂きました^^シャルドネは、2014年に頂いた時よりもよりハチミツっぽさやオレンジのニュアンスがあり、樽の要素も出て厚みを感じるスタイルとなっていました。ただ、今回頂いた最新ヴィンテージはちょっと難しい年だったそうで、ボディはハリこそありますがライトな感じに。それでも華やかなワインでした。カベルネ・ソーヴィニヨンは、前回いただいた時と同じくカベルネらしい黒コショウや軽い杉のニュアンスといったものが感じられたのに改めて驚かされました。ただ、こちらもやはり少し厳しい歳ではあったようで軽めの味わいではありました。シャルドネの隣にあるのは甘口に仕上げた早摘みデラウェア。香り優先で、基本的にデラウェアは早摘みだそうですが、その香りや酸と甘味が相まって爽やかでフルーティなワインでした。特に、酸味と甘味のバランスは、何処かドイツのQBA辺りを思わせるようなところもあり、これは万人受けするでしょうが、甘口好きのワインファンにもおすすめな1本だったなと。折角ワインバルですので、チーズ盛り合わせをお願いしました。やはり両甲州、中でも、清酒酵母甲州とチーズの相性は素晴らしく、セミハード系と合わせて旨みを引き立てるのは勿論、白カビと合わせることでクリーミーさにワインの果実味がよく馴染んでいました。また、甘みと言う点ではやはり早摘みデラウェアでしょう。その甘味、そして酸味が白カビ系2種のクリーミーさにバッチリ。香りの甘さと爽やかさも、そのミルキーなニュアンスに噛み合いますね。実は、あまり飲めていなかった島根ワイナリーさんのワイン。身近なようで意外と手に入りにくかったりするんですよね。ただ、飲まれたことのあるかたからはいいよと言うお話を聞いていました。今回、縁結シリーズを中心に色々と飲むことが出来、そのクオリティの高さを実感することができました。実は、縁結シリーズは、スパークリング2種は2500円程度になりますが、甲州やソーヴィニヨン・ブラン、それに今回は飲めませんでしたシャルドネなど、どれも2000円を切る価格帯で、そのコスパの高さも魅力だなあと。ワイン会などにも是非使わせて頂ければと思います。今回はありがとうございました!さて、今回島根ワイナリーさんへお邪魔させて頂きましたのは、東京での中国地方のワイン会へご参加いただくためでもありました。今春開催いたしますので、近いうちにまたブログで告知させて頂きます!!にほんブログ村
2018年01月04日
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明けましておめでとうございます!昨年は、多くの方々にアクセスしていただきまして本当にありがとうございました!本年も、色々なワインを飲んで行ければと思いますし、ワインイベントへ参加したり、ワイナリー旅行へも出かけて、ボチボチとではありますが、記事更新をしていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します!年末年始はやはり帰省です。帰省といいますと毎度これですね。やっぱり旨い!にほんブログ村
2018年01月02日
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