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渋谷bunnkamuraミュージアムにフェルメールの絵を観に行きました。1月になって既に二回も行ってしまいました。フェルメール展と言っても、フェルメールの絵は3点だけ。いや、むしろ3点も展示してある。と言った方が正しいですね。たいていのフェルメール展に出展されるフェルメールの絵は1点か2点ですから。というのもこの画家が残した絵画は全部で35点(そのうち1点は盗難後行方不明)。ですから3点の展示というのは、フェルメールの実物を同時に観れる展示会としてはなかなかたいしたものなのです。しかも今回展示の「手紙を読む青衣の女」という作品は、2011年に修復が完了して、フェルメールブルーが鮮やかに再生されたばかりの作品です。ラピスラズリから作ったウルトラマリンを使った見事なブルーを観ることができます。フェルメールブルーは本当に美しい。近寄ってみるとなにか気のような波動が出ているような感じすらします。今回出展の「手紙を書く女」では、光に包まれた美しい女性がこちらを見つめ返し、今にも何かを語りかけてきそうな感じがします。手紙を書いていた所を覗かれ、非難を含んだ表情で「何か御用かしら…」とでも言いたそうです。「いや、実は用と言うか、あまりにきれいなので…」などと言ってみようかと思わせる不思議な絵画です。もう一枚の絵の女性は、ものすごく真剣に手紙を書いています。床に物が散らばっている所を見ると、何か腹に据えかねる事があって床に物を投げつけたようにも思えます。フェルメールの絵のほかにも、風俗画を中心とした絵画が数多く展示されています。人物を描くのと同じくらい小物を配置した絵画が多いです。例えば、ヴィオラ・ダ・ガンバというバイオリンとチェロの間のような楽器が良く出てきますが、この楽器は調和のシンボルとして描かれているようです。家庭的な場面に数多く描かれています。この楽器は、フェルメールの「手紙を書く女」の後ろの壁にの絵画にも描かれています。今日のフェルメール展は二回目でしたが、本当に楽しかった。数の問題ではなく、本物は少なくても本物だということを実感できました。【:ヨハネス・フェルメール「手紙を書く女」●フェルメール・「手紙を読む青衣の女」プリキャンバス複製画・ギャラリーラップ仕上げ(F6サイズ)フェルメール・「手紙を書く女と召使い」プリキャンバス複製画・ギャラリーラップ仕上げ(F6サイズ)
2012年01月25日
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三菱一号館美術館で開催中の「ルドンとその周辺」展。「その周辺」の方もなかなかに見所満載の展覧会でした。特に、「その周辺」の版画には興味深い作品が多く印象に残りました。まず、ルドンの版画の師匠“ブレスダン”の作品は気味が悪いがじっくりと見てしまうようなホラーな版画でした。「死の喜劇」という骸骨が踊っていたり怪しい男が洞窟の中から覗いていたりするおどろおどろしい作品は、「死んでしまえば皆同じ」というフランスの「死の舞踏」の系譜だと言います。「死の舞踏」というのは「ダンス・マカブル」と言ってヨーロッパの十四世紀にやたらと絵画や版画に扱われた題材。骸骨の姿をした死が「来たりて踊れ」とあらゆる身分の者に命ずるというもの。ちなみに、日本でも真壁踊り(まかべおどり)というのが十五世紀にあって、それぞれがあらゆる身分の者に扮して踊ったというが、ヨーロッパのそれとの関連は明らかではありません。と、大分話がそれてしまいました。同じくブレスダンの「善きサマリア人」これもまっくらな版画の中央に聖書の逸話が強い存在感を持って描かれおります。強盗にあって瀕死の状態で取り残されたユダヤ人を、僧侶や身分の高い人が助けなかったのに、ユダヤ人から人としての扱いを受けない程に蔑まれていたサマリア人が助けている。そんな話だったと思います。それからルドンにリトグラフを奨めた版画家のファンタン=ラトゥールの「幽霊船のフィナーレ」これはかのドイツ第三帝国の誇るワーグナーの「さまよえるオランダ人」にインスパイアされた作品です。神を侮り永遠に海上をさまようことになったオランダ船の船長が貞節を守った乙女ゼンタによって昇天する場面の版画です。この船は有名な幽霊船で、アフリカの最南端、喜望峰近くで時々目撃されたそうです。歌劇では昇天できたことになっていますが、実際はまださまよい続けているものと思われます。長くなりましたので、最後に、ポール・ゴーギャンの木版画について。ポール・ゴーギャンは芸術を追求するにあたり家族を捨ててタヒチに移り住んだわけですが、絵画だけでは無く木版画も制作していたんです。今回出展の作品で興味深いのは、「のあのあ」NOANOAと書く連作。なかでも聖書のアダムとイヴのイヴが蛇に姿を変えた悪魔にそそのかされて楽園のりんごを食べてしまう場面を、タヒチ風にアレンジして描かれている作品が面白いです。白人として描かれることの多いイヴが、現地の女性として、タヒチの楽園でトカゲにそそのかされて孔雀の羽の様な模様をした花に手を伸ばしている。そんな絵です。この版画は同じ版で刷られた2枚の絵が展示してります。一枚はゴーギャン自身によって刷られた作品で、もう一枚はゴーギャンの友達ロイ・ロワによって丁寧に刷られた作品です。同じ原版を使っても出来上がりの違いが明らかで、その対比が面白いです。全体的には粗雑に見えるゴーギャンの作品ですが、ポスト印象派の絵画的イメージで、かえって美しく思えたものでした。もっと知りたいルドン
2012年01月24日
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JOJO'S BIZARRE ADVENTURE 『OVER THE HEAVEN』西尾維新著。集英社刊。集英社のジョジョの奇妙な冒険小説家プロジェクトの第二弾。DIOが描いた日記として世に出たこの小説は、これ一冊読めばまったくジョジョの奇妙な冒険を知らなくてもだいたいのあらすじはわかる代物になっています。DIOの日記なので、一日に書かれてる文章は1ページから多くても4ページ。キリの良い所でいつでも止められる。。。はずが、読み始めたら止まらない。さすが西尾維新のライトノベル。夜遅くまでかかって一気に読んでしまいました。小説の最後にはDIOがどうなったかは書かれていません。書かれていないということは、DIOは書くことができなかった。つまりジョースター家によって滅ぼされたということなんでしょう。荒木飛呂彦のジョジョの奇妙な冒険は、四半世紀を超えて描かれた大長編マンガとのこと、ジャンプで読んだこともありますが、機会があったら全編読んでみたいなんて思いました。 JOJO'S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN / 西尾維新 ニシオイシン 【単行本】
2012年01月22日
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『二流小説家』デイヴィッド・ゴードン著青木千鶴訳。最後まで読み応えたっぷりのミステリーでした。最初は抵抗があった黄色い紙に印刷された活字も、読んでいるうちに親しみが湧いてきます。前半はかなりかったるい展開で読むのがつらいくらいでしたが、後半からは気が抜けない展開で一気に読ませます。『羊たちの沈黙』を彷彿とさせるスリリングで謎に満ちた物語でした。途中に挟まれるストーリーインストーリーのポルノ小説はあまり面白くはありませんが、主人公の二流ぶりを強調するのにはいいのかも知れません。後半でも終わりの方まで犯人が誰だかわかりませんでした。そして、普通なら完結しているところからまだその先がある展開も完成度を高めています。読み応えのある傑作でした。二流小説家
2012年01月21日
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三菱一号館美術館で1月17日から開催の『ルドンとその周辺』展に行って来ました。昼はレンガ造りのレトロな建物が、夜はきらびやかなイルミネーションの中で豪華なお屋敷と化しています。いつものように、エレベーターで3階まで上がり、木の床の上を歩くと革靴のコツコツとした足音が響き渡り心地良い。さて、ルドンは世紀末の画家。と言っても19世紀末ですから、今から100年程前。日本の国は幕末から文明開花に沸いていた頃にフランスで活躍した画家です。今回は、『グラン・ブーケ』という縦2.5メートル×横1.6メートルの大きなパステル画が日本で初公開されています。これは、鮮やかな青い花瓶と情熱的なオレンジの花、真上に勢い良く伸びた黄色い花など、色とりどりの花が美しく調和した見上げるような大きい絵です。ルドンの真っ黒な太陽を描いた数々のリトグラフは夢の世界を不気味な黒さで描いており、気味悪さを超えた美しさがありました。ギリシア神話をモチーフにした油彩画では、アポロンの戦車やファエトンの墜落は燃えたぎる炎の表現が圧巻、そしてオルフェウスの死はモローのオルフェウスとはまた違った色彩あふれる美しい絵画で、魅入られてしまいます。今回の展覧会はルドン以外にもゴーギャンのリトグラフや、ムンクの「叫び」のあのムンクのいくつかの絵画も見ることができ見所に溢れていました。日常を忘れて美しさに浸れる後味の良い展覧会でした。
2012年01月20日
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鎌倉七福神めぐりをしてきました。 横須賀線の北鎌倉で降りて線路を渡り、改札を出たら左側に向けて歩道を歩いていきます。しばらく行くと踏み切りの手前に浄智寺の入り口があります。 ここは七福神最初の布袋さんがいます。 ここは、鎌倉の市街地にあるお寺と違って木々の緑、山の土臭さを感じます。 この辺りが北鎌倉のお寺の良さですね。 浄智寺の布袋尊は石造りで、大きなおなかを突き出して満腹々々、笑いが止まらぬ。と言った様子に見えます。おなかを撫でるとご利益があると言うので、しっかりさすって来ました。 次に向かったのは鶴岡八幡宮の旗上弁財天さん。建長寺の前を通りすぎて坂道を越えた先にあります。この間は20分ほど、程よい運動になります。今日の鶴岡八幡宮は、まだ初詣の参拝者で賑わっていました。せっかくだから、いつもより大きいお賽銭箱にお金を投げ入れ、新年のご挨拶をしてきました。そこからずっと若宮通りに向かって行くと、池の脇から弁財天さんに行けます。それからは狭い町中の通りを歩き、大きな四角い敷石が珍しい宝戒寺の毘沙門天。妙隆寺の寿老人。本覚寺の夷尊神。エビスさんは、インド仏教の神様とは違った国産の神様で親しみが持てます。そこからは江ノ電で長谷に出て、長谷寺の大黒天を拝し、御霊神社に福禄寿をお詣りしました。福禄寿さんは小さなお堂の中に祠があって垂れ幕をめくると顔を拝すことができます。福禄寿のお面ですがね。 本当は江島弁財天までで完遂するのですが、次回の楽しみに取っておくことにして、ハトサブレを買って帰ってきました。
2012年01月15日
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1997年の映画『ジャッカル』を観ました。ストーリーは先が読めない極上のサスペンスです。ブルース・ウィルス演じる殺し屋ジャッカルの変装がすごい。顔だけじゃなく、動作も同じ人とは思えない変わりぶりに一流らしさが出ています。ジャッカルの暗殺計画を阻止しようとするのは、FBIとロシア内務省の部隊。彼らがジャッカルの対抗馬に白羽の矢を立てたのは、一流の殺し屋でジャッカルを知る数少ない男デクラン。刑務所で50年の刑期に服しているデクランの知恵を借りながらジャッカルに挑みます。リチャード・ギア演じるデクランがこの映画では一番かっこいい。超一流のジャッカルの仕事をだんだんと追い詰めていきます。最後の一瞬まで目が離せない緊迫感のある映画でした。そして、最後にはFBI副長官のプレストンが男の友情というのか義理に報いるというのか、デクランを見逃して彼は姿を消していきます。15年も前の映画ですが、初めて観て面白かった。こういう発見も嬉しいですね。 ジャッカル デラックス版(’97米) (パイオニア)【b_2sp1102】【画】
2012年01月11日
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Bunkamuraザ・ミュージアムで開催の『フェルメールからのラブレター展』(2011年12月23日~2012年3月14日)に行ってきました。一度に一点くらいしか展覧会に出てこないフェルメールの絵画が、今回はこの展覧会だけで一度に三点も観ることができます。三点すべて手紙にかかわる絵画です。他にも17世紀オランダの画家たちの秀作をたくさん観ることができ、フェルメールが活躍した当時の暮らしぶりやオランダ社会のことが良くわかります。フェルメールの3点の絵画は、まず『手紙を書く女』絵画の随所に光り輝くポイントをおいて、暗い背景の中にスポットがあたったように見えます。何か楽しい手紙を書いているのでしょう。こちらを向いた女性の表情も明るく見えました。次に『手紙を書く女と召使い』フェルメールが極めてシンプルに部屋の中に光を採り入れて人物を浮かび上がらせています。床に散らばった手紙などを見ると、女性の憤りが感じられます。何かに怒って返事を書いているのでしょうか。他の作品と比べてカーテンがすっきりと描かれているのが気になりました。そして、三つ目が『手紙を読む青衣の女』と呼ばれる作品で、昨年絵画の修復が終わりフェルメールブルーが復活した注目の作品です。フェルメールは当時としては高価だったラピスラズリ原料にしたウルトラマリンという青を使っていました。当時はアフガニスタンで採れたラピスラズリの原石を地中海を越えてヨーロッパに運んできました。そこから「ウルトラ=越えた」「マリン=海」という呼び名になったのだそうです。このウルトラマリンが使われた絵画は美しい青が強い存在感を放って観るものに忘れられない強烈な印象を与えてくれます。フェルメールブルーのある絵を間近に目にすると戦慄が走ります。平日ということもあってすいていました。入館料1500円なのですが、三枚綴りの3000円のチケットを買ったのであと二回は観に行くつもりです。
2012年01月06日
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今年はデメルのザッハトルテからスタートします。 木箱のロックを外すと、中からロゴ入りの紙の包みが出てきます。 包みを開くと薄紙に包まれた円柱が現れます。 その中に、ありました。 チョコレート色のザッハトルテ。 フォークを突き立てると、板チョコのような手応え。突き破るとやわらかなスポンジに行き着きます。 小さく取って口の中に放り込むと、甘い! 板チョコのように見えたのは砂糖の固まりで、中はチョコレート味。 お茶が欲しい! 甘かった、お茶が美味しく飲めました。
2012年01月02日
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明けましておめでとうございます。 元日はさっぱりとカスピ海ヨーグルトで締め。 今年は静かなお正月を迎えました。
2012年01月01日
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