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そういう服を着ると、おじいちゃんそっくりね。と、真夏、実家に寄ったときに母に言われた。「そういう服」とは、襟ぐりの大きく開いたカットソーのこと。母の言葉はそこから更に「鎖骨の辺りが」という続きがある。首周りを冷やすとろくなことがないので、よほど暑い時でない限り、あまり胸元を大きくさらけ出すことはない。(残念ながら胸も豊かでないしね。)けれども逆に、そういう短い期間限定だから、ちょっといつもと違う、デザインを着てみたくなるのだ。今年は、いわゆるデコルテラインがきれいに見える洋服が手に入り、普段とは違うおしゃれを楽しんでいたのだけれど・・。はぁ、そうですか・・・。おじいちゃん(父方)ですか・・・・。とはいえ、言われてみて急に幼いころのおじいちゃんの姿が、よみがえってきた。そうそう・・・、夏の暑いときクレープ地の肌シャツ一枚で、笑ってるおじいちゃんの・・・。あぁ・・・、そうね、だらっとはだけたその感じよね・・・。って・・・。似てるかもしれないけどなあ・・・。何十年も前になくなったおじいちゃんとの共通点が、「鎖骨」ってのも微妙だし、第一、夏のおしゃれはどうなっちゃうのよ。なんて、ぶつぶつ言っていた夏も終わったと思ったとたんに、駆け足で木枯らしが吹き出した。今はもう、胸元どころかがっちりと首までガードのハイネック。冬のおしゃれの季節です。お母さん、冬のおしゃれには、水をささないでくださいね。
Nov 11, 2012
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新聞の片隅に、とある名前を見つけて思わず目が吸い寄せられた。私の大好きなミュージシャンだ。しかし、あろうことか突然この世を去ってしまった、という悲しい悲しい記事。メディアに、大々的に取り上げられるタイプではない、と記憶している。ただ、ミュージシャンの間では職人のような存在で、重要なポジションを担う人だったようだ。彼の功績について、音楽ど素人の私がいえることなどないけれど、その音楽は、どこかでいつも寄り添ってくれていた。大事な曲がたくさんある。残念なことに、音源の半分近くがレコードだ。持ち合わせのプレーヤーとスピーカーでは、よい音の環境とは、とても言いがたい。それでも、そんな悲しいニュースを見てしまったら、どうしても彼の曲を聴きたくなり、レコードに針を落とす。スピーカーから、がざがざとしたノイズが走り、直後にイントロが流れ出す。そうそう・・・・・、この出だしが好きだったんだ。しばらくして、彼の声が聞こえてくる、はずだった・・・。驚いたことに、その声がオブラートが一枚かぶさっているようで、ぼんやりとしか耳に届いてこない。機械の手入れを怠っていたからに違いない。違いないのだけれど、なんだかその聞こえ方が、彼があの世に旅立ってしまったことを、象徴するようかのように聞こえてしまい、胸が切なくなった。遠く遠くの次元から届く声。逝ってしまったんですね。その後、聞き返したCDはきれいに声が聞こえたことに、少しホッとした。機械の手入れ、もしくは、スピーカーを別のものにしたら、彼の声が、レコードでもきちんと聞こえるのだろうか。どちらにしろ、新たな彼の音や声は永久に聞こえてはこない。やっぱり切ないなあ。佐藤博/記憶の中の未来から
Nov 5, 2012
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