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鹿児島県立短期大学図書館に「安居院庄七と鷲山恭平」「現代語訳安居院義道」「訳注 静岡県報徳社事蹟」「遠州報徳の師父と鈴木藤三郎」を寄贈する。鹿児島県立短期大学図書館 「二宮尊徳の会」出版図書所蔵状況1. 報徳の師父第2集 訳注静岡県報徳社事蹟貸出可 新館2F2. 報徳記を読む貸出可 新館2F3. ボーイズ・ビー・アンビシャス貸出可, 新館2F4. 砂糖王鈴木藤三郎 : 氷砂糖製造法の発明貸出可, 新館2F5. 報徳は精神変革である貸出可, 新館2F6. 『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集)貸出可, 新館2F7. 新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし). 2刷新渡戸稲造 [談] 貸出可, 新館2F8. 内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」. 2刷貸出可, 新館2F9. 新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし)新渡戸稲造 貸出可, 新館2F10. 二宮先生語録 : 読み下し全ルビ原文・現代語訳齋藤高行著 貸出可, 新館2F
2025.05.31
沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福 カ 持場を守るそこで何がめでたいかを工夫参究する。正月の工夫です。一番めでたいものになりたい。めでたくありたい。めでたくしたい。わたしは道元禅師の歳朝の上堂、元日の説法を紹介したいと思う。歳朝の上堂(サイチョウのジョウドウ)挙す宏智古仏天童に住す(コす ワンシ コブツ テンドウにジュウす)歳朝上堂していわく歳朝坐禅万事自然(サイチョウのザゼン バンジ ジネン)心心絶待仏仏現前(シンシン ゼッタイ ブツブツ ゲンゼン)清白十分江上雪(セイビャク ジュウブン コジョウのユキ謝郎満意釣魚船(シャロウ マンイ ウオをツるフネ)参(サン)師曰大仏拝読其韻(シ イワく ダイブツ ソのインをハイドクせん)良久曰(リョウキュウしてイワく)大吉歳朝喜坐禅(ダイキチ サイチョウ ヨロコんで ザゼンす)応時納祐自天然(トキにオウじて ユウをイれ オノズカらテンネン)心心慶快笑春面(シンシン ケイカイして シュンメンをエましめ)仏仏牽手入眼前(ブツブツ テをヒいて ガンゼンにイる)呈瑞覆山盈尺雪(ズイをテイし ヤマをオオう エイセキのユキ)釣人釣己釣魚船(ヒトをツりオノレをツり サカナをツるフネ)宏智(ワンシ)という大徳がシナ浙江省(セッコウショウ)の大きな寺におられた。これが有名な天童山である。道元禅師もここで修行あそばされた。この宏智禅師の歳朝上堂の第一のお言葉に「歳朝の坐禅万事自然」とある。これはありがたいお言葉である。坐禅とはどんなものかというに、どんな学者も学問を捨て、金持ちは金を捨て、智慧者は智慧を捨て、弱いものは弱さを捨て、貧乏人は貧乏を捨て、一切を投げ出して坐るのです。ただ坐るのです。私がよく言う言葉であるが、自分になり切る。私が私になり切る。あなたがあなたになり切る。山が山になり切る。茶碗が茶碗になり切る。一切の物がそれ自身になり切る。それが坐禅です。出る息がフーと出る。入る息がスーと入る。澤木がこうしてスッと坐った切りである。そうして限りない宇宙と一緒になっている。坐禅は宇宙の全景を宇宙の全景のままにしておくものである。茫々として限りないものを限りないままにして置き、手は手で足は足、鼻は鼻、頭は頭、ヘソはヘソでそのままにしておくことである。昔ある男が、雪の朝まだ寝ていると、男衆が雨戸をガラガラとくり出して「旦那様、今日はえろう雪が降っておりますよ」「そうか、どの位か」「深さは五寸ばかりですが、幅は知れません」といったという話がある。この幅の知れんのが宇宙の不可解であり、真理である。この幅の知れないのを幅の知れないままにしておく、それになり切るのが坐禅である。その幅がなんぼあるかと、寸にとって歩くような愚かなことはしないわけである。その知れんままにしておるのが「万事自然(ばんじじねん)」だ。富士の山を高いままに眺め、雲がかかったらかかったままに眺めて、それをどうもしない。本分に安住している。かくかくのものが、かくの如く安住している。低いところが低く、高いところが高くて万事自然である。人間の体もこの通りで首は上に位し、足は下にいる。前後別あり左右定まる。こういうのが万事自然である。各々その持ち場持ち場をまもって、素直にして少しも不平を言わず腹も立てない、調子づいてもいなければ悲観もしていない。如法(にょほう)に安住し、本分に安住しているのである。これがいつも私のいう「打ち方止め」である。(『禅談』p23-26)
2025.05.31
福岡県立図書館に「安居院庄七と鷲山恭平」「現代語訳 安居院義道」「八田與一と鳥居信平」を寄贈する福岡県立図書館 「二宮尊徳の会」の所蔵図書1 資料で読む技師鳥居信平著述集一般閲覧室 貸出可2 報徳記を読む 第4集一般閲覧室 貸出可3 鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』書庫 貸出可4 報徳記を読む 第3集貸出可5 報徳記を読む 第2集一般閲覧室 貸出可6 報徳記を読む 第1集一般閲覧室 貸出可7 砂糖王鈴木藤三郎書庫8 二宮尊徳と日本近代産業の先駆者鈴木藤三郎書庫9 報徳産業革命の人書庫
2025.05.31
「だまくらかして連れてって!」映画『かくかくしかじか』原作者・東村アキコさんの熱い気持ち「私の代表作を見てください」5/31(土)『かくかくしかじか』が公開となった5月16日、原作者で脚本を担当した東村アキコさんに話を聞くことができた。「宮崎の人に見てほしい」と熱い気持ちを語ってくれた。Q.『かくかくしかじか』の公開で宮崎が盛り上がっている。東村アキコさん:本当にありがたいです。監督や大泉さんやらみんなに言っときます、「宮崎は横断幕を掲げているそうです」って、きょう言います。Q.『かくかくしかじか』は思い入れのある作品?自伝なんで、私そのものをかいた作品なんで。私の分身、私の一番の代表作ですね、そういう意味では。皆さんにも恩師っていると思う、お世話になった人、不義理をした人、そういう人のことを思い出してというのが私のこの映画を作った意味。そして宮崎の人へのメッセージを求めると東村節が炸裂した。東村アキコさん:宮崎のみなさん、本当にしつこいとお思いでしょうが、できれば親戚とか同級生とか職場の人、あまりこの映画を知らなかったり、私に興味がない人でもですね、「なんかトム・クルーズの映画やっちょるから見に行こうか」って言ってですね、「ミッションインポッシブルみたいなのやっちょるよ」って言って誘ってですね、「いっぱいじゃが」と「こっちはあいてるよ」という感じで、どうにか誘導して『かくかくしかじか』の方にだまくらかして連れてってもらえないかなと、ぜひお願いします。
2025.05.31
備蓄米を「動物のエサ」大炎上の国民民主・玉木代表 突然態度変えて全面謝罪「反省、後悔してます」 物議も撤回せず大反論し→5千件超の批判コメ浴びる やっとお詫び5/30(金)国民民主党・玉木雄一郎代表が30日夜、28日の衆院農林水産委員会で小泉進次郎農水大臣への質疑で、備蓄米に関して「あと1年たったら動物のエサになるようなもの」と発言した件をSNSで謝罪した。X(ツイッター)に「米を待ち望んでいた皆様にとって大変不快なものであったと、深く反省しています」などと記した。 玉木氏は国会発言が物議を醸したが、事後のX投稿で「誤解があるようなので補足します」「棚上備蓄制度を説明したまで」などと長文釈明を記したり、「小泉大臣も『エサ米』という言葉を使って同じ説明をしています」と記すなど、謝罪や撤回を行っていなかった。 これらの投稿に5000件超のコメントが集まり、ほとんどが批判的な内容。制度の問題ではなく、国民がお米に困っている状況下での国会発言を問題視する声が集まり、理解を得られていなかった。 【以下 謝罪全文】 「今回の備蓄米についての私の発言は、お米を待ち望んでいた皆様にとって大変不快なものであったと、深く反省しています。物価高で国民の皆さんの生活がどんなに大変か、理解していると思っていたのに、そんな思いを傷つけるような言葉を不用意に使ったことを後悔しています。今後は皆さんが躊躇なくお米を買うことができるよう、引き続き『手取りを増やす』政策に全身全霊をかけて取り組んでいきたいと思います。また、農家の皆さんが安心して営農継続できる制度の導入にも全力を傾けてまいります」。
2025.05.31
「安居院庄七と鷲山恭平」が秦野市鶴巻公民館図書室でまた『貸出中』になっている。喜ばしい👏本書は秦野市の図書館、公民館図書室、小中学校に寄贈し、蔵書となっている5月28日小田原市教委に図書館と尊徳記念館に本書を寄贈した。小田原市の公民館図書室、小中学校にも寄贈したいと申し入れたが、拒絶された。「小田原仕法の曽比村と竹松村と矢倉沢往還との位置関係など、地図でイメージでき、二宮尊徳の小田原仕法を考える上でも有益で、市民や子どもたちにも手に取って楽しんで読んでいただきたい」と説明したが、応対者に理解と共感を得られなかった。残念なことだ😞
2025.05.31
報徳記 巻之六【5】下館領中三邑に安民の方法を発業す その1[報徳記&二宮翁夜話] 197「安居院庄七と鷲山恭平」を本年2月出版しました。本書は安居院庄七の生誕地・秦野市及び足柄上郡各町の教育委員会を通して、秦野市立図書館・同公民館図書室・全小学校・中学校に寄贈し、図書館・公民館図書室では「貸出中」となっています。神奈川県では伊勢原市、相模原市、平塚市、藤沢市、松田町の各図書館で閲覧できます。 また安居院庄七が主に報徳活動を行った遠州各地の図書館でも多く所蔵されています。終焉の地、浜松市の全図書館にも寄贈し、浜松市立中央図書館と11の図書館で貸出ができます。静岡県内では御殿場市、富士宮市、沼津市、袋井市、湖西市、森町の各図書館で閲覧できます。また東京都立図書館の蔵書にもなっております。なお「安居院庄七と鷲山恭平」の本は、大日本報徳社で販売しています。時に嘉永5年正月、尊徳先生は下館の郡奉行の衣笠にこう言われた。「およそ国家が衰弱に至る原因は政体の本源である分度が明らかでないからである。財用に節度がなく、民から租税を取るに節度がない。知らずしらずに聚斂(しゅうれん:収奪)に陥って、民が窮し怨望が起る。民から多く取ろうと欲してますます租税は減少し、国用はいよいよ足らない。商人から財を借りて一時の窮を補い、元利は増倍して上下ともに絶窮に及ぶ。ついにはどうともできなくなるに至ってしまう。下館の窮乏もまた同じである。故に衰国を興し、富裕に復旧しようと欲する時は、必ずまず仁政を施し、民の艱難を救い、その疾苦を除いて、その生養を安んずることにある。なお草木を茂らせようと欲すれば、まずその本根を培養するのと同じである。培養が手厚い時は花も実も栄えは求めなくとも必ず盛んである。もしこれに反して本根を養うことをなさないで、ひとり花や実の栄えを求め、枝葉に肥料をやる時はいよいよ労してますます枯れてしまう。また何の益があろうか。故に下館再復の道においても必ずまず仁政をしいて領民の窮苦を安んじ、国の本が堅固になってから一藩の困窮を除いて、上下の永安に至る。これが私の方法の常道である。しかるに初め仕法を依頼する時に当たって、一藩の藩士に扶助米を給することができないほどの極窮に迫られていて、民を恵み救う余裕がなかった。やむことを得ずその当難を凌ぐ策を行った。負債3万両のために、毎年の租税を失し施政の本が定まらない。故にこの負債を償却するの法を設けた。償却の道は既に備わった。しかし先後する所が違い、一時の窮を補い本根を培養する道は未だに行われていない。今こそ迅速に領村に再興安撫の道を施こすべきである。国の本が再興するに至って、始めて上下の安栄が完全となるであろう。」報徳記巻之六【5】下館領中三邑に安民の方法を発業す時に嘉永(かえい)五壬子年(みづのへねとし)正月(しやうがつ)下館(しもたて)の郡奉行(こほりぶぎやう)衣笠某(それ)に謂(い)ひて曰く、凡そ國家(こくか)の衰弱に至るものは政體(せいたい)の本源たる分度明らかならずして財用(ざいよう)節(せつ)なく、下民(かみん)に取ること度(ど)なく知らず識(し)らず聚斂(しうれん)に陥り、民窮し怨望(ゑんぼう)起り、多く取らんと欲して益々(ますます)租税減少し國用(こくよう)彌々(いよいよ)足らず、商賈(しやうこ)の財を借りて以(もつ)て一時の窮を補ひ、元利(ぐわんり)増倍上下(じやうげ)共に絶窮(ぜつきゆう)に及び、遂(つひ)に如何(いかん)とも爲(な)すべからざるに至る。下館の窮乏も亦(また)然り。故に衰國(すゐこく)を興し富優(ふいう)に復(かへ)さんと欲する時は必ず先(ま)づ仁政を施し、下民(かみん)の艱難を救ひ、其の疾苦を除き其の生養(せいやう)を安んずるに在り。猶(なほ)草木(そうもく)の繁榮を欲すれば、先づ其の本根(ほんこん)を培養すると一般なり。培養厚き時は花實(くわじつ)の榮(さかへ)は求めずと雖も必ず盛んなり。若(も)し之に反して本根(ほんこん)を養ふことを爲さず、獨(ひと)り花實(くわじつ)の榮盛(えいせい)を求め、枝葉(しえふ)に糞(ふん)する時は彌々(いよいよ)勞(らう)して益々(ますます)枯槁(こかう)す。復(また)何の益あらんや。故に下館再復の道に於(お)けるも必ず先(ま)づ仁政(じんせい)を布(し)き領民の窮苦(きゆうく)を安んじ、國本(こくほん)堅固なるに及びて然して後一藩の困窮を除き、上下の永安に至るもの是(こ)れ我が方法の常道なり。然るに初め方法依頼の時に當(あた)り、一藩の扶助米を給すること能はざるの極窮(ごくきう)に迫り、下民を撫恤するの暇(いとま)あらず。已むことを得ずして其の當難(たうなん)を凌(しの)ぐの策に出で、且(かつ)負債三萬(まん)有餘金(いうよきん)の爲(ため)に、毎年の租税を失し施政(しせい)の本定(さだま)らず、故に此の負債を償却するの法を設(まう)く。償却の道既に備(そな)はる。然りと雖も先後(せんご)する所に差(たが)ひ、一時の窮を補ひ本根培養の道未だ行はず。今に至りては迅速領邑(りやういふ)再興安撫(あんぶ)の道を施(ほどこ)さゞる可(べ)からず。果たして邦本(ほうほん)再興するに至りては、上下の安榮(あんえい)始めて全きことを得べき也(なり) と。
2025.05.31
『あんぱん』脚本・中園ミホ×アンパンマン声優・戸田恵子「やなせさんを作ったのは奥さまだと書いているうちに気がついた」「アンパンマンの声優はやなせ先生の指名でした」戸田 『あんぱん』、毎日楽しみに拝見しています。「やなせ先生が朝ドラになる!」って、アニメの『それいけ!アンパンマン』に携わっている私たちも、すごく期待しているんですよ。中園 アンパンマンの分身のような戸田さんにそう言っていただけると嬉しいです。戸田 今回はなぜ、やなせご夫妻の人生を朝ドラで描こうと思われたんですか?中園 実は私、子どもの頃から、やなせさんとは不思議なご縁があるんです。10歳のときに大好きだった父が亡くなって悲しみのどん底に沈んでいたときに、母が『愛する歌』という詩集を買ってきてくれて。戸田 先生が47歳のときに初めて出版された詩集ですね。中園 ええ、その中に「たったひとりで生まれてきて/たったひとりで死んでいく/人間なんてさみしいね/人間なんておかしいね」という詩が載っていて。その言葉を目にしたときにすごく救われて、やなせさんにお手紙を書いたんです。そうしたら数日後、お返事が届いて。15歳くらいまで文通していました。戸田 いかにも、やなせ先生らしいお話ですね。先生はどんなことでも「明日にしよう」とは考えない。「いつかはない」と、おっしゃって、その時々で自分ができることに120%の力を注いでいらっしゃいましたから。中園 私がお手紙を送ると、すぐにお返事をくださって。なのに、本当に失礼な話なんですが、思春期の頃に、私から文通をフェードアウトしてしまった。そこで交流が途絶えたのですが、19歳のとき代々木の交差点を渡ろうとしたら、向こうからやなせさんが歩いていらして。戸田 なんという偶然!中園 ホントに。で、「中園ミホです」と声をかけたら、「え?」って一瞬驚かれたけど、「これから出版パーティに行くので一緒に行きませんか?」って連れていってくださった。でも、その頃、母ががんを患って家で寝ていたので早めに帰らなきゃならなくて。そうお伝えしたら「今すぐ、お母さんと話したいです」と、やなせさんが公衆電話から母に励ましの電話をかけてくださったの。戸田 そのお話も先生らしい。「人生はよろこばせごっこ」というのが口癖で。イヤなことがあって私がヘコんでいたときも、「困ったり、苦しいときこそ、人がよろこぶことをやりなさい」と励ましてくださいました。中園 もうひとつ偶然があって。今回の脚本を書くために、先生からいただいた手紙を探していたら、私が6歳のときに描いてもらった似顔絵が出てきたの。その色紙に「やなせたかし」のサインがあったんですよ。戸田 え〜、それはどうして?中園 当時、デパートの屋上に、漫画家さんたちが似顔絵を描いてくれるコーナーがあって、母が姉と私を連れていってくれたんですね。係の人が振り分けて、たまたま私が当たったのがやなせさんだったようで。戸田 そのときからご縁があったんですね。中園さんが脚本家になられたことを、先生はご存じだったのですか?中園 多分、知らなかったと思います。私、本当にズボラで(笑)。子育てをしながら連ドラの脚本を書くだけで精一杯ということもありましたけど、「ものを書く仕事につきました」と連絡すればよかったな。でも最近、しきりとやなせさんのことを思い出すようになりました。戸田 何かきっかけが?中園 ここ数年、世界で戦争が起きているでしょう。やなせさんも第二次世界大戦の際に戦地に赴き、そのときの想いが作品にも色濃く反映されている。「今の世の中を見て、やなせさんだったらどう思うだろう?」って。それで、今回、朝ドラの仕事の話をいただいたときに、やなせさんと奥さまの人生をモデルにしたいと思ったんですよ。戸田 私が先生に初めてお目にかかったのは30歳のときでした。テレビアニメの声優を選ぶのに、私のデモテープを聞いた先生が「戸田さんの声でいきましょう」と、アンパンマン役に指名してくださって。初回の収録にスタジオにいらっしゃったんですね。中園 「こういう感じで」など、アドバイスがあったのですか?戸田 いっさいありません。ただ、「アンパンマンはカッコ悪いヒーローです」と。自分の顔をちぎって誰かにあげるとへなちょこになる。それまで私が声のお仕事をしてきたアニメのヒーローとはかなり違いました。中園 アンパンマンは弟さんをモデルにしたと、やなせさんはおっしゃっていましたね。戸田 ええ、22歳の若さで戦死した千尋さん。「あんなに才能がある弟が亡くなって、なぜ僕が生き残っちゃったんだ」って。中園 千尋さんの存在は朝ドラでも大きく扱っています。「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」という「アンパンマンのマーチ」の歌詞は、戦争で弟さんを亡くした体験から生まれたのではないでしょうか。戸田 「正義は逆転する」という言葉も、よくおっしゃっていました。これも、先生が戦争を体験されたからだと思うのですが、「自分が信じていた正義なんて簡単にひっくり返されちゃう」って。でも、唯一ひっくり返らない正義は何かといえば、お腹をすかせて困っている人がいたら一切れのパンを届けること。空腹を満たしてあげられるのが一番のヒーローなのだと、常々おっしゃっていましたね。中園 そう言えば、文通していたときに「物価高ですが、お米など困っていませんか?」と書いてあったことがありました。うちが母子家庭だったので、心配してくださったのでしょう。戸田 なんて優しい。中園 それがやなせさんの本質であり、アンパンマンの神髄なんですね。そんなやなせさんが遺した言葉にどっぷり浸りながら『あんぱん』のセリフを書いていると、私自身もどんどん元気になってくるんです。「日本が経済的に弱くなったから、もうダメだ」なんて弱音を吐いていちゃいけないのだと。苦しい状況でも、今、生きていること自体が素晴らしいのだから。戸田 がんや心筋梗塞、膵臓炎などいくつもの病気を経験されて、晩年は入退院を繰り返していらっしゃいましたけど、そんな状況でも「人生はよろこばせごっこ」だと。94歳で亡くなる半年前に、新神戸にできたアンパンマンミュージアムのオープニングにご一緒したとき、目や耳が不自由になられ、足元もおぼつかない様子でした。それでも子どもたちには元気な姿を見せたいと思われたのか、「杖は置いて歩いていくよ」とおっしゃって。私と腕を組み、「司会の人の声が聞こえないので、テープカットするときは僕の肩を叩いてね」と。最後の最後まで、ご自分の持てる力で精一杯頑張り抜く。そんな先生の姿を思い出すたびに胸が熱くなるんです。中園 実は、そんなやなせさんを作ったのは奥さまの暢さんなのだと、脚本を書いているうちに気がつきました。やなせさんの生い立ちはかなり複雑で、大切な人との別れや切ないエピソードも数知れず。でも暢さんと結婚してから、人生は明るく楽しいほうへ向かっていくんです。戸田 奥さまは表の場には出てこない方で。一度だけお目にかかりましたけど、ご挨拶程度のお話しかできませんでした。中園 資料に残る暢さんのエピソードは5つくらい。でも、そのどれもが私好みの「気の強いタイプの女性」なの。先に東京に出ていた暢さんを追いかけて、やなせさんが上京したり、雑誌の記者時代、広告費を払わない店主にバッグを投げつけたりとか。ドキンちゃんのモデルが暢さんだというのも知られた話で、朝ドラによくある、夫を支えるタイプの妻じゃない。走るのもとっても速かったと聞いたので、夫をグングン引っ張って人生を切り開いていくヒロインを描こうと思っています。戸田 素敵!
2025.05.30
熊本市立図書館から寄贈した「安居院庄七と鷲山恭平」などの本が返却されて来た。大分大学図書館に「安居院庄七と鷲山恭平」と「報徳の師父シリーズ」を寄贈する大阪公立大学図書館に「安居院庄七と鷲山恭平」と「八田與一と鳥居信平」を寄贈する大分大学 学術情報拠点(図書館)の「二宮尊徳の会」収蔵図書1 二宮先生語録 : 読み下し全ルビ原文・現代語訳 齋藤高行著 旦野原・2階書架(一般図書)2 札幌農学校教授・技師広井勇 (いさみ) と技師青山士 (あきら) : 紳士 (ジェントルマン) の工学の系譜旦野原・積層(和図書)3 新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし)旦野原・積層(和図書)4 内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」旦野原・積層(和図書)5 『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集)旦野原・積層(和図書)6 報徳は精神変革である旦野原・積層(和図書)大阪公立大学図書館の「二宮尊徳の会」収蔵図書1 資料で読む技師鳥居信平著述集 : 台湾の地下ダムの原点は徳島県農業技師時代にある杉本 B3新体系 書架にあり2 遠州報徳の師父と鈴木藤三郎杉本 B3新体系 書架にあり3 新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし)新渡戸稲造 [談]杉本 B3新体系 書架にあり4 報徳産業革命の人 : 報徳社徒鈴木藤三郎の一生杉本 7F新体系L 書架にあり
2025.05.30
戦争「終わらせられない」ロシアの苦しい実情…終戦後「失業・暴動・武装難民激増」で社会崩壊の恐れ!プーチン大統領は開戦当初から長期戦を見据え、国家の総力を結集してきた。戦車や大砲などの武器生産を過去最高水準に引き上げ、年収相当の入隊ボーナスを提示して大規模な兵力動員を行った。一時は1日1,000人以上が志願する事態も起きた。この軍事力増強により、ロシアは開戦初期のウクライナ首都キーウ占領失敗による損失を挽回したとの分析がある。最近1か月間でウクライナ領100平方マイル(259㎢)以上を新たに占領するなど、西部戦線で再び攻勢に出ている。これについて、プーチン大統領がトランプ大統領の平和交渉要求に慎重な姿勢を保ちつつ、欧州各国の圧力にも屈しない意志を示していると解釈されている。プーチン大統領のこうした対応は、即時に戦争が終結すればロシア経済が長期にわたり成長停滞を余儀なくされるためだとの分析がある。欧州政策分析センター(CEPA)の上級研究員であるアレクサンダー・コリアンドル氏は「ロシア経済は、今や軍需産業が成長のエンジンとなっている」とし、「当面、軍事支出の削減は事実上不可能だ」と指摘した。ロシア政府は、今年の国防予算を1,450億ドル(約20兆9,408億6,588万円)以上に増額し、総予算の32.5%を国防に充てた。これは旧ソ連崩壊後、最大規模に値する。武器工場は24時間体制で稼働し、軍需産業の賃金は大幅に引き上げられ、地方の低所得層の生活水準を向上させた。いわゆる「戦争特需」である。このような状況下で平和が訪れれば、軍需産業縮小に伴う大規模な失業や賃金下落、社会不安が避けられないとの懸念が強い。ドイツ・ベルリン自由大学の研究員であるボロディミル・イシェンコ氏は「数十万の武装兵力を短期間で民間に戻すのは極めて危険だ」と警告し、「国家が彼らを失望させれば、社会的緊張が爆発する恐れがある」と述べた。ロシア戦略技術分析センターのルスラン・プホフ所長も「ウクライナ戦争のような実存的危機がなければ、現在のように防衛産業に巨額の予算を継続投入することは正当化できない。プーチン大統領は世論に極めて敏感だ」と指摘した。バルト三国やカザフスタンなどの周辺諸国も「ウクライナ戦争終結後、ロシアの戦時経済が自国を脅かす可能性がある」と不安を表明している。旧ソ連時代のように帰還兵が国内の不安定要因となる可能性への歴史的トラウマも根強い。また、賃金・生活水準の向上にもかかわらず、最近の原油価格下落や西側の追加制裁、生産・消費・輸出の鈍化などにより、ロシア経済には景気後退の兆候が顕著に現れている。軍需産業の海外輸出拡大も、アジア・アフリカ市場でのシェア低下、信用依存、品質低下などの壁に直面している。専門家らは「戦争が終結してもロシア経済は短期間で非軍事・民間中心に転換するのは困難だ」とし、「財政引き締めや失業、社会的不満などの後遺症をいかに管理するかがプーチン政権の最大の課題となるだろう」と口を揃えた。☆豊臣天下統一の余剰へ兵力→朝鮮出兵薩長倒幕後の戦力→台湾出兵ウクライナ和平→フィンランド・バルト三国orひょっとすると日本へ?
2025.05.30
国民・榛葉幹事長が玉木代表の発言を陳謝「心からおわび」 備蓄米を「動物の餌」など5/30(金)榛葉氏は会見で玉木氏の発言がSNS(交流サイト)などで批判を浴びていることに関し、「切り取られた発言だけを見ている人も多い。5年を過ぎたら随時飼料用として放出していたのは事実だ」と擁護した。また、「玉木が言いたかったのはコシヒカリなどの銘柄米の値段はまだ上がっており、全体としてのコメが3千円台になるのはいつなのか、ということだ」と理解を求めた。だが、会見に参加した記者から「思いやりが足りなかった」との声が上がると、「おっしゃる通りだ」と応じ、玉木氏の発言を陳謝した上で「玉木にも伝える」と語った。〇国民民主党 榛葉幹事長「この言葉だけを切り取って問題視したことによって、玉木が本当に訴えたかったコメ生産や流通の安定性、主食ですから、これをどう確保するんだっていう本質論とか、どっかいっちゃいましたね」 榛葉幹事長は「言葉の選択は気を付けるべき」としたうえで、「総理も餌米という言葉を頻繁に使っている」と指摘しました。〇玉木氏の訴えたかったことについて説明していた榛葉氏だったが、会見終盤、ベテラン記者から「理屈の前に、この言葉で気持ちを害した人がいるんだったら、ごめんなさいと。榛葉さん、玉木さんでおわびをした方がいいのではないか。思いやりが足りなかった、というのがないと、まずいのではないか」と指摘を受けると「おっしゃるとおりです」と態度を「軟化」させた。 その上で「あらためて誤解を生む発言、私の脇が甘かった発言について、私から心からおわびを申し上げたい」と述べ、謝罪した。自身が26日の福岡市の街頭演説で「博多の女性はきれいだね。男性は、まぁまぁだね」と発言し批判を受けたことにも、合わせて触れた形になった。
2025.05.30
阿部サダヲ、“ヤムおんちゃん”は「何かを諦めてきて、愛情に飢えている」『あんぱん』コメント到着5/30(金) 今田美桜主演の連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合/毎週月~土曜8時ほか)で屋村草吉を演じる阿部サダヲがオフィシャルコメントを寄せ、草吉の人物像を「一見冷たそうに見えますが、結局は困っている人がいると助けたくなってしまうのだと思います」としつつ、「特に前半は、なんだかよく分からない人でいたほうがいいんだろうなと思って演じていました」と振り返った。本作の主人公は、漫画家・やなせたかしさんの妻・小松暢さんをモデルとした朝田のぶ。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現したアンパンマンにたどり着くまでを描く。 阿部サダヲ演じる屋村草吉は、どこからともなくふらりと高知にやって来た、風来坊のパン職人。お金にうるさく口は悪いが、パン作りの腕はたしか。のぶ(今田)と嵩(北村匠海)の人生に大きな影響を与えていく。 連続テレビ小説は『こころ』(2003年度前期)以来の出演となる阿部。「朝ドラは、お父さん役もできる年齢になってきたかなと思っていましたが、それとはまたちがう、風来坊のパン職人というおもしろい役をいただけて、やりがいがあるなと感じています」と出演の感想を明かした。 草吉の人物像と、演じる上で意識していることについては「僕の想像ではありますが、草吉は何かを諦めてきて、愛情に飢えている。だからこそ、人にすごく興味がある人物なのかなと。一見冷たそうに見えますが、結局は困っている人がいると助けたくなってしまうのだと思います。とはいえ、特に前半は、なんだかよく分からない人でいたほうがいいんだろうなと思って演じていました」と振り返った。 さらに、「草吉は言葉遣いが荒いので、ただの気が強い人に見えないよう、なるべくあたたかい印象に持っていけるようにしたいと思っています。釜次さん(吉田鋼太郎)との掛け合いで、ユーモアのある感じに見えるといいなと。あとは、脚本の中園さんに『ヤムさん、おもしろくしてください』と言われたので(笑)。暗くなるような場面も、明るくしていければと思っています。ただ、皆さんが方言に苦労されていて、僕が勝手なことをしてしまうと、急には方言が出てこなくて困らせてしまうので。そこはあまり乱すことはしないように気をつけています」と阿部。 パン作りの練習については「実際にパンの工場に行って、パンをこねて、あんこを包んでという基礎から練習しました。撮影では、道具も作り方もその時代に合わせています。パンがおいしそうに見えないから撮り直しということもありましたし、ツヤ感が重要みたいです。『あんぱん』を見て、朝ごはんがパン派になる人も多いんじゃないかな(笑)。草吉があんぱんで悲しみに包まれた朝田家の人々を救ったり、のぶや嵩の受験のときに“合格あんぱん”をあげたり、元気になってほしいときにあんぱんを焼くっていうのは、いいですよね。いつの間に作っていたんだろうという場面も多いですが(笑)。みんなのことを思って、こっそり作っているんでしょうね」と話した。 草吉から見たのぶと嵩については「あの2人の関係性はすごくおもしろいなと思いながら見ています。のぶのように、あれだけ明るくまっすぐに向かってきてくれる人ってなかなかいないと思いますし。だから、嵩はこの人がいいなと思ったんでしょうね。草吉からすると、嵩はどこか似ているところがあったんだろうなと。最初に川辺で、ひとりぼっちでいる嵩を見たときから、そのさみしげな姿に、何かシンパシーを感じたんだと思います。草吉からすると、嵩は気になって仕方ない存在なのかもしれません」と語った。 最後に視聴者に向け、「『あんぱん』は、愛があり、やさしい気持ちになれる作品だと思います。草吉はずっと朝田家にいましたが、やっぱり風来坊ですからね。どこかに行かなくてはなりません(笑)。草吉の戦争への思いというのも、このあと明らかになると思いますので、ぜひ今後の展開も楽しみに見てもらえるとうれしいです」とメッセージを寄せた。
2025.05.30
沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福 オ 久遠の生命禅寺では十分この福と徳とを反省しなければならんというので、元旦にその儀式がある。まず午前三時に起きて坐禅するのがふつうである。それから祝聖(しゅくしん)といって天皇陛下の聖寿万歳を祝福する祈祷をやる。それからいろいろの行事があって三が日間の儀式がある。まず一番に修正会(しゅしょうえ)というのがある。これは国家の宝祚長久(ほうそちょうきゅう)を祝福する。奈良の大仏さんは修正会の祈祷の堂宇(どうう)である。そうして五日には事始め、説法はじめをする。また五日は達磨日だ。ことに元旦には上堂というのがあるが、これはおごそかな儀式で、この上堂の法語が古来たくさん残っている。 大智禅師の元旦の詩にこういうのがある。新年の仏法如何(いかん)と問わば(新年の仏法がいかなるものかと問えば)口を開いて他に説示することをもちいず(言葉に出して説明するまでもない)露出す東君真の面目(日の出に本来の面目があらわれ)春風吹ほころばす臘梅花(春の風が梅の花をほころばせる)この元旦の詩は非常に結構なもので、まだほかに二首『大智禅師偈頌(げじゅ)』に載っているが、この詩も動物としての人間、夢幻(ゆめまぼろし)、泡影(ほうえい)のような人間を、永遠の仏陀、久遠の我として生きさせようとするのであって、これが仏法の根本問題であり、しかもそれが一番めでたいのである。ことに元旦われわれがもう永遠に死なない人間になるというのは、われわれの生活の大転換である。ぜひわれわれの行くべき道である。それがために元旦の上堂にも、元旦の説法にも、この仏道を本当に挙揚(こよう)し、仏道を説くということが、この上もないめでたいことである。人間はただ放っておけば一匹の動物で、色気と食気だけで、あとはゼロである。それから金が欲しい、家が欲しい、オモチャが欲しいという。このオモチャが成人するにつれて念がいる。はじめは母の乳房でよかったが、キャラメル、まり、写真機、自転車、だんだん年寄ると骨とう品を欲しがったり、掛け物を欲しがったり、それで最後はカンオケである。食物にしても馬ならば草ばかり食っているが、人間は酒を飲み、刺身を食い、シナ料理結構、ウナギも結構、奈良漬けで茶漬け一杯も、なお結構という具合に、なかなか念が入っている。ただオモチャや食物に念が入っているだけでは、法界からよく見つめたら、ただ一匹の動物に過ぎない。科学者が言うように、生物の本能から見たら、ただ一匹の動物であって、また本能というやつが、どうせ消えてゆく夢幻のようなものである。この人間が永遠の生命、久遠の仏陀として生命を奪い返そうというのが仏教である。そこで元旦のめでたい事にちなんで、仏道というものを根本から説くというのは当たり前の話である。長生きと言ったところで、何歳まで長生きできるものか知れたものじゃない。私は25の時、日露戦争に行って、首山堡(しゅざんぼう)で弾丸が左のほほから右のくびへ抜けて死んだようになって倒れていた。あの時死んでいたら30年も昔に満州の土になっていたわけだ。去年満州に行って首山堡に上り、自分が昔号令をかけたところを上から眺めて、あそこでやられたのだなアと思って、自分の墓参りしたような気がした。どうせあの時死んでいたところで損得なしじゃ。けれども、われわれのせんならん仕事は、動物並みの人間をこっちへこいといって、ウンと鼻面を一つ向け直し、我と彼と共に永遠に死なない人間にすることである。これがめでたいのである。元旦に人事行礼(にんじぎょうれい)といって、おめでとうと言う挨拶をする。方丈(ほうじょう)を前において香を焚いて「此の日改歳(カイサイ)の令辰(レイシン)謹んで嘉悰(カソウ)の儀を伸(ノ)ぶ、即日気運極めて寒し、恭しく惟れば(ウヤウヤしくオモンミれば)堂頭和尚尊侯起居万福(ドウチョウオショウソンコウキキョバンプク)」といってお辞儀する。「どうぞおまめさんで……」ということである。こんな肉体のごとき、体温計の上がったり下がったりする、垢(あか)のついた体を、べつに大切にというのではない。真に仏道につかえる身を大切にというのである。(『禅談』p20-23)
2025.05.30
「アキダイ」でも備蓄米販売へ 社長が説明「古古米の方で申請済み」 価格は「ほぼ値段を決められ…」5/29(木) 都内でスーパーマーケット「アキダイ」を経営する秋葉弘道社長が29日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に電話出演し、政府との随意契約による販売が開始された備蓄米についてコメントした。随意契約を結び、政府から備蓄米の納入を受けた楽天グループやアイリスオーヤマはこの日から、ネットによる販売を開始したが、ともに即日完売した。また農水省はこの日、政府備蓄米の随意契約について申込みが確定した事業者61社を公表した。 スーパー9店舗を取り仕切る経営者の秋葉社長は、自身の店舗でも備蓄米を扱うという。「実は私はグループに入っておりまして、グループの方で申請していただいているので、古古米の方で申請済みで、販売予定になっております」と説明した。アキダイはロピアを展開するOICグループなどと協力している。 小泉進次郎農水相は、備蓄米について「6月上旬には2000円で並ぶ」ことを目標にしている。秋葉社長は「普通は私たちが値段を決めるのが当たり前ですけど、政府の方がいくらくらいって売るみたいな、ほぼ値段を決められている状況ですね」と説明した。楽天、備蓄米の販売開始 5キロ2138円、一部売り切れ5/29(木) 楽天グループは29日、政府から随意契約で購入した備蓄米の販売を始めた。 価格は1袋(5キロ)2138円で、直営サイト「楽天24」では同日昼ごろに販売を始め、直後に完売。「Rakutenグルメ館」では購入予約を受け付けている。商品名は「楽天生活応援米」で、同日特設ページを開設した。「楽天24」では、1人1日2袋までで発売したが、直後に完売。今後の販売予定について同社は「在庫が追加され次第、順次販売する」(広報)と説明した。 「Rakutenグルメ館」も29日、購入予約の受け付けを開始。予約は1人1日2袋まで。いずれも送料は価格に含まれるという。
2025.05.30
第75代横綱昇進の大の里に英メディアも熱視線!! 秋のロンドン公演に向けた期待の声も 「絶好のタイミングでの昇進となった」5/30(金)大相撲夏場所で2場所連続優勝を果たした大の里=二所ノ関=が、ついに横綱の地位に昇りつめた。5月28日、日本相撲協会による大相撲名古屋場所の番付編成会議と臨時理事会の中で、大の里の第75代横綱昇進が満場一致で決定。年6場所制となってから史上最速となる所要13場所での昇進とあって、スピード出世での新横綱誕生の余韻は、今なお冷めないままだ。同日に二所ノ関部屋で行なわれた昇進伝達式の口上では、8か月前の大関昇進時と同じ四字熟語を用い、「“唯一無二”の横綱を目指す」と述べ、最上位力士としての決意を示した。 4度目の優勝を飾った夏場所は、自身初の綱獲りを懸けて迎えた中、その重圧をものともしない強さを見せつけた。初日から13連勝で優勝を決め、千秋楽で横綱・豊昇龍に敗れ全勝こそ逃したものの、14勝1敗という堂々たる成績を残したことで、“晴れの日”を迎えている。初土俵から僅か2年での昇進。24歳という若さもあり、早くも大横綱としての未来も予感させている。 また、今年に入り2人目の横綱誕生で沸き立っているのは日本国内ばかりではない。イギリスの日刊紙『The Guardian』が現地時間5月28日、公式サイト上で、「大の里、異例のスピードで横綱に昇進」と銘打ったトピックを掲載した。 記事では、大の里が2017年の稀勢の里以来となる日本出身横綱であることや、伝達式での口上の内容なども綴られている。また、夏場所では唯一黒星を喫した相手が豊昇龍だったとも伝えながら、「名古屋場所では2人が初めて横綱として対戦する見込み」「両者のライバル関係への期待が高まる」と両力士の今後を見通している。 さらには、今年10月に予定されている大相撲のロンドン公演、ロイヤル・アルバート・ホールへの国際巡業にも言及。「相撲協会が国内外のファンとのつながりを再構築しようとする中で、絶好のタイミングでの昇進となった」などと評している。 同メディアは、大の里に対し「幕内で一度も負け越しを経験せずに横綱に昇進した初の力士」などと偉業を称えるとともに、「今後は横綱として結果を求められる重圧に加え、その責任は土俵内外に及ぶ」として、“綱の重み”を強調した。 最高位への昇進を果たした大の里は今後、海外からも多くの視線が向けられることは間違いない。「令和の怪物」は大相撲界を象徴する存在として、新たなスタートを切った。
2025.05.30
宮城野親方 退職届を提出 6月2日に臨時理事会で話し合いも本人の意思固く元横綱・白鵬の宮城野親方(40)が、日本相撲協会に退職届を提出していたことが29日までに分かった。関係者によれば協会側は受け取らず保留扱いにしており、週明けの6月2日に臨時理事会を開いて閉鎖中の宮城野部屋の今後について協議する予定。ただし、宮城野親方の決意は固いようで、このまま相撲界から離れることが濃厚だ。 宮城野部屋に近い関係者によれば、宮城野親方は夏場所中に退職を決意し、既に後援者やスポンサー関係者にその意向を伝えているという。所属する伊勢ケ浜部屋の25日の千秋楽のパーティーでは、角界を離れる意思がないことを口にしていたが、同関係者は大の里の横綱昇進セレモニーに水を差さないようにするための配慮だったと見ているようだ。 昨年4月に弟子の元幕内・北青鵬(すでに引退)の暴行問題の責任を問われ、他の弟子たちとともに伊勢ケ浜部屋の所属となって1年。部屋の再興の時期がまったく見通せず、さらに伊勢ケ浜部屋の師匠が伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)から折り合いの良くない照ノ富士親方(元横綱)に代替わりすることも引き金になったようだ。関係者は「現役時代の実績も指導者としてのキャリアも、自分より下の照ノ富士親方のもとで、親方業を続けることが納得できなかったのではないか」と胸中を推察した。 協会は6月2日に臨時理事会を開いて宮城野部屋の処遇を協議する予定。そこで宮城野親方の伊勢ケ浜部屋からの転籍を話し合うことも考えられる。 ただ、関係者の中には「タイミング的に遅い。親方の決意は固い」という声もある。伊勢ケ浜親方と照ノ富士親方は6月9日に名跡を交換する予定のため、ある関係者は「その時に退職届を再度、提出するのではなないか」と指摘した。 宮城野親方は6月3日にモンゴルで行われる父ムンフバトさん(故人)の顕彰式に出席する予定で、近日中に離日するとみられている。最多幕内優勝45回を誇る大横綱の動向に注目が集まる。
2025.05.30
米政府、中国国有航空機メーカーへのエンジン輸出停止=NYT 米政府は重要な国内技術の中国向け輸出を一部停止した。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が28日に報じた。中国国有航空機メーカーである中国商用飛機(COMAC)へのジェットエンジンに関連した技術も含まれているという。COMACはエアバスやボーイングに対抗しようと独自の旅客機を開発しているが、適切な国産エンジンを持っておらず、輸入になお頼っている。NYTは関係筋2人の話として、今回の措置は中国が米国への重要鉱物輸出を制限したことに対応したものだと伝えた。米商務省は「C919」を開発するための製品や技術をCOMACに販売することを認めていた米企業向けライセンスの一部を停止したという。同省はロイターに対し、戦略的重要性を基に中国向け輸出を見直していると表明。「いくつかのケースでは既存の輸出ライセンスを一時停止したり、追加のライセンス要件を課したりしている」と説明した。COMACからは今のところコメントを得られていない。在ワシントン中国大使館の報道官はロイターに対し、「米国が国家安全保障の概念を拡大し、輸出規制を乱用し、悪意を持って中国を阻止・抑圧することに断固反対する」と述べた。米、中国人留学生のビザ取り消しへ 「共産党つながり」、審査強化5/29(木) トランプ米政権は28日、中国共産党とつながりのある中国人留学生のビザ(査証)取り消しを開始すると発表した。中国で行われる全てのビザ申請に対する審査を強化する考えも表明した。 米中間の人的交流に大きな影響を及ぼす可能性があり、中国側の反発は必至。トランプ政権の高関税政策で米中関係が厳しさを増す中、対立が先鋭化する恐れもある。 ルビオ国務長官が声明で発表した。国務省と国土安全保障省が連携し、共産党と関係を持つか重要分野を専攻する中国人留学生のビザを「積極的に取り消す」と強調。今後、中国本土や香港で受け付けるビザ申請について審査基準を見直す方針も示した。 ただ、声明では「共産党とのつながり」に関する具体例や「重要分野」の詳細には触れていない。米政府は人工知能(AI)や半導体関連の先端技術が中国に流出することを防ぐため、規制強化を進めている。
2025.05.30
プーチン氏、昭恵氏と面会 安倍氏を「忘れぬ」 対日関係改善模索か5/30(金)ロシアのプーチン大統領は29日、モスクワで安倍晋三元首相の妻、昭恵氏と面会した。大統領府が発表した。プーチン氏は「彼(晋三氏)に深く感謝している。ロシアと日本の協力発展に対する彼の貢献を忘れることはない」と強調した。プーチン氏は首相在任中の安倍氏と27回にわたって首脳会談を重ねた。29日の面会は一部が国営テレビで放映され、プーチン氏は昭恵氏に花束を渡して歓迎。昭恵氏がプーチン氏の言葉を聞きながら涙を流す場面も見られた。 ロシア国営タス通信によると、プーチン氏は昭恵氏に対し、ロシアを代表するボリショイ劇場でバレエを見るよう勧めた。劇場までは、昭恵氏に自らの専用リムジンを使わせたという。 異例の好待遇は、日本との関係改善をにらんだ動きととらえることもできる。また、日本が米トランプ政権の高関税政策に対処を迫られるなかで、日本をロシアの側に近づけ、日米の間にくさびを打ち込みたい狙いもあるとみられる。
2025.05.30
天保11年、12年(尊徳先生54歳、55歳)[報徳記&二宮翁夜話] 197「安居院庄七と鷲山恭平」を本年2月出版しました。本書は安居院庄七の生誕地・秦野市及び足柄上郡各町の教育委員会を通して、秦野市立図書館・同公民館図書室・全小学校・中学校に寄贈し、図書館・公民館図書室では「貸出中」となっています。神奈川県では伊勢原市、相模原市、平塚市、藤沢市、松田町の各図書館で閲覧できます。 また安居院庄七が主に報徳活動を行った遠州各地の図書館でも多く所蔵されています。終焉の地、浜松市の全図書館にも寄贈し、浜松市立中央図書館と11の図書館で貸出ができます。静岡県内では御殿場市、富士宮市、沼津市、袋井市、湖西市、森町の各図書館で閲覧できます。また東京都立図書館の蔵書にもなっております。なお「安居院庄七と鷲山恭平」の本は、大日本報徳社で販売しています。天保11年<54歳>1月14日 駿河藩藤曲村に仕法を行う2月 神奈川県平塚の片岡村(大澤小才太)に仕法を発業する。6月9日 伊豆韮山江川太郎左衛門の書簡により招かれて出張し、田方郡多田弥次右衛門の一家再興の方法を講じ1380両貸付け、数日滞在し仕法を立てる。7月 桜町に帰る。門人ますます多く、在塾出入者100人を下らなかった。11月 駿河御殿場村に仕法を行う。12月 相州(神奈川県)金目村(平塚市)兵左衛門のために仕法を授け、負債返済永安の道を立てる。天保12年<55歳>1月10日 富田高慶が谷田貝村に出張する。3月6日 小林平兵衛が来て面会する。5月6日 富田高慶疱瘡にかかる。10月14日 川崎屋孫右衛門、宮原屋清兵衛の弟えい洲来て、大学料理の書簡を与える。11月4日 相馬藩は一條七郎右衛門を遣わして教えを請うも許さず。○年譜には、天保10年6月4日中村藩士富田高慶が桜町に来て教えを請うも許さず。9月前にこれを許す。高慶27歳とある。「報徳記」の著者である。実に尊徳先生53歳のときの弟子である。これより富田の名が年賦にも頻出する。「江戸の家計簿」(新井恵美子著)尊徳が幕臣となる少し前、尊徳を畏敬し、片腕となって仕事をする弟子が二宮家にやってきた。富田久助、のちの高慶である。富田は相馬藩士斎藤三太夫嘉隆の次男で、5代前に途絶えていた富田姓を興して名乗っていた。父嘉隆は禄高40石、相馬藩主3代に仕え忠勤を励んでいた。また子どもの教育にも熱心だった。久助は、利発で、藩主の子息の勉強相手に選ばれ、長じては若殿の近侍となった。だが、久助は相馬藩の疲弊を救う救済する方策を見つけるため、天保元年に江戸に単身出てきた。最初成島司直の塾に入るつもりだったが、成島塾は当時火災で入門できず、屋代弘賢の塾に入った。屋代は国学史学が専門で、久助は後に昌平校に入学し、儒官依田源太衛門の塾生となった。こうして相馬を出てから10年が経った。儒学を学んでも、藩を復興する具体の方法を得られないのに絶望感まで味わっていた。江戸家老草野半右衛門は大人物で藩内の信頼が厚く、富田を心にかけていた。学問をやめて養子にいくことを勧めた。富田はある日、医師磯野の待合で不思議な話を聞いた。奥田公民という患者が二宮金次郎という農民出身の男が次々と村や藩の復興に成功しているという話だった。「この人だ。」富田久助は江戸の暮らしをたたみ、野州を目指した。そんな富田に京都の医者荒木勝悦が同行した。桜町陣屋の日記にはこうある。「天保10年6月1日一 下高田村より太助 相馬儒者富田久助殿 伯耆国荒木勝悦殿は医者 四ツ半つれ参候事」尊徳先生は面会を拒絶された。富田たちは毎日陣屋に通ったが、面会できなかった。荒木は断念して帰っていった。富田は相馬藩を救いたいという志があった。下高田村で寺子屋をはじめ、子ども達を教えた。その時、久助の講義を受けた子に鶴松と貞助がいて二人は生涯富田久助の弟子であり続けた。 季節は移り、秋となり、ある日尊徳先生は思い出したかのように「かの学者はまだ居るか」と聞いた。「あいかわらず入門を許されたいと待っております」と門人が答えると「会ってみよう」とここに初めて面会がかなったのである。時に天保十年(1839)8月17日の午後だった。いつものように訪ねてきた富田に尊徳先生は面談を許した。話し合いは深夜まで及び、富田はその頃門弟となっていた川崎屋孫右衛門の部屋に泊まった。話は次の日も続き実に4日間に及んだ。この後、一ヶ月を経て正式な入門が許された。天保10年9月27日 一 相馬藩中儒者 富田久助 今七ツ時 谷田貝よりまかり越されそうろう事と日記にある。
2025.05.30
報徳記 巻之六 【4】先生下館の分度を定む その3[報徳記&二宮翁夜話] 197「安居院庄七と鷲山恭平」を本年2月出版しました。本書は安居院庄七の生誕地・秦野市及び足柄上郡各町の教育委員会を通して、秦野市立図書館・同公民館図書室・全小学校・中学校に寄贈し、図書館・公民館図書室では「貸出中」となっています。 なお「安居院庄七と鷲山恭平」の本は、大日本報徳社で販売しています。報徳記巻之六【3】先生上牧某を教諭す(「訳注 報徳記」佐々井典比古)著者(富田高慶)が思うに、国家の憂いを憂いとして一己の私事を憂いとせず、日夜身をささげて国事に任ずるのが人臣の常道ではないか。いやしくも俸禄や栄誉利益を心として、おもねりへつらい、うわべだけ人に従うような者とは、到底共に君に仕えることはできない。先生はあるとき言われた。「君に仕えて心が利録から離れない者は、たとえば商人が物を売り、価を争うようなものである。君子は決してこのようにして君に仕えるものではない」と。先生がひとたび臣たるの道を教えられて、下館の衆臣は多くをむさぼり不足を憂える心がやみ、忠義の心が油然として生じた。徳の推し及ぶことは、何とすみやかなものであろう。(原文は漢文)高慶曰く、國家の憂を以て憂と爲て一己の私憂とせず。夙夜身を致し以國事に任ずる者人臣の常道に非ずや。苟も恩禄榮利を以て心と爲し阿諛面從豈與に君に事ふ可んや。先生甞て曰く君に事て利禄に離れざる者譬へば商賈の物を鬻ぎ價を争ふ也。君子の君に事る豈其れ斯の如くならん哉。先生一たび臣爲るの道を教へて下館の衆臣多くを貪り不足を憂ふるの意弭み而して忠義の心油然として生ぜり。徳の物に及ぶ何ぞ其れ速か也るや。
2025.05.29
沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福 エ 道心と智慧六祖慧能(えのう)大師の弟子の永嘉(ようか)大師の書かれた『証道歌(しょうどうか)』の中に「二乗は精進して道心無く、外道(げどう)は聡明にして智慧無し」とあるが、これは非常に素晴らしいことである。二乗は声聞(しょうもん)と縁覚(えんがく)のこと。精進とは進んで退(ひ)かず、善に進み、悪を止めるという勇敢なことです。一直線に勇敢に修行することです。すなわち二乗は精進努力勉励するけれども道心がない。道心とは泣きみその話の、かなの置きようで気持ちが変わるのとは違って、絶対に不幸を封じ込んで絶対幸福ばかりになることです。道心がありさえすれば、一切のところに幸福があるわけである。どこへ行っても幸福である。不幸なところが無くなる。不幸な時が無くなる。道心とは愉快なものである。ある者は「俺は実際いうたら意志の弱いやつであったが、貧乏人の子に生まれたためにどうやら一本立ちができるようになった。これが金持ちの家に生まれた箱入り息子であったら、温室の花のように世の中に出て、もまれたら、へなへなになって一ぺんにしぼんでしまう。これは貧乏のおかげである」という。またある者は「おれみたいな馬鹿な者が、親が学資金を出してくれたので、肩書もつけてどうやら飯も食えるが、これは学資金のおかげである」と喜ぶ。こうして道心がありさえすれば、いずれを向いても喜ぶことが出来る。災難が来たら、ここが鍛錬のしどころである。男一匹こういう時に鍛錬しなければならんという気持ちになる。軍歌に「ここぞ命の捨て所」とあるが、男一匹ここぞ命の捨て所とウンと頑張る。男として痛快な、生まれ甲斐のあるわけである。「二乗は精進して道心なく」―。二乗はどれだけ努力しても、自分だけ楽をしよう、自分だけ再び生死界に迷わないようにしようと、自分だけのための精進であるから、道心がない。道心とは、私とあなたとぶっ続きの要領をのみ込むことである。この要領がのみ込めたら道心が起こるわけです。たいていの者は、あなたのためでなく、自分のためにばかり、ぶすぶす考えている。人知れず人のために考えてやろうというような者は無い。たまには恋人のために人知れず考える人はあるが、たいがいは、おのれのためで、他人のために考えるなぞということは滅多にない。恋人のためでも、なれたらそんなことは考えなくなる。たいがいの場合わが身だけのためである。これが二乗である。「外道は聡明にして智慧無し」―。外道とは仏教以外のもろもろの邪見である。近頃の言葉でいうと、思想が右とか左とかいうが、これが邪見である。自分の学んだ学問のために、だまされるのだから度し難い代物である。昔ある人が禅僧から手紙をもらった。開いてみると白紙が一枚入っている。いくら透かして見ても何も書いてない。そこで、その人は、この白紙を「万里同風(ばんりどうふう)」とよんだ。お互いさまというわけである。この白紙になり切るには聡明ではいかん。いくら聡明でも、いくら精進してもいかん。智慧がなければいかん。われわれ人間には、この智慧と道心がいる。道心を福と言い、智慧を徳と言う。この福と徳がなければいかん。仏教ではよく福と徳というが、元旦早々からお年玉の良いのを貰ったからと言って、あるいは、たいそう酒をご馳走になったからと言って、それがめでたいわけではない。かえって二日酔いして頭が痛むくらいである。人間の一番大きな福と徳とは、道心と知恵である。これさえあれば良いのである。(『禅談』p18-20)
2025.05.29
えっ!永野芽郁と田中圭、文春砲幕引き? 映画「かくかくしかじか」興収4億絶好調「週刊文春」で生々しいやり取りのLINEの内容の第2弾まで報じられた女優、永野芽郁(25)と俳優、田中圭(40)の不倫疑惑だが、今週発売の文春でも第3弾はないことが28日分かった。果たして2人の不倫騒動は収束に向かっているのか。永野主演映画が「トム・クルーズ超え」公開2週目の好調ぶり2人は一貫して不倫を否定している中、永野は10社以上あったCMが全て引き上げられ、田中も起用されていたCMがすべて企業の公式サイトから削除される事態に見舞われた。永野は、2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」を降板し、代役には女優、白石聖(26)が起用された。世間からの目はまだまだ厳しいと思われるが、そんな中でも、16日に封切られた永野の主演映画「かくかくしかじか」は、「絶好調スタート」「映画大ヒット」などとメディアで報じられている。公開後2週目の週末を終えた26日、ワーナー・ブラザースジャパンが、観客動員数30万人を突破し、興行収入が4億480万円となったことを発表。中でも、映画の脚本も担当している原作者の漫画家、東村アキコ氏(49)の地元では、「トム・クルーズ超え」とも報じられ大盛況ぶりなのだ。「かくかくしかじか」の舞台にもなっている宮崎県内では、全ての映画館(セントラルシネマ宮崎、ワンダーアティックシネマ、シネポート、延岡シネマ)で、米俳優、トム・クルーズ(62)主演の人気映画シリーズ最新作「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」超えの週末映画動員ランキング1位となった。これを「舞台の宮崎ではトム・クルーズ超え」という見出しで報じたスポーツ紙の記事に、東村氏は自身のX(旧ツイッター)で、「宮崎のみなさま!おかげさまで、めちゃくちゃ面白い見出しになっております!笑 本当にありがとうございます!」と喜びをつづった。「素敵な映画」と小林幸子も太鼓判、東村アキコ氏も感激演歌歌手、小林幸子(71)は28日、自身のXを更新し、「かくかくしかじか」を観賞したことを明かし、「クスっと笑える所が沢山あって、泣ける所、大泣きもあり、とっても素敵な映画でした!! そして、やっぱり大泉洋さんは、ホントに上手いなぁ」とコメント。「原作の東村アキコさんの、漫画家になるまでのお話で、 漫画を描くために生まれてきた!! と言うナレーションに感銘」「そうだ、私も歌う為に生まれてきたのかなぁ? と自分に置き換えたりして。。」「書けー!書けー!が 歌えー!歌えー! と言われた気がして、元気が出ました ぜひ、見て欲しい映画です」と絶賛した。東村氏はこれを引用し、「な、なんと‥お忙しい中ありがとうございます 今日いろんな人から「小林幸子さんがつぶやいて下さってるよ!」とたくさん連絡が来ました‥!」と反応している。「永野芽郁 主演映画ヒットで〝やっぱり数字を持っている女優〟の評価 ネトフリや配信系に活路」「不倫報道でもダメージなし! 永野芽郁、主演映画は大ヒット、ドラマも好調の〝逸材ぶり〟 活動休止を惜しむ声も」など、永野に対する比較的好意的な報道が増え始めているようにも思える。
2025.05.29
モンテネグロ首相、日本語で首脳会談 石破首相「歴史に残る会談」5月28日に首相官邸で開かれた日モンテネグロ首脳会談で、日本に留学経験のあるモンテネグロのスパイッチ首相が石破茂首相と流暢(りゅうちょう)な日本語でやりとりした。石破首相は「(外国首脳との日本語でのやりとりは)歴史に残る会談だ」と持ち上げた。 外務省によると、スパイッチ氏は国費留学生として埼玉大などに留学した経験がある。大阪・関西万博のナショナルデーにあわせて来日した。会談冒頭、日本語で発言し、「両国は法の支配、民主主義、多国間主義、平和と繁栄という価値を共有している。自由で開かれた国際秩序という日本のビジョンを全面的に支持する」と語った。会談に続く昼食会まで、一貫して日本語でやりとりしたという。石破首相は「両国の関係を発展させていく上で、首相の留学生としての経験は本当に心強い」と歓迎した〇石破首相と来日中のモンテネグロの首相が、日本語で首脳会談を行いました。石破首相:きょうはたぶん日本国の歴史始まって以来だと思いますが、外国の首相と日本語でやり取りすると。歴史に残る会談になります。28日、石破首相と会談したのはヨーロッパ東部・モンテネグロのスパイッチ首相です。ミロイコ・スパイッチ首相:両国間の新たな友好関係を、段階を開くことを目指しております。日本の自由で開かれた国際秩序というビジョン、戦略を全面的に支持しております。スパイッチ首相は埼玉大学への留学経験があり、日本との経済協力の強化を強調しました。
2025.05.28
【陸上】400m・松本奈菜子が日本勢金メダル第1号!52秒17のセカンドベストで日本勢16年ぶり快挙/アジア選手権5/28(水) ◇アジア選手権(5月27日~31日/韓国・クミ)2日目2年に一度開かれるアジア選手権が行われ、女子400mで松本奈菜子(東邦銀行)が52秒17のセカンドベストで金メダルに輝いた。【動画】女子400mで金メダル!!松本の決勝の走りをチェック!6レーンの松本は序盤こそインド勢などを追う展開となったが、最後の直線に入って猛追。残り50m付近でトップに並びかけると、そこから突き抜けてトップでフィニッシュ。5月3日の静岡国際で出した日本歴代2位の自己ベスト(52秒14)にあと0.03秒に迫る好タイムをマークした。同種目の金メダルは東邦銀行の先輩である丹野麻美がナチュリル所属だった2009年以来の快挙。東京世界選手権出場に向けても、エリアチャンピオンとして出場資格を獲得する激走だった。
2025.05.28
「斎藤知事と副知事の指示を受けた可能性が高い」第三者委が結論 元総務部長の情報漏洩を認定 「停職3か月」懲戒処分5/27(火) 兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑を告発した元県民局長の“私的情報”について、県と第三者委員会は27日、斎藤知事の“側近”だった井ノ本知明元総務部長が元県民局長の私的情報を県議会議員3人に漏洩したと結論付けた報告書を公表しました。報告書では、漏洩行為について「斎藤知事と副知事の指示を受けた可能性が高い」としています。調査結果を受け、県は井ノ本氏を停職3か月の懲戒処分にすると決定。井ノ本氏の処分について、斎藤知事は「組織の長として深く責任を感じている」として自らの処分を検討していると明かす一方、「漏洩の指示はしていない」と改めて主張しました。報告書によれば、井ノ本氏は県議3人に対し、私的情報の一部を紙に印刷して見せ、一部を口頭で述べるなどしたとしています。 当初、井ノ本氏は私的情報の漏洩を全面的に否定していましたが、その後の聞き取り調査で、「県議に対し、私的情報を情報共有の意図で口頭で伝えたことはあるが、具体的な資料は開示していない」とした上で、「斎藤知事及び片山元副知事の指示によるものである」と話したということです。 また、他の職員も委員会の聴取に対し、去年4月上旬に知事から「私的情報があったことも含めて、根回しというか、議会の執行部に調べておいたらいいんじゃないかという趣旨と理解できる発言があった」と話したということです。 一方、斎藤知事は「処理に関して何か指示をしたことはない」と否定し、元総務部長の判断であると主張。片山元副知事は「知事から直接の指示を受けたことはない」としつつ、他の職員から私的情報を議会と共有するよう知事から指示があった旨を聞いたとして「根回しをするよう指示したが、具体的内容は指示していない」と話したということです。 第三者委員会は結論として、井ノ本氏の漏洩は「知事及び元副知事の指示を受けた可能性が高いことに加え、口頭でその概要を抽象的表現で述べるとともに、紙に打ち出された資料の一部を提示するにとどまった」としました。第三者委員会は27日の会見で、「一般的な情報共有すら否定する知事の証言は不自然」と指摘した上で、元裁判官でもある工藤涼二委員長は「中立公平な第三者委員会として判断した。最大のステークホルダーは県民であり、知事ではない。出てきた証拠に基づいて判断した」と語りました。 この問題をめぐって、斎藤知事の疑惑を調査していた百条委員会が県議2人に対して行った聞き取り調査では、告発された後の去年4月、議員控室で井ノ本氏が県議2人にプリントアウトした私的情報を見せた上、口頭で元県民局長が作成した告発文書が「信用に値しない」旨の説明をしていたことが明らかになっています。 一方、去年10月の百条委員会の証人尋問で、井ノ本氏は漏洩について「守秘義務違反の嫌疑を受ける可能性がある」として、証言を拒否していました。 県は、第三者委員会の調査結果や、知事からの指示があったとする主張、人事課を所管する総務部長という高い倫理観が求められる立場を踏まえ、井ノ本氏に対し、27日付で『停職3か月』の処分にすることを決定。井ノ本氏は県の聞き取りに対し、「知事と元副知事の指示に基づく正当な業務行為であり、外部通報に該当するため不利益処分は認められない」と話しているということです。 これに対し、斎藤知事は27日、「総務部長という要職にあった県職員が、懲戒処分に該当するという状況になり、県民の皆さんの信頼を損なうものであり、組織の長として、誠に申し訳なく思っている」と謝罪し、自らの処分を検討していることを明らかにする一方で、井ノ本氏への指示の指摘については「漏洩に関する指示はしていないという認識に変わりはない」と改めて否定しました。
2025.05.28
大谷翔平、3戦連発の両リーグ最速20号2ラン!23年より17日早い自己最速更新で大台到達5/28(水) 【MLB】ガーディアンズ—ドジャース(5月27日・日本時間28日/クリーブランド) ドジャースの大谷翔平投手がガーディアンズ戦に「1番・DH」でスタメン出場。4回の第3打席で3試合連続となる今季20号2ランを放った。 前日の試合では初球をライトスタンドへ叩き込んだ大谷。この日も通算7打数2安打1本塁打と分が良い相手先発バイビーを第3打席で捉え、3試合連続の1発となる20号をスタンドへ運んだ。打球速度は104.5マイル(約168.2キロ)、飛距離362フィート(約110.3メートル)だった。 チーム55試合目での20号は年間58.9本ペース。メジャー単独トップだった本塁打数も、2位のヤンキース・ジャッジ、フィリーズのシュワーバーとの差を2本に広げ、頭ひとつ抜け出す形となった。 また、この1発で、エンゼルス時代の2023年6月12日(同13日)のレンジャーズ戦で記録した自己最速の20号到達記録を17日も早く塗り替えた。 前日までの直近7試合は28打数5安打3本塁打、打率.179と苦しんでいたが、数字以上のインパクトを残し続けている。〇山本由伸、ドジャース相棒・スミスが絶賛「ヨシは本当に貴重」… 「相手が一番嫌がっていたのは…」5/27(火)ドジャースのウィル・スミス捕手が、6イニング2失点で6勝目を飾った山本由伸投手を絶賛した。先発陣にけが人が相次ぐ中、長いイニングを安定して投げ、チームの屋台骨を支えている右腕に「本当に貴重な存在。ウチの先発が長いイニングを投げられずにブルペンに頼る場面も多い中、ヨシが今日のように6イニングを投げてくれると、本当に助かる。ブルペンに休みを与えられる」とねぎらった。 さらに、3回のバント処理を抜群のフィールディングでアウトにしたプレーについて「彼は本当に運動能力が高い選手だしし、今日は機転の利いたプレーを見せてくれた。あのアウトはチームにとっても大きかった」と振り返った。 この日は真っすぐとスプリット、カーブを操って相手に的を絞らせなかった。スミスは「相手が一番嫌がっていたのはスプリットだったね」と語った
2025.05.28
DeNA・バウアー、快眠&快投8回0封!来日最多タイ12K「寝られることが大きい。気分も良くなった」5/28(水)(セ・リーグ、阪神1x-0DeNA=延長十一回、9回戦、阪神4勝3敗2分、27日、倉敷)本来の力を見せつける118球だった。岡山・倉敷で日米通算250試合目の登板を迎えたDeNAのトレバー・バウアー投手(34)が8回4安打無失点、来日最多に並ぶ12奪三振の力投。3勝目はならなかったが堂々と胸を張った。「いい投球だった。もう1イニングを投げて、もう少し(三振数を)伸ばせたらと思っていた」この日最速158キロの直球がうなりを上げ、得意のナックルカーブもさえた。二回無死二塁から3者連続三振。六回には佐藤輝、八回には中野をピンチの場面で打席に迎え、いずれもナックルカーブで空振り三振に斬った。6試合連続で女房役を務めた20歳の松尾に向かって、吠えに吠えた。前回21日の中日戦後に副鼻腔炎を患っていることを明かした。体調不良が数週間続いて発熱もあり、睡眠は4時間以下で登板したという。直近2試合で計10失点と苦しんだが、「良くなった。寝られることが大きい。気分も良くなった」と全快をアピールした。バウアーの後を託された救援陣も首位阪神を相手に奮闘したが、延長十一回に4番手の山崎が無死から連打と敬遠で満塁とされ、5番手の颯が押し出し四球でサヨナラ負け。三浦監督は「(バウアーに)申し訳ない」と肩を落とした。5月3日以来遠のく白星へ、バウアーが状態をさらに上げる。
2025.05.28
西南学院大学図書館が『安居院庄七と鷲山恭平』「現代語訳 安居院義道」、『安居院庄七先生小伝』『八田與一と鳥居信平』を寄贈する。西南学院大学図書館の「二宮尊徳の会」出版図書収蔵状況1.報徳は精神変革である 4階 B : 通常書架 157/2/14-2 2.遠州報徳の師父と鈴木藤三郎4階 E : ブックツリー外回り 3.報徳産業革命の人 : 報徳社徒鈴木藤三郎の一生 4階 E : ブックツリー外回り 4.二宮尊徳の報徳の教えが世界に広まり真正の文明の実を見ることを : 「報徳記」第六~八巻全ルビ補注付原文、現代語訳4階 B : 通常書架 5.資料で読む技師鳥居信平著述集 : 台湾の地下ダムの原点は徳島県農業技師時代にある 4階 E : ブックツリー外回り 6.訳注静岡県報徳社事蹟4階 B : 通常書架 7.『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集)7階自動書庫 8.札幌農学校教授・技師広井勇 (いさみ) と技師青山士 (あきら) : 紳士 (ジェントルマン) の工学の系譜4階 E : ブックツリー外回り 9.報徳は国を興し民を安んずる大業である : 「報徳記」巻の三、巻の四、巻の五 : 今野華都子先生仙台講演録収録7階自動書庫 10.内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」4階 E : ブックツリー外回り 11.補注鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 : 明治29年(1896)7月24日-同30年(1897)5月8日 / 鈴木藤三郎[著] 4階 E : ブックツリー外回り 7階自動書庫 12.新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし) / 新渡戸稲造 [談]7階自動書庫 13.二宮先生語録 : 読み下し全ルビ原文・現代語訳 / 齋藤高行著4階 B : 通常書架
2025.05.28
近畿大学中央図書館 から寄贈した本を受け入れできない旨のメールが届いた。「ご寄贈に関しまして「近畿大学中央図書館寄贈資料受入要項」に基づき、寄贈受入を行っており又資料の保存スペースの狭隘化のため検討いたしました結果大変申し訳ございませんが今回はお断りをさせていただくこととなりました。」返却用のレターパックを入れて郵送する。一方、ふみの森もてぎ から寄贈の御礼状が届いた「下記の資料は、『ふみの森もてぎ』の資料として、ひろく活用させていただきます。」感謝します。
2025.05.28
沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福 ウ 生活の大転換次に、こんな話がある。ある人が年賀に行こうと思って門口に出た。門松のところに来るとそこに泣きみそが一人泣いていた。「あらら、あんなところに泣きみそが泣いている。縁起が悪い。元旦早々泣きみそを見た。もう年賀はやめだ、羽織も袴もいらん、もう今年は駄目じゃ。一つ口直しにお寺へ行って和尚さんと遊んでこよう。」そこでびっくりしている妻君にふだんの着物を出させてお寺に行った。「和尚さん、今年は縁起が悪い。元旦早々から門松のところで泣きみそが泣いておりましたんや」「泣きみそが泣いていた。それでどうした」「こんな縁起の悪いことはない。今年は正月はやめです」「それは何でじゃ」「縁起が悪いじゃありませんか、元旦早々泣きみそしだなんて」「いやそれは面白い。めでたい」「何がめでたいのです」それから和尚が良い歌を作って聞かせた 七福に 貧乏神が追い出され 門(かど)のほとりでわいわいと泣く「ウワッ、エライ。これはめでたい。なるほど、家で妻も心配しておりますから、早速帰ってそれを聞かせてやりましょう」と飛んで帰ってきて「おい、泣きみそはあれはめでたいぞ」「何を言ってるのや」「いやめでたいのや。今お寺の和尚さんに聞いて、喜んで帰ってきた。こういう歌だ。七福が貧乏神に追い出され門のほとりでわいわいと泣く。めでたいだろう。」「それが何でめでたいのです」「めでたいじゃないか、七福が貧乏神に追い出され、門のほとりでわいわいと泣く」「ちっともめでたくはないですよ」「何を言うておる……七福が、貧乏神に追い出され、門のほとりでわいわいと泣く……おや?なるほどこれはめでたくないぞ、和尚から一杯食わされた。だんだん縁起が悪い。和尚に談判してこよう」とまたお寺にきて「和尚さん、あまり馬鹿にしなはんな、ちょっともめでたくないじゃありませんか…七福が、貧乏神に、追い出され、門のほとりで、わいわいと泣く」「何を言うておるんじゃ、あんたそれは、が、と、に、の付け所が間違うておる」「そうですか、和尚さんもう一度言うてみてください」「七福に、貧乏神が、追い出され門のほとりでわいわいと泣く」「なるほどそうじゃ、かかあのやつが誤魔化しやがった、ちょっと何かに書いてください。間違うといかんから……」それから和尚が手紙に書いてやった。これでめでたい正月をしたという話がある。これはほんのあたりまえの話であるが、実際人生というものが、めでたいものか悲しいものか、人生食うために坐禅するのか、坐禅するために食うのか、食うために念仏申すのか、念仏のために食うのか、ここがわからない。肥前(ひぜん)の国の70になるある爺さんが、「貴様食うために働くのか、働くために食うのか」と私から言われて、こういう恐ろしいことは、かつて無かったと言った。食うためにはたらくのか、坐禅するために食うのか、食うために坐禅するのか、ここの往復にどえらい違いがあるのです。例えば食うために念仏申す念仏業の人がある。私の知っている河内(かわち)の国のある坊さんは「和尚さん、おはようございます」と人がやってくると、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と言って通る。遠い方へ行ってしまうと鼻歌を歌ってゆく。職業意識が多分に働いている。これは食うために念仏申すのである。そんなことを法然上人は教えておらない。念仏申すために今日は生きておらなければならん、と教えられている。我々は坐禅のために、祖師道のために、本当に生きた生き方をするために、食わなければならんし、学問もしなければならんし、いろいろの生活をしなければならん。私はいつも「棒を一本引いて、これで仏さまと私と引っ張り合いをしている」という。どちらが強いか。仏を引き入れて、こっちの餌としようとするのが凡夫澤木である。どちらへ引っ張るのが本当であるかというのが仏法の根本問題である。たいていの場合は、澤木そのものが偉くなろうと思うことが多いのです。澤木が偉くなろうとするのです。澤木の内容を豊富にして、人間の中で押し合いをして、押しも押されぬ人間になろうと思う。こういう気持ちで学問をしよう、修行をしよう、戒法を保とう、嫁さんも持たず精進物で澤木の内容を豊富にして、押しも押されもせぬ凡夫を作ろうと思うですから、とりもなおさず妄想です。妄想であるから、どれだけ偉くなっても、利口になっても、たとえ一切経をそらで読んでもつまらんことです。ところが、その反対に澤木が仏法からひっぱられる。仏法の方へ引っ張られる。こいつは坐禅も嫌だ、仏法も嫌いだと言っても、どうしても仏法のほうへ引っ張られる。ちょうど牛が鼻をひっぱられるように、仏法からぐんぐん引っ張られてゆくのが、善い因縁とかありがたい因縁とかいうのである。道元禅師の『正法眼蔵』の「生死(しょうじ)の巻」という書物に「ただ、わが身をも心をも、はなち忘れて仏の家になげいれて、佛のかたよりおこなわれて、これにしたがいもてゆく時、力をも入れず心をも費やさずして、生死を離れ仏となる」と仰せられている。これがすなわち仏道の根本問題である。澤木がひっぱるか、仏がひっぱるか、どちらがひっぱっているかという問題である。ただ頭を剃ったから仏道に入ったというわけではないし、精進物で飯を食ったから仏道というわけではない。嫁さんを持たぬから仏道というわけではない。それは芝居で念仏申すのと同じだ。「おのれ覚悟はよいか」「南無阿弥陀仏」これは宗教とは何の関係もない。仏道からひっぱられて、この凡夫根性のひがみが無くなり、仏道のままにひっぱられてゆく、それが信仰生活である。これが一番めでたい。そこで生活の大転換が起こるわけである。(『禅談』p14-18)
2025.05.28
「安居院庄七」井上静男先生講演筆録7.桜町の尊徳を尋ねる。 この時、二宮尊徳は桜町に住んで,報徳の仕法を指導していました。 天保13年(1842)7月2日にはじめて尋ねるのですが、この時は雷で夕立があり、そのあと晴れたということです。ちょうど庄七の将来を占うようだったという感じを持ちます。 しかし、二宮尊徳は繁忙の時期であり、尋ねるくる人に、いちいち会うこともできません。庄七が尋ねたときも会えませんでした。二宮尊徳を尋ねてきた人々は、近くの旅籠に泊まって帰ったわけです。幸いに、庄七は同郷ということもあったのでしょう。尊徳のいます桜町の陣屋に一時居候させてもらい、風呂番等の雑役をすることになりました。 庄七の年齢は54歳、世間でいえばもう隠居の年で、まt尊徳は56歳で2つ違いでした。 その間、少しずつ二宮尊徳の話を間接的に聞いたり、生活を垣間見たり、また弟子の話を少しずつ小耳にはさみ、こうした中で、ただお金を貸してくれるということではなく、こういう教えなんだと尊徳の教えを少しづつ理解していくわけです・ これが普通の人と少し違うところだと思います。 庄七は陣屋に、20日余りしかいないわけですが、その間に、二宮尊徳の偉大さに感激してくるのです。ただ金を貸してくれといってきたふがいなさを恥じてくるのです。 7月2日行き26日に、二宮尊徳が江戸に用事があり、同行することになりましたが、総勢二十六、七名になりますが、その中に庄七も加わって、郷里に帰ってくるのです。 その時代のことですから、川を舟で渡り、江戸に出て、秦野に帰ってきたようです。 二宮尊徳から直接、報徳の教えは、こういうものだという指導を一言も受けたこともないのです。ただ単に話を間接的に聞いたりして、自分なりに理解したという、その程度のもののようでした。 もっとも尊徳は「あの男は、なかなか風呂焚きがうまい」と庄七への感想をもらしたといわれています。何か、みどころがあったのでしょうか。
2025.05.28
DeNA・バウアー、快眠&快投8回0封!来日最多タイ12K「寝られることが大きい。気分も良くなった」5/28(水) (セ・リーグ、阪神1x-0DeNA=延長十一回、9回戦、阪神4勝3敗2分、27日、倉敷)本来の力を見せつける118球だった。岡山・倉敷で日米通算250試合目の登板を迎えたDeNAのトレバー・バウアー投手(34)が8回4安打無失点、来日最多に並ぶ12奪三振の力投。3勝目はならなかったが堂々と胸を張った。「いい投球だった。もう1イニングを投げて、もう少し(三振数を)伸ばせたらと思っていた」この日最速158キロの直球がうなりを上げ、得意のナックルカーブもさえた。二回無死二塁から3者連続三振。六回には佐藤輝、八回には中野をピンチの場面で打席に迎え、いずれもナックルカーブで空振り三振に斬った。6試合連続で女房役を務めた20歳の松尾に向かって、吠えに吠えた。前回21日の中日戦後に副鼻腔炎を患っていることを明かした。体調不良が数週間続いて発熱もあり、睡眠は4時間以下で登板したという。直近2試合で計10失点と苦しんだが、「良くなった。寝られることが大きい。気分も良くなった」と全快をアピールした。バウアーの後を託された救援陣も首位阪神を相手に奮闘したが、延長十一回に4番手の山崎が無死から連打と敬遠で満塁とされ、5番手の颯が押し出し四球でサヨナラ負け。三浦監督は「(バウアーに)申し訳ない」と肩を落とした。5月3日以来遠のく白星へ、バウアーが状態をさらに上げる。
2025.05.28
袋井市の遠州アカデミーから「第8回袋井名作映画祭」のご案内が届いた。魅力的な映画祭(^^)「第8回袋井名作映画祭」を開催いたします。多分 最後の35ミリフィルム上映になります。35ミリフィルム特有の濃淡がはっきりした、質感ある映像で黒沢明監督の傑作をお楽しみください。〇日時 ・12月13日(土)午後 2本上映 ・12月14日(日)午後 2本上映〇上映作品(黒沢明監督4作品 各作品解説付き) ・1952年「生きる」キネマ旬報ベスト10第1位 ・1958年「隠し砦の三悪人」キネマ旬報ベスト10第2位 ・1961年「用心棒」キネマ旬報ベスト10第2位 ・1963年「天国と地獄」キネマ旬報ベスト10第2位〇入場料 ・4本立て1500円〇会場 ・袋井市メロープラザ多機能ホール〇定員 ・500名
2025.05.28
報徳記 巻之六 【4】先生下館の分度を定む その3[報徳記&二宮翁夜話] 197「安居院庄七と鷲山恭平」を本年2月出版しました。本書は安居院庄七の生誕地・秦野市及び足柄上郡各町の教育委員会を通して、秦野市立図書館・同公民館図書室・全小学校・中学校に寄贈し、図書館・公民館図書室では「貸出中」となっています。神奈川県では伊勢原市、相模原市、平塚市、藤沢市、松田町の各図書館で閲覧できます。 また安居院庄七が主に報徳活動を行った遠州各地の図書館でも多く所蔵されています。終焉の地、浜松市の全図書館にも寄贈し、浜松市立中央図書館と11の図書館で貸出ができます。静岡県内では御殿場市、富士宮市、沼津市、袋井市、湖西市、森町の各図書館で閲覧できます。また東京都立図書館の蔵書にもなっております。なお「安居院庄七と鷲山恭平」の本は、大日本報徳社で販売しています。先生また下館の商家八人を呼んで、国家を再盛し上下の艱難を除いて、永安の道を得る大理を教諭した。そして前のように告げた。富商等は大変感激して言った。「私たちは家産をことごとく出せといわれましても、君命であればわかりましたと差し出すほかありません。今、先生は下館にすこしも縁もゆかりもありません。しかるにこれを旧に復しようと万苦をつくされております。それだけでなく多くの米財を贈られました。お礼を申し上げることもできないほどです。私たちの出財はもとより願うところです」ここに一年の貢税を以て遅延し難い負債を先立ってこれを償い、莫大な元金を減じた。これが三万両の負債を償った始めであった。報徳記巻之六【4】先生下館の分度を定む その3先生又下館の商家八人を呼びて、國家(こくか)を再盛し上下の艱難を除き、永安の道を得るの大理を教諭し、告(つ)ぐるに前件を以てす。富商等(ら)大いに感激して曰く、某等(それがしら)の家産悉(ことごと)く之を出(だ)すも、君命あれば肯(がへん)ぜざるべからず。今先生の下館に於(お)ける些(すこ)しも縁由(えんゆ)あるに非ず。然るに之を舊復(きうふく)せんが爲(ため)に萬苦(ばんく)を盡(つく)し、加之(しかのみならず)許多(きよた)の米財を贈り玉ふこと其の恩謝する所を知らず。某等(それがしら)の出財元より願ふ所なり と云ふ。是(こゝ)に於て一年の貢税を以て遅延し難き負債を先立(さきだ)て之を償ひ、元金許多を減ぜり。是(これ)三萬(まん)餘(よ)金の負債を償ひたるの始めなり。
2025.05.28
鉄眼和尚は蔵経復刻の願を起した。日本に蔵経のないのを遺憾として、明の蔵経を摸刻したのである。普通ならば寄付勧化の一番町には一万円とつけたいところであり、何十万円とつけたいところである。しかるに鉄眼和尚の一番帳は一厘であった。鉄眼は「願」に生きた人であった。いよいよ仕事にかかれば蔵経そのものさえも忘れて願にまい進した。 当時、鉄眼の大願と並んで、卍山(まんざん)和尚の宗統復古の願と言って、乱脈になった法統を正しく引き戻そうとする運動と、公慶の大仏殿再建の願とを三大願と言っています。 奈良の大仏殿が焼けて野原になってしまった。公慶はこれを再建せんとの願を起した。これは明治時代のことだが、大仏殿の仮小屋にトタン屋根をこしらえる足場の入札が、八万円と二十万円とであった。もちろん八万円に落ちたのであるが、いよいよやり出して見ると、材料だけで八万円かかって、どうしても出来ないと言って手を引いた。そこで二十万円の方があとを引き受けた。ところが、こいつもどれだけかかるか分からんで困ったそうです。何しろあんな大きなものは請負師も経験がなかったのであります。 さて公慶はいよいよ着手したが、さすがに願のある者は肝っ玉が太い。先ず一番帳を乞食からやり始めた。乞食が、道引く人にすがって、右や左の旦那様とやっている所へ行って「仏殿を再建するためだ。決して気まぐれではない。どうぞ一文寄付してくれ」と言うと。乞食は驚いた。「冗談じゃない。わしの方で一文もらいたいところです」。すると公慶は「嘘ではない。お前が一文くれたら大仏殿ができるのだ」と説得する。こうするうちにもお客はたくさん通っている。とうとう乞食も「うるさい和尚さんやな、それなら一文あげる」と寄進した。一番帳はついに乞食某(なにがし)一文で始められた。大仏さんの腹の中には、乞食の一文、女中の指輪一つ、こうがいや櫛一枚と言うように一々書いた帳面が入れてある。 公慶は日本国中の同胞兄弟は、銘々がみら毘盧遮那仏であるのだから、その仏性にうったえて、その仏性をもらうのだというのである。乞食であろうが、何であろうが、そんなことは問題ではない。また大坂で銅の玉を寄付してもらった時のことであるが、木の札に「大仏殿再建寄付の金」と書いた立札を立札を立て、その銅の玉を道端に転がしておいた。願のある者は肝っ玉も深いが、それがまたチャンと奈良まで運ばれていた。願のある者は心にゆとりがある。 伊勢の宇治山田に僧月僊というのがある。絵が上手で有名であったが、欲が深いというので評判が悪かった。絵を描くときは必ず幾らと決めるのであるが、これが当時の絵描きには珍しかった。大雅堂(たいがどう)なども貧乏はしていたが「銭くれ」とは言わなかった。ところが月僊は賢かった。幾らくれたら描こう、くれないなら描かんとはっきりしている。看板描きみたいで、乞食月僊と言われても、欲深坊主と言われても、一向構わずに書いていた。 あるとき芸者に頼まれて、五両で引き受けた。芸者の方では計画的に月僊を恥ずかしめてやろうというので、わざと客の前でペンペン三味線を弾いているところへ持ってこさせた。月僊は注文が出来ましたと持って行って自分で床へ掛けてみせた。ところが芸者の方では知らん顔をしている。振り返ってもみない。仕方がないから「あのご注文の五両の絵が出来ました」というと、「五両五両言うて、うるさい坊さんやな」と立ち上がって、月僊が床に掛けた絵を外し、「欲たらしい坊さんの描いたものより、私の腰巻の方がよほど気品が高い」と言って、腰巻と掛け替えて恥ずかしめた。ところが、月僊、蛙のつらに水をかけたほども効き目がない。「五両で注文を受けたのだから、五両もらえばよいです」と言う。「図々しい坊さんや、さあ持って行きなさい」と五両の金を投げつけた。月僊は「ありがとうございます」とだけ言うて懐に入れて戻った。これほど月僊の心臓は強かったのです。しかし「願」がなければ心臓も強くはならぬ。 あるとき大雅堂が伊勢に行ったとき、「あんた、あれくらい絵が上手なのに、なぜあんなに欲深いのか、絵の値打ちが下がる」と言って忠告した。すると月僊は「わしには三つの願がある。願のためにわしは銭が欲しい。他の絵描きは名をあげようとか、絵の値打ちをあげようとか考えるが、わしは絵も売れよいように描いて、少しでも銭を儲けようと思うのだ」という話だった。 月僊の三つの願とは、その第一が、師匠が本堂の再建を志していたが、どうしても出来ずに苦に病んで死んだ。わしの筆の先で貯めた金で、師匠の考えていたことを遂げてやりたいということ。第二は、外宮から内宮に詣る途中にお杉お玉の間の坂があるが、あの辺は非常に道が悪い。その道普請をして、諸国からの道者を、安全に馬や駕籠から降りないで楽に行けるようにしたいということ。このお杉お玉というのは乞食のことで、私も子供のときに伊勢詣りで歩いたが、その間の坂を通ると、破れた三味線をペンペンやっている。穴あき銭をぶっつけてやると、うまいことバチで受けよった。第三は、俗に伊勢乞食といってたくさんの乞食がいるが、たとえ一人でも二人でも、この筆先で儲けた金を元手にやって、堅気にしてやりたいということであった。(『禅談』p70-73)💛花岡大学 禅僧鉄眼「本日は大願を立てて寄付を求めた最初の日で、あなたが最初の人。大願成就の心がはっきりと定まりました黄檗(おうぱく)の一切経を日本において発行しようと願をおこした鉄眼が、その募金のため、往来の激しい粟田口に立って、はじめて道行く人に寄付を求めたときのことである。 一番最初に通りかかったのは一人の武士で、鉄眼の懇請にそ知らぬ顔で行き過ぎた。鉄眼はその後をつけて、およそ一里半の間も、寄付を求め続けた。武士はすっかり根負けして「うるさい坊主じゃ」といって、一文の銭を投げつけた。すると鉄眼は、心からうれしそうに「ありがとうございます」と丁寧にお礼を言った。その様子に武士のほうが不思議に思って尋ねた。「そなた、わざわざこれほど遠いところまで後をつけて、たった一文もらっただけで、そのように喜ぶとは、どうしたわけか?」「本日は大願を立てて寄付を求めた最初の日で、あなたがその最初のお人。もしこの一文を得られなかったならば、私の心にためらいが生じたかもしれません。それをこのように御寄附願えましたので、大願成就の心がはっきりと定まりました。それで喜んでいるのです」といかにも嬉しそうに引き返していった。
2025.05.27
宇宙を飛行中の「はやぶさ2」が復旧…3月に異常検知、停止した装置の「再起動」で立て直し宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、異常を検知して機体の運用を制限していた小惑星探査機「はやぶさ2」が復旧したと発表した。 はやぶさ2は異常を検知した3月、最小限の機能に絞って安全を保つ「セーフホールドモード」に移行した。その後、姿勢制御に使う「リアクションホイール」と呼ばれる装置4台のうち1台が停止していたことが判明。装置を再起動して、正常に動くことを確認後、姿勢を立て直したという。 小惑星リュウグウの探査を終えたはやぶさ2は現在、別の小惑星に向けて宇宙を飛行している。
2025.05.27
<映画興行成績>「ミッション:インポッシブル」最新作が首位 興収16億円突破 「岸辺露伴は動かない」は4位発進5/27(火)初登場作品では、荒木飛呂彦さんの人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのスピンオフ「岸辺露伴は動かない」の実写映画最新作「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(渡辺一貴監督)が4位にランクイン。5月23日の公開から3日間で、動員が約17万7000人、興行収入が約2億5900万円を記録した。劇場版アニメ「ドラゴン・ハート-霊界探訪記-」(今掛勇監督)が6位、アルツハイマーの父と息子の実話を寺尾聰さんと松坂桃李さんの共演で映画化した「父と僕の終わらない歌」(小泉徳宏監督)が8位スタートを切った。 5週連続で1位をキープしていた劇場版アニメ「名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)」(重原克也監督)は2位となり、週末3日間で動員が約25万5000人、興行収入が約3億7600万円を記録。累計では、動員が884万人、興行収入が128億円を突破した。公開5週目を迎えた「マインクラフト/ザ・ムービー」(ジャレッド・ヘス監督)は3位をキープし、週末3日間で動員が約17万9000人、興行収入が約2億2900万円を記録した。累計では、動員が256万人、興行収入が33億円を超えている。 1位 ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング 2位 名探偵コナン 隻眼の残像 3位 マインクラフト/ザ・ムービー4位 岸辺露伴は動かない 懺悔室 5位 かくかくしかじか 6位 ドラゴン・ハート-霊界探訪記- 7位 劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX 8位 父と僕の終わらない歌 9位 #真相をお話しします 10位 たべっ子どうぶつ THE MOVIE
2025.05.27
日産、内田前社長らに報酬6億円 執行役4人の退任で日産自動車の内田誠前社長ら執行役4人の退任に伴う報酬が計6億4600万円だったことが27日、分かった。同日公表した株主総会の招集通知で開示した。 内田氏は、業績悪化やホンダとの経営統合協議の破談を受けて3月末に退任した。2025年3月期連結純損益は6708億円の巨額赤字に陥っており、こうした中での多額の報酬は株主から反発を招く可能性がある。●沈没する船からネズミが逃げ出すような?
2025.05.27
備蓄米、随意契約をいったん中止へ 22年産は70社から申請農林水産省は27日夜、随意契約による政府備蓄米の売り渡しについて、大手小売業者から購入の申請が殺到したため、いったん中止すると発表した。放出する30万トンのうち、2022年産米20万トンの購入希望が上限に達する見込みのため。より古米の21年産米10万トンの購入申請は上限を大幅に下回っている。 小泉進次郎農相は同日夜、記者団の取材に応じ、「22年産は非常に盛況だった。約70社から申請があり、20万トンに到達する見込みになった」と説明した。 21年産の残りの備蓄米については早ければ30日に申請を再開するとし、対象は中小のスーパーや米穀店になるとした。21年産の備蓄米の税抜き店頭価格は5キロ1800円程度になる見通しも示した。ファミマ 備蓄米を1キロ=400円で販売へ 随意契約に申し込む方針決める5/27(火) 大手コンビニで初めて、ファミリーマートが政府備蓄米の随意契約に申し込む方針であることがわかりました。1キロあたり400円で販売します。【写真で見る】「随意契約」に19社 申請した社一覧(27日午前9時時点)関係者によりますと、ファミリーマートは備蓄米の随意契約に申し込む方針を固めたということです。全国の店舗で、6月上旬の販売を目指します。単身者でも買いやすいように、1袋=1キロの少量サイズで取り扱い、400円で販売します。精米とパック詰めは、親会社である伊藤忠商事のグループ企業が行うことで、迅速な供給をはかります。大手コンビニが備蓄米の販売方針を示したのは今回が初めてです。備蓄米の随意契約、スーパー「精米機ない」 玄米では「どうにもならない」供給には期待も5/26(月) 小泉進次郎農林水産相が26日に発表した政府備蓄米を大手小売業者に直接売り渡しする新方式について、スーパーなどはコメの供給や価格の安定に期待する一方、販売方法を巡っては戸惑いもみられる。全国のスーパーなどが加盟する日本チェーンストア協会の増田充男執行理事は22日の記者会見で、政府備蓄米は精米が必要な玄米であるため、「(スーパーには)精米機がないので、そのままいただいてもどうにもならない。無償の精米機があるからそれを使ってくださいみたいな話もあるようだが、そんな乱暴な話はできない」と指摘した。一方、直接の売り渡しについては「一部(のスーパー)では量が集められず、(コメを)陳列するとすぐになくなってしまうケースも見られる。安定供給も重要になるので、そこは期待をしたい」と評価した。💛ファミリーマート偉い!1キロ400円というのがいい(^^9
2025.05.27
○願に生きる。そこに生き甲斐があるのです。願成就ということのために、自分の身心を投げ入れる。その場合、その願が人類永遠の福祉のためのものであれば、願が成就する、せぬはすでに問題でなく、その願に生きて行くところに、永遠の生命を感得することができるのです。沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福 イ 御幣(ごへい)かつぎ仏教を知らないで、仏教の外側を見て、お葬式が仏教だ、ぐらいにみているから、私らと朝会うと「ウワッ、縁起が悪い」と言って、塩をまいたり回れ右をしよる。こんなめでたいお方に朝お会いなさっているのに、なんという馬鹿な話だ。こういう連中が、名前を変えたり八卦(はっけ)を見てもらったりする。むかし、エライ御幣かつぎがおった。大みそかの晩に女中や男衆を追い回して、元旦早々掃除しては福の神が出てゆくから、今晩のうちに掃除せよと夜中まで大騒ぎをした。ようやくそれがすみ、宝船を飾り若水を取って、さあ、めでたいことばかり言えよ、縁起の悪い事なぞ言うんじゃないぞと、柏手(かしわで)をうって神様を拝んで、ひょいと隅(すみ)を見ると黒い変なものがある。なんじゃこれはと、ちょっとつまむと、女中が夕べ雑巾がけしたその切れが落ちていた。「ウワッ、元旦早々から雑巾をつかんだ。縁起が悪い。屠蘇(とそ)もやめや、年賀もやめや、めでたいことはあらへん」と泣き顔した。そこへ近所の粋(いき)なやつがやってきて、「おめでとうございます」「何がめでたい、今年は駄目や、元旦早々雑巾をつかんだ、もう縁起が悪うて……」と泣き面している。「雑巾をつかんだのなら、そりゃめでたい」「そんなことあるかいな。元旦早々なぶりなはるな」「いやそりゃめでたい」「何を言うてる、雑巾をつかんだのやがな」「それが本当にめでとうございますぜ、今良い句ができましたのじゃ」 雑巾を 当て字に書けば 蔵と金 あちら福福(拭く拭く)こちら福福「ウワッ、めでたい、さあ酒一升持ってこい。こりゃとてもめでたいことになった。羽織出せ、袴だせ」それから一杯祝ったという。これは、雑巾を当て字で書いたらめでたくなった。妙な話だ。めでたいと言えばめでたい。悲しいと言えば悲しい。嬉しいと言えば嬉しい。当て字で書いたり本字で書いたり、都合が良かったり、都合が悪かったりして、まごついているのが凡夫である。そこを決定的にめでたくなるのが仏教の安心というものである。(『禅談』p13-14)
2025.05.27
報徳記 巻之六 【4】先生下館の分度を定む その2[報徳記&二宮翁夜話] 197「安居院庄七と鷲山恭平」を本年2月出版しました。本書は安居院庄七の生誕地・秦野市及び足柄上郡各町の教育委員会を通して、秦野市立図書館・同公民館図書室・全小学校・中学校に寄贈し、図書館・公民館図書室では「貸出中」となっています。神奈川県では伊勢原市、相模原市、平塚市、藤沢市、松田町の各図書館で閲覧できます。 また安居院庄七が主に報徳活動を行った遠州各地の図書館でも多く所蔵されています。終焉の地、浜松市の全図書館にも寄贈し、浜松市立中央図書館と11の図書館で貸出ができます。静岡県内では御殿場市、富士宮市、沼津市、袋井市、湖西市、森町の各図書館で閲覧できます。また東京都立図書館の蔵書にもなっております。なお「安居院庄七と鷲山恭平」の本は、大日本報徳社で販売しています。おおよそ国家の衰弊が極まるというのは、君は君の道を失い、臣は臣の道を失うためです。これを再復しようと欲する時は、君は群臣に先立って艱難を尽し、臣下は恩禄を辞退し、自己の勤労で生計の道を立て、一致した力で国の憂いを除く時には、たとえ何十万の借金であっても償却すること十年を待ちません。このようにして上下の永安を得るに及ぶならば、君臣ともに「艱難に素(そ)して艱難を行いたり」というべきでしょう。そしてこれを争戦粉骨の労に比するならば、なおやさしいことは同日の論ではありません。どうして成就しがたい事がありましょう。たとえ人情が世も末となり君の経済的に援助を残らず辞退して、この事を成就することができないとしても、国の米穀が減少して経済的に援助する米や金がなく、他から借金してこれを渡し、このために年をたつに随って危亡に瀕しようとしている。そして経済的に援助を受けて自分は安心しているに及んでは、間違いもまたはなはだしいではありませんか。君も国家の憂いを次第に大きくして一藩を経済的に援助しようとするのは君の過ちです。たとえ君が過ってこのようにされても、臣下はどうしてこれを受けるべき道が有りましょう。これは君臣ともに至当の道を失っているというのは誤りでしょうか。今、国の患いを消除するに他はありません。君はこの道理を明らかにして一藩に示し、国にないものを取ろうとする心を改めて、艱難の天命に随って大借を皆済するならば、必ず艱難を免れることは疑いありません。このために借金1年の利息分を上下の必要な費用として計上し、その減少を計算すると平均の分度の内2割8分を減少するのに相当します。これが自然の天命であって人間が勝手に作ったわけではありません。この減数で君の必要な費用、一藩の経済的な援助を節制し、その余は決して得るべき道がない事を説明し、艱難を尽して年々利息を支払うならば、3万両の借債は減ずることができなくても、毎年に増借のわざわいは免れるでしょう。もしこの自然の分度に安んずることができなければ、国家一粒の出る所がなくなるに及ばなければ止むことがないでしょう。」と教えさとされた。 家老以下非常に至当の論を感激してこの事を行いましょうと言い、下館藩に帰ってまず君に申し上げて、次に一藩に示して減少当然の必要な費用を立てることができた。分度が既に定まって一藩が艱難に対処して行った。家老以下は再び桜町に来てこれを先生に告げた。先生は喜ばれて言われた。「下館の君臣上下が天命を知ってその本が既に定まった。この時に当って負債を償却する道を設けなければなりません。」と。ここに数日沈思黙慮してついに数巻の書を作成して、これを家老以下に示して言われた。「今、君臣ともに艱苦に安んじ年々利子を支払う道が備ったといっても、元金3万両はいずれの時に減少することがありましょう。減少しない時には国に患いは消え除く時はありません。しかしながらこれを減じようとするのに一金でさえ出所がありません。やむを得ず、元金減少の道をあれこれ考えるにここに一つあります。来年の1月2月の両月の国用の米財に私の仕法の米金を贈ってこれを補い、7月8月の両月の米財は下館の町の富な商人は常に君家の用財を処理してきたもの8戸でこれを補い、さらに宗家石川侯は慈仁で憐れみの心が深い。今、下館藩の君臣が艱難を尽して以前からの衰弊を挙げて永安の政治を行おうとすることをくわしく述べれば、必ず補助をなされることでしょう。そうであれば3月4月5月6月の4ヶ月の用財を補ってくださるよう求めるべきです。下館藩が再復するならばその時になって本家並びに商家の出財を償うことははなはだやさしい。このようにして当年は下館領村の租税で借金を償うべきです。そうであれば元金の数多くを減じて、従来利子として支払っていた金のうち数多くの財が余るようになるでしょう。これで毎年に元金を償却するならば、ついに3万両の借金を償却することは難しくありません。」 と。家老以下先生が仁でありさらにすぐれた知恵を備えていることを感嘆して、非常に喜んでこの事をくわしく本家に申上げた。本家は先生の誠意に感銘して4ヶ月の用財を贈られた。先生はまた下館の商家8人を呼んで、国家を再盛し上下の艱難を除いて、永安の道を得る大理を教え諭し、前のように告げた。富商たちは非常に感激して言った。「私たちの家の財産をことごとく出しても、君命であれば承諾しなければなりません。今、先生が下館藩における、少しも縁も理由もないのにこれを旧復するために多くの苦しみを尽し、そればかりでなく数多くの米財を贈られることはその恩に感謝する所を知りません。私たちの出財はもとから願う所です。」と言う。ここで一年の貢税で遅延することが難しい負債を先立ってこれを償却し、元金の数多くを減じた。これが3万余両の負債を償却した始めである。報徳記巻之六【4】先生下館の分度を定む その2凡(およ)そ國家(こくか)の衰弊(すゐへい)極まるもの君(きみ)は君(きみ)の道を失ひ臣は臣の道を失ふが故なり。之を再復せんと欲する時は、君(きみ)は群臣に先立ち艱難を盡(つく)し、臣下は恩禄を辭(じ)し、自己の勤勞(きんらう)を以て活計の道となし、一致の力を以て國(くに)の憂ひを除く時は、僻令(たとひ)何十萬(まん)の借債(しやくざい)と雖も償却せんこと十年を待つ可(べか)らず。此(こ)の如くにして上下(じやうげ)の永安を得るに至らば、君臣共に艱難に素(そ)して艱難を行ひたりと云(い)ふべし。而(しか)して之を爭戰(さうせん)粉骨の勞(らう)に比(ひ)せば、猶(なほ)易々(いい)たること同日の論に非(あら)ず。何(なん)ぞ成し難き事か之有らん。僻令(たとひ)叔世(しゆくせい)の人情(にんじやう)君の扶助(ふじよ)を殘(のこ)らず辭(じ)して、此(こ)の事を成すこと能はずと雖(いへど)も、國(くに)の米粟(べいぞく)減少して扶助の米金(べいきん)なく、他の財を借りて之を渡し、之が爲(ため)に年を經(ふ)るに隨ひ危亡に瀕(ひん)せんとす。而(しか)して之を受けて自ら安しとするに至りては亦(また)甚しからずや。君(きみ)も國家(こくか)の憂ひを増長して一藩を扶助せんとし玉ふは君の過ちなり。僻令(たとひ)君(きみ)過ちて此(こ)の如くし玉ふと雖も、臣下何を以(もつ)て之を受くべきの道有らん。之を君臣共に至當(したう)の道を失ひたりと云ふは非邪(ひか)。今國患(こくくわん)を消除(せいぢょ)する他(た)なし。君(きみ)此の道理を明かにし一藩に示し、國(くに)になきものを取らんとするの心を改め、艱難の天命に隨(したが)ひ大借(たいしやく)を皆濟(かいさい)せば、必ず艱難を免れんこと疑ひあるべからず。是の故に借債一年の利息を出(いだ)せるものを上下(じやうげ)の用度(ようど)に配し、其の減少を算(さん)するに平均分度(ぶんど)の内二割八分の減(げん)じに當(あた)れり。是(これ)自然の天命にして人作(じんさ)に出るにあらず。此の減數(げんすう)を以て君の用度(ようど)一藩の扶助を制し、其の餘(よ)は決して得(う)べきの道なき事を辨明(べんめい)し、艱難を盡(つく)し年々利息(りそく)を送らば、三萬金(まんきん)の借債(しやくざい)は減ずることを得(え)ずと雖も、毎年(まいねん)に増借の殃(わざはひ)を免(まぬが)るべし。若(も)し此の自然の度(ど)に安んずることあたはずんば、國家(こくか)一粒(りふ)の出所なきに至らずんば止むべからず と教誨(けうくわい)す
2025.05.27
【速報】石破総理「非常にスピーディーな対応だった」 小泉農林水産大臣就任後6日目で備蓄米の「随意契約」第一弾公表石破総理「本日、随契(=随意契約)により30万トンの(備蓄米の)売り渡しを実施すると、そういう旨が公表されて、非常にスピーディーな対応であったというふうに思っております」政府は26日、備蓄米の随意契約の第一弾として、2022年と2021年に穫れたコメをあわせて30万トンを放出し、売り渡しの対象を年間1万トンの取り扱いがある大手小売業者とすることなどを公表しました。販売価格は、玄米60キロあたり平均1万1000円程度とするとし、販売価格の水準は、店頭に並べる際、「5キロ2000円程度」になるということですが、小泉進次郎農林水産大臣が就任して6日目で公表に至ったことについて、石破総理は「非常にスピーディーな対応だった」と評価しました。そのうえで、店頭価格で5キロで税抜き2000円での売り渡しについては、「随意契約という、今までない方法を活用することで、実現する可能性は極めて高い」と期待を寄せ、政府として「実現するように、あらゆる手立てを講じていく」と強調しています。
2025.05.26
イスラエル元首相がガザ攻撃を「戦争犯罪」と非難。「我々がやっているのは絶滅戦争だ」2006〜2009年までイスラエルの首相を務めたエフード・オルメルト氏が、同国のガザ攻撃を「戦争犯罪」であり、止めるべきだと訴えた。オルメルト氏はイスラエルのハアレツ紙に5月22日に掲載された寄稿で、ネタニヤフ首相と現政権を「明確な目的や計画がなく、成功の見込みもない無意味な戦争をしている」と非難した(ヘブライ語の記事をGoogle翻訳を使って英訳)。オルメルト氏は、「イスラエルの攻撃を、ジェノサイドや戦争犯罪と非難されることに以前は反論していた」としつつ、子どもや高齢者を含む民間人を大量虐殺し、支援物資の搬入を阻止する作戦を、単なる「巻き添え被害」と捉えることはもはやできないと述べ、次のようにつづっている。「我々がガザで行っているのは絶滅戦争だ。無差別で、抑制されない、残虐な民間人殺害の犯罪だ」「こうなったのは特定の区域が予想外に統制できなくなったからでも、特定の部隊の戦闘員が暴走したからでもない。これは、政府による、故意で意図的、悪意を持ち、冷酷で無謀な政策の結果だ」「そう、我々のやっていることは戦争犯罪だ」ネタニヤフ政権は、ガザへの軍事攻撃や支援物資の搬入禁止に対する批判を「反ユダヤ主義」だと反論してきた。フランスのマクロン大統領とカナダのカーニー首相、イギリスのスターマー首相が、ガザでの軍事作戦停止と人道支援の即時受け入れを求める共同声明を5月に発表した後、ネタニヤフ氏は「ハマスをつけあがらせ、ユダヤ人を絶滅させるという目的を助長している」とXに非難の声明を投稿。「大量殺人犯、レイプ犯、赤ちゃんを殺害や誘拐した犯人があなた方に感謝しているのであれば、皆さんは正義の側にいない」などと主張した。一方、オルメルト氏は寄稿で、ネタニヤフ政権の姿勢を「不誠実だ」と指摘している。「ネタニヤフ政権と悪党どもは合唱し、毒の機械(政敵を攻撃するためのプロパガンダ装置)を操り、すぐにあの金切り声で叫ぶだろう。『あの異教徒は反ユダヤ主義者だ。彼らは我々を憎んでいる。昔からずっと我々に反対してきた。彼らはテロを支援している ―― 我々はテロと戦っているのだ』と」「だが、これらの政府は反イスラエルではない。現イスラエル政府に反対しているのだ」オルメルト氏は寄稿の最後で、諸外国などからの警告に耳を傾けなければ「我々全員が国際社会から孤立し、戦争犯罪で国際刑事裁判所に召喚されることになる。その時には、どんなに優れた弁護をしても勝ち目はない」と警告している。オルメルト氏は5月に行われたBBCのインタビューでも、イスラエルがガザで行っていることは戦争犯罪に非常に近い」と述べている。イスラエルは3月から約2か月半にわたりガザへの食料や医療支援の搬入を阻止し続けた。ネタニヤフ政権は5月18日に、限られた物資の搬入再開を認めると発表したものの、国連のグテーレス事務総長は、支援規模はまったく不十分で、イスラエルは「恐るべき規模の死と破壊が伴う軍事攻撃を激化させている」と強く非難している。ガザ保健省の5月の発表によると、1200人以上の犠牲者が出た2023年10月7日のハマスのイスラエル攻撃をきっかけに始まった今回の紛争で、これまでに5万3665人が死亡している。☆ユダヤ教における預言者は、神の言葉を人々に伝えるために選ばれた人々です。タルムードによると、ユダヤ人の預言者は48人、預言者女性は7人いたとされています。これらの預言者たちは、ユダヤ人の歴史や信仰において重要な役割を果たしてきました。 預言者たちは、神の意志を明らかにし、時には未来の出来事を予言することもありました。彼らのメッセージは、しばしば民衆を導き、慰め、時には戒めるものでした。預言者たちの中には、アブラハム、モーセ、イザヤ、エレミヤ、エゼキエルなど、旧約聖書に登場する重要な人物も含まれています。
2025.05.26

バイオリニスト・小林武史さん死去、94歳…読売日本交響楽団などのコンマス歴任国際的に活躍したバイオリニストの小林武史(こばやし・たけし)さんが19日、 膀胱(ぼうこう) がんのため死去した。94歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は妻、明代さん。 1931年、インドネシアのスマトラ島生まれ。音楽教育法スズキ・メソードの創始者、鈴木鎮一に師事し、55年から東京交響楽団、旧チェコスロバキアの国立ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団などのコンサートマスターを歴任した。 71年以降はソロや室内楽の活動に専念し、世界的に知られるベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」の発展に尽力。作曲家の團伊玖磨や伊福部昭らの作品紹介にも積極的に取り組んだ。 昨年5月に團の「バイオリンとオーケストラのためのファンタジア第1番」を読響と演奏したのが最後のオーケストラ共演となった。
2025.05.26
九州大学図書館に『安居院庄七と鷲山恭平』『八田與一と鳥居信平』『安居院庄七先生小伝』を寄贈する。九州大学図書館の「二宮尊徳の会」出版図書収蔵状況1.報徳は精神変革である中央図 自動書庫 157.2/H 96理系図1F 開架 157.2/N 762.資料で読む技師鳥居信平著述集 : 台湾の地下ダムの原点は徳島県農業技師時代にある中央図 自動書庫 289.1/To 67理系図1F 開架 289.1/To 67 3.訳注静岡県報徳社事蹟中央図 2A 157.2/J 48 4.二宮尊徳の報徳の教えが世界に広まり真正の文明の実を見ることを : 「報徳記」第六~八巻全ルビ補注付原文、現代語訳中央図 自動書庫 157.2/H 96理系図1F 開架 157.2/N 76 5.遠州報徳の師父と鈴木藤三郎中央図 2A 289.1/N 76中央図 自動書庫 289.1/Su 96 6.報徳産業革命の人 : 報徳社徒鈴木藤三郎の一生中央図 自動書庫 289.1/Su 96 7.安居院義道 : 報徳開拓者 : 現代語訳中央図 2A 157/A 198.内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」中央図 自動書庫 281/N 76理系図1F 開架 281/N 76 9.『報徳記』第一巻(『報徳要典』準拠全ルビ原文(朗読・輪読用)、現代語訳、資料集)中央図 自動書庫 157.2/H 96理系図1F 開架 157.2/N 76 10.札幌農学校教授・技師広井勇 (いさみ) と技師青山士 (あきら) : 紳士 (ジェントルマン) の工学の系譜中央図 自動書庫 281/N 76理系図1F 開架 281/N 76 11.内村鑑三神と共なる闘い : 不敬事件とカーライルの「クロムウェル伝」中央図 自動書庫 281/N 7612.報徳は国を興し民を安んずる大業である : 「報徳記」巻の三、巻の四、巻の五 : 今野華都子先生仙台講演録収録中央図 2A 157.2/N 76中央図 自動書庫 157.2/H 96 13.補注鈴木藤三郎の『米欧旅行日記』 : 明治29年(1896)7月24日-同30年(1897)5月8日中央図 自動書庫 588.1/Su 96 14.二宮先生語録 : 読み下し全ルビ原文・現代語訳中央図 2A 157.2/H 96 15.新渡戸稲造 (にとべいなぞう) の留学談・帰雁 (きがん) の蘆 (あし)中央図 自動書庫 281/N 76理系図1F 開架☆「安居院庄七と鷲山恭平」が新たに日本女子大学図書館で蔵書となり、5大学図書館で蔵書となった
2025.05.26
「かくかくしかじか」2週目で興収4億円突破!観客涙「芽郁ちゃんが泣いてると…」宮崎ではM:I超え5/26(月) 5月16日に全国公開となった映画「かくかくしかじか」(監督関和亮)が2週目の週末を終えて、興行収入4億480万円、観客動員数30万人を突破し、実写邦画1位のスタートを切ったことが26日、わかった。前週比わずか-26%の好推移を記録(土日の2日間比較-20%)。ワーナー・ブラザース映画の配給作品で同じく関和亮監督、永野芽郁主演の2021年5月21日に公開した映画「地獄の花園」の公開後10日間の興行収入3億3490万円との対比では115%となり、最終興収10億円に向けて順調な推移で2週目を迎えている。 女優・永野芽郁と俳優・大泉洋がダブル主演を務めた同作。「芽郁ちゃんが泣いてるとやっぱ泣けちゃう!」、「日高先生の存在感が半端なく強烈に気持ちをかっさらわれた」、「日高先生は最後の方出てくるだけで泣きました」と、原作の登場人物を細やかに丁寧に演じ切ったキャストへの絶賛に加え、「創作活動をしているすべての人の琴線に触れる映画」、「当時の明子にとって、描け!って言葉は煩わしかったと思うけど、そのありがたみって何十年後にしか分からないものなんだよね」などと明子の青春、挫折と成長に観客も自分自身を投影するような感想の声が上がっている。 また、原作者・東村アキコのお膝元・宮崎ではセントラルシネマ宮崎、ワンダーアティックシネマ、シネポート、延岡シネマの全ての劇場でトム・クルーズ主演「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」超えの週末映画動員ランキング1位となっており、宮崎県でも大盛り上がりとなっている。「あんぱん」寛“名言メーカー”ネット反響「素直に反応するだけ」竹野内豊が子役に感謝 流行語大賞も期待5/26(月)演じた寛は柳井医院の院長を務める町医者で、嵩や柳井千尋(中沢元紀)にとって育ての父。いかなる時も2人を励まし、生きる道しるべを示してきた。 「なんのために生まれて、なにをしながら生きるがか」(第18回)「絶望の隣はにゃ…希望じゃ」(第20回)など、竹野内の美声から放たれる、やなせ氏の作品を引用・投影した台詞がSNS上などで反響。語尾の「(発音上は)にゃー」(台本上の文字は「~ねや」)など、心温まる土佐弁も好評を博した。 寛の“歩く金言”“名言メーカー”ぶりについて、竹野内は「おそらく標準語の台詞だったら、これほどすっと心に落ちてこなかったかもしれません。土佐弁になることで、より親しみやすく、多くの方々に届いたんじゃないでしょうか」と分析。“方言効果”に感謝した。 「どうしたら、その一つ一つの言葉をより深く表現できるのか。クランクインする前は、頭の中であれこれ考えていましたが、実際に子役の木村優来くんと対峙して、お芝居をしてみると、それがバカバカしく思えるぐらいでした。この感覚はうまく言語化できないんですけど、子どもたちには理解が難しいと思われる台詞でも、私が投げ掛けると、木村くんはしっかり感じ取っている。それがちゃんと瞳の奥に表れているんです。だから、真っすぐ木村くんと向き合い、呼吸を合わせ、彼からはね返ってくるものに自分も素直に反応する。それだけでいいんだな、と。頭でっかちになっても、現場に入ると、実際はあまり役に立たないことが多いんです。今回もまさにそうで、あらためて子役の方々から教わることがたくさんありました」 「寛は誰に対しても分け隔てなく、広い心を持つ、本当に人格者そのものだと思います。ただ、それはおそらく、今までの人生が希望に満ちた明るい面だけではなく、その真逆の側面、暗闇や“絶望”も経験しているからこそなのではないか。寛の言葉一つ一つに深みを持たせ、説得力を含ませるにはどうしたらいいかと考えた時、いつもその“絶望”の部分を自分の腹の底に置くイメージを持って演じていました」 特に共感した“名言”は第5週のサブタイトルにもなった「人生は喜ばせごっこ」。「本当にこの言葉の通りだなと思いますよね」と実感を込め「自分も含め、日本中で一人でも多くの人がこの意識を高めることができれば、きっと素晴らしい未来が約束される気がします。『人生は喜ばせごっこ』と『たまるかー!』(感動や驚きを意味する土佐弁の感嘆詞)が流行語大賞になってほしいぐらいです」と願っている。
2025.05.26
『あんぱん』<半端でもんてきたりしよったら殴っちゃる>病床でコブシを見せた寛先生。「パンチ」が暗示しているのはもちろん…視聴者「さすが中園脚本」「鉄槌ではなく迷える人への激!」「せめて金曜に退場してほしかった」5/26(月) 今田美桜さん主演・連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合/毎週月曜〜土曜8時ほか)。第9週「絶望の隣は希望」の第41回が5月26日に放送されました。嵩と千尋の育ての親、寛が急逝するという展開が反響を呼んでいます。東京では嵩が卒業制作に取り組んでいた。作品を仕上げたらのぶに会って気持ちを伝えようと作業に没頭する嵩だったが、そのもとにある電報が届く。それは育ての親である伯父・寛が危篤のためすぐ帰るように、という衝撃の内容だった。しかし「仕上げないと伯父さんに顔向けできない」と語った嵩は卒業制作を完成させることを優先させる。その後、作品を仕上げて、急いで高知に戻った嵩であったが、すでに寛は息を引き取った後だった。千尋から責められ、「おじさんは怒っているんだろうな」と悔やむ嵩だったが、千代子からは寛が亡くなる前に嵩のことを話していたことが告げられる。最期の時まで、嵩が卒業制作に取り組んでいることに思いをはせていたという寛。「最後まで描き上げんと半端でもんてきたりしよったら…半端でもんてきたりしよったら…殴っちゃる。嵩が決めた道や。嵩が生きる道や。投げ出すがは許さん。嵩も千尋も…投げ出すがは許さん」と病床で語っていたことが、千代子によって明かされる。「寛さんと嵩さんは、やっぱり心が通じ合うちょったがやね」と話した千代子。二人が寛を思い、寄り添って号泣するところでドラマは幕を下ろした。ドラマ初回から嵩と千尋を優しく見守ってきた寛。やなせたかしさんや「アンパンマン」の言葉を想起させるセリフも多く、ネットでは「名言製造機」などと呼ばれて愛されていました。その寛先生の突然の死。しかも週の始まりの月曜にまさか…ということで、SNSやコメントは悲しみであふれました。そしてその退場回、病床で嵩のことを想って握りこぶしをみせた寛について、「アンパンマン」のあのシーンを想起した視聴者も多かったようです。たとえば…「寛先生に該当するアンパンマンキャラクターはなんだったんだろう? 最後にパンチをみせたし、もしや…」「竹野内豊さんが演じた寛おじさんのアンパンチ。それは鉄槌ではなく迷える人への激。アンパンチのホントの意味を知った週の始まり」「中園さんここで!? 寛先生、最後のアンパンチは見事でした」「嵩はこの後のぶの婚約を知ることになる。今週は嵩にとって辛い週…。早く皆んながハッピーな展開になって欲しい」「せめて寛先生の退場は金曜日にして欲しかった…今週シンドイ」
2025.05.26
「安居院庄七と鷲山恭平」は秦野市立図書館と11公民館図書室で蔵書となっているが、秦野市図書館と南公民館図書室の貸出図書が返却されたのち、また再貸出されている、11月1日は市制70周年記念事業として「報徳サミット」が秦野市で開催される、秦野市の皆さんの多くに「安居院庄七と鷲山恭平」を手に取って読んで頂きたい👏
2025.05.26

○ 海岸などの砂場を走る場合、ただ無茶苦茶に走ったのでは、あとでその足跡を眺めたとき、いろいろと曲がりくねったものになっている。しかし前方に目標を立てて、それに向って走れば、その足跡は一直線になっている。人生の行路もその通りで、一つの願を立て、その願成就のために一生を過ごすというのであれば、そこにその人の生活方針というものは立派に立って、首尾一貫する。人間の一生はこれでなければならないのです。 人間は何度も何度もこの世の中に生れてくることはできない。人間がこの世の中に生れてくるのはただ一度です。たまたま人間として生まれてくることはできない。人間がこの世の中に生れてくるのはただ一度です。たまたま人間として生まれてきた。この大切な一生を、何の願も立てずに空しく過ごしてしまうということは、まことに勿体ないことである。高い願を立て、その願を成就しようと努力してゆく、そこにこの世に生きて行く励みがあるのです。またその人の願の高い低いによって、その人の値打ちも自然に決まるわけであります。 願に生きる。そこに生き甲斐があるのです。願成就ということのために、自分の身心を投げ入れる。その場合、その願が人類永遠の福祉のためのものであれば、願が成就する、せぬはすでに問題でなく、その願に生きて行くところに、永遠の生命を感得することができるのです。沢木興道『禅談』昭和13年初版1 最高の幸福ア 辻占根性いったい、人間の幸福というのはどんなことか、めでたいとはどんなことか、物をもらったらめでたいのか、酒をよばれたらめでたいのか、嫁さんをもらったらめでたいのか。 一休というおやじさんは、 元日や冥途の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなしという縁起の悪いことを言いよる。もうちっとあっさり、めでたいと言えんもんか、こう念のいった頭を持つと正月も何にもならん。なるほど考えてみればそうにも違いないが、また世の中はそうでもない。 私の友だちの本派本願寺の僧侶が、私に年賀状をよこした。「貴宗師においては、めでたくもありめでたくもなしと存じ候へども、先ずは凡夫並みにて謹賀新年」と書いてある、これは一休さんの歌があるもんじゃから、この男も、沢木のような男にはただまっすぐに「おめでとう、謹賀新年」ぐらいでは後で皮肉を言われると思ったのだろう。 禅というものはそんなものだろうか。そんなに皮肉った念の入った、けったいなものなのか。どんなにめでたいことでも悲しくなり、どんなに悲しいことでもめでたくなる。ちょっとの要領で悲しいこともめでたくなり、めでたいことも悲しくなる。 道元禅師の御著述『正法眼蔵』の中に有時(うじ)という巻がある。その中に「めでたいも時なり、悲しいも時成、美味いも時、味無いも時、嬉しいも時、暑いも時、寒いも時、嗚呼(ああ)、時なり」という意味のことが書いてある。 借金で首の回らぬ年の暮れ、こうしておれば元旦がくる。じっとしてさえいれば、コケッコー、おめでとう!朝風呂、屠蘇(とそ)、お雑煮というようなものである。いったいそれは、めでたいのか悲しいのか。宗教的に考えると、めでたいと言うも悲しいと言うも内面の問題で、自分自身が永遠にめでたくなるということが肝心じゃ。それを大概の人間はその場限りのことで「どうぞまあ都合ようゆけばよいがナ……」と、こんなあやふやなことばかり考えている。箸(ハシ)を立てて右に倒れればめでたい、左に倒れればめでたくないという。割りバシを割ると楊枝(ようじ)がでてくる。辻占(つじうら)がでてくる。ロクなことは書いてないけれども、吉事が書いてあると喜ぶ。そしてだれでもあれを見る。私も見る。よいのが出るとやはり良い気持ちがする。坊主の悪口が書いてあるとあまり気持ちがよくない。こんな辻占根性で、あやふやに暮らさずに決定的にめでたい人間になる法があるのかないのか。そこの秘伝が私は仏法だと思う。いわゆる主観、内面の事実が決定的にめでたくなることだ。私はもう痛快でたまらぬ。仏教というものは、めでたいづくめじゃ。おれはまあよう坊主になったと思う。めでたくないことなしで一生終われる。朝から晩までめでたいことばかりじゃ。オギャアーと生まれてから過去、現在、未来、永劫(ようごう)にめでたい。まあわたしには嫁さんがないから子はできぬだろうが、これで悲しいこともなし、不幸なこともなし、もうめでたいことばかりで一生を終わるんじゃろと思う。そこが仏教の貴いところですね。悲しいことなし、決定的にめでたいのである。ところが人間は「どうぞして都合よくゆけばよいが、どないになるのだろう」「おれの名前をつけ変えなきゃいかぬかな、おれの名前が悪いのでこんなに金が儲からない。こんなに月給が上がらん、なんぞよい方法がないかナー」そんなことを探して暮らしている。それが私は迷いじゃと思う。あやふやで、犬がエサを探すように鼻をクンクン鳴らして幸福を探している。一生幸福にゆきあたらず、結局そこら辺でズボッと棺桶の中に入る。気の毒なものだ。そんなあやふやを解決して、絶対にめでたい所へゆく秘訣が仏教である。(『禅談』p10-13)
2025.05.26
「安居院庄七」6.おいたち 次に、安居院庄七が、いつどこで生まれたかといいますと、寛政元年(1789)1月秦野の蓑毛(現秦野市蓑毛)の密正院という御師朝田家に生まれました。現在は神成という名前になっています。その家の次男として生まれました。 お父さんは、秀峰といい、上に兄さんと姉さんがいて、下に弟がいます。弟は勇次郎といい、8つ違いです。この弟と二人で報徳の教えをひろめたのです。 庄七が生まれた寛政の頃といいますと、それより以前からちょうど、大山信仰で賑わいを極めていた頃です。大山千軒須賀千軒とか言われ、家が立ち並んで蓑毛は、西坂本として賑わっていたといわれています。 ですから、たくさんの碑等があります。蓑毛に行けば見ることができますが、もっと近くでは日立製作所と、市文化会館をはさんだ通りの前に、大山道という道標があります。ちょうど寛延年間に建てられたという年号があります。およそ二百三、四十年前のものです。その所は大山へ行く道と尊仏へ行く道と、富士山へ行く道との三つに分かれる場所です。表に、大山道、左にふじみち、右にそんぶつみちとあり、旅人が参詣で道に迷うので、ここに碑をたてますよということが書いてあります。そのくらい栄えました。 そういう中で生まれましたし、生家が雨降神社の神職であるということで、人の出入りが非常に激しかったことが想像できます。 お父さんが博学の人だと伝えられていました。その子供ですから、いろいろ見たり、聞いたりして、知識を持っていたと思います。 後年、遠州方面を歩いていました時にも、盛んに歌を作っていましたし、その他、お花、揮毫、碁もたしなむなど、なかなか趣味もあったといわれています。 生まれて、それ以降、若い頃、どんなであったは伝えれれていません。 そして、秦野の本町地区に婿養子に入りましたが、何歳の時かわかっておりません。今は電気屋になっているところで(秦野電気株式会社)、磯屋という米穀商に養子にきています。 そこの店の仕事に携わるのですが、若い頃なので、ひと儲けしてやろうとという気持ちもあったのだろうと思います。相場に手を出すのです。 しかし見事に失敗してしまいます。それこそ一銭もなくなってしまうんです。そしてもう一回、何とか金があれb、一勝負してこの相場で金もうけをしたいという気持ちがあったようです。しかし、なかなかそう簡単に金を貸してくれる人もありません。 たまたまその時に、二宮尊徳が困っている人には無利息で金を貸してくれるということを聞いて、それならばこの人に金を借りてみようという気になりました。尋ねるにもただ、噂に聞いただけですので、そこで二宮尊徳の指導を受けていた南足柄の中沼の田蔵という人を知っていましたので、その人を訪ねてから、二宮尊徳からお金を借りようとしました。これが天保13年(1842)のことです。
2025.05.26
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