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おはようございます。 JR宗谷本線抜海駅に関しては、JR北海道から利用者の減少を理由とした廃止提案があり、地元の意向を受ける形で、2021年度から地元自治体である稚内市の経費負担により、駅が維持されてきました。 しかし市は、駅利用者が増えないことを理由に、公費による駅の維持を今年度いっぱいで取りやめ、駅廃止を容認する方針を、地元関係者に伝えました。https://www.hokkaido-np.co.jp/article/696442 JRによる駅廃止の方針が出された時点から、市は持続可能な交通体系の構築を目指し、バスやタクシーなどの他の公共交通を整備する方針を示してきました。一方地元側は、抜海駅の持つ観光コンテンツとしての魅力に着目し、バスタクシーの整備より駅の維持を優先させる考えを持っていて、それが公費による駅の維持へつながったのです。 皆さん「公共交通」って、何のためにあるとお考えでしょうか。 生活に不可欠な人の流れ、モノの流れを維持するためにある。もちろんそうです。さらには、人の流れ、モノの流れを維持をするためには、より経済的な交通手段を選択する。その通り、何だか教科書に出てきそうですね。 もし、公共交通が人やモノを「単純に」運ぶだけの役割ではないとしたら。人やモノの流れとともに運ばれるのは、その地域に根差した自然、歴史、人の営みといったものが織りなす、様々なコンテンツに反映された、人々の「想い」でしょう。それらを敢えて「文化」とは申しません。日本で「文化」と言うと、経済合理性を無視した、赤字の垂れ流しのための言い訳と捉えられがちです。あまり良い言い方ではありませんが、コンテンツの「料理」の仕方次第で、人々の「想い」は金銭に換算され、その金銭の流れが地域を豊かにする可能性があるということです。つまり「銭になる」ということです。 抜海駅の件を考えますと、地元住民は抜海駅の持つロケーション、そしてそこに集まる人々の流れに「価値」を見出しました。それは公共交通の従前からの役割と離れているかもしれませんが、現在の抜海駅が持つ価値と、シビルミニマムとしての公共交通の確保とを天秤にかけ、前者の価値のほうが地域にとって大きいと判断したのです。 稚内市は、公共交通の維持に力を入れている自治体です。旧天北線代替バスの路線再編、路線バスの隙間を埋めるデマンド交通の整備、そして宗谷本線の存続。苦しい状況の中で、大変な努力をされています。市としては、沿線の他自治体が駅廃止を容認する中で、「身を切る」姿勢を打ち出さなければ、という思いもあるかもしれません。もしかしたら、自治体と地域住民との間で公共交通に対する「世界観」のずれがあるのではと考えます。このままでは、議論はかみ合わず、双方に不満がたまったままとなります。これはいい状態ではありません。 公共交通の役割、鉄道の役割。もっと柔軟に考えましょう。今あるコンテンツの良さを引き出し、地域経済にいい形で還元する。そんな役割も公共交通は担っているということを。
2022/06/25
こんにちは。 滋賀県は、公共交通の維持発展に活用する「目的税」として、交通税の導入を目指し本格的な議論を開始しました。https://trafficnews.jp/post/119016 「目的税」としての地方税は、例えば緑化の維持のためなど、いくつかの自治体で見られますが、公共交通に絞った形での税導入は、実現すれば日本で初めてとなります。 公共交通を維持する費用は誰が出すべきか。日本では受益者負担の考え方が強く、加えて交通事業者が独立採算を求められてきたことから、補助金も含め、公共交通に税金を導入することに対し、以前から賛否両論があります。 元々、交通の要衝として発達してきた滋賀県。他県と比べ交通インフラは整備されているほうだと思われますが、公共交通の使い勝手の悪さ、そして交通事業者の経営の不安定さ、路線維持の困難さが顕在化しています。県内に約60kmの路線を持つ近江鉄道も、存廃議論の末、上下分離方式での維持を目指すこととなりました。 公共交通の安定した運営、利便性の向上には、財源が不可欠。今まである意味「タブー」とされてきた、公共交通維持発展のための経費負担について、初めて切り込んだ意味は大きいと思います。 以下の資料は、本年3月3日開催の「第2回 鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」に提出された資料です。https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001466860.pdf 「(誰も)乗っていない鉄道バスに税金を取られるのはおかしい」「公共交通には必要最小限、シビルミニマムで維持しなければならないところだけ、金を出せばいい」恐らく、税導入に反対される方に共通する意見かと思います。 県としての税制を議論する「滋賀県税制審議会」が、交通税導入に関する県知事からの諮問に対して出した答申には、このように記載されています。https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5316336.pdf「したがって、そのような滋賀県においてこそ、国に先んじて地域公共交通を支えるための新たな税負担に向けた取組に積極果敢に挑戦することにより、利用者の減少と利用料金の引上げとの負のスパイラルを超克するための全国の先駆けとなる先進事例を創出し、全国へと発信していくべきである。」 シビルミニマムだけを追い求めていては、その先の地域交通の維持、ひいては地域の維持は不可能でしょう。負のスパイラルを断つ。そのために、今求められているものは何でしょう。再度答申文からです。「納税者である住民が、単に費用を負担するだけではなく、負担を巡る議論を通じて、ともに地域の将来像を描いていく仕組みであるとも言える参加型税制の考え方に立ち、税を巡る議論に多くの住民が参加することにより、その住民との合意形成の過程自体を通じて、住民のニーズを掘り起こしていくとともに、住民にも理解と納得感を持ってもらうことが肝心である。」 税負担を求めるということは、その使い道が徹底的に議論され、いわば白日の下にさらされることとなります。税負担に反対の方にも、最終的には「(納得できないけど)しょうがねえなあ」と言っていただけるだけの理論の組み立て、そして鉄道、バスを走らせるだけでなく、社会生活におけるさまざまな場面での「成果」を上げなければなりません。 地域における公共交通の姿を、財源とセットで、しかも透明性の高い形で考え実行できる。ある意味地域にとって大きなチャンスではないでしょうか。
2022/06/24
引き続き。 石北本線の特急車内で、沿線地域が主体となって取り組まれてきた、特産品の車内販売が、今月から再度復活しています。 現時点では、6月の予定のみ公開されています。7月以降の実施も期待したいところです。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/220526_KO_sekihoku.pdf
2022/06/05
こんばんは。 鉄道を切り口に、オホーツクの歴史を紐解きながら、地域振興に結び付けようと活動を始めた団体が、「特定非営利活動法人 オホーツク鉄道歴史保存会」です。 昨年7月に発足し、陸別に放置されていた森林鉄道の車両復元に取り組むなど、活動を続けています。 また、北見市内に保存されている個人所有の旧国鉄車両(このブログでも何度か取り上げました)について、長期的な保存、公開を目指すとともに、いずれは「オホーツク鉄道歴史館」設立を目指すというものです。 公式サイトのアドレスをご紹介します。是非ご覧ください。https://orhps.org/
2022/06/05
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