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2016.10.12
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カテゴリ: 歴史




「長州ファイブ」 2006年 日本映画



監督 五十嵐匠
出演 松田龍平 北村有起哉 山下徹大 寺島進 泉谷しげる 榎木孝明

 ネットのおすすめ無料動画にありました。皆さんご存知なように、幕末大好きな僕としては、とっても観たかった映画ですので、思わずしっかり観てしまいました。

 幕末、尊王攘夷の嵐が吹き荒れ、生麦事件が起きたり、長州が外国船に砲撃したり、といった中、藩命を受けた井上聞多 ( のちの外部卿・馨 ) ・伊藤俊輔 ( 後の初代総理・博文 ) ら長州の5人の若者が、イギリスへ極秘留学 ( もちろん外国船に密航で ) します。真に攘夷を行うためには、敵について知らなければいけない。そのためには実際に行くのが一番手っ取り早いということからです。その長州五傑の極秘留学の顛末を描いた物語です。


 尊王攘夷の気運が高まる文久2年 (1862 )12 月、品川御殿山に建設中のイギリス公使館の焼き討ちを果たした一党の中には、高杉晋作 ( 寺島進 ) の指揮の下、長州の若き志士である山尾庸三 ( 松田龍平 ) 、志道 ( 井上 ) 聞多 ( 北村有起哉 ) 、伊藤俊輔等がいました。

数日後、彼らは佐久間象山 ( 泉谷しげる ) の薫陶を受け、イギリスを始めとした西欧列強から日本を守る為にはむしろ“敵”である彼らから多くを学ぶべきだと悟るに至り、イギリスへ渡る事を決意します。

  海外渡航は幕府により厳固に禁じられていましたが、長州藩主・毛利敬親 ( 榎木孝明 ) から黙認の言質と援助を取りつけ、航海術に長けた野村弥吉 ( 山下徹大 ) 、噂を聞きつけた遠藤謹助を仲間に加えた五人は密航へ向けて動き出します。
前代未聞のこの目的を遂げる為には「“侍”であることすら捨てる」と覚悟を決めて髷を切り落とした五人は、文久3年 (1863 ) 5月、死罪覚悟でイギリスの帆船チェルスウィック号に乗り込むのでした。

右は本物です。

 幕末、尊王攘夷の嵐が舞っている中、その急先鋒である長州藩が、イギリス公使館焼き討ちや関門海峡での外国船砲撃という攘夷決行、馬関戦争と、武力による攘夷を盛んに実行している最中、5人の若者を外国留学に送り出していたという事実は知っていました。こんなところ、まさしく知性と狂気が同居する男吉田松陰およびその思想を一番色濃く受け継ぐ弟子高杉晋作がリードしている
( 表向きのリーダーは桂小五郎ですが、実は高杉なんですね。 ) 長州藩だなあ、と思っていましたが、その詳細は実はあまりよく知りませんでした。

 だから、この映画とってもとっても観たかったんです。

 キャスト的に山尾役の松田龍平 ( 桃太郎のお兄さんですね。 ) が主演なのは承知していたのですが、前半は海外留学実現のために奮闘する志道聞多 ( 当時は志道家に養子になっていましたのでこの名ですが、後の外務卿井上馨です。 ) 役の北村有起哉 ( 「八重の桜」で会津藩士秋月悌次郎を熱く演じていて、非常に存在感を発揮していました。 ) を中心に話は進んでいくので、ちょっと意外に思っていました。

 留学して 1 年もたたないうちに、馬関戦争の後始末のために志道と伊藤が帰国 ( これは史実だからしょうがないのですが ) してからは、残りの3人もそれぞれの勉強のためもありバラバラになってしまい、山尾以外はほとんど描かれなくなり、史実にあったのかは定かではない聾唖のイギリス人女性との恋 ( 聾唖の方々との交流があったのは事実で、山尾は帰国後明治政府の要職についてからは工業振興とともに、聾唖学校の設立に尽力しています。 ) が中心になっていき、ちょっと呆気にとられてしまいました。


主演にイケメンを持ってきた理由はこれか、とある意味納得はしましたが、幕末大好きな僕的には、帰国後の志道・伊藤のその後も含め、最後まで5人を描いてほしかったですね。特に、後半全く描かれなかった帰国組の2人は、馬関戦争の後始末や長州戦争などなど、結構ドラマチックな活躍をしているはずです。 ( 特に志道聞多はその間死線をくぐっています。「おーい!竜馬」にちらっと出てくる彼は、顔中傷跡だらけです。 )

 ということで、なかなかよくできた映画でしたが、ちょっと期待していたものと違っていてがっかりしたというお話でした。
 ところで、高杉晋作に寺島進って、年齢的に無理ありすぎません?イギリス公使館焼き討ちの時、彼は 23 歳のはずだけど。

 まあ、女好きで有名な伊藤俊輔がイギリスで娼館に行っている場面にはちょっと笑っちゃったけどね。 ( そのため彼を主人公にしての大河ドラマが作られないという噂です。初代総理大臣なのに。 )






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Last updated  2016.10.12 15:04:54
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