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「咳と熱が続いてます」「マイコプラズマ(+)です」「娘もマイコプラズマ(+)でした」「早く言ってくれればいいのに」 2月から咳と熱が続いている40才の女性(IgE:20、杉3)。以前受診した時には、なぜか?インフルエンザの検査と薬をご希望でしたので、2度ほど、意味のないインフルエンザ検査と投薬をしました。 微熱と咳と関節痛と倦怠が苦しいので何とかしてくれと再受診されましたので、点滴がてら検査をしたら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 結果を告げたら、9才の娘も同じような症状で、先日近くの病院で検査をしたらマイコプラズマ(+)だったそうです。「治療は?」と聞いたら、Dr.から気にしなくていいと言われて、抗生剤も説明もなかったそうです。 早速お嬢様に来ていただいたら、ノドもハナも真っ赤で頭痛2週間と微熱37.1℃がありましたので、ミノペン点滴をしたら、1日で良くなってしまいました。 母は、4日間点滴してもなかなか良くならないので「最後は自力だよ」と脅して、ミノマイシンに補中益気湯(免疫力↑)を併用したら、点滴5回目ですっかり良くなってしまいました。 マイコプラズマは、ウィルスと細菌の中間の構造をしているので、抗生剤が効きにくいのが特徴です。 免疫力の強い(熱の出せる)若者は、テトラサイクリン系(ミノマイシン、ミノペン)やマクロライド系(ジスロマック、クラリス、リカマイシン)の抗生剤ですぐに良くなってしまいますが、アレルギーの強い人や免疫力の弱い(熱の出せない)人は長引きます。 抗生剤は効きにくく「最後は自力」みたいな病原体ですので、補中益気湯や黄耆建中湯のような補剤が有効です。 えっ?、なんで病院では、マイコプラズマを放置したのかって?、学校保健法でも「主要症状が消えるまで」です。健康保菌者がたくさん居りますし、うつっても、健康な人には何でもありません。病原体の正式名称が「肺炎マイコプラズマ」というように、肺炎でもなければ、医師は興味を示さないでしょう。 そうそう、先月は2ヵ月間咳の続いた30才の女性が、別の病院で、鼠径部から動脈血(とても痛い)採血!動脈血ガス分析までされて、マイコ(+)なのに治療してもらえなくて当科に点滴に来ました。肺炎じゃなきゃケンもホロロだね。恐い恐い。
2009年03月31日
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「熱が続いてます!」「インフルエンザの検査は?」「周りにいないからいいです!」「症状が強いので抗生剤を・・・」「明日から旅行に行きます!」「え?やっぱり検査させてください」「!インフルエンザB(+)でも旅行に行きます!」「学校保健法は旅行保健法じゃないからね・・・」 アレルギー性鼻炎で通院中の9才の男の子(IgE:60、ダニ4、オボムコイド1、卵白1)。3日前から38.7℃の発熱があって受診しました。インフルエンザの検査は必要ないとのことでしたが、鼻粘膜も扁桃腺も鼓膜も赤かったので、抗生剤を処方しようとしたら・・・「明日から旅行に行きます」とのことで、お願いしたら検査をさせてくださいました。 インフルエンザ抗原B(+)でしたので、リレンザを処方しましたが・・・「旅行には行きます!」とのことでした。 インフルエンザは解熱後2日間お休み、というのは学校保健法の規定ですので、旅行に行ってはいけないということはありませんが・・・マナーの問題でしょうか・・・ ふつうの医師だったら激怒でしょうが、毒多ぁは気が弱いので、いろいろと薬を処方しておきました。 そういえば、気が動転して、どこに行くのか聞き洩らしてしまいました。あちこちウィルスばら撒くんだろうな・・・恐い恐い。
2009年03月30日
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「来ないでって言ったのに・・・」「ETC土日高速1000円になるのを待ってました!」「母子手帳持ってきた?」「1才なので離乳食進めたいです」「母子手帳のグラフはまだ7~8ヵ月程度ですね」「MA-1まずくて飲めません」「離乳食はゆっくり勧めてください」「採血してください」「今回はカビとブ菌もお願いします」 以前母がイクラ丼を食べたら真っ赤になった1才の男の子。ETC土日高速1000円に合わせて、年度末土曜日激混みにK市から受診しました。 発育が不十分なのでかかりつけ医に低アレルギーミルクを勧められましたが、まずくて飲めないので、離乳食を勧めたいとのことでした。もう1才なので母は焦っているようです。 しかし、現在の身長70.0cmは、8ヵ月児の平均身長に当たりますので、実際の発達・発育は、8ヵ月時程度として考える必要があります「何でも4ヵ月割り引いて考えてね」、乳児の腸粘膜は10ヵ月くらいまでは未熟で穴だらけですので、まだまだ、あと2・3ヵ月は、慎重に離乳食を進めていく必要があります。 もちろん、症状ばかりでなく、血液検査も参考になりますので、またまた、検査をさせていただきました(2ヵ月前IgE:170、ミルク4、ダニ3、卵白3、小麦3、大豆2、米1、トウモロコシ1)。 今回は、IgE:225、チーズ4、ミルク4、ダニ3、HD3、卵白3、大豆3、小麦3、米2、イクラ1、ブドウ球菌1、と少しだけ上昇しました。 当分の間、除去食+インタールで、じっと耐えていくしかないでしょう。 皮膚のケアは、カビだらけではなく、バイ菌だらけのほうでしたので、殺菌消毒+抗生剤軟膏をお願いしました。 経験的には、除去食は、2才まで努力して耐えれば、あとは何とかなります。母子手帳の発育曲線 身長70.0cmは8ヵ月児の発達です
2009年03月28日
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「救急外来で異常なしと言われました」「マイコプラズマ(+)です」 昨日から後耳介部が腫れて痛くて我慢できない13才の男の子。救急外来を受診しましたが、血液検査で異常なしと言われて、フロモックス(セフエム系の抗生剤)を処方されましたが、痛みと腫れがひどくなってきたとして受診しました。 後耳介リンパ節(骨も少し腫れてそう?)と鼻粘膜が腫れておりましたので、血液検査をしたら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。 抗生剤(ミノペン)の点滴をしたら、症状が改善しました。 アレルギー検査では、IgE:490、ダニ4、HD4、杉3、カビ1、でした。 アレルギー体質+野球部の部活で過労+杉花粉+マイコプラズマ=リンパ節炎でした。なんでも重なるとひどくなるね。恐い恐い。 えっ?、学校と部活は?、学校保健法では「主要症状が消失するまで」ですので、マイコプラズマが居るから出席停止ということはありません(健康保菌者多し!)。要するに、ばれなければいいということです(不健康保菌者も多し!)。
2009年03月27日
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「溶連菌(+)です」「内服しても良くなりません」「マイコプラズマも(+)でした」「それでも良くなりません」「カビとブドウ球菌も(+)でした」「・・・」 幼児期から鼻炎・扁桃炎・中耳炎で時々来る、10才の女の子。数年前に血液検査を試みましたが、大暴れされて断念して以来、血液検査は毒多ぁの方が避けておりました。 数日前から下肢に大豆大の紅斑がたくさん出たので、検査をしたら、溶連菌迅速検査(+)でしたので、フロモックスを処方しましたが、1週間たっても良くなりません。 血液検査をしたらイムノカードマイコプラズマ抗体(+)だったので、ジスロマックを処方しましたが、良くならないどころか、ガサガサジクジク、アトピー+皮膚感染症っぽくなってきました。 アレルギー検査値をカルテに取り込んで、見たらびっくり、IgE:2000、ダニ6、HD6、蛾4、ヤブカ2、ソバ2、雑草2、ブドウ球菌2、カビ1、でした。 これまでアトピーは全く出ておりませんでしたので、結果を聞いた母もビックリ。隠れていたアトピー体質が分かるのには、溶連菌とマイコの強い力が必要だったのでした。 10才から、成人型アトピー対策開始です。目標は、嫁に行くまで、きれいな子宮を用意して、良い子を産む、です。
2009年03月26日
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「明日引越すので診てください」「杉花粉+カビですね」「以前HD陽性でした」「血液検査と殺菌消毒してください」 小学校からアトピーで、毎年冬~春になると首と関節部がガサガサする24才の女性(以前HD陽性)。 3月になってから急激に悪化したために、受診したいとのことでしたが、明日O市に転居するとのことで、水曜日は午後休診でしたが、急遽診察いたしました。 もともとカビだらけのところに杉の花粉で一気に悪化したようですので、強酸性水殺菌消毒+ラベンダー軟膏+カビ軟膏をお渡しして、血液検査をさせていただきました・・・IgE:53、杉3、ダニ3、HD3、(カビ・ピティロスポリウム・ビール酵母・ブドウ球菌)0、でした。 血液検査の結果を電話したら「強酸性水+ラベンダーですっかりきれいになりました」とのことでした。やっぱり血液検査でカビ0だと良くなるのが早いよね。めでたしめでたし。 年度末になると、駆け込み受診がたくさん来ます。しょうがないよね。
2009年03月25日
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「レフトーゼ内服から蕁麻疹繰り返してます」「卵白リゾチームですね」「卵と豆とキウィ除去してます」「えっ?他は?」「何も気にしてません」「他も注意したほうがいいですよ」「ザジテンとペリアクチンやめると出ます」「除去食+インタールから始めましょう」 1才の時に卵で嘔吐と蕁麻疹が出た2才8ヵ月のアトピーの男の子。皮膚はガサガサどう診てもアトピーなのに、なぜか卵と豆とキウィだけ除去中です。 昨年2才1ヵ月の時に近くの病院で血液検査をしたのに(IgE:219、卵白4、ダニ4、HD4、カニ3、エビ3、米3、トマト2、ピーナッツ2、小麦2、大豆1)、ザジテンとペリアクチンの内服(症状を抑える)だけで、何の指導もなかったようです。 昨年の12月にカゼ薬(消炎酵素剤:レフトーゼ:塩化リゾチーム)で蕁麻疹が出てから、蕁麻疹が頻繁に出るようになって、やっと両親は危機感を持ったようです。 20種類以上ある卵蛋白のうち、強力なアレルゲン性を持つのは、卵白リゾチーム、オボムコイド、オボトランスフェリン、オボアルブミンの4つです。 強力な卵アレルギーの児には、卵白リゾチーム製剤のレフトーゼやノイターゼやノイチームは投薬が禁止されておりますが、検査で(+3)~(+4)程度の卵アレルギーでは症状が出ることはめったにありません。 たかがレフトーゼで蕁麻疹が出るようでは、相当危険です。 血液検査をしたら、IgE:620、ダニ5、卵白5、米3、杉2、バナナ2、胡麻2、イネ科2、ジャガイモ2、ホウレンソウ2、タラ2、サケ2、大豆2、ピーナッツ2、小麦2、トウモロコシ2、イチゴ2、リンゴ2、雑草2、メロン2、キウィ1、TARC460、でした。 ふつうは2才過ぎて除去を緩め始める時期ですが、これまで、何の指導も努力もありませんでしたので、遅ればせながら、2才8ヵ月から、除去食+インタール開始です。 えっ?、その後どうなったのかって?、運良く症状はどんどん良くなってます。間に合いました。めでたしめでたし。 えっ?、数値はどうなったのかって?、次回は3~6ヵ月後に再検査の予定ですが、当然上昇するでしょう。IgEの予測値は830~1000の予定です。恐い恐い。
2009年03月24日
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「今回はIgE:290ですヽ(^o^)丿」「また下がったんですね」「奇跡です◎」「油断するとまた上がりますよね」「そうですね小学校入学まで気合入れてね」 生後6ヵ月でIgE:11800、重症アトピー、当科6ヵ月児の最高値だった3才5ヵ月の男の子。 その後除去食+インタールで、IgE:9300(8ヵ月) → 5490(10ヵ月) → 2800(1才1ヵ月)→ 2100(1才4ヵ月) → 1800(1才7ヵ月) → 1300(1才10ヵ月) → 740(2才3ヵ月) → 380(2才7ヵ月) → 380(3才1ヵ月) → 290(3才5ヵ月)、順調に下がっております。毎回◎の児は診たことがありません。 えっ?、RASTはどうなんだって?、もちろん以前はすべて強陽性でしたが、今回は、卵白5、チーズ4、ミルク4、小麦3、胡麻3、大豆3、杉3、エンドウ2、ヤマイモ2、サケ2、鶏肉2、マグロ2、トウモロコシ1、カレイ1、ダニ1、サバ1、イネ科1、米1、イワシ1、トマト1、タラ1、TARC600、でした。 何とか小学校には間に合うかもしれません。
2009年03月23日
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「IgEもダニ・ホコリも下がってますね?」「下がらないんですか?」「奇跡的です◎」「家を新築しました!結露ありません!」「やっぱり・・・」 前回1才4ヵ月の血液検査でカルテに×を付けられたアトピーの男の子(IgE:54、ダニ27.6(+4)、HD25.2(+4)、ミルク0.41(+1)「2才からボチボチ上がり始めるダニHDがもう(+4)将来は超強力ダニホコリアレルギーです×」。 半年ぶりの血液検査は、IgE:34、ダニ16.1(+3)、HD15.2(+3)、ミルク0、と下がっておりました。びっくり。思わずカルテに◎を付けてしまいましたが、何か環境が変わったか尋ねたところ、結露だらけのボロ屋から結露なしの新築の家に転居したとのことです。 IgE値は上昇するのが普通です。今回の予測値は(直線グラフならば)、IgE:54→74、ダニ:27.6(+4)→38.0(+4)、くらいかな?、でした。 ダニ・ホコリをゼロにするのは困難です。丸く掃いているのを四角く掃くだけで良くなる人、タンスの裏まで模様替えして良くなる人、絨毯をはがして布団に掃除機をかけてやっと良くなる人、家を建て替えてやっと良くなる人・・・いろいろです。 ダニ・HDの数値を下げるのは困難です。外来で「どうやったら数値が下がりますか?」と聞かれるのは大変困ります「やれる範囲でね」「ほどほどね」。 当科でも家を新築したら数値が下がった人はたくさんおりますが、いきなり「家を新築すれば?」なんて口が裂けても言えません。恐い恐い。
2009年03月21日
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「インフルエンザが治りません」「マイコプラズマ(+)です」 先週の日曜日に休日診療でインフルエンザ抗原(-)だった9才の女の子。翌日に39℃あって検査したらインフルエンザ抗原B(+)でした。 リレンザ吸入しても、1週間たっても、熱と咳が良くならないので検査したら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でした。抗生剤(ミノペン)点滴で良くなりました。 病原体がダブルでかかるとやっぱり長引くね。 アレルギー検査では、IgE:180、猫5、HD3、ダニ3、杉3、犬3、でした。母は娘のアレルギー体質にびっくりでした。 アレルギーと感染症がダブるとやっぱり長引くね。恐い恐い。
2009年03月20日
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「何とか起きてきました」「全身熱傷状態ですね」「何とかしてください」「マイコプラズマ(+)です」 21才から全身アトピーが発症した25才の男性。1ヵ月前から全身熱傷状態で寝込んでましたが、何とか起きて、当科を受診しました。 成人型アトピー+皮膚感染症としてミノペン+デカドロン点滴を開始しましたが、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)、IgE:3400、ダニ6、ピティロスポリウム4、杉4、カビ3、ブドウ球菌2、TARC:26500でした。 成人型アトピーに、杉の花粉+カビ+ブドウ球菌+マイコプラズマが重なって全身熱傷状態になったようです。 点滴5日間で、やっと普通の重症アトピーに戻りました。これから地道にカビ・バイ菌対策を始める予定です。 しかし、今年のスギの花粉はひどい!、毎日のように、アトピーの児が皮膚がボロボロになって受診しますが、たいていはマイコプラズマでダメ押しの人が多いようです。恐い恐い。 えっ?、TARC:26500は最高記録更新じゃないのかって?、そのとおり、さすが全身熱傷状態、半端な数値ではありませんでした。恐い恐い。
2009年03月19日
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「お誕生日の低アレルギークッキーで悪化しました」「米5、粟5、黍4、稗4です」「雑穀食べてます」「雑穀食は控えてください」「米のほうが数値高いですよね」「白米のほうが安全です」 高山に帰省すると皮膚炎の悪化する1才の女の子。生後3ヵ月からアトピーが出ておりましたが、昨年夏に帰省して皮膚炎が悪化して、毒多ぁを受診し、生後7ヵ月で初めて血液検査をしたら、IgE:1900、卵白5、ダニ5、小麦4、大豆4、犬4、ミルク3、トマト2、豚肉2、でした。 殺菌消毒+除去食+インタールをお勧めしましたが、しばらく来院されず、年始に、帰省したらまた悪化したとして受診しました。 雑穀を食べているとのことで検査をしたら、5ヵ月ぶりの検査は、IgE:6900、胡麻6、ダニ6、卵白6、小麦6、ミルク6、大豆6、ココナッツ5、米5、ジャガイモ5、アワ5、キビ4、ヒエ4、カボチャ4、リンゴ3、アボカド3、ニンジン3、ニンニク3、タマネギ3、サツマイモ3、アジ3、カビ3、アサリ3、ブドウ球菌3、サケ3、でした。 アワ・キビ・ヒエ・は、米でいえば玄米にあたります。精白しておりませんので、意外にアレルゲン性が強く、雑穀食は皮膚症状が出ます。稲科のアレルギーを持つ人は、注意が必要です。 稲科花粉症の家系で注意が必要な食べ物は、パン・玄米・モチ・ですが、他の稲科のタケノコ・トウモロコシ・玄粟・玄黍・玄稗も若干注意が必要です。ソバはタデ科、ジャガイモはナス科ですが稲科と共通抗原です。また、健康食品の熊笹エキスで悪化する人もおります。やっぱり白米が一番安全です。低アレルギー米ならばなおさら安全です。 えっ?、今はどうしているのかって?、ビオフェルミン+強酸性水+ラベンダー軟膏で、除去食は適当にやって、まあまあきれいです。なんとかなるもんだね。
2009年03月18日
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「断乳で悩んだらアトピーが悪化しました」「???」「除去食が・・・」「娘さんのIgE検査しましょうか」 自分もアトピーの30才の母(IgE:3900、ダニ6、HD6、ハムスター3、カビ3)。2才のアトピー長女の断乳が不安で、自分のアトピーが悪化したとのことでした。 母は、娘の食物アレルギーが不安なようでしたが、もう2才過ぎてますので、除去食は適当でいいし、どう診ても母娘カビだらけでしたので、血液検査をお勧めいたしました。 1年ぶりの血液検査は、IgE:28、チーズ2、ミルク2、卵白2、ピティロスポリウム2、胡麻2、ビール酵母1、ピーナッツ1、TARC:2170、でした。やっぱり食物は問題ではなくカビ母娘でした。除去食はほどほど、殺菌消毒は気合が入ります。 母は検査結果を見て、安心して断乳出来ました。めでたしめでたし。 えっ?、2才児はビール飲んでいないのに何でビール酵母(+2)なのかって?、ビール酵母はイースト菌(saccharomyces cerevisiae=カビ)です。酵母入りパン食べ過ぎ注意です。恐い恐い。
2009年03月17日
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「寒気が取れないのでロキソニン下さい」「ロキソニンは解熱鎮痛剤ですよ」「ロキソニンは冷やすんですか??」「葛根湯も補中益気湯に変えて下さい」 先週息子のインフルエンザをもらった38歳の女性。治った後も頭痛と寒気が続くので(葛根湯はあるので)ロキソニンが欲しいと受診されました36.0℃。 ロキソニンはプロピオン酸系の解熱鎮痛剤です。成人の消炎鎮痛剤(頭痛・歯痛・生理痛の薬)は解熱鎮痛剤(プロスタグランジン生合成抑制剤)です。小児の解熱剤と同じ作用です。 冷やして炎症を抑えますので、体が冷えます。その時は痛みが治まりますが、冷え症がひどくなります。 また、葛根湯は胸から上が火照ってのぼせて熱があって張っている時の漢方ですので、カゼの初期でも熱の出せる人の漢方です。熱の出せない人や、急性期をすぎて熱が下がっている人、長引いている人には好ましくありません。そんな人には補中益気湯が有効です。 インフルエンザにかかっても37.3℃しか出せない冷え症の女性が、葛根湯とロキソニンで冷やしまくって、冷え症を悪化させて、寒気が残ってしまったのでした。恐い恐い。母の問診表に毒多ぁの赤青ボールペンで説明熱の初期はJ01葛根湯→熱が出せなければJ41補中益気湯
2009年03月16日
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「今日も点滴してください」「もう血管ないよ」「お願いします」「今日も尿ケトン(+3)・・・」 2日前から嘔吐15回以上(下痢数回)している3才の男の子(アトピー既往あり)。鼻粘膜も扁桃腺も真っ赤で、尿ケトン(+3)でぐったりしているので、点滴しようと思ったら肥ってむちむちで血管がありません。 やっとの思いで点滴したら、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でしたので抗生剤(ミノペン)を加えて点滴しましたが、強い嘔吐が続き、また翌日も、翌々日も点滴に来ました(>
2009年03月14日
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「2日間点滴受けましたがまだ吐きます」「ケトン(+3)なので点滴します」「やっぱり胃腸カゼですか?」「マイコプラズマ(+)です」 3日前から激しい嘔吐下痢があって近医で胃腸カゼとして2日間点滴を受けた5才の女の子。 嘔吐が治まらないとし受診しましたが、咽頭扁桃と鼻粘膜と鼓膜の強い発赤を認め、尿ケトン(+3)でしたので、さっそく点滴をしましたが、イムノカードマイコプラズマ抗体(+)でしたので、抗生剤(ミノペン)を加えて、2日間で1700ml輸液したら、やっと症状が改善しました。 マイコプラズマは、菌毒素(mycoplasma arthritidis derived mitogen)を出しますので、アレルギー体質の児ほど激しい症状が出ます。 えっ?、アレルギーの検査はしなかったのかって?、鼻炎とアトピー性皮膚炎の既往がありましたので、もちろん検査しました。IgE:860、ダニ6、HD6、杉3、ブドウ球菌3、胡麻2、バナナ2、ミルク2、リンゴ1、トマト1、小麦1、でした。 母は受け入れるのに時間がかかりそうです。いきなり言われたらしょうがないよね。恐い恐い。
2009年03月13日
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「血液検査してください」「この前したばかりだし皮膚きれいじゃない」「保育園で最新の検査結果が必要って」「頭カチカチのお役所仕事だね」「血液検査してください」「しょうがないね・・・」 生後3ヵ月からキンダベート(mediumのステロイド)を塗っていた1才の女の子。生後8ヵ月に毒多ぁの外来に来てから(IgE:20、卵白3、ジャガイモ2、卵黄1)、除去食+インタールでかなりきれいになっておりました。 8ヵ月前と4ヵ月前に血液検査したばかりなのに、また検査してほしいとのご希望でしたので、「必要ない」とお断りしましたが、よくよく聞いたら、保育園で、除去食をお願いするのに「3ヵ月以内の血液検査が必要」と言われたそうです。 まったく意味ありませんが、泣き叫ぶ子供を無理やり押さえつけて必要もない検査をしたら、IgE:10、オボムコイド3、卵白3、ジャガイモ2、卵黄0、でした。 保育園は医学的には全く無知ですので、検査の意味も、乳児の採血がどれほど困難かも、何も分かっておりません。 除去食に大切なのは負荷試験です。○○をスプーン3杯食べると症状が出るけれど、1杯ならば大丈夫、とか、生だと症状が出るけれど火を通すと出ない、とかいう観察が大切です。 除去食の基本は、母「うちの児は○○を食べると症状が出ますのでこれだけ除去してます」、園「園ではこれだけ出来ます」、どこかで妥協です。検査値は補助的なものにすぎません。 血液検査(IgE、RAST、CAP)は感度が3・4割程度と鈍く、陰性でも症状の出る児(隠れ型)が多く、逆に、腸粘膜が成熟すると数値が(+)のままで食べられるようになります。数値が低くても高くても上昇を食い止めるのがポイントです。小学校入学時に(+2)~(+3)あたりが境目でしょうか。 検査で(+)だと食べられなくて検査で(-)ならば食べられるというのは迷信です。当科でも「エゴマ」を食べるとショックを起こす児が3人おりますが、血液検査の項目には「エゴマ」はありません。血液検査よりも症状が大切です。 血液検査は、2回検査して変化がなければ、次の検査はそれほど変化するはずもありませんので、半年~1年あけてもそれほど問題はありません。数値の安定している児に「3ヵ月以内の検査」というのは保育園の横暴、園児虐待にほかなりません。恐い恐い。
2009年03月12日
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「カビだらけなので検査させてください」「フシジンレオ効きましたよ」「カビじゃなくて花粉+バイ菌だったのね」 10才からのアトピー性皮膚炎が先月から急激に悪化した20才の男性。顔と首のガサガサは「絶対カビだから」と言って、検査を断られたのにもかかわらず、自宅まで電話して、検査に来てもらったら・・・ IgE:1100、杉5、ブドウ球菌2、ダニ1、カビ0、TARC460、カビ軟膏は全く効かず、フシジンレオを塗ったら劇的に改善しました。 夏はジクジクトビヒ(ブドウ球菌)、冬はガサガサタムシ(カビ)という毒多ぁ1人のみの常識はもろくも崩れ去ったのでした。 しかし、今年は花粉がひどい、連日、皮膚がガサガサ、目はカユカユ、鼻はグジュグジュ、喘息、頭痛・めまい・肩こり・眠気、なんでも来ます。 そこに感染なんか起こしたら、もうどうしようもありません。あと1ヵ月間、皆なんとか杉花粉に耐えてね。
2009年03月11日
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「フシジンレオ塗ってください」「カビじゃなかったんですね」「ブドウ球菌B(+3)でした」 乳児期からアトピーがあって、除去食+インタール+マコモ風呂でかなり良くなった3才の男の子(以前アレルギー検査陰性)。 最近背部に色素沈着を伴う大型貨幣状ガサガサの湿疹を認めたため「カビだらけ」を連発して、強酸性水+ラベンダーで様子を見ておりましたが、さっぱり良くなりません。 久しぶりに受診したので、説得して、血液検査をしたら・・・IgE:179、ダニ4、ブドウ球菌3、卵白2、バナナ2、オボムコイド1、カビ0、ピティロスポリウム0、ビール酵母0、TARC1200でした。 いやあ、でっかいタムシは絶対にカビだと思ったら、違ってました。思い込みは恐いね。恐い恐い。 えっ?、治療はどうしたのかって?、ブドウ球菌専用(それもしみこんでいくタイプ)の抗生剤軟膏フシジンレオを塗ったら、どんどん良くなってきました。めでたしめでたし。
2009年03月10日
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「アンテベート塗らないほうが調子良いです」「ステロイドはカビ増やしますからね」「ラミテクト内服と軟膏で調子良いです」 3才から全身アトピーでステロイド漬けの30才の男性(ダニ陽性で掃除だけ努力)。昨年夏に受診しましたが、アンテベート(very strong)塗りまくって、全身カビだらけでした。 ステロイドの主作用(消炎)と副作用(免疫抑制剤)による皮膚真菌症について説明して、検査をさせていただきました(IgE:2600、ダニ5、カビ3、ブドウ球菌0)。「ダニはいいからカビ対策ね」「ステロイドも減らそうね」 抗真菌剤(ラミテクト)内服で症状は徐々に改善してきましたが、アンテベート塗りまくるのはやめませんでした。 年末年始の宴会と餅で一気に皮膚症状が悪化して、餅をやめたら皮膚症状が劇的に改善したあたりから、信頼関係ができてきたのか、だんだん話を聞いてくれるようになりました。 カビを増やすのは、ステロイド(免疫抑制剤)と寒冷・疲労・イライラ(免疫力の低下)と甘いもの・餅(イーストコネクション)です。 受診してから7ヵ月、ステロイド(アンテベート)中止して抗真菌剤(ラミテクト)の内服と軟膏だけでどんどん改善してきました(掃除と食生活はほどほどです)。 アトピーは病気じゃないからね(汚染だよ)。本人が理解しないと治らないね。心も体も汚染だね。恐い恐い。
2009年03月09日
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「IgE:15800ですね」「何でそんなに上がるんですか!?」「予測値は16500です」「・・・」 生後から全身アトピーの25才の男性。17才の時に全身重症アトピー(IgE:11000、犬5、HD5、小麦2、卵白2、牛乳2、大豆1)で毒多ぁを受診しましたが、マコモ風呂で良くなり、その後受診しませんでした。 3年前から頭部の発赤ガサガサジクジク、脱毛がひどかったのを放置して、5年ぶりに受診しましたが、全身カビだらけでした(IgE:15800、ダニ6、HD6、ピティロスポリウム4、カビ4、ビール酵母4、ブドウ球菌2、TARC1900)。 本人は、以前よりIgEが上昇したことにショックを受けておりましたが、IgEは上昇するのが普通です。17年間で11000に上昇したということは1年間に647上昇しておりますので、今回の予測値は(直線グラフで結べば)16500でした。 IgE値は、2ポイント検査して、同じ数値ならば○、ちょっと上がって普通、すごく上がったら×、下がったら◎です(めったにカルテに◎はつけません)。 えっ?、治療はどうしたのかって?、強酸性水殺菌消毒+抗真菌剤(ラミテクト)内服で経過観察中です。軟膏は嫌いのようです。
2009年03月07日
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「カビだらけなのでラミテクト内服して下さい」「舌がしびれました」「イトラコナゾールに変更します」「薬疹が出ました」「ラミテクト半分では?」「大丈夫です」 12才から23年間ステロイド軟膏(現在はリドメックス)を塗っている全身真っ黒のアトピー性皮膚炎の男性。上気道炎による発熱で受診しましたが、見るからにカビだらけ真っ黒のステロイド皮膚症でしたので、お願いして血液検査をさせていただきました。 生まれて初めての血液検査は・・・IgE:14200、ピティロスポリウム6、杉3、カビ2、ダニ2、ブドウ球菌2、TARC6900でした。 ピティロスポリウムが534.0(+6)と当科最高値でしたので、早速抗真菌剤(ラミテクト)を内服して頂きましたが、舌がしびれるとのことで、他の抗真菌剤(イトラコナゾール)に変更したら、薬疹が出てしまいました。 どうしてもカビ内服をして頂きたかったので、ラミテクトを半錠にしてもらったら、大丈夫でした。その後、強酸性水殺菌消毒+ラベンダー軟膏+ラミテクト1/2錠で、少しずつ皮膚が剥けはじめ、色も薄くなってきました。めでたしめでたし。 えっ?、ピティロスポリウムってなにって?、皮膚に常在するカビで、普通は病原性はありません。23年間のステロイド(免疫抑制剤)たっぷり塗付によって、強力なアレルゲンになるまで増殖させまくっていたのでした。恐い恐い。
2009年03月06日
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「麻疹抗体価検査して下さい」「就職決まったんですね」「結果は診断書書いてください」「抗体価上昇不十分なので注射ですね」 生後から全身アトピーの20歳の男性(IgE:14000、ダニ6、杉5、イネ科3、雑草3、カビ3)。 昨年から抗真菌剤(ラミシール)内服で徐々に症状は改善しておりましたが、4月から就職が決まりました。公務員になるのに、麻疹抗体価の検査が必要とのことです。 検査をしたら、麻疹IgG抗体(ELISA)3.5(±)と上昇不十分でしたので(2.0以下陰性、4.0以上陽性)、麻疹予防接種の追加が必要でした。もちろん接種しました(昔一度やってるから安全だね)。 そうそう、看護学校入学の18才の男性も来ましたが、麻疹IgG抗体:27.8(+)、風疹IgG抗体:92.8(+)、水痘・帯状ヘルペス抗体:5.2(+)、ムンプス抗体:1.7(-)、でした。今のところおたふくかぜワクチン接種のご希望はありません。 春になると、進学・就職・転居・・・いろいろすることがたくさんあるね。
2009年03月05日
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「B(+)ですがAもうっすら出てますね」「AB型ですか?」「初めて見ました」 鼻炎で通院中の4才の女の子(IgE:180、ダニ3、杉3、卵白3、ヒノキ2、オボムコイド2、卵黄2、小麦1、エビ1、イネ科1)。 38.7℃の発熱と強い痛みを認めて受診しましたが、鼻粘膜も咽頭扁桃も鼓膜も真っ赤でしたので、インフルエンザ抗原検査をしたらB(+)でAもうっすら(+)でした。 噂には聞いておりましたが、両方出たのは初めて見ました。 市内では、先月末からA型が終息して、B型が猛威をふるっておりますが、A型もちらほら来ます。 当科外来でも、すでに、AとB両方罹った児が10数名受診しておりますが、両方入り乱れて流行っておりますので、同時に罹っても不思議ではありません。恐い恐い。インフルエンザB(+)A(±)肉眼的には見えるのですがボロ写メなので説得力に欠けますm(_ _)m
2009年03月04日
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「今日も検査していいですか?」「してください」「3回目でやっとインフルエンザB(+)です」 乳幼児期にアトピーで診ていた11才の女の子。 38℃の発熱があり久しぶりに受診しましたのが、鼻粘膜も咽頭扁桃も鼓膜も赤かったので、インフルエンザ抗原検査をしましたが(-)でした。 38℃の熱が続き、翌日(+)になることも多いので、2日連続検査したらやはり(-)でした。 それでも38℃の熱が続き、翌々々日3回目も検査ご希望なので、またまた検査したら、B(+)でした。 これまでに、2回目で(+)は何人かおりましたが、3回目(+)は初めてです。 えっ?、2回目以降の検査の保険請求はどうしているのかって?、そんなもの保険が通るわけはありませんので、サービスです(^^)v 毒多ぁの外来は採算性無視、趣味の医療だね。困った困った。インフルエンザ抗原B(+)発熱後4日目陽性
2009年03月03日
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「カゼですか?」「血液型と同じ風邪をちょっと」 近くの54歳の小児科医(IgE:35、RASTすべて0、B型Rh+)。3日前から全身激痛でフラフラするとのことで、検査をしたら、インフルエンザ抗原B(+)でした。 熱は37.3℃~37.6℃程度ですが、平熱は35.0℃で脳梗塞の既往があるとのことでしたので、休診をお勧めしましたが、警告を無視して、フラフラしながら、リレンザ+タミフルで、今朝から87名診察して真夜中までレセプトのようです。 えっ?、解熱後2日間はお休みじゃないのかって?、それは学生・生徒様の学校保健法の規定です。 市内の開業医でも、たいてい、インフルエンザくらいで休む医師はおりません。 しかし、5年前のインフルエンザの時は39℃以上出たのに(もちろん1日も休まず)、年をとると熱が出せないし、ウィルスも殺せないね、結局回復するのに1週間もかかりました。恐い恐い。インフルエンザB型(+)
2009年03月02日
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