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浅田次郎著。『月下の恋人』光文社文庫刊。 土曜日の夜J-WAVEで放送しているラジオドラマ。「SOUND OF STORY」臨場感あふれる演出と、涙を誘う浅田次郎の珠玉の短編にすっかり引き込まれてしまいます。 そんな、浅田次郎の短編集『月下の恋人』不思議なできごとに翻弄される人たち、起承転結の起承転までをしっかり描ききって、最後の結を読者にふってきます。「あー、この話の結末はどうなるんだろう?気になって仕方がない。」そんな物語11編が集録されています。 時には現実離れした現代のおとぎ話の世界にどっぷりはまってみるのもおもしろい。つくづく浅田次郎さんは希代の語り部だと思います。 【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】月下の恋人 浅田次郎/著
2014年02月28日
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2.26~みなとみらい~ 夜になっても気温が下がらず、すっかり春の陽気。 夜の横浜は青く彩られました。 今夜は人が少ない。 赤煉瓦倉庫。 遠くに海が見える 暖かい色の赤煉瓦 ランドマークタワー もう帰ろう 観覧車乗りたい おしまい
2014年02月26日
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積もった雪もまだ溶けきらないけれど、 上野公園の寒桜はもう散り始め。 花が散るのは寂しいものですね。 花さそふ あらしの庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり
2014年02月23日
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ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ『水辺のアルカディア』Bunnkamuraミュージアム。日本ではあまり名前を聞きませんが、フランスでは誰もが知っている著名な画家。ポスト印象派のゴッホにゴーガンやピカソたちも影響を受けた壁画家です。日本の美術館が所蔵しているシャヴァンヌ作品と言えば、大原美術館にある壁画「幻想」~これは、原田マハ著「楽園のカンヴァス」の冒頭で紹介された淡色の青を基調とした、まさに「幻想」的な作品です。それから、「貧しき漁夫」。国立西洋美術館の常設展で観ることができる作品があります。そのシャヴァンヌの描いた水辺のアルカディア(想像上の楽園)の世界。プロシアとの戦争に敗れたフランス国民の心の支えとなったアルカディア。それだからこそフランスでは知らない者はいないのがシャヴァンヌという画家なのです。今回の展覧会の見どころは、1つ目は習作と実際に描かれた作品の対比。「労働」そして「休息」など、習作と壁画を基にした縮小画を見比べると、完成までの間にどの様に絵画が変わっていったのかが良くわかります。2つ目は、100年ぶりの再開。「プロ・パトリア・ルドゥス(祖国のための競技会)」という作品があります。この横に長い絵画は、元は一つの絵画だったのが、二つに切り離されていました。この展覧会で100年ぶりの再開をして、つながった景色を観ることができます。母国フランスを遠く離れた極東の日本で1世紀ぶりに一つになれたというのは、それ自体が奇跡です。3つ目は、リヨン美術館階段の壁画装飾。の縮小画。「諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」「古代の光景」「キリスト教の霊感」という、3つ並んだ壁画がそれぞれ油彩画として展示されています。「諸芸術とミューズたち…」だけでも素晴らしいのが、3枚同時に観れるというのはやはり奇跡です。他にも、「美し国【うましくに】」という作品は、ゴーガンの描いたタヒチの楽園を彷彿とさせます。あるいは、青を基調とした「慈愛」と言う作品は、パブロ・ピカソの青の時代の作品を思い出させます。人の背丈より大きな楽園の絵画。その前に立って絵を眺めれば、いつの間にやら絵の中に入り込んで楽園を散策しているかの様な気持ちになる。幻想のアルカディアの世界。シャヴァンヌ「水辺のアルカディア」展。お勧めです。高級複製名画・額付き・プレゼントにも!シャバンヌ「海辺の娘たち」 プリハード 世界の名画 目安サイズ8号
2014年02月23日
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マット・ディモン主演のSF映画です。22世紀の地球。人工過剰で荒廃した地球から、富裕層はエリジウムと呼ばれるスペースコロニーへ移住して生活していた。主人公のマックスは地球の兵器工場でドルイドに放射線を当てる仕事をしていたが、現場主任の命令で放射炉に入り被曝してしまい、あと5日の命と宣告される。生きるためには、エリジウムにある医療用ポットに入るしかない。一方で、エリジウムの防衛長官、ジョディフォスター演じるデラコート長官はエリジウムのデータを初期化して自分が総督になるべくクーデターを企てる。初期化データーは強盗の結果マックスの頭のなかに。取り返そうとするデラコート長官側との戦いの結末は。。「アイ・アム・レジェンド」的なお話でした。タイトルは「アイ・アム・レジェンド2」でも良かったかも(笑)「第9地区」の監督が撮った映画で、単純なハッピーエンドのSFアクションとは違い、重苦しい社会問題がそこにあります。展開が早く、気がついたらエンディングになっていました。エリジウム(DVD)
2014年02月22日
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東京都美術館『世紀の日本画』展。1914年の日本美術院再興から実に100年を経て開催された特別展。日本美術院ゆかりの画家の作品を一挙に観ることができます。狩野芳崖の不動明王像で始まる展覧会は、下村観山の「弱法師よろぼし」、安田靫彦の「飛鳥の春の額田王」など、一度は目にしたことがあるような大作が続きます。そして、日本人の信仰を象徴するような三作品。平山郁夫「祇園精舎」これは緑色の画面に釈尊や弟子たちがシルエットで描かれた幻想的な作品、小山硬「天草(礼拝)」これは切支丹の夜の礼拝を描いた作品で、小山硬が昼間「私は切支丹でないから教会には行かない」と行ったおばあちゃんがしっかり隅っこで拝んでいる様子に臨場感も伝わってくる強烈な作品。福井爽人「古陽」これは、仏像が幻想的に如来坐像が描かれている曼荼羅的な大作。この3つの作品が並んでいる姿は、信じる神は違えども、人の信仰に対する敬虔な想いが伝わる構成になっています。小松均「雪の最上川」これは大きい!4メートルを超える大作が4枚一組で最上川のある風景を描いています。白と黒だけで表現された冬の情景はその画の大きさを相まってダイナミックな冬の景色を見せてくれました。これは一度観たら忘れられない。展覧会の最後には、小倉遊亀「径(こみち)」。この作品を最後に持ってくるというのは、なかなか憎い演出です。お買い物カゴを持った母親の後ろを黄色い傘を掲げて付いて行く女の子、そしてその後ろには前を向いて付いて行く犬。日常であって日常にはない物がにじみ出てくる。この絵は見る人によって見え方が変わるのではないでしょうか。前に立つと絵の中にグッと引き込まれるような作品でした。日本古典絵画の巨匠作品を友禅美術工芸屏風として表現しました友禅 古美術屏風 『 宝 』下村観山筆 重文 弱法師 6曲一双
2014年02月21日
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東京国立博物館『人間国宝展』。上野で開催中の3展同時企画『日本美術の祭典』。クリーブランド美術館展の隣の『人間国宝展』を観て来ました。古代の逸品から現代の意匠まで、日本の文化の粋を集めた滅多にない展覧会です。奈良時代の染物の高い技術、友禅染の神業的な作品、目の保養になります。縄文土器の火焔土器も見事でした。強いプリミティブな力が湧き出てくるようでした。一つ欲しい。それから、萩焼の茶碗。あこがれの雪白。三輪休和や三輪壽雪ら、三輪窯の萩焼の逸品を観ることができます。これも一つ欲しい。他にも匠たちの創造した、奇跡の様なお宝にお目にかかれます。この中で一番印象に残った物が一つあります。平田郷陽作『抱擁』という人形です。母親が我が子をだき、接吻するところでしょうか、自然に愛がにじみ出てくるその作品を一目観た瞬間に心を揺さぶられ、涙が出そうになりました。なんという素晴らしい作品なのでしょう。こういう物が世の中に存在すると言うことがわかっただけでも、この展覧会に来たかいがあったと言うものです。あとひとつ、これは!という作品がありました。三代目徳田八十吉「耀彩壺『恒河』」と名付けられた九谷の大きな壺は、宇宙の青の中心に白い亀裂が入って、そこからグラデーションに展開する鮮やかな色と一緒に、何かもの凄いエネルギーが溢れ出てくるような感じのする作品でした。出展の数も種類も多くて、すべてを理解するのは難しいですが、人間国宝と言われるだけのことはある、誰にも作り得ない素晴らしい芸術品を愉しむことができました。九谷焼 人間国宝・三代 徳田八十吉 【耀彩鉢・心円緑遊】これも三代目徳田八十吉のグラデーションの利いた九谷。
2014年02月21日
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東京国立博物館『クリーブランド美術館展』名画でたどる日本の美。アメリカの美術館展ながら日本にあれば国宝級の名品をたくさん見ることができました。平日の金曜日だというのに、来館者は多く、一つの作品をゆっくり観ることができません。今週末の最終日はきっと入場待ちになることでしょう。国立美術館の展示会場に入ると、最初に雷神図屏風が待ち受けています。雷神図と言うと、琳派の描く鬼を思い浮かべますが、この鬼は愛嬌のある妖怪の様に見えてキモカワいい。「伊年」という俵屋宗達の工房で使われていた印があることから、琳派ゆかりのものだと思いますが、いろいろな作風があるものですね。さて、そこからは鎌倉時代から室町時代に描かれた仏教に由来する作品が続きます。室町時代に描かれた「二河白道図」という作品があります。怒り渦巻く炎の河と、愛欲の水の河の間にある15センチの一本道。それを渡って極楽浄土に向う。という絵画ですが、なんともマンガっぽくて親しみが持てる。子供のような純粋な心で描くべきものをみんな描いたらこんなふうになるのか。と思って微笑んでしまいました。他にも先日まで両国の大浮世絵展で展示されていた河鍋暁斎の地獄太夫の図や、浮世絵の創始者と言われる岩佐又兵衛の作品なども観ることができます。もちろん龍虎図もあります。いろいろな画家が龍虎図を描いていますが、ここでは、室町時代の水墨画の名手、雪村周継の作品が展示されています。そこに描かれている龍はどことなくひょうきんな表情、そして、虎はまるで猫のような顔をして、前足も後ろ足もきっちり揃えておすまししています。なんとも愛くるしい絵です。それでも渦巻く大気や波しぶきの飛んで行くさまはダイナミックで、さすが雪村と言いたくなるような素晴らしい作品でした。そういえば、雪村とは直接関係ありませんが、水墨画で山水図を書かせたら日本一の雪舟。その師匠と言われる天章周文の描いたと言われる屏風絵があります。これは歴史的には伝説の域ですが、そういったものを目の当たりにできたことは感動です。クリーブランド美術館展、日本画だけではありません。今回は、19世紀末頃のフランスの絵画が4点展示されています。まずは、印象派の仲間たち、クロード・モネ、彼の描いた「アンティーブの庭師の家」これは図録では色が良くわからないのですが、実物で観ると空の色の美しさに目を奪われます。そしてベルト・モリゾにパブロ・ピカソ、でも印象的なのはアンリ・ルソー。なんていう絵を描くのでしょうか!「トラとバッファローの戦い」という作品は、不思議な世界を描いています。バッファローに噛み付くおかっぱのたてがみを持ったトラ、その背景には逆さになっているバナナ。おかしいけど世界にひとつだけの面白い作品です。会期終了間際になってしまいましたが、観に行けて良かったです。トランプ: クリーブランド美術館 【アメリカ】 upup7 05P01Feb14
2014年02月21日
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みなとみらい線の「日本大通り駅」で下車しました。ジャックの佇まい少し歩くと異国の街並みここは昭和から変わっていないのかな。冬の夜はどこか寂しい感じがします。 その向こうにある「みらい」
2014年02月19日
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雪が空気中のちりを除いてくれたようです。赤レンガ倉庫の向こうに富士山が良く見えました。今週はパシフィコ横浜でカメラの展示会「CP+2014」を開催していましたが、昨日までは雪の影響でほとんど来場できなかったようです。そのためか、今日のみなとみらい地区はカメラマンが多かった。大桟橋には三脚を立てたカメラがずらりと並び、入る隙間も無いほどでした。みんな、きれいな富士山を撮れたかな(^^♪クイーンもキングもいつもよりきれいに見えました。もちろんジャックも!南岸低気圧の影響で、来週もまた降るかもしれません。たまに古雪は風情があるけれど、多すぎる雪にはうんざりです。春が待ち遠しいですね。
2014年02月16日
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南岸低気圧が過ぎていった土曜日の午後。浜の景色は真っ白になっていました。西の空から天候は回復。それでも南風が強く吹くので絶好のビッグウェイブ。
2014年02月15日
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三上延著『ビブリア古書堂の事件手帖5』栞子さんと繋がりの時。このシリーズもいよいよ5作目となり、大輔と栞子さんの関係も一気に進展、そして栞子さんのお母さん、智恵子さんとの関係も新展開。ここで、ビブリア古書堂のお話も一段落です。今回取り上げられる作家は、手塚治虫、寺山修司と言った異色の取り合わせ。相変わらず古書を巡る事件解決に栞子さんの推理が光ります。ライトノベルのこのお話は手軽に楽しめるが魅力。登場する本は、やはり読みたくなりますね。ブローティガンの「愛のゆくえ」。読んでみたくなりました。 【新品】【書籍・コミック ライトノベル】三上 延 ビブリア古書堂の事件手帖 5巻
2014年02月14日
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関東地方は今週末も雪になりました。降り止まない雪に、あたりは一面真っ白。バレンタインデーなのに…交通機関は乱れて、イベントも取りやめたり、チョコレート屋さんもお客さん来れないかな。などと心配してしまいますね。大好きなシルスマリアのチョコレート。この時期は出張販売してくれるが嬉しい。3種類のミルクチョコレートと新鮮なクリームから作られる生チョコレート。公園通りの石畳 シルスミルク(20粒入り)☆【生チョコ発祥の店シルスマリア】
2014年02月14日
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江戸東京博物館『大浮世絵展』。この大浮世絵展は、2011年に企画されながら、東北の地震でできなくなっていたそうです。それが、各国の美術館にも支援頂いてついに実現したそうです。日本各地の美術館や、ドイツやオーストラリア、アメリカなどの美術館の収蔵作品を一同に集めての大規模な展覧会で、見応えがありました。今は、後期日程で、菱川師宣の「見返り美人図」が16日までの展示ということでしたので観に行って来ました。展覧会と言うと、フランス印象派や、イタリアのルネサンスなどが良く話題になりますが、浮世絵は印象派の画家たちが活躍した時代に、日本の国のクリエイター達が創りだした独特の素晴らしい文化だと思います。この展覧会に出ている浮世絵はその時代を代表する浮世絵師の代表的な作品が多く、日本で育った人なら一度は目にしたことがあるような物が多いです。言ってみれば見どころ満載。どれを見てもいちいちこだわりがある出展になっていると言えるでしょう。印象に残った作品をいくつか挙げると、まずは菱川師宣。元祖浮世絵師ですね。彼の「見返り美人図」。これはどこが良いと言われると褒めようが無い。だけどいわゆるファッション誌の最も古い物と言う位置づけを言えば、とても価値のあるものだと思います。日本のファッション誌はここから始まった。次に鈴木春信。錦絵と呼ばれる多色刷り版画で一世を風靡した浮世絵師。彼の「雪中相合傘」は今回の出展作品の中でに非常に印象深い。真っ白な雪の中を男女が一つの傘の下にあって雪の中を歩いて行く。これはいい!とてもおしゃれな作品でした。それから喜多川歌麿。ブロマイドの元祖、大首絵を創始者。彼の「婦人相学十躰 ポッペンを吹く娘」この錦絵は髪の一本一本まで丁寧に描いてあり、また女の人相が面白い。そして、なんといっても「写楽」あの東洲斎写楽。この伝説の浮世絵師の作品は一種独特の雰囲気を持って存在感を出しています。ちょうどフランスのロートレックが役者の顔の特徴を捉えて、極めて人間臭く描いたのと一緒で、歌舞伎役者のその美しく無いが迫力に溢れた作品には、描かれた本人は、自分をかっこ良く描いてくれない写楽にイラッとしたのでは無いかと思い、思わずニヤリとしてしまいました。他にも歌川豊国。あの富嶽三十六景の葛飾北斎。東海道五十三次の歌川広重、それから役者絵の歌川国貞、武者絵の歌川国芳など、これでもか。と言わんばかりに代表作が続きます。最後の部屋では、月岡芳年のアニメの様な遠近法を使った迫力ある浮世絵や、井上安治の光線画(残念なことに会期の都合で大好きな小林清親の光線画には出逢えず)、それから川瀬巴水の作品までたっぷりと浮世に浸れる展覧会でした。これだけの数を観るとなると、早くても90分、たっぷりじっくりと観れば3時間くらいは観ていられると思います。この展覧会、意外に女性やカップルが多かったです。今、だんだんと「和」が見直されているのかもしれません。会期は3月2日まで、この後、名古屋、山口と巡回するそうです。
2014年02月12日
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山種美術館『Kawaii日本美術』展若冲や長沢芦雪をはじめに、日本画の大御所たちの作品か一堂に会した展覧会。大雪の翌日にもかかわらずロッカーがいっぱいになるほど混んでいました。Kawaiiうたっているだけあって、来館者は女性が多い。渋い印象を持たれやすい和の美術のなかに、「かわいい」は見つかるのでしょうか。地下の展示室に階段を下りて最初に目にするのが伊藤若冲の伏見人形図。お地蔵さんみたいな京都のお人形が並んでる絵で、かわいい日本画というときには、たいてい語られる作品です。この絵を見ているとほっこりして、肩の力が抜けます。それから、若冲の「樹花鳥獸図屏風」。桝目になった一つ一つの四角に色が塗っていあり、その寄せ集めで一枚の絵になっています。分割絵画といいましょうか。フランスの点描画ともまた違う独特の画風です。そこに描かれているのは実在の動物と空想上の生き物。麒麟や狛犬、鳳凰や獏など愛嬌たっぷりに描かれています。アメリカのプライスさんの持ってる物よりはだいぶ小さいので迫力には欠けますが、これもまたかわいい作品です。かわいいだけではありません。不思議な美しさを伴った作品もあります。例えば、山口華楊の「木精」澄んだ空気の森の中に太い根を張り巡らせた大木が一本。その根はなにか生命が宿っているかのような雰囲気があります。ジブリの木霊を思い出しました。その根に止まって振り返っているのはみみずくでしょうか。実際には北野天満宮の老けやきをモデルにしたということですが、静寂の中にあって精霊を感じる不思議さがありました。この展覧会は、まるで近代日本画の百科事典。山種美術館所蔵作品を中心に幅広く日本画を識ることができます。さて、色の美しい作品や、動物たちがディフォルメされた作品、子どもたちが遊んでいる作品などたくさん見ましたが、どれが一番かわいかったんでしょう。観る人によって違うのでしょうが、私は川合玉堂の「猫」がかわいかった。そのいたずらっぽさをもった、表情と動き。猫好きでなくてもこれはかわいい。すっかり魅了されてしまいました。この展覧会はなかなか楽しい。きっと観る人それぞれにkawaiiが見つかることでしょう。
2014年02月09日
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横浜にしてはよく降ってる。 雪の日って意外と明るくてきれい、色を無くした世界はやたら寂しいかと思ったけど、そうでもないようだ。寒いけれど。
2014年02月08日
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三菱一号館美術館で開催中の唯美主義の展覧会『ザ・ビューティフル』。仕事帰りに寄りました。革靴で歩くので、足音が木の床にコツコツと響きます。展覧会は、バーン=ジョーンズにロセッティ、ウィリアム・モリスといったラファエル前派の画家の作品から始まり、ロセッティの「詩集」やゴドウィンのジャポニズム、アルバート・ムーアのラファエル前派的な唯美主義の作品。そして、ホイッスラーの美しさを極めた作品へと続いていきます。あらゆる側面から唯美主義へとアプローチするこの展覧会。難しいテーマに取り組んで、かなり頑張った展覧会だと思います。ロセッティと妻のシダン、そしてウィリアム・モリスの妻にして美貌のジェイン。また、エドワード・バーン=ジョーンズの活躍など、ラファエル前派の背景を知った上で観るとより面白い。順序としては、森アーツセンターギャラリーの「ラファエル前派展」を観ておくと楽しめると思います。最後の部屋にある、アルバート・ムーアの「真夏」。これは、極論を言えば、抽象画へと続いていく世の中のムーブメントの一つであろうと思います。あえて、ぼんやりと眺めれば色彩だけが浮き立ってきてもはや人の形は意味をなさなくなるような感じさえします。
2014年02月07日
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primitivecontemporarydriftbrokenSometime
2014年02月06日
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池井戸潤著『下町ロケット』小学館文庫刊 半沢直樹の原作を書いた、池井戸潤の直木賞受賞作です。 以外に早い文庫化で、再びベストセラー小説に成っているようです。 お話は、研究者だった佃が、父の経営していた中小企業、佃製作所の社長にになって、研究者としての夢を追いながらくろうしながら経営をしていく。 主人公はこの佃という人物ですが、この話の中では、むしろ佃製作所の命運、佃製作所の物語と言った方が良いかもしれません。 佃製作所は経営の厳しい中小企業です。 それでも、一流の技術を持っています。それを狙う大手企業から卑劣なやり方で妨害を受けます。 そんな中、弱者の佃製作所を持てる力を振り絞って大手に戦いを挑んで行きます。それは、夢の実現にむけた挑戦でもあり、正義を貫くということでもあり、いつの間にやら引き込まれて、佃製作所の社員たちと、喜怒哀楽を共にして応援している読者の自分がいます。 読み始めたら、ページをめくる手が止まらない。次へ次へとものすごい力で引っ張られていく。まるでロケットエンジンの推進力のようです。 この小説は面白い!イチ押しです。 下町ロケット [ 池井戸潤 ]
2014年02月06日
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小山田浩子著『穴』新潮社刊。幻想と現実の境界線がはっきりと見えているはずなのに、いつの間にやらその間に落ちているかのような、とらえどころの無い不思議な感覚。想像力をかき立てられた上で物語の結末は読者によって異なることでしょう。ありそうでいて今までに無い新鮮さを感じます。『穴』だけでなく、収録作品の『いたちなく』その続編『ゆきの宿』はもっと面白い。登場人物たちの心の闇を、部分を書かずに読ませるような不思議な物語です。短編でとても面白く、当然のように他の作品『工場』も読みたくなりました。【送料無料】《第150回芥川賞受賞作品》穴 [ 小山田浩子 ]
2014年02月01日
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三菱一号館美術館『ザ・ビューティフル』英国の唯美主義展に行ってきました。会期が始まって最初の週末ということもあり、入館者が多かった。英国の唯美主義というのは、ラファエル前派後に起こった運動で、ウィリアム・モリスらが活躍した1960年代~1900年代のイギリスのあらゆる芸術作品にかかわって来ます。出展作品はバーン=ジョーンズのデザインした工芸品や、ロセッティの絵画、それからジャポニズムの家具や、オーブリー・ビアズリーの版画など、多岐に渡ります。ただ、純粋に美を追求した唯美主義の作品は、物語性に乏しく寓意的な物でもなく、美しい作品ながら心に留め置くと言うのが難しいと思いました。思考するというより目で見て堪能するには良い作品だと思いますが。今回の作品の中で、印象に残ったのはバーン=ジョーンズの絵皿でした。白い陶磁器に光沢のある赤い色で描かれた竪琴を弾くオルフェウス。そしてその周りを舞うミューズたち。ギリシア神話のオルフェウスの話を題材にした作品です。それから、ビアズリーのサロメシリーズの版画も鳥肌ものですね。白と黒のコントラストで描かれた妖艶なサロメの世界は大人の美を感じます。一回観ただけでは、この展覧会の良さはわからないかもしれません。日を改めてもう一度観に行こうと思いました。
2014年02月01日
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