アルタクセルクセスの王宮址遺跡

アルタクセルクセスの王宮址遺跡

2005年06月24日
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カテゴリ: 身辺雑記
 今日は昨日よりは幾分暑さが和らぎ、湿度も低めで多少過ごしやすかったが、それでも暑いことには変わり無い。夜でも気温が25℃ある。

 今日は夕方大学の旧講堂で考古学科のホルスト・ヴォルフガング・ベーメ教授の退官記念及び65歳の誕生日を祝う会が行われた。日本だと「最終講義」という形で本人が講演するのが慣わしだが、今回は余所からゲストを読んで先生の研究に関係ある内容の講演をしてもらう形になった。「~先生退官記念(65歳祝賀)論文集」とかを作るのは日本と同じ。僕もつきあいで注文してしまった。
 ベーメ先生はドイツの中世考古学の権威的存在で、ミュンヘン大学でやはり中世考古学の大家ヨアヒム・ヴェルナー教授に学び、長年マインツのローマ・ゲルマン中央博物館でローマ・初期中世部門の部長をしていた。1992年に同じく中世考古学が専門だったヘルムート・ロート教授(ボン大学に転出、故人)の後任としてマールブルク大学にC3教授として招聘された。専門はメロヴィング朝(5~8世紀)のフランク王国及び城郭研究である。僕は指導教官ではないので直接指導を受けたことは無く、いくつかの講義に出たのとデンマークへのエクスカーションを共にしたくらいである。ただ城郭研究とか初期中世の考古学は僕も興味があるので(あくまで日本との比較においてだが)、先生の研究に徐々に興味を持っていた。
 僕の指導教官の教授は学者バカと言うか、率直に言ってお洒落感覚がゼロに近いのだが、ベーメ先生はいつもパリっとした背広とかで決めている(ちなみにうちの先生は48歳)。またうちの先生はあまり冗談とか言わないタイプなのだが、ベーメ先生は名調子というか、抑揚が効いた聞かせる講義をする。そういう点で古いタイプの考古学者かもしれない(あまり発掘現場に出ないし)。研究手法はオーソドックスな型式学と分布論に基いており、また特定の遺物を特定の集団(部族・民族)の移動と結びつける点などはときどき「古臭い手法」と批判されることもあったが、僕としては(指導は受けていないとはいえ)留学先にこうした初期中世の専門家がいたことは、視野を広げる点では運が良かったと思っている。

・・・・・・・
 今日は大学祭の日でもあったので、上の行事のあと大学祭に行く。まあやることは日本と同じで、屋台が出たりステージが組まれたり講堂がディスコになったりする。僕は日本でも学園祭とかに行かない性質で、ここの大学祭にも全然行って無かったのだが、今年は研究室仲間に誘われたので行ってみることにした。
 大講堂前の大通りが通行止めにされてゲートが作られており(通行車両は迂回)、入り口で入場料6ユーロを払うと手の甲に消えにくいインクのスタンプを押してくれるのはドイツのほかのパーティーと同じ。あと入り口で荷物検査をされた。中に入るとものすごい人である。学生も多いがどちらかというともっと低い年齢層(10代末から20歳くらいの高校生など)のほうが目立つ気がする。ぽつぽつと中年も混じっている。暑さと多くの人の人の熱気で会場はムンムンしている。その分女性の露出度も激しいのでこれは嬉しい気もする。僕は日本だと絶対こういう所には近づかないのだが。
 会場ではステージが三つ組まれ、それぞれでバンドの生演奏が行われ、大講堂の屋内は各フロアがディスコになっている(フロアごとにかかる曲の傾向が違う)。あちこちに屋台があってビールやソーセージやケバブなんかを売っている。
 知り合いの日本人のバンドが出演するというのでそれもちょっとだけ見たが、ドイツ人やイタリア人と一緒に屋外のロックコンサートを聞いていた。これはなかなか良かった。しかし11時になってこのバンドの演奏が終わってしまい、別のステージに行くとディープ・パープルのカヴァーなんかをしている。これはきついというので屋内のディスコに流れたら他の連中とはぐれてしまった。地面も見えないほどの人混みの中だったが、奇跡的に再会出来て再び合流した。





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最終更新日  2005年06月25日 08時44分44秒
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