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「血液検査しませんか?」「・・・して下さい」「選択食+インタールから始めましょう」 生後1ヵ月からステロイド(ベトネベート、アンテベート)漬けの3才の女の子。2才半で皮膚科で初めての血液検査は(IgE:??、ダニ3、HD3、卵白1、オボムコイド1、牛乳・小麦・大豆・エビ・アジ・サケ・イクラ・0)、皮膚科医の「食べ物は関係ないので気にしなくて良い」との指導で悪いものを食べまくってステロイドを塗りまくっておりましたが・・・ 2ヵ月前に当科を受診しましたので、いろいろと指導しておりましたが、ステロイドを減量にかかったら・・・一気に悪化しました(正月食べまくったしね)。 毎回受診の度に説得して、やっと血液検査をさせてくれましたが、9ヵ月ぶりの血液検査の結果は、IgE:750、ダニ5、HD5、犬3、カビ2、卵白2、米2、胡麻2、大豆2、トマト2、ピーナッツ2、イチゴ2、ソバ2、ミルク2、バナナ1、小麦1、ジャガイモ1、杉1、タケノコ1、猫1、ほとんど陽性になってしまい、母はビックリでした。 妊娠中と授乳期間中、2才までが食物除去の時期です。2才過ぎて悪いものを覚えてしまうと、除去は困難です。除去食と言うよりは選択食です。悪いものを出来る範囲で減らすしかありません。遅ればせながらインタールを処方して、皮膚のダイエット開始です。 ステロイドはとりあえずプロペトで薄めながら少しずつ減らしていく予定です。 それにしても、皮膚科の「食べ物は関係ない」という指導には、困ったものです。 アレルギーは複合汚染ですので、「関係ない」ということはありえません「全部ほどほど」「出来るところから」が基本です(やり過ぎも困るけどね)。恐い恐い。
2009年01月31日
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「タミフル処方します」「効くんですか?」「リレンザ吸入もしてってね」 毎日インフルエンザが来ますが、A型ばかり来ますので(タミフル効かないかも?)、5才以上の患者さんにはすべてリレンザを処方しております。今のところ全員リレンザでうまく行ってます。 5才未満の児はリレンザ吸入ができませんので、原則としてはタミフルを処方しておりますが、効果や副作用の点で質問されますので、少し症状の重そうな児には、備蓄しているリレンザのディスクをばらして(内緒だよ)超音波ネブライザーで吸入して頂いております(症状が重ければまた吸入に来てね)。 今のところは、全員タミフル内服(+リレンザ1回吸入)だけで何とかなってます。めでたしめでたし。
2009年01月30日
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「タミフル処方します」「1歳未満にですか?!」「きちんと指導しますので・・・」「・・・」 39.5℃の10ヵ月の男の子。インフルエンザ抗原A(+)でしたので、早速ひだ薬局の薬剤師と電話で交渉です。 タミフルは、1歳未満では脳中濃度が上がって副作用が出やすいので、原則使用禁止ですが、脳中濃度が上がりやすいということは、少量でも効く、とも言えます。 昨年も、1歳未満の児に、タミフルを処方して、間隔を置きながら、最低限の使用で、外来で何とか診ることが出来ました。 今回も、ひだ薬局様のご厚意により、何とか外来通院のみで切り抜けることができました。めでたしめでたし。
2009年01月29日
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「微熱が続いて・・・」「鼓膜赤くて舌荒れてますね」「以前黄疸が出たことがあります」「尿ビリルビン(+)です」「1ヵ月前から食事がまずくて」「マイコプラズマ(+)です」 1ヵ月前から36.8℃の微熱と倦怠と鼻と舌の違和感がある73歳の男性(IgE:100、ダニ・HD・杉0)。 近くの病院で血液検査異常なしと言われて、近くの医院で漢方薬を内服しても(半夏寫心湯→柴胡桂枝湯)良くならないとして毒多ぁを受診しました。 鼻粘膜と咽頭と鼓膜に発赤を認め、鼻翼部にクモ状血管腫があり、舌苔が薄い黒褐色でしたので、慢性の中耳炎でかなり肝臓が弱っているようでした。 血液検査をしたらイムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした(尿ビリルビンも+でした)。 マイコプラズマ感染症として、ミノマイシン点滴と補中益気湯内服をしたら、すっかり良くなりました。 毎日、ウィルス性胃腸炎(胃腸カゼ)とインフルエンザと溶連菌とマイコプラズマが来ますが、長引いたり重症化して点滴になるのは皆マイコプラズマです。 マイコプラズマは肝機能障害を引き起こすことが多いのですが、血液検査の肝機能は、肝臓の逸脱酵素(肝細胞が壊れて出てくる酵素)を測定しておりますので、肝臓が壊れるまで分かりません。「肝機能が正常」ということは「肝臓はまだ壊れていない」ということであって「肝臓が正常」ということではありません。 肝臓が弱ると、朝起きが悪い、だるい、疲れやすい、やる気が出ない、手が赤い(手掌紅斑)、赤ら顔、クモ状血管腫、皮膚掻痒、口がまずい、などの症状が出ます。肝臓は弱っていてもまだ壊れていないという状態です。血液検査で肝機能が上昇したら「肝臓が壊れている」ということです。 まぁ何はともあれ奥様の食事がまずいという疑いは晴れました。めでたしめでたし。
2009年01月28日
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「昨夜から3回吐いているんです!」「3日前も吐きましたよね」「点滴して下さい!」「便は出てますか?」「食べてないので出ていません」「浣腸してもいいですか?」 鼻炎で通院中の2才の男の子(IgE:10、ピーナッツ2、ミルク1)。3日前にも3回嘔吐して受診しましたが、昨夕からまたまた3回嘔吐して腹痛を訴え、朝から尿が出ていないので点滴してほしいと受診しました。 鼻粘膜の腫脹を認め、腸雑音が亢進している以外の所見に乏しく比較的元気なので、便は出ているか聞いたら、出ていないとのことでしたので、試しにグリセリン浣腸をしました・・・ 硬い便が大量に出て、点滴なしで、元気に帰って行きました。便秘による嘔吐でした。 吐くほど溜まっていたなんて・・・。恐い恐い。
2009年01月27日
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「?水痘はしてますよね?」「薬飲んだら!出たんです!」「スルピリンですか・・・」「どうにかして下さい!」「マイコプラズマ(+)です」「なんとかしてください!」 小学校4年生から慢性蕁麻疹で7年間抗アレルギー剤を内服している17才の男性。 4日前に40℃の発熱があり、近医で解熱剤(ピリン系のスルピリン)を処方されて内服したら、全身に薬疹が出たとして受診しました38.6℃。 診た感じは全身重症水痘のように見えましたが、水痘はやっているようなので、検査をしたら、インフルエンザ抗原(-)、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 どうやら、マイコプラズマ感染で40℃の発熱が出たところにピリン系の薬物を一服盛られて(スーパー抗原+薬毒の)ダブルパンチだったようです。 今回は運良くミノマイシン+デカドロン点滴とジスロマック内服で3日後から登校できましたヽ(^o^)丿 また、蕁麻疹7年目で初の血液検査ではIgE:890、HD3、ダニ2、杉2、カビ2、でした。これから、蕁麻疹(アトピー)治療のスタートです(薬疹が出て良かったです)。 えっ?、ピリン系は良くないのかって? スルピリンやメチロンのようなピリン系の薬剤は薬疹の出ることが多く危険な解熱剤なので使用しないようにと昔指導を受けましたので、毒多ぁは研修医以来29年間一度も使ったことはありません(いまだに使う人がいるのね?)。恐い恐い。 えっ?、そんな危険な薬が許可されててもいいのかって?、普通の人は大丈夫です。17年間解毒能力のバケツをいっぱい溢れる寸前まで溜まった最後のダメ押しがスルピリンだったのです。 たかがスルピリンの薬毒すら入る隙間もないほどに毒だらけにしたツケと言えるでしょう。
2009年01月26日
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「今日も検査して下さい!」「昨日陰性でしたよ」「昨日は時間が早すぎたので今日もしてください!」「意味ないと思うけど」「やってください!」「今日もインフルエンザ抗原(-)です」「・・・」 昨日発熱1時間後39.2℃で受診した8才の男の子(IgE:450、杉5、ヒノキ3、雑草2、イネ科2、HD2、ダニ1)。 熱が出てすぐは検査では反応が出にくいと説明しましたが「いいからやってください!」という強い要望で検査をしましたが、陰性でした。 今朝発熱19時間後38.5℃で再診しましたが、再びインフルエンザ抗原検査を強く希望されましたので、検査しましたがやはり陰性でした。 近くのK病院では発熱後6時間、N病院では発熱後8時間、インフルエンザの検査はしないようです。 インフルエンザの検査をすると2940円保険収入がありますが、検査キットは1本約1000円します。2回検査すれば儲けはありませんので、発熱してすぐには、どこの病院もやりたくないのが本音です。毒多ぁは断るのが下手なので、毎年何人かは2度検査をする羽目になってしまいますが、今シーズンからは開業医ですので、営業上、きっぱりお断り!・・・出来そうもありません(>
2009年01月24日
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「この子の咳は何なんでしょうか?」「作為的な喘息の咳嗽発作という返事でした」「わざとらしいって?」「欲求不満なので抱っこからやり直しです」「そうじゃないかと思ってました・・・」 昨年秋から時々ゼーゼーする7才の男の子(IgE:27、ダニ1、HD1、イネ科1)。 昨年秋に喉頭炎(声帯のカゼ)で呼吸困難を訴えた時に、日赤に紹介状を書きましたが、ご返事は予想通り「・・・全体像からはやや作為的な喘息の咳嗽発作と思われました」要するに心因性の咳嗽、チックであるとの遠回しのご返事でした。 気の弱い毒多ぁは、その後2ヵ月間、家族に「チックである」との説明はできずに、喘息として漫然と治療をしておりましたが、今週は外来が毎日ヒマでしたので、母と四方山話をしていたら、やっと、母から疑問符が出てきました。 チックは、身体言語です。口から言えない○○が、身体症状として母に訴えかけます「分かって欲しい!」母が気付くまで、治まることはありません。 人間の発達は1才までは「抱っこして(Hold me tight)」です。舐めて触ってすりすりべたべたして思いっきり「抱き癖」を付けることが必要です。抱き癖のない児は欲求不満で将来少年A決定です。 1才になったら下におろしてあげましょう(Let me down)。1才から6才までは優しくしたり厳しくしたりして徐々に離していきます(年に10cmずつ離す?)。 小学校入学したら「あっち行っててお母さん(Let me alone)」です。6才過ぎてもすりすりべたべた抱っこが好きなのは(大人でも)中身は赤ん坊ですので、抱っこからやり直しです。 優しくしっぱなしは、外は荒波ですので社会で通用しませんが、厳しくしっぱなしは愛情不足で将来少年Aです。 母は何となく気付いておりましたので、話は早かったです。今までお姉さんばかり可愛がっていたのを、弟も抱っこからやり直すそうです。めでたしめでたし。 えっ、アレルギーは関係ないのかって?、チックは冷え症のアレルギーの児に多いので、「冷え」と「汚染」対策は同じですが、「体」よりは「心」の方でしょうね。
2009年01月23日
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「今朝から熱が出ました」「インフルエンザA型(+)です」「ああ兄が受験生なんです」「うつるでしょうね」「よよ予防接種して下さい!」「あることはありますが・・・」 3時間前から発熱38℃のあった7才の男の子(IgE:850、ダニ6、HD6、猫2、杉2、イネ科1、犬1)。 熱が出たばかりでしたが、症状が強かったので検査をしたらインフルエンザA(+)でした。 インフルエンザと聞いた母は真っ青になって「15才の兄が受験生なんです」どうしてもというので、夕方来てもらってインフルエンザの予防接種をしてしまいました。 毎日のように、家族が罹ったので予防接種をして欲しいという人が受診します。 先日は、とうとう、妹をインフルエンザと診断している同じ診察室で同時に兄にインフルエンザワクチンを接種してしまいました。いいのかなぁ~?、TVで連日報道して煽りたたているから、親の精神安定剤だね。しょうがないよね。 おかげさまで、年始にあんなにあった在庫も残り1本となりました。
2009年01月22日
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「タミフル吐いてしまいました」「尿ケトン(3+)です」「点滴して下さい」「リレンザ出しておきますね」 アトピー性皮膚炎+皮膚感染症でたまに来る7才の男の子。 昨日39.3℃あって受診した時に、インフルエンザ検査A型(+)でしたので、タミフルを処方しましたが、頻回の吐き気でタミフルが飲めずに、本日再診しました。 39.0℃で尿ケトン(3+)でしたので、アセトン血性嘔吐症としてソリタT1を点滴したら、元気になりました。 脱水での吐き気なのか、タミフルが効かなかったのか、その辺はともかくとして、タミフル内服は中止してリレンザ吸入を処方しました。 えっ?、結果はどうだったのかって?、リレンザうまく吸えて、劇的に良くなりました。 やっぱりタミフルは効いてなかったんだねヽ(^o^)丿
2009年01月21日
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「学級閉鎖になりました」「耳と鼻とノド赤いですね」「2日前からハナと咳があります」「37.7℃ですね」「元気なんです」「学級閉鎖だから検査いらないよね?」「してください」「インフルエンザA(+)です」 乳児期にアトピーがあって、最近は鼻炎で時々来る11才の女の子。 学級閉鎖になったので、(することもなくてヒマなので)念のために受診したら、37.7℃でした。 母が検査ご希望でしたので、検査したらインフルエンザ抗原A(+)でした。 昨年も一昨年も当科最低体温インフルエンザは37.8℃でしたが、今年は37.7℃に更新です。 インフルエンザは高熱!という一般常識はウソです。流行期に片っ端から検査すると、元気な児でも陽性の児はたくさん居ります。健康な児にはインフルエンザは何でもありません。ただのカゼです。しかし、基礎疾患があって普段カゼがこじれる児には大変危険な病原体です。予防接種+抗ウィルス剤のダブルで食い止める必要があります。 えっ?、薬はどうしたのかって?、「飲まなくていいから」と言いつつお守りにタミフルを処方しました。あると何かと便利だからね。
2009年01月20日
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「3人とも熱と咳が出ました」「3人とも検査してみますね」「やっぱり時間がたった方が出てますね」 鼻炎と扁桃炎で時々受診する3兄弟。昨日3才の3男が39.1℃の発熱で受診しましたが、発熱3時間後では検査で出にくいと説明したら、1日待って(発熱27時間後に)受診しました。 8才の長男(発熱8時間後)と5才の次男(発熱3時間後)も39℃以上の発熱で一緒に受診しましたので、同時に検査したら・・・ 3時間後は(-)、8時間後は(±)、27時間後は(+)でした。兄弟で調べたら一目瞭然です。 やっぱり少し我慢して頂いた方が正確のようですが、外来で検査してくれと言われると、発熱直後でも、なかなか断れないのがちょっとMの毒多ぁです(サイズはL)。 えっ?、検査が(-)に出たのに翌日「熱が下がらないからもう一度検査してくれ」って言われたらどうするのかって?、どうしよう(>
2009年01月19日
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「旅行でキムチを食べたら痒くなりました」「ノドと鼻と鼓膜が赤いですね」「軟膏塗っても効きません」「感染性の紅斑です」「父親が数年前からアトピーです」「何歳でも出ますからね」 昨年の12月に旅行に行って焼き肉とキムチをたくさん食べまくってから皮膚が痒くて治らない45歳の男性。 体中に粟粒大の小発赤疹がたくさん出ておりましたので、感染性の紅斑を疑って診察をしたら、ノドも鼻粘膜も鼓膜にも発赤を認めました。 もともと花粉症があって、父親も60代からアトピーが発症したようですので、紅斑ばかりではなく、成人型のアトピーの始まりかもしれません。 蕁麻疹や紅斑は血管に起きるアレルギーですが、アレルギーは複合汚染ですので、解毒能力のバケツがアレルゲン・汚染物質・炎症性物質でイッパイになって、あふれてしまった状態です。 肉は炎症性物質(ω‐6系のアラキドン酸)で炎症(赤み痒み)を強くします。 唐辛子のカプサイシンは交感神経を刺激して脂肪を燃やすほどの仮性アレルゲンですので、皮膚炎も真っ赤に燃やします(ナス科の中でも最強)。 今回は、風邪気味だったところに、焼き肉+キムチ旅行で一気にバケツがあふれてしまったのでした。円高ウォン安だからしょうがないよね。 そのうちに、父子で血液検査をすることになるでしょう。
2009年01月17日
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「頭と胸が痛くて」「耳と鼻とノドが赤いですね」「中耳炎なんですか?」「インフルエンザA(+)です」「家族と症状が違うんですが」「弱点を攻められるからね」 1週間前に家族がインフルエンザAに罹患した30才の女性。1週間遅れて発熱と頭痛と胸痛を訴えて受診しましたが、検査をしたらやはりインフルエンザA(+)でした。 病原体の罹り方には「ここが好き」という病原体と「弱点を攻めてくる」という場合があります。 ライノウィルスは鼻が大好きで鼻炎、ムンプスウィルスは耳下腺が大好きで耳下腺炎、RSウィルスは終末細気管支が大好きで細気管支炎、ロタウィルスは腸が大好きで腸炎、アデノウィルス11型は膀胱が大好きで膀胱炎、などです。 弱点のある児の場合には、どのカゼでも必ず耳に来る児、どのカゼでも必ずゼーゼーする児、どのカゼでも必ずお腹に来る児、などがあります。 インフルエンザのような強力なウィルスの場合には、弱点を攻めてきますので、家族でも、症状はみんな違います。ガタが来ている人は節々が痛くなります。自分の弱点が分かるウィルスです。16時間で1万倍、24時間で100万倍に増えて細胞を破壊して、痛くて苦しいので、弱点のある人には危険です。 えっ?、頭の痛い人は頭が悪いのかって?、そんなことは口が裂けても言えません。
2009年01月16日
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「昨夜日赤でインフルエンザ(-)でした」「インフルエンザA(+)です」「予防接種2回受けたのに・・・」「これで6人目です」「はずれたんですか?」「毒多ぁは大丈夫です」「これだけ毎日浴びてますもんね」 鼻炎と扁桃炎で通院中の6才の男の子(IgE:60、ダニ4、雑草2、HD2)。 昨日の昼12時から発熱があり、21時(9時間後)に救急外来でインフルエンザ検査(-)でしたが、39℃の熱が下がらず、当科外来を受診しました。 発熱27時間後のインフルエンザ検査はA(+)でした。 インフルエンザ検査は発熱してすぐは陽性率は若干低いようです。K病院は発熱後6時間、N赤病院は発熱後8時間は検査をしてくれないという噂です。今回は、発熱9時間後に陰性で27時間後では陽性でした。 医療は医師の技術の優劣もさることながら「後から診た者の勝ち」という側面がありますので注意が必要です。 そうそう、年始から2週間でインフルエンザが30名近く受診しておりますが、すでに6名、予防接種を受けたのに罹った患者さんが来ております。例年にない多さです。 えっ?、はずれたのかって?、毎日ウィルスを浴びまくっている毒多ぁが大丈夫ですので、ある程度の効果はあるでしょう。
2009年01月15日
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「デスモプレシンスプレー10下さい」「毎日使ってるの?」「遠征の時だけです」「鼻粘膜と鼓膜と扁桃腺が・・・」「スプレーだけ下さい」「遠征頑張ってね・・・」 夜尿症のある11才のサッカー少年。遠征の時だけ抗利尿ホルモン(デスモプレシン)点鼻で対症しているようで、スプレーだけ欲しいと受診されました。 鼻粘膜と鼓膜と扁桃腺が赤く腫れて、喘息の既往もありましたので、「鼻炎も喘息も夜尿症も冷え症のアレルギーで冷えと汚染対策が必要です」といういつもの説明をしようかなと思ったら、「薬だけ下さい!」。 思わず「遠征頑張ってね」と言ってしまいました。 いずれ、ご希望があれば、血液IgE検査と尿浸透圧検査をして、黄耆建中湯か補中益気湯処方してみようかな?、無理だろうな、薬だけかな?、でも以前はどこで薬貰ってたんだろう?、母の押しの強さに、聞くの忘れてしまった。恐い恐い。
2009年01月14日
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「血液検査して下さい」「2ヵ月前にしたばかりだけど・・・」「先生が1月にしましょうって!」「・・・じゃしましょう」「知り合いが小建中湯で体質改善って」「・・・じゃぁ黄耆建中湯を試しましょう」 生後1ヵ月から全身アトピーでK市から通院中の9ヵ月の男の子(5ヵ月IgE:28、卵白3、ミルク2、小麦1→7ヵ月IgE:24、小麦2、卵白2、ミルク1)。アトピーが良くならないどころか、2ヵ月間咳嗽喘鳴が良くならないのでもう一度検査をしてほしいと受診されました。 胸部に喘鳴がありましたので、メプチン吸入をしたら消失しました。喘息が疑われましたが、母が友人より小建中湯での体質改善を勧められたとのことでしたので、黄耆建中湯を試すこととしました。 離乳食を進めたいとのご希望もありましたが、とりあえず血液検査の再検査をしてからということにしたら、ビックリ、IgE:174、ミルク4、ダニ3、卵白3、小麦3、大豆2、米1、トウモロコシ1、と上昇しておりました。 数値が上昇傾向でしたので、離乳食はゆっくり開始ということにしていただきました。 毒多ぁの外来は、注文の多い患者さんが多いのですが、今回は母の勝ちでした。生後6ヵ月前後のIgE値はゼロの確認ですので、少しでもプラスの児は後で上昇してくることが多いので要注意です。また、生後3ヵ月より前からアトピーが出始めた場合も注意が必要です。 えっ?、何で小建中湯じゃなくて黄耆建中湯にしたのかって?、小建中湯は単なる冷え症の児の体質改善程度です(芍薬+桂枝+大棗+甘草+生姜)。皮膚症状を伴う場合や慢性化膿性疾患が隠れている場合には黄耆を加えた黄耆建中湯の方がより免疫力が高まります。ただし、温まってアトピーが一時的に噴き出す場合もありますので、今回の喘鳴がなければ、桂枝茯苓丸でアトピーを下に下げる作戦から行ったでしょう。
2009年01月13日
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「どうされました?」「タタタミフルを飲ませたらけけ痙攣を!」「吐きそうになったら横か下を・・・」「い今!はは吐きました!!」「すぐに救急外来に行ってください」 乳児期にアトピー+食物アレルギーで診ていた4才の男の子(IgE値不明・以前いろいろ陽性だった)。 39℃の発熱があって鼻粘膜と咽頭扁桃が真っ赤でしたので、インフルエンザ抗原検査をしたらA(+)でした。一応「ひどくなければ飲ませなくてもいいから」と言ってタミフルを処方して帰宅させましたが・・・ 土曜日の午後で出かけていたら、携帯に電話で「タミフルを飲ませたら痙攣を起こしている」という実況の電話!。タミフル被害当科第1号か?と思いましたが、とりあえず吐瀉物を誤飲しないように注意して日赤の救急外来を受診して頂きました。 念のために2日間入院したようですが、タミフルはどうだったか聞いたら、日赤でも継続して内服と言われた(副作用ではなかった)ようです。 熱性けいれんは脳味噌1個蕁麻疹のようなものです(心臓ならば不整脈だね)。冷えのぼせのアレルギー体質の児に起きる場合があります。 痙攣で命の問題になったり頭がバカになることはありません(もともとが脳炎や髄膜炎でなければね)。問題は窒息です。食後に上を向いて痙攣を起こして吐いたものが気道に詰まると危険ですが、横や下を向ければOKです。 不安があれば医療機関を受診ですが、受診時に治まっていればたいていは問題ありません。 痙攣止めの坐薬(ダイアップ)は親の精神安定剤(セルシン)と同じものです。特に危険はなく便利な薬ですが、運動麻痺(ふらつき)や異常興奮などの副作用があればより弱いフェノバルビタールの座薬を使用する場合もあります。 解熱剤を使用する場合には熱の変動を少なくするのがポイントです。痙攣は熱の上がる時(前)に起きることが多く、熱が上がってしまうとあまり痙攣が起こることはありません。解熱剤で熱が下がり過ぎると、薬の切れ際に熱がグンと上昇してまた痙攣を起こす場合もあります。坐薬を切って小分けにする、あるいはシロップや粉で小分けにして使うという方法もあります。 たいていは、血液脳関門(Blood Brain Barrier)が丈夫になる6才頃までに痙攣を起こさなくなりますが、インフルエンザウィルスは強力ですので、毒多ぁの外来では以前11才で熱性痙攣を起こした児も居りました。 えっ?、ふだんの注意点は?、アトピーが治っても場所と病名を変えて現れることがありますので(アレルギーマーチ)、冷えと汚染対策は鼻炎や喘息と同様です。
2009年01月10日
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「急にひどくなりました」「餅食べてないよね」「変なものは食べてません」「今朝は何食べたの」「毎朝バナナとコーヒーとパンです」「玄米正食してなかったっけ?」「朝バナナがいいって聞いて・・・」 中3から全身アトピーがあって、最後は青森県にあるアトピーの墓場医院でステロイド漬け、全身カビだらけになっていた35才の女性。 昨年マクロビオティック医療機関の入院で良くならずに(IgE:1200、杉・イネ科5、ヒノキ・ピティロスポリウム3、ダニ・カンジダ・ペニシリウム・カビ・ビール酵母2、タケノコ・ザッソウ・アスペルギルス・クラドスポリウム・HD・アルテルナリア・トリコフィトン・ブナ・シラカンバ・ムコール1)、3ヵ月前に毒多ぁを受診してから抗真菌剤(ラミテクト)内服でかなり良くなっておりました。 年末から急に皮膚症状が悪化したとのことで受診しましたが、よくよく聞いたら、毎朝バナナとコーヒーとパンとのことでした(マクロビはどうなったの?)。 もともと墓場医院の薬漬けで悪化したのですから、汚染の強い食べ物が良いはずはありません。 輸入食品は農薬のカタマリです。バナナはベラパミルやTBZやイマザリルの農薬シャワーを浴びて1ヵ月以上黒くなりません(皮の4%芯までしみ込んでいる?)。コーヒー豆もWHO(IARC)発癌物質ランク2b(電磁波と同レベル)のうえに農薬残留(ジクロルボスや臭化メチル)の可能性があります。アメリカ小麦はフェニトロチオンなどをまぶして輸入されますので、危険です。 症状がひどかったので、ステロイド点滴をしてしまいましたが、ついでに、これまでの医療機関で行っていない項目を検査したら、IgE:1600、(卵白・ミルク・小麦・米・胡麻・ソバ・ピーナッツ・大豆・ジャガイモ・バナナ・スイカ・クルミ)すべてゼロでした。食べ物はほどほど(悪いものは減らす)で大丈夫そうです。
2009年01月09日
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「先月から首の後ろが」「これはひどいカビだらけですね」「タムシですか・・・」「免疫力が弱るような事件は?」「メタボセミナーで講習を受けました」「ひどい目にあいましたね・・・」 とても真面目そうな中肉中背の40歳の男性。1ヵ月前から首の後ろから背中にかけてガサガサ分厚く真っ赤にただれて受診しました。 どう見てもカビだらけでしたので、免疫力を低下させるような事件はなかったか尋ねたところ、昨年の職場の健康診断で、腹囲が87cmでメタボの指摘を受け、K病院のメタボセミナーを受けたとのことです。 9月からダイエットを始めて、体重が64kg→57kg、腹囲が87cm→82cmまで落としたら、体が弱って、カビが生えてきたようです。 補中益気湯+ゼフナートクリームで様子を見ることとしました。 どう見ても中肉中背の健康人に、腹囲が87cmあるというだけで無理な食事制限をさせるのは異常です。そういえば、以前、三重県伊勢市役所で職員に過激なメタボ対策ジョギング「七人のメタボ侍 内臓脂肪を斬る!」という企画を無理強いさせて7人の侍のうち1名に突然死の被害者が出るという事件がありました。無理なメタボ対策は危険です。恐い恐い。 えっ?、問題は毒多ぁの「まわし」が96cmのほうだって?、そのとおりでございますm(_ _)m
2009年01月08日
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「全身痛くて!どうにかして下さい」「何年か前もこんなことありましたよね」「あの時もインフルエンザでした」「インフルエンザA型(+)です」「3週間前に予防接種したんです!」「マイコプラズマ抗体も(+)です」「ダブルですか・・・」 12月17日に職場でインフルエンザ予防接種をした40歳の女性(IgE:30、カモガヤ2、杉2)。 2日前からの発熱と全身痛が耐えられなくなって受診しましたが、鼓膜と鼻粘膜と咽頭扁桃が真っ赤でしたので、検査をしたら、インフルエンザA(+)でした。 症状が強かったのと、予防接種歴がありましたので、念のためにイムノカードマイコプラズマ抗体検査もしたら(+)でした。 症状が激しかったのは、インフルエンザとマイコプラズマがダブルで罹っていたからのようです。 えっ?、治療はどうしたのかって?、もちろんタミフル内服+抗生剤点滴で良くなりました。 えっ?、予防接種がはずれたのかって?、予防接種が効かなかったのにマイコプラズマが関係しているかどうか、それともはずれたのか、いまのところは不明です。
2009年01月07日
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「週末の遠征までに治して下さい」「喘息発作でSpO2:95%ですね」「高圧酸素は有効でしょうか?」「えっ?どこにあるの?」「ひだまりの湯にあります」 鼻炎と扁桃炎で時々受診する、週末に遠征を控えた11才のサッカー少年(IgE:200、杉2、ヒノキ2)。突然呼吸が苦しくなって受診しましたが、初めての喘息発作のようです。 遠征までに治してほしいと言われましたので、ステロイド+抗生剤点滴をしましたが、症状が改善した割には酸素飽和度が上がりません。 母が「高圧酸素カプセルは?」と言ったので、どこにあるのか聞いたら、市内の温泉施設に1台だけ設置してあるようです。行っていいか聞かれましたので、もちろんOKです。 普通、喘息などの呼吸困難には酸素吸入を行いますが、残念ながら、亀クリには酸素がありません。すぐ向かいに、総合病院がありますので、酸素が必要な重症な児はすぐに紹介状です。 えっ?、喘息発作の原因は何だったのかって?、咽頭扁桃も真っ赤で、CRP(炎症反応)が少し上昇しておりましたので、感染性の喘息の可能性が高いです。マイコプラズマ抗体(±)だったので、マイコプラズマだったかもしれません。 先月1ヵ月で38名マイコプラズマ感染症が受診しましたが、年が明けても、勢いは衰えていないようです。 えっ?、遠征には行けたのかって?、無事に行ったようです(*^^)v
2009年01月06日
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「ずっと調子良かったんですが・・・」「餅食べてませんよね」「大好きでたくさん食べました」「餅はカビ増やしますよ!」「えーっ!」 生後から全身アトピー(カビだらけ)で、昨年夏から毒多ぁのところで抗真菌剤(ラミシール)を内服して、すっかり良くなっていた35才の男性(IgE:2900、ダニ6、杉5、カビ3、ビール酵母2、ピティロスポリウム2、ブドウ球菌2)。 久しぶりに全身ガサガサ痒くなって受診しましたが、よくよく聞いたら、大好きな餅をたくさん食べてしまったそうです。 人間の腸内には細菌が100兆個ほど居りますが、その中にはカビも居ります。 腸内のカビを増やすのは甘いものと餅です(イーストコネクション)。 餅米は抗原性も強く、皮膚炎が元気よく出てきます。本日だけで、餅の食べ過ぎでカビだらけ3名、バイ菌だらけ(トビヒ)2名、単純ヘルペス1名、受診しました。もちろん皮膚病ばかりでなく、餅の食べ過ぎで体調の悪くなった児は他にも受診しました(乳腺も元気良く詰まるしね)。 えっ?、毒多ぁは餅は食べないのかって?、大っ嫌いなので正月でも絶対に食べません。子供の頃から甘いものと餅は食べると気持ち悪くなるので食べません。おこわ・おかき・赤飯・など、モチ米は全部苦手です。白米(うるち米)は好きですが、子供の頃はパンとうどんも嫌いで、玄米もやや苦手、タケノコが大好き、というように、稲科は好き嫌いが激しいので、毒多ぁは(検査では出ないけど)稲科のアレルギーを持っているかもしれません。 亀クリはコンビニの2階にありますが、コンビニが「L」で良かったです。以前コンビニ「F」でおにぎり(おこわ?)を買って食べたら、モチ米が入っていて、ぶっ倒れそうになりました。お恐いお恐い。
2009年01月05日
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「なんか飛んでますか?」「えっ症状出たの?」「年末から顔が真っ赤で鼻も痒いです」「どうぞいらして下さい」 年末から、「花粉飛んでますか?」という問い合わせがぼちぼち来始めましたが、あの人が来ればもう決定!、というほど敏感な杉花粉感知器の人から問い合わせが来てしまいました。 どうやら今年は、早そうです。杉花粉症の人は、早めの対策が必要です。恐い恐い。
2009年01月04日
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「坐薬を使うと言われたんです」「入院してるの?」「旦那が付き添ってるんです」「逆らわない方が早く出してもらえるよ」「我慢します」「解熱剤に負けない元気な児だといいね」 生後2ヵ月からアトピーの1才の男の子(IgE:170、大豆3、胡麻3、小麦2、ソバ2)の母親から、正月早々呼吸困難(RSウィルス感染症)で入院しているが、付き添っている旦那様から「解熱剤を使う」という連絡が入ったので断ったほうが良いか?、という相談メールが来ました。 北陸道を移動中でしたので、パーキングに停まって電話をしたら、下の児を産んだばかりの母は若干パニックでした(ホメオパシーなど知識が豊富)。 解熱剤(プロスタグランディンPG生合成抑制剤)は体を冷やしますので(アラキドン酸AA→×PG発熱物質)、熱が下がる代わりにゼーゼーし易くなります(AA→ロイコトリエンLT)。 しかし、医療の現場では、熱は下げることが常識で、医師の方が社会的地位が上ですので、逆らうと損です。あれやこれやクレームをつけると、嫌われます。ブラックリスト入りです。ハイハイと頭を下げて、早く退院させてもらうのが得策です(おだてて木に登らせましょう)。 解熱剤1個くらいで体質が全く変わってしまうわけではありません。同じ坐剤を1個使っても、絶対に使わないと決めていると(ゼロを基準にしていると)「あ~1個使ってしまった」というマイナス思考ですが、知らなければ3個使っていたのが「知ってるから2個減った良かった」というプラス思考ならば、どうってことはありません。 アレルギー対策の基本は「悪いものを減らす」です。少しでも減らせばOKです。もし坐薬を使っても、負けずにまた熱が出せればOKです。
2009年01月03日
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「こんな時間にすみません」「深夜運転でダウンしてました」「ボルタレン坐剤使ったら授乳は?」「何でそんなもの出されたの?」「卵巣嚢腫が痛くて・・・」「?効かないでしょう?」「1月5日まで我慢して待てって」「緊急手術じゃないの?」「もう一度相談してみます」 カウントダウンメールが終わりかけた午前4時、3才のアトピッ子(IgE:80、卵白2、犬2、トマト1)の母(G市帰省中)から「腹痛が激しくて救急受診したらボルタレン坐剤を処方されて授乳中止と言われた」との相談メール。 新年早々の相談は病気ではなく授乳の相談でした。母は激痛に耐えながら、母乳と乳児のことだけを考えているようです(そんな場合じゃないと思うけど)。 ボルタレンで治まらない激痛は尋常ではありませんので、よくよく聞いたら、もともと卵巣嚢腫があって、本来ならば診るべき産婦人科医がG市(田舎)からG市(都会)に救急搬送付き添い中で不在なので、救急当番医が「坐剤で4日間待て」というものでした(日本全国無医村だね)。 卵巣嚢腫の茎捻転は急性腹症で緊急手術が必要です。腹膜炎の危険もありますので、もう一度救急を受診するようにお勧めしたら、結局、元日の夕方にG市の病院ではなく、G市の病院で緊急手術となったようです。 正月早々みんな大変、間に合って良かったです。
2009年01月01日
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